いけっち店長夢日記
『カードゲームについて』編 2002



2002年2月14日(木)

昔、私が東広島ゆめタウンの玩具店に勤めていた時の話。
まだマジック・ザ・ギャザリングは広まりはじめたばかりで、ビジョンズあたりの頃でした・・・


中学生の少年が、私にマジックを教えてもらおうとデッキを持ってきました。とりあえず対戦だ。
彼の1ターン目、森≠ゥらターパン=B
ターパンとは、1マナ1/1、死んだ時プレイヤーが1ライフ回復する、とても可愛い馬のカード。 もちろんコモン。
『あぁ、微笑ましいなぁ』と思いながら、「お、1ターン目から出してきたな。うん、良いカードを使ってるね」と、にこやかに誉めてあげました。
少しはにかみながら、にっこり微笑む少年。
少年の2ターン目、セット森≠ゥらターパン(2匹目)ターパン(3匹目)

「・・・・・・」

いや、この後は普通。安心してください。で、対戦が終わった後、
「君はターパンが好きだねぇ。でも、もう少し攻撃力を上げた方が・・・」
と言いながら、彼のデッキを分解してみる私。ターパンがすごく多い!?

「♪ターパンターパンターパーン♪ 遠くで呼んでる〜♪ 声がする〜」(パーマンのふしで)

ターパン、7枚入り。
「君のあだ名、ターパンに決定」
それから彼はほぼ毎日来るようになり、店の仲間達とプレイするようになり、マジックにも慣れてきました。そして少しずつ解ってきたのです。

彼が少しアホだということを(当店のヤナーレベル)

「池っちさ〜ん。ターパンビートダウン作ったよ〜。ターパン48枚入り」
「死んでしまえ」
「ターパンの存在理由とその将来について」
「使うな」

そんな時、近くの店で公認大会が開催されることになりました。
そこで、私達のグループは当時秘密兵器といえるコンボデッキ、カタベラスドレイン≠ノ注目しました。(3〜5ターン目に、20点ダメージ以上の生命吸収≠撃つ、クリーチャーなど一切入っていないコンボデッキ)
 しかし、レアカード満載のこのデッキ、そうそう作れるものではありません。せいぜい1コ分。我々は、このデッキのテストプレイヤーとして、ターパン君を選びました。
 なぜなら、ターパン君の愉快なキャラクター性は地域的に知られており、そのターパン君が血も涙も無いコンボデッキを使う、意外性に賭けてみたかったのです。
 ・・・。
 ごめんなさい、ウソです。本当言うと、「バカな!!あのターパンがカタベラだと!?」とウケをとりたかっただけです。

 生まれてはじめてコンボデッキを使ったターパン君、正に神の啓示を受けたモーゼの如き表情となり、貯金を下ろしてデッキパーツを買い集め、瞬く間に完成させました(漢らしい!)そして血のにじむような練習・・・!!

 大会当日、彼の後ろで見守る私達は、ターパン君をなめてかかっていた対戦相手がデッキをカタベラと知るやいなや、顔面蒼白となっていくのを楽しんでいました。

『ふふふ・・・気付いたようだな。そう、キサマの目の前にいるのはあのアホなターパンではない!! 強力無比なコンボデッキを機械の如き冷徹さでプレイする、真のデュエリスト! ターパン・ザ・キラーマシーンなのだ! さぁ、コンボパーツは揃った!! ゆけ! 見せてやれターパン!! 滅びのバーストストリーム!!!

「・・・で、黒マナ22と緑マナ2マナあります。そのうちの緑マナ1を使って、ターパン召喚」
「え?」
「で、プレイヤーに生命吸収。20点です」
「ち、ちょっと待ってください!! そのターパンは何ですか?」
「ターパンです」
「ターパン・・・」

「ターパン。」

 無言のまま立ちつくす我々。そこには、あきれるよりむしろ感動がありました。
 その後も彼は何故かターパンの入ったカタベラスドレイン、カタベラスターパンを使い続けました。

「う〜ん。どうやったらもっと確実に回るんだろ? とりあえずターパンを2枚に増やして」
「まず、ターパンを抜け
「でも池田さん、ターパン役に立ってますよ。ターパンブロックでライフ1回復後、これで吸血の教示者が使えて次ターンからコンボ起動」
「あああああああ」
「カウンターデッキ相手に1ターン目のターパンで殴りつけ、耐え切れず相手が神の怒り使ったところにコンボ起動」
「もういい!! 聞きたくない!!!」

 求めていたのはキラーマシーン。でもターパンはターパンでした。好き。


2002年3月18日(月)

 頭が悪くなると時々、何でもエロい言葉に聞こえることがあるものです。
 閉店間際のそんなひととき。

「献身的な世話人≠メイドの絵にしてほしいなぁ」

「うわぁエロい。どう献身的なんだろぉ」

「ふにゃふにゃ≠チてあったよね」

「男としてイヤだね」

「エロいカードいっぱいだぁ。連続突撃≠ニか大洪水=v

「わーい下品」(かなり頭悪くなってます)

「大人としては未開の開拓地≠ニいう言葉にエロスを感じふ」

「ゴリラのタイタン」

「何で?」

「フレーバーテキストに『これぐらいの大きさのバナナが欲しい!』って」

「変体するワーム=Aワームの咆哮=v

「君のはワームなのか?」

君のって何だ?君のって!?」

「大変だ!これはエロい!!アナの聖域=I!!」

「ぐわぁぁぁあぁ!!」

「アナボルバーああぁぁあ!!」

 どこからか怒られそうなのでやめます。


2002年9月11日(水)

 こんにちは、子供をアホにしてしまう店、FB徳島の店長池田です。
 最近色んなTCGが出ていますが、本当に楽しめる物はごく一部。ちょっと私の目についたモノを書き出してみましょうか。
 

モンスターメーカーリザレクション

 三弾ブースターが発売して久しぶりにやってみたところ、やっぱりおもしろい!
 ライト感覚のゲームとして良いですな。本気でやるよりデザードで。ルールもカンタンだし、安く遊べますよ。
 思わず月間チャンピオンレース始めちゃいました。
 

  遊戯王

 今は良いゲームですよ! デッキパターンも色々組めて、これ以上ない程スピーディなゲームが楽しめます。
 夜の大人大会も盛り上がりまくり! オレもデッキ4つ持ってるんで、いつでも挑戦して下さい!!
 

