トップデュエルマスターズ研究所第91回(2005.08.10)

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□現在最強のデッキとは?
 「闇入り【ボルバルザーク】」&「火・自然速攻」紹介



 さーて、今回の研究所は、ちょっと難しいですよ。
 何しろ、トーナメントでの上位クラスの戦いを解説するのですから!
 でも、その中から、今のDMの最強デッキが見えてきます。できれば、何度もよく読んで、ご理解くださいね。

(14弾攻略の途中、次は自然編の予定でしたが、夏休み公式大会が、あまりに『ボルバル・マスターズ』になっていたため&今強いといわれているデッキを先に解説したほうが、カード紹介もしやすいための、緊急番組です。)

 今現在の、デュエルマスターズ最強デッキとは? そしてそれを破るデッキは、どうやって作り出すべきなのか?
 それをちょっと、いっしょに考えていきたいと思います。



 まず、意識統一として。
 始めに結論ありきでご説明いたしましょう。

 現在のデュエルマスターズで、総合点がもっとも高いといえる強いデッキ、それは水・闇・火・自然の『4色【無双竜機ボルバルザーク(10弾)】デッキ』、通称“闇ボルバル”です。



 ■【ボルバルザーク】の歴史

 できるだけわかりやすいように、会話方式でお伝えします。


いけっち店長「まず最初に、全国的には、うちの店の常連・風船君が作ったよーな“火・自然”の素直な【ボルバルザーク】デッキが流行したよな。(詳しくは当ホームページ記事“風船流ボルバル速攻”を見て下さいね)」

ハリー 「そうですな。スピードが速くて圧倒的な攻撃力を持っていましたが、ドローが安定しないという弱点がありました。
 例えば、“除去コントロールデッキ”に序盤をしのがれた場合、立ち直れなくなったり」

いけっち店長「で、それを解消したのが、全国大会で優勝した、通称“水ボルバル”だ。水のドローカードを投入して、攻撃を続けるための手札を補給しつつ戦う。
 マナ加速するわ、手札補充するわ、トドメの【ボルバルザーク】はモンクなく強いわ、そりゃ強いデッキだった。

 実は、“水ボルバル”って、“火・自然ボルバル”が進化して作られたデッキじゃないんだよな。
 あの頃は、“【アクアン(4弾)】デッキ”が多くて、光ブロッカーだらけだったから、【アクア・ハルカス(1弾)】と【クリスタル・パラディン(2弾)】を入れた“プロトタイプ水ボルバル”とも言うべき物も、あちこちで結果を出してた。

 それよりなんと、東京での10弾先行発売日、会場で【ボルバルザーク】をトレードして4枚集め、現在型の『水ボルバル』の原型を組んだツワモノがいたんだ。

 しょっぱなから【シビレアシダケ(1弾)】+【エナジー・ライト(6弾)】の構成で“水ボルバル”を組みあげたらしい。先行発売の会場で組んだんだから、間違いなく日本一早かったと言えるだろう(笑)
 なんでこんな話を知っているかというと、コイツ、カードキングダム練馬春日の元店員で、後から聞いてびっくらしたけど」

ハリー 「つまり、“火自然ボルバル”と“水ボルバル”は、同時発生してお互いを磨いた結果、“水ボルバル”が勝った、という流れと言えそうですね」


いけっち店長「さて、こうして去年の冬に“水ボルバル”が頂点にたった訳だけど、俺達は
 『あぁ、やっぱりなぁ』
と思うと同時に、
 『これでやっと殿堂か、禁止になるな』 と思った。

 が、
 皆さんも覚えているでしょう。あの衝撃。
 ナンと、【アクアン】のみの殿堂入り!
 正直、こりゃもうデュエルマスターズとは付き合ってられん! とか思ったよな」

ハリー 「謎でしたねぇ・・・もちろん俺は即座にやる気をなくし、全くデュエルマスターズをプレイしなくなったのですが。他の店員も常連も全員。
 あの時、あきらめずにプレイし続けていたのは店長だけでしたねぇ・・・」

いけっち店長「今だから語れる悲しみの秘話だな。ううっ。寂しかったよう! しかし、だからこそ時は来た!」

ハリー 「ええ。ずっと待ってましたけど、今しかない、と」

いけっち店長「おう。俺たちはずーっと、ずーっと『【ボルバルザーク】はデュエルマスターズを滅ぼす悪魔のカード。何とかして禁止、または殿堂になって欲しい!』って思ってたからな。

