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アクエリアンエイジ新レギュレーション(仮称Bレギュレーション)の提案について
「アクエリアンエイジ」とはそもそものオリジナルデザイナーである中井まれかつ氏のグループが作成しており、それは変わらないものである以上、当然ですがプレイヤーや大会主催者にはゲーム内容自体を触ることはできません。
ならば、自分たちでレギュレーションを作り、より簡単に「アクエリアンエイジ」をユーザーに楽しんでもらえるゲームバランスと環境を作り出そう。
これがBレギュレーションの発案です。
実際の運営としては、公認ジャッジ&レフリーの議会制で「なにを議題とするか?」「どのように解決をしていくか?」などが話し合われます。
具体的には、「禁止&制限カードを制定」「現状解決されていないルール上の疑問点への裁定」などになると思います。
(ですので、話し合った結果、「現状のBレギュレーションは、通常レギュレーションと変わりありませんでした」ということもありえると思います)
もちろん、これをメーカー側に利用して頂くには、“公式ルール”と認めてもらえるよう、充分な数のユーザーの支持、実績と期間が必要となります。最大のハードルはここです。
つまり、活動が認められ、公認大会になったとすれば、こういう感じです。
「アクエリアンエイジ公認大会は、以下の2つのレギュレーションのうち、どちらかを選んで行っていただきます。
通常のAレギュレーションと、Bレギュレーション。
Bレギュレーションでは、以下の〜枚のカードが使用禁止、以下の〜枚のカードがデッキ一枚制限となります。〜というカードの裁定は〜となります」
要はルールを選んでもらうのですが、考えるほどややこしくはありません。
アクエリでは以前、「先攻有利」の非難を受け、ペナルティールールからどれかを選んでもらう、というオプションがありましたし、「デッキ1枚制限」のルールは、「ガンダムウォー」にも存在します。
実はこのオプションルール、メーカー主導ではありますが、既に成功している例があります。
「遊戯王」です。
あのゲームは最初、異常に強いカード、例えば【サンダー・ボルト】(ノーコストで相手のモンスターを全て破壊する超強力魔法)でも、何のペナルティーもなくデッキに最大枚数入れられるものでした。
このゲーム環境はしばらく続き、全国でそのまま遊ばれていました。
しかし、あるとき突然、一部のカードに、
「デッキに1枚まで(制限カード)」
「デッキに2枚まで(準制限カード)」
という、制限ルールが設けられたのです。
結果、よりバランスのとれた、面白いゲームになり、さらにユーザーが増えました。
潟Rナミとしても、せっかくのプレイヤーが、ルール変更で減ってしまわないか心配だったと聞きます。
しかし、全国大会開催に向けたゲーム性のテコ入れとして、思い切って実施してみた所、大成功となり、その後、半年に一度のルール変更でゲーム性、環境をコントロールする事にしたようです。
これら「禁止、制限カード」の発表は、雑誌、ホームページで少し告知されるだけですが、カードゲーマーの各コミュニティーには、それらをキチンと調べて皆に伝える人がいるものなので、特に混乱も無く、受け入れられています。
遊戯王プレイヤーにできている事が、アクエリプレイヤーにできないとは、考えられません。
また、デュエルマスターズも、「殿堂ルール(制限カードがある)」と「非殿堂ルール(制限なし)」が約1年間混在し、公認大会はどちらのルールか確かめてから参加するものでしたが、結果的には「殿堂ルール」に統一されました。
つまり、ゲームとしてより楽しい方に統一されたのです。
Bレギュレーションも、アクエリのゲーム性を重視するプレイヤー達が多ければ、一般化したとしてもおかしくはありません。
Bレギュレーションにしても、アクエリすべてを替えていくのではなく、基本的にアクエリが大好きなのですから、もともとのゲームを尊重しつつ、味付けを変える程度となるでしょう。
つまり例えるならば、お店に行っては料理を頼んだとき、出された料理を食はしますが、「ちょっと違うかな」と思ったときには少し塩をふったりすると思います。
みなさんも今までのアクエリの6年の歴史で、「俺はこの料理はスプーンではなく、ハシで食いたいんだ!」「ソースではなく、醤油の方がうまいんだ!」と思ったことが、様々あったのではないでしょうか? また、今も思っている人たちがいますし、今後思うことが増えるかもしれません。
しかし、プレイヤーは料理人や材料には口出しできませんし、頑固な料理人はプレイヤーの好みの味付けなんかも気にしないでしょう。
ならば、料理が気になるときは、自分たちで味付けや食べ方ぐらいは選んでみよう、それがBレギュレーションの活動趣旨です。
●問題点
○サーガIII発売直前に騒ぎを起こすのは、時期としておかしくないか?
