TOPカードゲーム戦記いけっち店長の“おやじロック”(06.02.01)

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読者お便りコーナー いけっち店長の“おやじロック”


 このコーナーは、主に通販ご利用のお客様から、ついでに頂いたお便りに、僕がお 返事を返したものの中からピックアップして、皆様にごらん頂こうというものです。
 
 (誤解の無いようにお伝えしておきますが、僕がお返事のメールを返させて頂くのは、時間の都合上、すべてのメールに対してではありません。雑誌に投稿作品が載るようなものだと思ってください)
 
 さて、タイトルの“おやじロック”ですが、藤子不二夫SF短編集といえば、ピン と来る方もいらっしゃるでしょう。
 
 送られてきた、「ちょっとこれは・・」と思うお便りに、「説教になるが、返事を送って良いか?」と聞くと、皆さん「ぜひ説教してくれ」と返してくるのです。
 そんなにみんな、説教されるのが好きなんでしょうか(笑)
 
 俺なんかハリーに毎日説教されていますが、実は、俺自身も相当な説教親父なんですな。徳島の子供達はよ〜く知ってると思うけど(笑)
 
 で、誰しも、他人に対しては偉そうに説教できるもの、そう思ってたんですが、どうやら違うみたいだと。
 現在、他人を怒れる説教親父が、絶滅の危機に瀕していると言うでは、ありません か! 
 これはいけない。価値観の多様性の拡大とか、個性とか言われ続けて、今の僕達は寄る辺を失い、確かな物が無くて、もがいています。
 「人を殺しても良いんじゃないの? 価値観の問題じゃないの?」とか言える世の中は、ズバリ、狂っている!と断言できなければならないでしょう。
 人間は人間同士、互いに影響を与え合って、支えあうから、人間なんじゃ無いでしょうか。
 そのためには、お互いに説教!
 一方的なものでなく、お互いに、自分自身でないからこそ見える、他者の問題点を指摘しあう、それこそが、ザ・双方向説教!
 
 人に説教して、逆恨みされたら怖い、自分が損だ。そんな事をつい、考えてしまいがちですが、それって、本当に、自分のことしか考えてませんよね?
 さみしいじゃ、ないですか。そんなの。
 同じ日本を形作っている、仲間なんですから、特に子供に対しては、説教するのは大人の義務。昔は皆、当たり前の大人の責任として、他人の子供でも説教してました。
 子供を育てるのは親だけじゃなく、子供に触れる身の回りのもの、全てであるべき じゃないでしょうか。(無論、親が最大の見本であるべきですが)
 未来を作る事に、無関心でいて良いはずがありません。説教する必要を感じたら、レッツSEEKIYОU!
 
 みんな、別にえらいから説教できるんじゃありません。自分じゃないから説教できるんです。そして支えあう人間のシナジー。でもってコンボ超動。
 
 そんなこんなで、おやじロック。
(注意・説教じゃなく、単なる世間話なことも多いです)



■第1回■ カードを盗む奴が、友達であるはずがない!



 こんばんは。 初めまして、Sと申します。
 先程、偶然ホームページを拝見させて頂き、カードゲームに対 する熱意を感じて相談をさせて頂く次第でございます。
 申し遅れましたが、僕は○○県の中1です。
 
 僕は、小学1年の頃より、カードゲーム三昧でした。
 それこそ、「ポケモン」「ギャザ」「遊戯王」「デュエルマス ターズ」まで、全部やったコトがあります。
 そして、カードゲームをやっていると必ずトラブルが発生し、 その都度引退していました。
 しかし、カードに触れるとウズウズし、また始めていました。
 
 そんな僕も今では中学生。今はガンダムウォーをやっていて、
 地域では名の知れたプレイヤー(自分で言うのもなんですが) です。
 
 そして今、僕はまた問題と直面しています。
 周りの友達は皆、僕のカードを盗みます。信頼して見せていた のに、無くなっています。
 僕には、もう友達が居なくなってしまいました。
 
 成績は良い方なのですが、親の薦める学校には届きません。( 自分の志望校には届いていますが)
 しかし、家で勉強しようとしてもカードが隣にあると弄ってし まい、勉強なんてなんにもやってません。
 
 僕はここでケジメをつけ、カードを辞めた方が良いのでしょうか??
 人生の分かれ目、という苦悩で日常生活が辛いです。
 アドバイスを下さると助かります。 お願いします。
 
 長文失礼しました。
 



 さて、この少年。成績が良いというのは、本当だと思う。中学1年生の文章で、僕が添削せずにホームページに載せられたのは、初めてじゃないか(笑)
 大概は、「はて、このお便りは、何が言いたいんじゃろう?」という支離滅裂な文章ばかりだからね。
 そういったお便りには、もう少し落ち着いて書きたまえ、と言いたい。
 
 そんな意味でも、このお便りは貴重だと思った。
 で、ここからが僕の返事。
 


 お便りありがとう。池田です。
 
 > 周りの友達は皆、僕のカードを盗みます。信頼して見せていたのに、無くなっています。
 > 僕には、もう友達が居なくなってしまいました。
 

 はっきり言おう。友達が居なくなったのではない。
 最初から、いなかったのだ。(ガーン!)