 『みんなが禁止になると思ってたのに、禁止にならなかった今なら、多くの人の賛同を得られるのではないか?』と思い、【ボルバルザーク】禁止運動を始めたわけだ」

ハリー 「大変な騒ぎでしたねぇ・・・」

いけっち店長「しかし、ユーザーのほとんどが、やっぱり正しい事には気付いているんだ、という確信が得られたのは良かったよな」

ハリー 「まぁ(微妙な表情)」

いけっち店長「宇宙人め。まあ、運動しながら、同時に『【ボルバルザーク】が禁止にならない』という最悪の事態に対し、【ボルバルザーク】に勝てるデッキも研究しまくったわけだが・・・ 結果として、
『“水ボルバル”に有効なシールドトリガーを15枚前後投入し、なおかつ、適度にプレッシャーを与えて、“水ボルバル”側に攻撃せざるを得ない状況に持ち込み、トリガーを踏ませて自爆させる』
 という戦術が、一番有効なのがわかった。この仕組みは、いろんなデッキに組み込めるしな」

ハリー 「トリガーの多い“マナソース”、トリガーの多い“【アクアン】デッキ”と、色々作れますから。
 で、ちょうど人気だった“王のカード”を使った“【英霊王スターマン(12弾)】デッキ”が、超強力なトリガーカード【雷撃と火炎の城塞(13弾)】も使えるとあって、お勧めの『水【ボルバルザーク】デッキへの対抗デッキ』として生み出されたのです」

いけっち店長「構築済みデッキにしたら、いくら作っても売り切れるぐらいの大人気だったな。ちゃんと勝てるから、好評だったし。
 まぁ13弾がでてしばらく経つと【炎槍と水剣の裁】が流行し始め、さらに『水ボルバル』に【裁】が入り始めたおかげで辛い戦いになったものの、『トリガーを踏ませて自爆させる』という戦術自体は有効だった。
 しかし・・・」

ハリー 「ああ・・・言っちゃうんですね。まあ、言わなきゃ話が進みませんが、これでもう、“【スターマン】デッキ”を『【ボルバルザーク】対策デッキ』として売る事はできなくなりますな」

いけっち店長「と、言うより、いまだに『再販して欲しい!』というメールがいっぱい来るからなぁ。はっきり言っておくべきだろう・・・。
 みなさん!トリガーを多くして対策するという戦術は・・・もはや、14弾が出てからの“闇入り【ボルバルザーク】”には、ほとんど通用いたしません!!」



 ■闇入り【ボルバルザーク】・その完全性

いけっち店長「まず、基本的なデッキレシピを見ていただこう。えー、サンプルとして、できるだけ一般的な構成でね」

ハリー 「“正解”ではありません。人によって、少しずつ内容が変わります。
 また、いろんなカードを説明しやすいよう、わざと投入カードの種類を増やすため、1枚積みを多くしています。
 つまり、よく使われている基本パーツをできるだけ紹介しよう、ということです」

■テスト用『闇入り4色ボルバルザーク』
クリーチャー
 4x 幻緑の双月
14弾
 2x ラブ・エルフィン
2弾
 1x 無頼勇騎ゴンタ
10弾
 4x 青銅の鎧
1弾
 1x ディメンジョン・チョーカー
8弾
 2x 鳴動するギガ・ホーン
2弾
 2x 腐敗勇騎ガレック
10弾
 1x コーライル
2弾
 2x アクア・サーファー(S・トリガー)
5弾
 1x 無双恐皇ガラムタ
13弾
 1x 無双竜機ボルバルザーク
10弾
 1x ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン
6弾
 1x バザガジール・ドラゴン
6弾
呪文
 3x 母なる大地(S・トリガー)
10弾
 3x エナジー・ライト
6弾
 1x サイバー・ブレイン(S・トリガー)
1弾
 3x 炎槍と水剣の裁
13弾
 2x デーモン・ハンド(S・トリガー)
1弾
 4x ロスト・ソウル
2弾
 1x 地獄スクラッパー(S・トリガー)
14弾


いけっち店長「ちょっとした違いなんだけど、実は意味として大きいのが、14弾で追加された【幻緑の双月】だ。
 【シビレアシダケ】(バルーン・マッシュルーム)が【幻緑の双月】(ビースト・フォーク)に変わったことで、【無双恐皇ガラムタ】のシンパシーがものすごく使いやすくなり、S・トリガー対策がしやすくなった。
 今までの、【ボルバルザーク】デッキ唯一の弱点がなくなった訳だ」

