□無敵リーグ2003北海道&九州大会優勝デッキ
さて、残暑が長引くとはいえ今年は冷夏だったわけですが、DM界も微妙に盛り上がりに欠けています。
まぁ当店常連がみな無敵リーグに抽選漏れして盛り上がらなかったってのもありますが、正直【ヘルスラッシュ(6弾)】を主軸にしたデッキ破壊戦略のつまらなさと、右を見ても左を見ても【アストラルリーフ(4弾)】だらけの現状に、飽き飽きしている人が多いのではないでしょうか?
とはいえ、日本TC業界ではトップといえるゲーム性の高さでこれからも楽しめることは間違いないでしょう。今月は7弾が発売されますし、10月にはTVアニメが始まる予定となれば、さらに盛り上がること間違いなしでしょう。
なにせ『ドラゴンドライブ』や『金色のガッシュベル!』がもう・・・ゲームとして・・・なので。さらに『遊戯王』のマンガ展開にTCG方向への盛り上がりが期待できない以上、小・中校生がDMに流れるのも自然なところでしょう。
話が脇にそれました。
え〜、10月号の『ゲームぎゃざ』に、この夏のデュエルマスターズ公式大会、無敵リーグ2003北海道大会・九州大会の優勝デッキが紹介されています。
そこで今回は、このデッキについて解説を行なってみたいと思います。
まず注意する点として、なんと、雑誌に載っているレシピは40枚全部が載っているわけでなく、一部のカード名が伏せられています。
このままでは、一見しただけではわけのわからない弱そうなデッキにしか見えず、デッキ製作者の名誉にかかわるのではないでしょうか?
なんで記事を書いたライターさんがこんなことをしているのか、実に、さっぱり、まったくわけがわかりません。普通でないことは確かです。今までこんなわけのわからない掲載方法は見たことがありません。どこからか奇妙な規制でも入ったのでしょうか? 理由を訊いてみたいものです。
■北海道大会レギュラー優勝
鈴木貴大さん |
クリーチャー |
呪文 |
3 アクア・ガード
2 エメラル
3 アクア・ハルカス
3 アクア・チャージャー(S・トリガー)
1 アングラークラスター
1 アクア・ソルジャー
1 ソピアン
4 コーライル
2 アクア・サーファー(S・トリガー)
3 クリスタル・パラディン(進化)
2 クリスタル・ランサー(進化)
1 クリスタル・ジャベリン(進化) |
1 スパイラルゲート(S・トリガー)
3 ストリーミングシェイパー
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40枚中30枚のみ紹介されています。
青単デッキの変形で【クリスタル・ジャベリン(6弾)】が入っているのが特徴・・・というか、少し疑問点です。おそらく6弾発売直後だったので、実験的に入っていたのではないでしょうか?
手札に戻る(ルール上、なんと進化元クリーチャーごと)アドバンテージは嬉しいですが、青単はそんなことをしなくても手札があふれますし、攻撃力も【クリスタル・ランサー(2弾)】を下回るくせにマナも重いとあっては、邪魔者以外の何物でもないはず。
【ストリーミング・シェイパー(3弾)】が3枚(なぜ4枚でなく?)だったり、【アクア・ソルジャー(1弾)】が1枚だけこっそり入っていたりと、枚数に思いきりと統一性が足りないように見えますが、使い込んでいるうちに欲張って色々入っていったのだと思います。デッキの安定性を下げることになるのであまり良い方向性とは言えませんが・・・子供らしい内容と言えるでしょう。
また、【エメラル(3弾)】が2枚でシールドトリガーも少ないなど、ちょっと使いづらそうな点が目に付きます。
足りない10枚は【マリン・フラワー(4弾)】【アストラル・リーフ】【エレガント・ランプ(6弾)】としか考えられません。
■北海道大会オープン優勝
五十嵐輝樹さん |
クリーチャー |
呪文 |
4 マリン・フラワー
4 孤高の願(S・トリガー)
2 巨翼の翼
4 青銅の鎧
4 アクア・サーファー(S・トリガー)
4 大勇者「大地の猛攻」(進化)
2 大勇者「ふたつ牙」(進化) |
4 サイバー・ブレイン(S・トリガー)
3 深緑の魔方陣(S・トリガー)
2 クローン・ファクトリー
3 ナチュラル・トラップ(S・トリガー)
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ゲームぎゃざの記事では誤解を招きそうな表現ですが、【巨翼の爪(5弾)】は“相手の”水クリーチャー分パワーが上昇するクリーチャーです。自分でいくら青いクリーチャーを出していても意味はありません。
これが入っているのは「青が多い」という当然の判断をした五十嵐さんのメタ戦術で、実に正しい判断と言えます。
さて、雑誌に載っているのは31枚。残りの9枚は【アストラル・リーフ】4は確定、あとは【エレガント・ランプ】や【エメラル】、【サイバーブレイン(1弾)】等ではないでしょうか?
