トップカードゲーム戦記


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『2006年ご挨拶〜各カードゲームの現状を見て〜』



 当HPをご覧の皆さん、新年明けましておめでとうございます。
 いつも当カードキングダムFB徳島HPをご覧下さってありがとうございます。
 本年もどうかよろしくお願いいたします。


 去年、2005年のカードゲーム業界を振り返って見るとは・・・まさに安定。平和でしたね。
 カードゲームという遊びが完全に定着し、それゆえに古い売り方が淘汰され、時代にマッチした売場が支持されつつあるという、そんな雰囲気が出てきました。

 ひとつの業界が、大きく成長するときには、こうした前兆があります。
 今年は、全国各地でカードゲームショップが生まれると思います。
 カードキングダムグループも、その中でも先陣を切って、業界をリードするぐらいにがんばりたい、と考えています。
 直営店ももう1件増やしたいと考えていますし、フランチャイズへのサービスも、今後より一層充実を量り、加盟店も増やしていきたいです。

 これからカードゲームに力を入れていこうというお店様。
 既にカードを取り扱っており、さらにお客様に支持されるお店にしたい、とお考えのオーナー様。
 ぜひ一度、ご相談ください。すっ飛んで行きますから。





 さて、こっからは去年1年を通しての、各カードゲームの動向、今後の事などを考えてみたいと思います。


■デュエル・マスターズ

 春の映画で一気に新規層(低学年のお子さまたち)を取り込み、人気アップ。

 しかし同時に、一部ぶっ壊れカード(強すぎてつまらないカード)とプレイヤーのマナーの問題や、そもそも発売してからけっこう長いということで、以前からのプレイヤーが離れていくという、世代交代とも言える現象が起きて、結果、売り上げ数は大きく変化なし。

 そしてカードショップでは、大体のお店でプレイヤーが大幅に減ったとの報告がありますが、タカラさんの出荷数は、目立って落ちていません。

 これはどういう事なのか?

 想像するに、カードショップではなく、コンビニやデパート、おもちゃ屋さんなどでの売り上げが上がっているのではないでしょうか。
 以前は、カードショップなどのプレイヤーのたまり場に行くと、新規ユーザーにとっては手に入りにくい、「自分の持っている新弾のカードと、昔のカードを交換できる」というメリットがありました。

 しかし、過去弾の生産中止により、昔からのプレイヤーも、昔のカードをトレードに出し辛くなっているようです。
 今昔のカードを手放してしまうと、もう手に入らないかもしれない、と考えるようになり、おいそれとトレードできなくなってしまったのです。

 つまり、新規ユーザーにとっては、昔からのプレイヤーのいるカードショップは、

 「カードショップへ行って昔からのプレイヤーと対戦しても、もう手に入らない昔のカードでボコボコにされるし、それも交換に出してもらえず、結果的に自慢されてるだけ」

 という、まったく楽しめない場所になってしまいつつあるのではないかと。

 これを打破するにメーカーには、「14弾以降のカードでのみ遊ぶ」的な新しいカードを使ったレギュレーションを規定し全国的に広めるか、または、遊戯王のエキスパートエディションのように、「昔のカードが入ったセット」を定番化することを行ってほしいものですが、現状ではどうやらそうはならないようです。

 2月末発売の、“コロコロデラックスパック”が、限定生産だということを見ると、そう思わざるを得ないのです。

 これが、通常の、いつでも売られている商品となるのであれば、過去のカードもいつでも手に入る、「いつ初めても、作りたいデッキが作れるゲーム」にある程度はなったのですが、残念です。
これが発売される時には、確かに一時的に、今のプレイヤーが古いカードを手に入れることが可能になり、一時しのぎにはなるでしょうが、それはあくまでも一時しのぎ。
 デュエルマスターズは、今後、昔からのプレイヤーと、これからのプレイヤーの断絶がはっきりとしたゲームになってしまうかも知れません。

 また、まぁ別にデュエルマスターズに限った話ではないのですが、一部の人によるマナーの問題も、この断絶に拍車をかけるかもしれません。
 カードゲームを始めた小学生が大会に行ってみると、態度の悪い年上によって占められていて、とても子供たちが安心して遊べる雰囲気では無い、ということがあります。