ハリー  「以前は【呪紋の化身(7弾)】を使ったりしてましたが、【ガラムタ】はパワー5000だから、【ボルバルザーク】の能力に巻き込まれませんしね。

 めったにないけど、最悪のパターンはこう。

 2ターン目の【幻緑の双月】か、3ターン目の【青銅の鎧】で、4ターン目に【ガラムタ】が出る。
 5ターン目には6マナあるので、小型クリーチャーを1体召喚。
 それを【母なる大地】でマナゾーンの【ボルバルザーク】とチェンジ!

 これでゲームが終わり」

いけっち店長「ひどい話や。思わずもっともっと【ガラムタ】を入れたくなるよな(笑)
 もちろんそれは、最悪のパターンだけど、普通の手札でもとにかくマナ加速して、自分のクリーチャーごと【炎槍と水剣の裁】すれば手札は増えるしな。次のターンは【ロスト・ソウル】を撃つし」

ハリー  「ではちょっと、“闇入り4色”について解説しましょうか」



 ■闇入り4色・解説

 【ガラムタ】によるトリガー耐性、マナ加速からの【ロスト・ソウル】による“除去コントロールデッキ”への耐性(と言うか、何にでも効く)。

 これらを手に入れ、完全体と化したボルバルデッキ、それが“闇入り4色ボルバルザーク”です。
 もう、どーしよーもありません。

 コイツと互角に戦い、5分以上の勝率で勝てるデッキと言えば、以前13弾お買い上げのお客さまにお送りした記事デッキの14弾対応である、『火・自然超速攻』くらいでしょう。(あとで解説いたします)



 基本的な動かし方は『3色水入り【ボルバルザーク】』と同じです。
 安定したマナ加速と、手札補充で展開していきます。

 基本的には、ドローよりもマナ加速を優先しながら展開。
 一刻も早く、【裁】または【ロスト・ソウル】を使えるように用意します。
 【裁】で自分のクリーチャーごとリセットし、手札を増やして次のターン【ロスト・ソウル】を使います。

 『3色水入り』と大きく違うのは【アクア・ハルカス】が抜けているところ。このせいで、少しドローが少なくなっています。
 ですが、今のゲームはとにかく【裁】の打ち合いなので、
 「だったら【裁】を使って喜んでいる相手に、次のターン【ロスト・ソウル】を撃てば良いのでは?」
という事になります。

 【ロスト・ソウル】が使えるという一点において、闇入り4色は、水入り3色に勝てるデッキ、と言えるでしょう。




■闇入り4色に入るカード、入らないカード

ロスト・ソウル(2弾)
 7コスト 呪文
■相手は自分自身の手札をすべて、持ち主の墓地に置く。


 同じ【ロスト・ソウル】を撃つデッキ同士なら、先に使った方が有利なのは間違いありません。(こういった点もあり、デュエルマスターズは、先攻が絶対的に有利なゲームと言えるでしょう)

 “除去コントロールデッキ”に対しては、マナ加速がある分、ほぼ間違いなく先に使う事ができます。手札を失った除去デッキほど、綱渡りなデッキはありません。
 続く2・3ターンの間に、【ギガホーン】から【ボルバルザーク】と繋げれば勝てるでしょう。

 普通には3枚でも大丈夫ですが、今回はキーカードという事で4枚入りで組んでみました。


 また、何度かやりこめばわかりますが、【スケルトン・バイス】を使っているタイミングがほとんどありません。
 1枚制限の超強力カードとは言え、無理に入れる必要はないでしょう。
 まぁ超強力カードなのには間違いないので、入れてても全然問題ないですけどね。



幻緑の双月(14弾)
 2コスト ビーストフォーク 1000
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、手札を1枚、自分のマナゾーンに置いてもよい。


ラブ・エルフィン(2弾)
 2コスト ツリーフォーク 1000
■このクリーチャーがバトルゾーンにある間、自分の呪文を唱えるとき、支払うコストは1少なくなる。ただし、コストが1のときは少なくならない。