 
 君の大切なカードを、平気で盗む奴なんか、友達でもなんでもない。
 ただ単に、「一緒にいた」だけの存在だ。
 
 どこかで記事に書いたと思うが、中学になったら、友達を選べ。
 人間は、一緒にいる人間の影響を受ける。
 中学生という、自我が確立する最も感じやすい、大切な時期ならなおさらの事だ。
 
 尊敬できる友人と一緒にいれば、そいつに見捨てられないよう、そいつに相応しい友人になれるよう、自分を高めるだろう。 
 尊敬できない奴とつるんでいれば、悪事を行っても、「コイツよりはマシだ」と自分を正当化して、どんどん堕ちて行く。
 
 君は喜ぶべきだ。
 カードを盗むような、くだらない奴と、別れることが出来たのだから。

 おそらく、そいつらは、君に対して何か、「かなわない」という気持ちを持っていたのだと思う。「かなわないから、一緒に居られない」と。だからカードを盗んで、一緒に居られなくなったとしても、かまわないと。
 
 君からカードを盗む事で、自分の劣等感を慰める事も出来る。
 「取ってやったぜ。へへん」てな具合だ。
 
 自分で意識はしていなかっただろうが、そいつらは君に、明らかに“負けていた”のだと思う。
 
 けして悪に染まる事の無い気高さは、それだけで、矮小な人間にとっては、憎悪の対象だ。
 君は疎まれ、いわれの無い非難の対象になるだろう。
 
 
 しかし!
 
 それを、自分の欠点と考える必要は、全く、無い!
 
 君がそうした、友人の少ないマイノリティ(少数派)でいるのは、学校と言う、小さな、玉石混合の場所だからだ。
 大学で、あるいは社会に出て、いろいろな人と交流を広めれば、君と同じ価値観、レベルの人間が、幾らでもいるだろう。
 
 俺も学校では少数派だったが、会社の社長になって、今まで以上にいろんな人に会うようになり、今まで以上に話が合う人に多く出会えた。今はスケールの大きな話が楽しくて仕方ない。(学が足りなくて色々恥もかくが)
 
 
 今、君に友人が居なくて、孤独を感じている事についてだが・・・
 例えば、いじめを行う人間は、何故いじめるのか。
 自らの不安を、他者を攻撃する事で、かき消そうとするからだ。
 「おれはこいつより優位に立っている。だからこいつよりは大丈夫だ」
 そう思って安心したいからだ。
 
 何も生まれないよな。安心したいからと言って、他人の足を引っ張ってるヒマがあるなら、本当なら、自分を高めるべきだよな。
 
 普通、こうしたくだらない性質を持つ人間とは、関わらないようにすべきだ。
 しかし、学生のうちは、学校と言う狭い空間に、さっきも言ったが玉石混合で、無理矢理詰め込まれている。
 くだらない人間と距離を置こうと思っても、逃げられない。向こうから、ちょっかいをかけて来る。
 
 また、会社に入っても、そこが停滞した、膿んだ組織であった場合、他人の足を引っ張って安心しようとする生産性の無い人間が、やっぱりいる。
 
 どうすれば良いんだろう?
 
 
 最初に言った通りだ。
 
 友達を選べ。
 
 数ではない。質の問題だ。
 「コイツすげぇ!」と思える奴と、友達になるんだ。
 
 釣り合わない、と思っちゃダメだ。付き合ってるうちに、釣り合うようになる。自分を高めていけば良い。
 どうやったら高まるか?
 
 簡単だ。
 僕たち日本人はね、アニメや漫画や映画やゲーム、ありとあらゆる媒体で、「カッコいいストーリー」の見本を見てるだろう?
 
 君があこがれる、立派なキャラクターを思い描いて、「そいつだったらどうするか?」を、実際にやればいいんだよ。
 
 はたから見て、今自分のやってる事が、カッコいいかどうか。それで正しいか間違っているか、判断すればいい。
 
 幼稚か?
 いや、それが本当だ。
 大人でだって、アニメとかのキャラの代わりに、歴史上の人物とかをお手本にしている人が、いっぱいいる。
 あこがれて、目指す人物が、漫画のキャラクターと歴史上の偉人と、どう違うって言うんだ? 歴史上の人物のほとんどは、もう、キャラクター化されているも同然だしね。
 
 日本の漫画文化は、世界に誇れるものだ。僕達はこれを読んで育った。そこに、目指すべき人のありようは、ちゃんと刻まれているじゃないか。
 書いた人が、「これを読んで、良い影響を受けて欲しい」と思いながら書いた作品が、いっぱいある!(今なら、『金色のガッシュ』なんか良いよね)
 
 もっとも、商業主義の作品もあるので、気をつけたいところだけどね。
 努力なんて関係なしに、新しい武器を手に入れていくだけで戦いに勝てる漫画なんかは、『物を買い続けろ』と言ってるだけだと思うけど。
 