おジャ魔女どれみ

 良作!! カードゲームをちゃんと知ってる人が作ったと思われ、ゲームとして優れた完成度を持つ上、どれみ世界を上手く表している。
 ただしスターターの説明書では、ほとんど何のことやら解らないので、メーカーにメールで質問するか、当店イハラさんやニョグラーさんに聞いてください。
 大きなお友達にお奨め。
 

ドラゴンドライブ

 中学生を中心に大人気。デジモンプレイヤーがどんどん乗り換え中。長く続くかどうかは難しそう。
 最近のバンダイ、ガンダム以外は寿命短くない?
 

ガンダムウォー

 11月のベースドブースターU、ベースドスターターから始める人多そう。(Gガンがあればもっと・・・)
 新アニメ『ガンダムシード』はすごくおもしろそうですが、あのクオリティで一年戦争物をやった方が、今までの商材を新しいファン層に売れて、儲かるのでは?
 バンダイはガンダムを、ウルトラマンやライダーと同じ手法で売っていくつもりなんでしょうね。
 

アクエリアンエイジ

 サーガU、発売遅すぎ。大丈夫だと思うけど、ダメージの大きさはとんでもないでしょう。
 プレイヤー数をもとの数以上に回復させるのはムズかしいかも。ブロッコリーの売りこみパワーに期待。
 当店としては協力したい所。
 

神の記述

 本日、神の記述ブースターパックVOL.4発売!
 毎回イカスフレーバーテキストにメロメロなオレですが・・・、中村さん! 哲学の詩集<uッ飛びすぎ!
 学者らしき人が本を天へ向けることで空がブチ割れているウルトラマンA的イラストに、フレーバーテキストが「神は死んだ! 超人生きよ!」 キン肉マン!?
 
 

2002年9月11日(水) ありふれた日常2

 ガンダムウォーをプレイ中のオレ。ラフレシアからワラワラ出てくる相手のバグ<Rインに苦しめられる。

 「くぅ! 宇宙も地上もバグだらけ! あと一歩攻める事が出来れば・・・」

 「ぬははは! 店長さん投了ですか?」

 「はっ! そうだ!! 宇宙と地上の中間、バイストンウェルからアタックだ!

 「何ぃ! そんな手が・・・ねぇよ!!

 「ふっ・・・キサマには見えまい。心の美しい者にしかオーラロードは開かんのだ。行け! パーフェクトジオング!オーラロードやら東京タワー、ミラーワールドやらを使って攻撃じゃぁああ!!
 
 「オーラバトラーでもないかぎり無理ですな」
 
 「ではここのスクランブルギャザのビルバインで!」

 しまいにはゲームの場は、サザビーに乗ったブラックマジシャンガールがゼロシステムを付けてアタック、それをルフィと象トークンがブロック、付け焼き刃=A応援合戦=I 夢のようなカオスフィールドに!
 突入しませんでした、すいません。

 注:バイストンウェルは海と大地のハザマでした。
 
 

2002年9月25日(水) おじゃ魔女どれみ

 おじゃ魔女どれみTCGが売れている。売れ続けている。
 どうやら、ちゃんとカードゲームを解っている人が作っているらしく、ルールブックの不備は目立つものの、なかなかのゲームバランスと戦術性。
 ルールもメールで質問すれば、すぐ答えてくれる熱心さで、お奨めできる良質TCGといえる。
 ゲーム内フェイズ名も、おはようステップ=A晩ごはんステップ≠ネどと可愛く名づけられており、「イベントをクリアして思い出ポイントを集める」ゲーム内容も、世界観を上手く表していると思う。

そんなどれみ<vレイヤー(というより宣教師)のイハラさん来店。
「こんちわっす」

「やぁ、イハラさん、おつかレイヤー(最近のあいさつ)」

「おお、『どれみ』がまた入ってるじゃないっスか! 買います買います」

「毎度ありレイヤー(しつこい)ところでイハラさん、この『どれみ』が、子供達から不信な目で見らてるんですよ」

「え? な、何でですか?」
 

ここから、純真な小学生達と店長の会話
 

子供達「店長、この『おじゃ魔女』なぁに?」

店長「カードゲームだよ」

ざわ・・ざわざわ・・・

子供達「売れてるの?」

店長「売れてる」

ざわ・・・・

子供達「女の子達が買いに来るの?」

店長「大人が買うんだよ」

ざわ・・ざわざわ・・・

子供達「大人の女の人?」

店長「大人の男の人だよ。子供達」

子供達「どうして?」(彼らは純粋に理解できないらしい)

店長「こうゆうのが好きな大人もいるんだよ。大きくなったら解る! でも、解らない大人になる方がいいかもね
 
 

店長「と、いう会話がほぼ毎日あるんですよ。イハラさん」

イハラ「ブースター1BOX下さい」

子供達にとって夜のフューチャービーは、ますます人外魔境と化している。

PS.イハラさん、「お前は今、泣いていい!!!」