 【シビレアシダケ】2枚と併せ、6枚体制にしているバージョンも多くありますが、これだと手札の消費が激しいので癖が強いので、手札を消費せず1マナ稼げる【ラブ・エルフィン】型を紹介です。
 実際、これらマナ加速クリーチャーを出した後、プレイするのは呪文カードですから。

 とは言え、【ラブ・エルフィン】2枚を抜いて、【シビレアシダケ】2枚にしても、間違いではありません。
 【ラブ・エルフィン】だと、自分の【裁】に巻き込まれるとその後、呪文コストが軽くなりませんからね。
 逆に、【アシダケ】などの効果でマナゾーンにカードを置くと、その後自分が【裁】に巻き込まれて死のうとも、マナゾーンに置いたカードがなくなるわけではありません。

 手札消費が激しくなる代わりに、その後ずっとマナが使いやすくなるか、手札消費が押さえらられる代わりに、自身が死んでしまうと効果が消えてしまうか、という違いです。
 よーするに一長一短ってことですからね。どちらが正解ってわけでもなさそう。個人のお好みで。



腐敗勇騎ガレック(10弾)
 5コスト(闇・火) ゴースト/ヒューマノイド
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、「ブロッカー」を持つ相手のクリーチャーを1体選んで破壊し、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。


 小回りの効くカードです。
 中盤、今引き合戦(お互い手札がなくなり、引いたカードで戦わざるを得ない状態になる事)になった時、相手がマナに置かなかったカード(=重要カード)を落としたりすると、大ヒットです。

 ブロッカーを破壊する能力も悪くありません。
 アタッカーの少ないデッキなので、地味にとどめを刺しやすくなりますし、最近は減ったとは言え、光中心の『【アクアン】デッキ』にも突き刺さります。


 ですが、なんと言っても最大の仕事は、不足しがちな“闇マナ”と“火マナ”の数の確保。

 “闇”がなくては【ロスト・ソウル】を使えず、“火”がなくては【裁】が使えないのですから、初手にあれば、マナゾーンに直行させましょう。



無双恐皇ガラムタ(13弾)
 6コスト(闇・自然) ダークロード/アース・ドラゴン
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■シンパシー:デスパペットおよびビーストフォーク
■このクリーチャーが攻撃する時、このターンの終わりまで、誰も「S・トリガー」を使うことはできない。



 ちょっと上の文章では「【ガラムタ】強すぎ!」に聞こえるかもしれません。
 そのわりに、「なんで1枚やねん!」と。
 誤解の無いように書いておくと、【ガラムタ】は別に無くても良いカードなんです。

 「トリガーで対策されている時には、強力なカードになるかも」という事に過ぎません。
 それどころか、はっきり言ってテキスト以外の部分(コストやパワー)では、強力だと感じる部分がありません。

 よーするに、もともとの強いデッキに、無理なく【ガラムタ】というトリガー対策カードが入った、という事です。



ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン(6弾)
 7コスト アーマード・ドラゴン 7000
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがシールドをブレイクしたとき、相手はそのシールドを持ち主の墓地に置く。(その「S・トリガー」は使えない)


 同型デッキ対策。

 同じデッキ同士だと【ロスト・ソウル】の打ち合いになります。
 こっちが先に【ロスト・ソウル】しても、相手もすぐにドローを稼いで、【ロスト・ソウル】を使ってきます。

 こうしてお互いに今引き合戦になった時、【青銅の鎧】などでポカポカ殴るわけにはいきません。
 シールドから手札を得た方が、先に復活するのは間違いないからです。

 そこで、【ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン】が大活躍します。何も考えず、とりあえず攻撃できるのですから!

 その拮抗状態の中【ボルメテウス】が殴り続け、ゲームエンドとなるのは、意外と良く見る風景です。



ディメンジョン・チョーカー(8弾)
3コスト ブレインジャッカー 1000
■このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、自分の墓地にあるドラゴンをすべて、自分の手札に加えてもよい。


 手札から落とされた、または【ロスト・チャージャー】された【ボルバルザーク】【ガラムタ】【ボルメテウス】などの種族に『ドラゴン』とあるカードを回収するのに使います。

 墓地からの回収カードが1枚もないと、相手によっては【ボルバルザーク】を墓地に落とされただけで勝ち筋がなくなる事もあります。絶対に必要な1枚、と言えるでしょう。

 【ディメンジョン・チョーカー】でなく【リバース・チャージャー(8弾)】にしている人もいますが、基本的には【チョーカー】がオススメです。
 回収する枚数の問題ではなく、【チョーカー】は「場に残ってくれるクリーチャー」なのですから!