発売時期に騒ぎとなる事は、「話題として」は良いのですが、ユーザーに「やめるきっかけ」「やめる言い訳」を与える事になりかねません。
とは言え、サーガII発売時、「とりあえず買って、そしてやめた」というプレイヤーが多くいたため、アクエリユーザー減少をくいとめるには、「サーガIIIがつまらなかったからアクエリやめる」という人達が出てきた場合のために、Bレギュレーションという“受け皿”を作っておくのは有効だと考えたのです。
そのためには、完全にやめてしまう人々が出てくる、発売後では遅すぎます。
今のうちから動いておけば、
「サーガIIIは納得できないが、そういえばBレギュとかを作ってた奴らがいたな。それを試してみるまで、もう少し遊んでみるか」
と、やめるのを引き伸ばす事ができると思います。
その上で、
「Bレギュも微妙だけど、目新しいから試してみる」
という状態であっても、カードプールやメーカーのQ&Aが増えていけば、
「Bレギュも微妙だが、何だか辞めるのを先延ばしにしている内に、スタンダードが楽しめるようになってきた」
となるのではないでしょうか。
その場合、きっと彼は、
「いやぁ、Bレギュやってみたけど、微妙だよ微妙。まだオフィシャルじゃないしね。やりたいヤツの自己満なんじゃねーの」
と言うでしょうが、それでもいいのです。
ただ単に辞めるところだったのが、Bレギュというブレーキで、とにもかくにも“アクエリを続ける”という道を選んでくれたのですから。
はっきり言って、ただ単に「Bレギュレーションの運動を成功させる」のが第一目的であれば、このタイミングで運動をはじめるのは、明らかに失策です。
サーガIIIが面白ければ、「このままで面白いじゃん。別にBレギュなんて、いらないよ」という事になります。
もう一度、はっきり言っておきましょう。サーガIIIが充分楽しめる物であれば、この活動は霧散します。
「Bレギュを成功させる事」だけが目的であれば。
違いますよね。
サーガIIIが楽しめなかったときの為の保険、または、もし今後、アクエリのゲームバランスや裁定が、どうしようもないほど崩壊した時に、“もう一つの選択肢”として使ってもらうための“ファウンデーション(アイザック・アシモフ)”なのです。「BレギュというゲームのためのBレギュ」ではなく、「アクエリのためのBレギュ」なのです。
ですから、Bレギュレーションと通常ルール、どちらもプレイするのが一般的なユーザーのありようになれば、柔軟に対応してアクエリを楽しみ続ける事ができるのではないでしょうか?
「今は公式ルールがめちゃくちゃだから、とりあえず仲間内ではBレギュがメイン」
「公式が良いエラッタ&裁定出したから、公式に復帰」
こう考えていただければ、アクエリに対する貢献になりえることが理解していただけると思います。
○ジャッジ&レフリーの意見が真っ二つにわかれ、完全に二派に分かれて相対的にプレイヤーが減る事にならないか?
ゲームについての議論が活発化し、お互いが仲間を増やそうとして、ユーザーをどんどん取り込んでいく・・・という、むしろ好景気をもたらす事もありえます。
そうはならなくても、ユーザー達自らがゲームの環境を作っていけるシステムが存在する、という事実は、そのゲームをプレイする“プライド”を持つことにつながり、ユーザー自身に自信を持って新規ユーザーを開拓していく、動機になると思います。
アクエリアンエイジの成功した理由に、「ジャッジ・レフリー制がキッチリと機能した」という事があげられると思います。
彼らのもっとも大きな功績は、新規ユーザーを数多く開拓してくれたこと。
むろん、運動が大きくなって公認として認められてからですが、「自分達がレギュレーションルールを作っているゲーム!」となれば、さらに精力的にユーザーを増やしていけると思います。
○結局、意見などまとまらないのではないか?