【大勇者「ふたつ牙」(2弾)】が入っているのがやり過ぎに見えます。そのぶんは【ホーリー・スパーク(1弾)】や【デーモンハンド(1弾)】にして、【深緑の魔方陣(3弾)】か【エメラル】で仕込み、同型デッキとの最後の殴り合いを有利にするのがより一般的です。
それ以外は非常に納得のいく内容のデッキで、この大会のレベルの高さがうかがえます。
■九州大会レギュラー優勝
松下哲也さん |
クリーチャー |
呪文 |
4 マリン・フラワー
3 エメラル
4 アクア・ハルカス
3 コーライル
3 アクア・サーファー(S・トリガー)
4 アストラル・リーフ(進化)
4 クリスタル・パラディン(進化)
4 クリスタル・ランサー(進化) |
4 ストリーミングシェイパー
3 ホーリー・スパーク(S・トリガー)
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40枚中36枚紹介されています。あとの4枚は【エレガントランプ】でしょう。【マリンフラワー】4だけでは【アストラル・リーフ】の種が少なすぎですので。
当店HPでは青単は【アクア・ビークル(1弾)】4のタイプを紹介していますが、このデッキでは【アクア・ハルカス(1弾)】4です。これはスピードよりもパワーを優先した結果でしょう。
【クリスタル・パラディン(2弾)】4、【クリスタル・ランサー】4という重い構成からも、このデッキが速攻ではなく重構築デッキであることを示しています。
私はもう少し軽いのが好みですが、マナカーブにこだわりすぎる『ゲームぎゃざ』DMコーナー担当ライターさんはこのマナカーブを何と言うでしょうか?
■九州大会オープン優勝
大川修一さん |
クリーチャー |
呪文 |
4 アクア・ガード
3 シビレアシダケ
1 エレガント・ランプ
4 青銅の鎧
4 アストラル・リーフ(進化)
4 クリスタル・パラディン(進化) |
4 サイバー・ブレイン(S・トリガー)
4 深緑の魔方陣(S・トリガー)
4 ホーリー・スパーク(S・トリガー)
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40枚中32枚紹介。残り8枚のうちの4枚はやっぱり【アストラル・リーフ】関係。【マリン・フラワー】4枚と・・・、さてあと4枚については色々と考えられます。
ご覧のとおり【ホーリー・スパーク】が4枚入ってますが、当然【深緑の魔方陣】で仕込むもの。
これをフルタップした相手クリーチャーを殴り殺すか、あるいは最後のシールド破壊に使うなら、ある程度の攻撃力のあるクリーチャーがもっと数が必要なはず。
【クリスタル・パラディン】が4枚入っていることも考えに入れると、【アクア・ハルカス】か【アクア・ビークル】、それと少量の【アクア・ランサー】が入っているのでしょう。
まとめ
両会場でも、レギュラー大会は青単色、オープン戦は青緑が優勝するという、【アストラル・リーフ】だらけの、実に面白くもなんともない結果になってしまいました(ガッカリ)。
そりゃ確かに強いのですが、青赤とか青緑光も充分勝てるデッキが組めます(青はやっぱり入りますが)。もっと色々なデッキに活躍して欲しかったところですね。
【ヘル・スラッシュ】や【ドボルカイザー】などを使った除去デッキが勝てなかったのは、やはり1戦10分というこの大会での時間制限のせいかと思われます。
また時間切れの場合はシールドが多いほうが勝ちという事で、一部のプレイヤーにはわざと長考することで時間を稼ぐ、いわゆる遅延行為があったようです。これに関してはメーカーも対策を講じているらしいので、改善されると信じましょう。
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