 次のターンの【ボルバル】といっしょに攻撃するなり、【母なる大地】で【ガラムタ】に変身するなり、どっちにしろ【リバース・チャージャー】より有効に使えるはずです。


 また、ドラゴンがまだ墓地に落ちていない序盤に引いた場合、悩む事なくマナゾーンに置くことができ、大切な【ロスト・ソウル】用の闇マナになってくれます。
 そして、墓地にドラゴンが落ちて必要になった時・・・・【母なる大地】で、マナゾーンから場に出すのです。


 【リバース・チャージャー】にはこういったコンボはありませんが、とにかくチャージャーなので、「1ターンでも早く【ロスト・ソウル】や【裁】を撃ちたい!」という場合には使いましょう。



バザガジール・ドラゴン(6弾)
 8コスト アーマード・ドラゴン 8000
■スピードアタッカー
■このクリーチャーは、タップされていないクリーチャーを攻撃できる。
■W・ブレイカー
■自分のターンが終わるとき、このクリーチャーがバトルゾーンにあれば、自分の手札に戻す。


 今引き合戦の時の制圧カード。
 相手に【バザガジール】があるだけで、勝つ手段を失ってしまうデッキというものは、意外と多いものです。

 むろん、【ボルバル】の次のターンのアタッカーにもなってくれます。



コーライル(2弾)
 5コスト サイバーロード 2000
■このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の山札の一番上に置く。


アクア・サーファー(5弾)
 6コスト リキッド・ピープル 2000
■S・トリガー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。


 【コーライル】はやはり強力。
 【ボルバルザーク】相手に、トップデック(次の引きカードで、勝負が決まる!という時に、目当てのカードを引くこと)を防ぐ事ができ、速攻相手にも有効です。


 【アクア・サーファー】は、天敵である速攻デッキに、「踏ませれば(トリガーできれば)勝つカード」だったのですが、今の火・自然速攻には、効果が怪しくなってきました。

 以前は、トリガーで出てきた場合、次にアタックする予定のクリーチャーを手札に戻して押しとどめ、次の自分ターンで、攻撃してタップしているクリーチャーにアタック、悪くても相撃ちして、「確実に1体止めて、1体破壊してくれるカード」だったのでした。
 ですが、現在の火・自然速攻にはほとんど通用しません。

 重要な事なので、ちょっと想像してみて下さい。
 相手の場に、【無頼勇騎ゴンタ(10弾)】と【スナイプ・モスキート(3弾)】がいて、【ゴンタ】がアタックしてきました。
 シールドから【サーファー】が飛び出しました。
 ・・・さて、どうしましょうか。
 シールドを守るため、まだアタックしていない【スナイプ・モスキート】を戻すなら、自分のターン、攻撃したせいでタップしているのは【ゴンタ】になります。
 【サーファー】でアタックしても、パワーがでかすぎて倒せねーでやんの。

 だったら、さっきアタックした【ゴンタ】を戻します?
 そうすると【スナイプ・モスキート】が容赦なく攻撃してきます・・・。

 と、このようにパワー4000がゴロゴロしている火・自然速攻には【サーファー】はもはや決定打にならないのです。


 とは言え・・・・・
 やはり、無いと、もっともっと勝負にならないんですよね・・・。と、いう訳で、入ります。



いけっち店長「まー、だいたいの解説はこんなもんかな。
 見てると、永遠に色々といじりたくなるデッキだけど、とにかく難しいのは、カード1枚1枚の強さより、色マナの数。
 例としてあげると、(レインボーカードも含めて)、自然が16枚前後、水が11枚前後、闇が9枚前後、火が11枚となっとります。

 自然がなくては始まらないため、最大数。
 そんでもって、ドローがなければデッキが動かないため、水は最低限の10枚以上。
 水でドローすれば【ロスト・ソウル】を使うまでには、闇も2枚ほどは来ているはずなので、一番少なく9枚くらい。
 火は4〜5ターン目に【裁】を使う必要があるため、11枚前後。こんな感じ。
 ただ、どんなに理詰めで構築したとしても、4色デッキである以上、ある程度事故は付きまとう。
 そこも弱点といえるかもしれんな」