これは、僕が考えたBレギュ議会制度の概要ですが、単純ゆえに機能しやすいと思います。
議会は、BBSかメーリングリストを使い、Bレギュレーションに賛同する、ジャッジ・レフリーによって運営されます。
全員に発言権、投票権があり、まずは“サロンコーナー”で、各自それぞれにアクエリをより面白くするため、または新規ユーザーを開拓するための意見を出してもらいます。
その中から、多くの人が問題視している事例や、大きな問題と判断されるものを議長が選出し、本議題として議題ごとの“会議所”を作成します。
充分な意見が集まったところで、議長が2・3個の代表意見にまとめ、決議投票を行います。
投票の結果、Bレギュレーションルールとして決定した事柄を、書記が取りまとめて文書化し、告知します。
議長は2ヶ月に一度、信任、不信任の投票を受けることが義務付けられます。
(もちろん、運営形式自体も議題となれば変化していくでしょう)
サロンコーナー、本議題などは、ジャッジ資格のないユーザーでも、いつでも閲覧できるようにするべきだと思います。
たとえ投票権の無い人でも、知人にジャッジ・レフリーがいれば、例えば公認大会の時などに、
「今、議題になってるあれだけど、僕はこう思うんだけど・・」
と話しかける事で、間接的にしろ議会に参加する事ができます。
また、どうしても発言権を得たいのであれば、つねに門戸は開かれているわけですし、公認ジャッジ・レフリーになれば良いわけです。
これは、他のどのゲームにも出来ない、アクエリアンエイジだけが取る事のできる手段だと思います。
ジャッジ・レフリーシステムと、メーリングリストという議論の場をもっていた、アクエリアンエイジだけが、現実に、ユーザーの力で作り出すレギュレーションを作る土壌を、偶然にも持っていた。
この幸運は、アクエリの為に精力的に活動してきた、ジャッジレフリーの方々がもたらした必然かもしれません。これが無ければ、僕のアイディアなど絵空事でした。
○ジャッジ・レフリーのみの発言権に、一般ユーザーは反発しないか?
理屈から言えば、ジャッジ・レフリーには誰でもなれるわけですし、そういった努力を全くせずに、権利のみを主張するのはおかしい、と思います。
しかし、そこまでの熱意や時間は無くとも、普通にアクエリを楽しみたい方々のために、議論の内容は全て閲覧できるようにすべきだと思います。
いきなり「何々が禁止です」と告知するよりも、そうなるに至った道筋を明らかにした上で、ご納得いただくべきでしょう。
僕の意見は以上です。
デュエルマスターズ、遊戯王、古くはマジック・ザ・ギャザリングも“別ルールレギュレーションの設定”という踏み絵を超えて、より面白くなったゲーム性で生き残りました。
今後、実際に動き始めても、サーガIIIが予想より面白くてBの必要性が改めて問われたり、なかなか反応が無かったり、色々なトラブルがあったりと、苦難の道筋を通る事となるでしょう。
しかしおそらくは、ゲーム性をより良くしようというBレギュレーションの制定は、アクエリを「面白いゲーム!」としてユーザーに支持される商品とし、活気をもたらすと思います。
なにしろアクエリは、ジャッジ制度はあるわ、国内カードゲームで最もメーカーサポートの大きな公式全国大会はあるわで、その事実から大声で“競技性の重視”をアピールしているのですから、“競技性志向”のユーザーも多く集まっているわけです。
ジャッジサミットに人が集まるのは、それだけゲーム内容に対して働きかけたい、という欲求があるからでしょう。これを昇華したいものです。
また、この運動が成功し、もしも公式として認められ、結果ユーザーが爆発的に増えたなら、アクエリアンエイジは、「ゲームをユーザーに任せて成功した初めてのカードゲーム」として名を記し、他のメーカーに対しても影響を与える事になると思います。今後のカードゲーム業界の、一つの指針になるでしょう。
最後になりますが、僕自身の処遇について、はっきりとお伝えしておきます。
「初代の議長が決定した時点で、完全に手を引きます」
ご存知のように、僕はアクエリプレイヤーではありません。
ですから無論、投票権を持つ事や、議会のコントロールなど、やって良いはずがありません。
Bレギュレーションが根付くかどうかは、全てユーザーの手に掛かっており、故に成功はユーザーの誇りとなるべきです。どんな形にしろ、僕が残っていては、その栄光を汚す事になってしまいます。
今後も相談ぐらいはお受けできますが、それも全て議会の人から要請があったとしたらの話。
自分からしゃしゃり出る事は無い、と誓います。
アクエリアンエイジは、潟uロッコリー様と、アクエリを愛するユーザーのものなのですから。
「アクエリを愛する」と言うと、少しナンですが(笑)、それはきっと、
“アクエリ”を通じて知り合った仲間達であったり、
“アクエリ”のイベントなどで熱くなれた思い出であったり、
“アクエリ”をやっていた、今は居ない、過去の友人との友情であったり、
それらを大切に思う人々でなければ、こんな革命を成功させる事はできないと思います。
どこか遠くから、でっかい樹が生長しているのを見て、
「すげぇな、あいつら、やりやがった!」
と言えるのを楽しみにしています。
7月2日(土)18時、カードキングダム練馬春日店にて、Bレギュレーション委員会決起集会を行います。
ここで、議会の作り方、今後の仲間の増やし方などを考えていきたいと思います。
ジャッジ資格が無くとも、集会には参加できます。参加資格は「アクエリを愛している」という事だけ。
できるだけ多くの方々に来て頂きたいと思います。完全には賛同できない、という方も、質問だけでも結構ですからお越し下さい。
それでは、失礼いたします。
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