 つまり、シャークトレードを続けたり、賞品のかかった大会で年下を怖がらせて勝ったり、そういった一部不心得なプレイヤーによってプレイヤー間の断絶が起きているようにも見受けられます。
 これはデュエルスペースを持つ専門店などが、態度の悪いプレイヤーをきちんと指導し、堅苦しくならないように、スポーツマンシップの啓蒙に勤めていけば、初心者の子供たちも安心して遊びに来てくれるようになります。
 事実、そうしたお店には、ちゃんと小さな子供たちが遊びに来てくれていて、相変わらずデュエルマスターズの大会にはたくさんの人が来てくれます。

 とにもかくにも、今年もこの世代交代は続きそうですので、離れていくプレイヤー数に対し、新しいプレイヤーがどれだけ増えるかが注目です。

 当ページも、久しぶりに初心者用の記事を書いて、新規層の開拓に力を入れていこうと思います。
 また、お子さまと一緒に遊んでいる、お父さま・お母さま方とのネットワークみたいなものも作れたら良いなぁ・・・とか考えてます。





■遊戯王
 アニメ『遊戯王デュエルモンスターズGX』の人気も安定してきて、ユーザー層が一向に減る気配無し。
 DMから遊戯王に戻る人たちが、目に見えて増えているため、デュエルスペースでは一番プレイされているゲームと言えるのではないでしょうか。

 残念なのは、公式大会フロアルールのスキをつついて、時間稼ぎ的な動きをするデッキが、現状では野放しになっている点。

(ひたすら時間を稼いで稼いで稼ぎまくって、マッチ1本目の時点で制限時間を使いきり、続けてのエクストラデュエルにて勝負を決める、というデッキ。ものすごい時間がかかるから他の大会参加者の迷惑になるし、対戦相手にも『負けるとわかっているのに40〜50分ほど相手のプレイを待たせつづける』という行為を強いる)

 これは、公式ルールで『投了を認める』というルールを追加するだけで解決するように思うのですが・・・。


 しかしそれを差し置いても、なんと言ってもつねに新規客層が入りやすい環境を整えている素晴らしい好商材。
 安くて強い構築済みデッキ、過去弾のカードが手に入るエキスパートエディションなど、『いつでも始められる』事は大切です。
(エキスパートエディション3の、商品案内ではレリーフカードが入る、となっていたのが入らなかった事実は、大問題だと思うのですが。途中で仕様が変わったのなら、再受注すべきだったのでは)

 専門店としては、基本的な強力カードがシングルで買えるよう、品揃えをガッチリ揃えておく事がサービスとして必要ですね。
 なんだかんだとありますが、お店として力を入れる価値がある商品だと思います。





■ガンダムウォー
 アニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の放映が終了し、少し落ち着いた感がありますが、何と言っても『ガンダム』なので、ユーザーが劇的に減ったりする事は無いでしょう。
 商品の完成度としても、一定以上をキープしていると思います。

 ただ、大会のメタゲームが、『ジオン速攻』『カウンターΞ』『茶単バルチャー破滅』の三すくみで固定されて久しいので、そろそろ、デザイナーズデッキなどで、新しいアーキタイプが欲しいところです。
(デザイナーズデッキとは、開発者が意図して仕込んだ強力なコンボを中核として組まれたデッキ。DMで言うところのウエーブストライカーや、遊戯王で言うところのLVモンスターや暗黒界デッキ。ガンダムウォーでも『ラフレシア』『ZZガンダム』など、一時代を築いたものも多い)

 最近気付いたんですが、ガンダムウォーのプレイヤーの中には、実はガンダムにあんまり興味が無い人って、けっこういますよね。
 じゃあ、なんでこの人たちはガンダムウォーをやっているかと言うと、『ガンダムだから』。
 あ、いや、違うんですよ。
『ガンダムが好きだから』では無くて、『ガンダムだから』。この違い、お解かりいただけるでしょうか?
 こうした市場が歴然としてある事に、一部の人たちは気付いておられるようですね。
 しかし、それを脅かすものが他に出てこない限り、ガンダムウォーはある程度の安定を維持する事でしょう。

 個人的には、次の弾からのGガンダムの参戦はうれしい変化です。

このまま殻を破って、特殊レギュレーションででも良いですから、“スパーロボット大戦”を取り込んでいけないでしょうか?
 「次弾エキスパンションは、“ダンバイン”“ジャイアントロボ”“マジンガーZ”から参戦!!」とか、盛り上がりません?!



■ディメンション・ゼロ
 個人的には、去年一番のカードゲーム業界ニュースは、コイツが無事、発売できた事ですよ。
 えーと、皆さん、ご報告が遅れました。申し訳ございません。

 ディメンション・ゼロは、成功しております!!