ハリー  「『なんとなく』ではなく、『どれそれこういう理由で』と理論的に説明できてこそのデッキ構築ですからなぁ」

いけっち店長「やればやるほど強いんだけど。このデッキ」

ハリー  「しかし、無敵ではありませんね。
 【ブロークン・ホーン】を入れた火・自然の『ボルバルデッキ』だと【裁】と【ロスト・ソウル】がまず撃てなくなり、そして【エナジー・ライト】をまともに使えないようにできるため、苦しい戦いとなります。
 後は【ギガホーン】から【ボルバルザーク】につなげられるとアウト。
 このはデッキはメタデッキ(大会で、どんなデッキが使われているか研究し、そのデッキに集中的に勝てるように作られた特殊なデッキ)ですが、それなりにどのデッキとも戦えて、案外強力です」

いけっち店長「うん。結局【ボルバルザーク】なんだけどな」

ハリー  「そこで注目されるのが、12弾お買い上げのお客様にお送りし、紙の“カードキングダムニュース”でも記事にした、『【ボルバルザーク】というドラゴンを滅ぼすために作られたデッキ』通称“ドラゴンスレイヤー”です」


■火・自然超速攻『ドラゴンスレイヤー』14弾対応版
クリーチャー
 4x 凶戦士ブレイズ・クロー
1弾
 4x 解体屋ピーカプ
5弾
 4x 襲撃者エグゼドライブ
6弾
 4x 放浪兵エルジージョ
14弾
 4x スナイプ・モスキート
3弾
 4x 怒髪の豪腕
8弾
 3x 冒険妖精ポレゴン
12弾
 3x 無頼勇騎ゴンタ
10弾
呪文
 3x ボルカニック・アロー(S・トリガー)
3弾
 3x 火炎流星弾(S・トリガー)
6弾
 4x 母なる大地(S・トリガー)
10弾


いけっち店長「見ての通りの超速攻。なんと2マナ4000のクリーチャーが7体も! でかすぎ。早すぎ」

ハリー 「【バースト・ショット(2弾)】がほとんど効かないばかりか、【地獄スクラッパー(14弾)】でも、だいたいの状況で1体しか破壊できなかったりしますからね。

 例えば、【エルジージョ】と【スナイプ・モスキート】が出ているところで【スクラッパー】がトリガーしても、どっちか1体しか破壊できません。
 なにしろ、【エルジージョ】【ゴンタ】といっしょに【スクラッパー】でまとめて破壊できるクリーチャーといえば、【ブレイズ・クロー】と【解体屋ピーカプ】しかないのですから」

 いけっち店長「やってみりゃわかるが、2ターン目、3ターン目と、パワー4000クリーチャーがわらわら出てくると、『あれ? DMって、こんなゲームだったっけ?』と首をひねる事請け合いだ」

ハリー 「実際問題として、“闇入り4色【ボルバルザーク】”は、この火・自然速攻に対しては、4・5ターン以内に【ボルバルザーク】を手札に加えるしかありません。
 6マナ達成の最速【ボルバルザーク】召喚か、悪くても7マナでの速攻召喚でないと、殴りきられて終わりです。
 まさにドラゴンスレイヤー(ドラゴンを葬る)」

いけっち店長「トリガーに頼るにしても、2枚は踏んでもらわないと勝てないわな。
 実際、公認大会でも、“【ボルバルザーク】デッキ”を下して優勝したりしている。
 と、言うか、カードキングダムでは、徳島でも練馬春日でもこの火・自然超速攻が優勝してばっかりだ。

 あと、『【スナイプモスキート】は使いにくい』と言う人もいるな」

ハリー 「そんなに使いにくいとも思いませんけどね?
 実際このデッキ、ほとんど2マナで動きますから、【スナイプ・モスキート】のマナ回収能力は、重荷になりません。
 むしろ、その時その時に必要なカードと手札を入れ替えられるため、ものすごく便利。
 というか【モスキート】がないとデッキパワーがダウンするほどです。
 少なくとも、2ターンに1回しか攻撃できず、出すたびにマナがかかる【ポレゴン】よりは優先すべきクリーチャーです。
 だいたい、1ターン目に【モスキート】を出した上で、3ターン目に3マナ貯めたいのであれば、2ターン目は攻撃をしなければいいだけ。
 これは【ポレゴン】の『2ターンに1回しか殴れない』というのと比べても、シールドを割る速度はほぼ変わりません」