 ようは、見る目、選ぶ目を持つ事も、自分を高めるのに大切な能力ってことなんだけど・・・ちょっと話がずれたかな。


 例えば、この前、練馬春日店でこんな事があった。
 
 自転車置き場で、周りの自転車を倒してしまった子供がいて、そのまま出て行こうとしたんだ。
 当然、俺は止めた。
 その少年は、任天堂DSを持っていたんで、俺はこう言った。
 
「君はロックマンエグゼやった事あるか?」
「うん」
「じゃあ、ロックマンのパートナー、光熱斗君は、自転車倒したまま、ほっといて行くと思うか?」
「ううん」
「君はロックマンのゲームをしてる時、ゲームの中で困ってる人がいたら、ネット君として、困ってる人を助けるよな?」
「うん」
「それが正しい事だって、わかるよな」
「うん」
「では、現実の君は、なぜ正しい事が出来ないんだ?!」
「!・・・・」
「君がやってる事は、ザコモンスターのレベルの、しょうもない事だぞ」
「・・・・」
「君は一生、ザコモンスターのままか? たとえ主人公までいけなくても、少なくとも“主人公の仲間”ぐらいはなりたいだろう?!」
「ザコはいやだよ・・・」
「主人公の仲間レベルでも、自転車倒したら当然、直すよな」
「うん。直す」
 
 そういって少年は、自転車を直し始めた。
 側で聞いてたその子の友達も、「手伝うよ」と言って直し始めた。
 
 何だかちょっと、2人とも誇らしげだった。
 
 
 
 こんな事もあった。
 
 ファミリーレストランの自転車置き場で、高校生ぐらいの2人組みが、他の人の自転車を倒した。
 1人はすぐ、直そうとした。
 が、それを見て、もう1人が、
「いいじゃん。ほっとけよ。行こうぜ」
 と言った。
 
 自転車を直そうとした彼は、一瞬考え、すぐ自分の自転車にまたがり、倒した自転車をそのままにして先の仲間を追いかけた。
 
 僕はその後姿を、ずっとにらんでいた。
 そして、心の中で叫んでいた。
 
「帰って来い! お前は今、大切なものを捨てようとしているぞ!」
 
 やはりバツの悪さがあったのか、彼は一度、振り向いた。
 
 そして僕と目が合って・・・・・
 
 逃げるように、去っていった。
 

 友達を選べ。少年。そして、誇りを持てる人間関係を作るんだ。
 
 恋人でもいい。中学生でも、恥ずかしい事でもなんでもないぞ。人を愛するのは、とても学ぶ事の多い経験だ。
 エッチはまだ早いけどな。
 (生物学的には、ちょうどそういう時期なんだが、社会制度に縛られるのもまた、人間だからな)
 
 
 そんな訳で、カードをやるべきかどうかには答えていないんだが・・・
 学校の勉強に関しては、保護者の方と学校の先生と相談してもらうしかない。僕は受験の専門家ではないので、勉強に関して責任持っては答えられない。
 そうだな。一般的には1・2年生のときは遊びも楽しんで、3年生にはしっかり、と言われているね。
 カードで遊ぶときには良いカードショップを探して、そこの大人たちの仲間になると、いろいろカード以外にもアドバイスがもらえるだろうから、いいんじゃないか。(大人にも色々いるので選ぶべきだが)
 友人になるのに、年齢は関係ないぞ。礼儀はしっかりとするべきだけどな。

 それでは。
  


 この少年からはその後、 
「頑張って、尊敬できる親友を探します!」
 という前向きな返事が返ってきました。
 いやあ、役に立てて良かった。
 
 皆さんの中にも、カードを取られた経験のある人がいるでしょう。
 そういった問題が起こったとき、例えば学校では、
「そういった問題が起こるのもカードゲームのせい」
 として、カードを禁止し、問題そのものにフタをしようとします。
 
 お分かりでしょうが、そんなのは何の解決にもなっていないばかりか、せっかくの教育のチャンスを無駄にしているだけなんですね。
 
 問題の本質は、 
「人のものを盗む悪人がいる」
という事であって、カードが悪いわけではありません。
 あくまで、 
「人の信用を裏切る、悪人がいる」 
事が問題なのです。
 
 それを解決しない限り、何の進歩も得られないのです。
 
 事件をきっかけに、裏切られる事の苦しみ、裏切る事の罪深さを理解出来るように、犯人をきっちりと追い詰め、罰を与えて理解させなければなりません。
 
 問題の解決を先送りし続ける大人が多い限り、いつまでたっても子供は罰を受ける事無く、従って学ぶ事もなく、そのまま大人になってしまうから、リスクリターンの計算のみで行動し、平気で人を傷つけるようになってしまうのでは無いでしょうか。
 
 罰を受けなければ、人は改まりません。自分で気付いて改まるなんてファンタジーが、めったにあるはずありません。
 
 人も、動物なのですから、当然の事ではあります。
 
 しかし、「誰も罰を与えたがらない、無責任な世界の中」で・・・子供達を本当に一人前にしようとできる人が、一体どのぐらい、いるのでしょうか・・・・。


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