 地域によっては、まだまだ熱気が伝わっていないところもあるかもしれませんが、全国的にみてすごい勢いで売れています! 業界中、ほとんどの人たちが予測不可能だった、ありえないヒット。
 キャラクターも無く、プロモーションもそれほど大々的には行われていない、「全くの無名」だった商品が、ユーザーのみなさんの「やってみたら、面白かった!」という口コミのみで、急速に広まりつつあります。

 いやあ良かった。やはりユーザーの目が肥えて、キャラクターがなくてもちゃんと売れるようになって来たんですね。
 まだまだ広まっている途中ではありますが、実際の出荷数から、今後は間違いなく人気カードゲームの一つとして認識される事でしょう。

 東京や名古屋、大阪などのカードが盛んな場所では、もう、エライ事になってますよ。なんですか、発売してすぐのカードゲームが、こんなにあちこちでプレイされているという現状は!?

 さて、これで僕の夢の一つが、かないました。
 お客さんに喜んでもらえる、価値のあるカードゲームを作ってもらい、それを売るという。
 ですので、今後はそのフォローに徹し、記事を書けるようにするべく、 僕、テストプレイヤー、やめます。
 だってテストプレイヤーやってると、強いデッキの作り方とか、先にわかっちゃうんで、記事が書けなくなっちゃうんですもの。

 今後は当社(有)遊縁内に別の事業部を立ち上げ、そちらでカードゲームのテストプレイ、プロモーション企画を請けおうかと考えています。
 要するに、カードゲームのテストプレイとか、売るためのお手伝いを、今後、ちゃんとしたお仕事にするのね。(間違ってもクソゲーの手伝いはしねぇが)
 でもって、僕“いけっち店長”はその事業のテストプレイに関わりません。
 すでに、ディメンションゼロ第2弾のテストプレイから、僕は関わってないですし。当社テストプレイチームは、俺の目を盗んで夜中にごそごそやってますが(笑)

 ディメンション・ゼロがヒットし、売れ続けているのは、なんと言ってもユーザーの皆さんの「良い物を広めたい」という口コミの力。特にネット上のブログやサイト、デュエルスペースでの仲間の勧誘などが、プレイヤー人口を広めている最大の要因でしょう。

 僕たちもそういったサイトの一つとして、
「カードゲームは楽しい。素晴らしい物だ。良い物をご紹介したい。もっと楽しめるようにデッキの作り方なんかもご紹介してみよう、あの点は良いよね。この点はなんとかならんかな?」
と、カードゲーム業界のために良いのでは?と思う事を書いてきたつもりです。
 ですので、今後、仕事としてでも、「広めたくないなぁ」というものは、紹介しません。
 そんな事をしたら、今まで当ホームページを支持して下さった皆さんへの、裏切りになってしまいます。
(リセは・・・まさかあんな風になるとは思わなかったので、大失敗です。申し訳ございません・・・本当に悔しいです)

 ですので、「これは良いものだ」と納得できる時のみ、喜んでプロモーションのお手伝いをさせて頂きます。
 ただしこれは、“信頼”がなければできない仕事。
 僕たちが本心で思っている事と、違う事を書き始めたら、読んでいる皆さんは一発で気付くでしょう。それ程のものだと思っています、当ホームページの読者さんは。

そして、僕達も今まで通り本心でお勧めできるもののみご紹介し、ごく一部、「これはどうしても苦言を呈しておいたほうが良い」と思うもののみ、改善方法を書きたいと思います。

 カードゲームの楽しさを伝えるには、9割の「これは、こういう風に楽しいぞ」という記事と、1割の「こういう問題点があるが、これはこうした方が良いんじゃないだろうか?」という具体的な苦言、提案が必要と考えています。
 ともすれば、苦言だらけになるのをぐっとこらえて(笑)

 片田舎のカード屋のホームページに過ぎなかった当HPが、なぜかぐんぐんヒット数を増やし、いつの間にか全国的に名の知られたホームページになり、僕がどこに行っても、知ってる人が会いに来てくれる。高橋名人みたいな、“カードゲーム名人”として認知されつつある。
 まるで夢のようです。

 しかし、これは全て、みなさんから“借りている”力。皆さんが、カードゲームをより楽しむために、僕を使って下さっているのだ、という事を忘れずに。
 今年も頑張りたいと思います。
 みなさん、変わらぬご協力、よろしくお願いいたします。







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