いけっち店長「微妙なところでは、【ゴンタ】の枚数。
 俺は4枚投入するのが好きだが、当店のスタッフにも『マナがタップして、出遅れる確率を少しでも減らすべき』と、3枚にする人もいる。
 これも賢い考え方だけど、俺はパワーをとるね」

ハリー 「そのへんは好みでどっちでも」

いけっち店長「んで【母なる大地】だけど、いらないように見えて実は重要。
 特に同型デッキや『【ボルバルザーク】デッキ』相手に対しては、1回攻撃を無効化するだけで勝てるからな。
 あと、実はブロッカー除去にもなるんだよな。
 やっかいな【時空の守護者ジル・ワーカ(9弾)】なんかのブロッカーをマナゾーンに置いてやれば、トドメを刺しやすくなる」

ハリー 「また【ボルカニック・アロー】を(何か「絶対に対策すべきモノがいる」という場合を除いて)4枚にするのは、かなり危険な行為ですね。
 シールドが減りますので、対【ボルバルザーク】にしても、対同型デッキにしても、そこまで有効とはいえません。
 まぁ【ボルバルザーク】にシールド4枚持っていかれるよりはるかにマシだし、普通のデッキ相手だと、自分のシールドが減ってもデメリットになりにくいし、ブロッカー除去にもなりますけど」

いけっち店長「てなわけで、【ボルバルザーク】だらけの環境で勝てる!という事で、使う人の増えてきているこの火・自然超速攻。唯一の問題点は・・・」

ハリー 「あまりにも単純で、殴るだけで強すぎて、対戦相手自身と対戦するのではなく、対戦相手の「シールド」と勝負しているだけという、全然おもしろくなくて失礼極まりないデッキだって事ですね」

いけっち店長「そう。ただ強いだけ、という、単に遅いか早いかの違いだけで、やってることは除去デッキと大して変わらない悪しきデッキ・・・」

ハリー 「そして、超速攻に勝てるように“闇【ボルバルザーク】デッキ”をチューンすれば、大会ではかなり勝ち残りやすくなるのでは?と考えて作ってみたのがこれ。“速攻メタ(速攻対策)・ボルバルザーク”」

■対速攻メタ『ボルバルザーク』
クリーチャー
 4x 幻緑の双月
14弾
 3x 無頼勇騎ゴンタ
10弾
 4x 青銅の鎧
1弾
 1x ディメンジョン・チョーカー
8弾
 1x コーライル
2弾
 1x 鳴動するギガ・ホーン
2弾
 1x 腐敗勇騎ガレック
10弾
 4x アクア・サーファー(S・トリガー)
5弾
 1x ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン
6弾
 1x 無双竜機ボルバルザーク
10弾
 1x バザガジール・ドラゴン
6弾
呪文
 3x 母なる大地(S・トリガー)
10弾
 3x エナジー・ライト
6弾
 1x サイバー・ブレイン(S・トリガー)
1弾
 3x 炎槍と水剣の裁
13弾
 2x デーモン・ハンド(S・トリガー)
1弾
 3x ロスト・ソウル
2弾
 1x 地獄スクラッパー(S・トリガー)
14弾
クロスギア
 1x ファイヤーブレード
14弾



いけっち店長「速攻対策だけ考えると、もともとの動きができなくなるからな。基本は同じで、少しの改造。でも、その少しが重要だ」

ハリー 「強力なデッキを本当の意味で『使いこなす』というのは、全てのカード1枚1枚、なぜその枚数必要なのか?を説明できるようになるという事。
 そして完全に理解していれば、まわりのライバルデッキの能力、数を知る事で、それにあわせて改造する事ができるようになる。
 これが『メタゲーム』のおもしろさ。奥深さ。
 『メタゲーム』に対抗できる、『メタデッキ』を作れるようになってこそ、そのカードゲームの上級者と言えるでしょう」

いけっち店長「つまり何だ。火・自然超速攻で意味なく【ボルカニック・アロー】を4枚突っ込んでいるようでは、『メタが読めていない』って事だなー」

ハリー 「という訳で、今回の記事自体がすごい長いこともありますし、このデッキの解説は、あえてしません。
 元になった“闇入り4色【ボルバルザーク】”とどこが違うか、またそれはなぜなのか、皆さんで考えてみてください」

いけっち店長「てなわけで、今回はコレで終了。次回は、強さだけでなく、楽しさも重視したデッキを紹介するぞ」



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