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■みなさんの声を朝日新聞に届けよう
去る、1月7日の朝日新聞朝刊にて、カードゲームに関する記事が掲載されました。(当社直営・練馬春日店も取材協力しております)
今回、朝日新聞社様の許可を得て、その全文を掲載したいと思います。
さて、本文を読んでいただく前に、いけっち店長こと僕からのお願い。
読んだ後、ぜひ皆さんに、記事の最後にご紹介する朝日新聞社の窓口に、メールして頂きたいのです。
皆さんが日ごろカードゲームに関して考えていること、問題だと思っていること 素晴らしいと感じていること、どんな内容でもかまいません。つたない文章でもかまいません。何でもいいから、ぜひ送ってほしいのです。
もともとこの記事は、朝日新聞さんの『子供の声、聞こえてる?』という、「今、子供たちの間で何が起こっているか、その生の声を聞いてみよう」というコーナーに掲載されたものです。
なので、子供たちからの直接のメールや、カードゲームによって子供たちと触れ合っている人たちの声は、望むところとのこと。
ですから、遠慮せずに、どんどんメールして下さい。
反響が大きければ、さらに突っ込んだ特集記事を、組んでもらえるかもしれません。
カードゲームはすごく面白い。それだけに、子供たちへの影響力絶大です。
だからこそ、これから先、5年後、10年後にも、カードゲームを安心して楽しめる環境を作っていくために、より多くの人たちにカードゲームが素
晴らしいものであることを知ってもらい、同時に、「若い遊びであるがゆえに、解決されていない問題点がある」ことも含めて、前向きに理解して頂く必要があ
ると思うのです。
その上で、「より良いものにするにはどうすればいいか」を多くの人たちに問いかけていくことが大事だと思います。
そうでなければ、カードゲームは多くの大人たちにとって長い間、「自分たちが子供のころには無かった異質なもの」「安心して子供たちに与えられないもの」であり続けるかもしれません。
「カードゲームで育った世代」である皆さんが大人になったときには、そうした偏見もなくなっているでしょうが、それまではずっと肩身の狭い思いをするかもしれません。
多くの「大人」達が情報として購読し、「なるほど、世の中はこう動いているのか」と確認する基本となっている“新聞”。
そこで話題として掘り下げてもらえるかも知れない、こんなチャンスは、めったにありません。
ぜひ、皆さんの力をお貸しください。
子どもの声、聞こえてる? カードゲームに夢中
<ふつうの時はしかられたりしてお父さんの方が上だけど、カードゲームをしている時はレベルが同じ。だから楽しい(小6、男子)>
ゲームに集中すると、カードの中のモンスターが語りかけてくるような気がする。
「オレを使ってくれよ」
「よし!」
満を持して切り札を出す。劣勢を一気に逆転。相手のカードを次々と打ち破り、勝負を決める。岡山県倉敷市の小学6年生、ナオト君(11)はそんな勝ち方が好きだ。
米国発のトレーディングカードゲームが日本に上陸して約10年。カードを集めたり交換したりする楽しみに、数十枚のカードを組み合わせて仲間同士で対戦する楽しみが加わったことで、子どもの心をひきつけた。小学生の男の子を中心に、テレビゲームと並ぶ人気だ。
東京都内、週末のカードショップは子どもでごった返す。欲しいカードを交換する「トレーディング」も真剣勝負だ。お互いのカードをじっくりと品定めする。
「このカード欲しい。でも絶対に出さないよね」
「こいつとならいいよ」
「えっ、まじ!」
カードは本来1枚あたり30円だが、人気のカードには数千円のプレミアムがつく。カードの価値を把握していないと、思わぬ損をしてしまう。
都内に住む小5、ヒカル君(11)は、5歳の時に見よう見まねでカードゲームを始めた。きっかけはマンガ雑誌の付録だった1枚のカード。キラキ
ラ輝くドラゴンの絵が、ドキドキするほどかっこ良かった。もうボロボロだが、今もファイルに入れて大切に持ち歩く。人生の半分以上を一緒に過ごしてきた。
ヒカル君は親の仕事の都合で転校が多い。「今の学校で4校目か5校目。もう覚えていないよ」。転校先の友達づくりでゲームは強い味方だ。
「初対面でもカードがあれば、一瞬でそれなりに分かり合える」。そう力説するヒカル君。一緒にゲームを楽しむ友達は、「でも、次に会った時には忘れているけどね」。
最近、ヒカル君の悩みの種はお父さん。ゲームを続けることに猛反対されている。「外で遊んで欲しいみたい。『ゲームに凝る子は好きなタイプじゃない』って言われた。ボクは色々な人とゲームをしたい。認めてほしいんだけど……」
●父も熱中「息子は相棒」
小6のナオト君のお父さん(46)は、子どもと一緒にカードゲームに熱中する。ナオト君が小2の時に、上級生にカードを盗まれた。「子どもだけだと、トラブルになりかねない」と考え、ナオト君と一緒にやるうちに、はまった。
カードゲームは発売元の会社や玩具店の主催でひんぱんに大会がある。お父さんもビクビクしながら参戦したが、子ども相手に惨敗。「勝ちてえなあ」。ナオト君と対戦を重ね、「修業」に励んだ。
大会の会場に向かう車では気分の盛り上がる音楽をかけ、作戦を語り合う。帰りは反省会。ナオト君をしかった後でも、ゲームをすれば、お互い気分を切り替えられる。
「ゲームの時のナオトは共通の目標に取り組む『相棒』。ゲームがなければ、親子関係がここまで濃厚にはならなかった」と、お父さんは話す。だ
が、ナオト君は「中学に入ったら部活動も勉強もちゃんとやらなきゃ。ゲームはその次」と話す。お父さんは「一緒に遊べるのもあとわずかと思っています」
と、ちょっと寂しそうだ。
●専門店なら友達いっぱい
仙台市の中3、アキヒト君(14)は高校受験を間近に控えた昨年12月中旬、友達2人とカードゲームの全国大会予選に出場するため上京した。仙
台市内のゲーム店にも顔を出すが、東京の方が対戦相手の水準が高いので年に4回ぐらいは足を延ばす。両親は「あきれて何も言わなかった」というが、上京の
費用は出してくれた。
小6の頃、ほとんどの友達がゲームをやめてしまい寂しい思いをした。中学では「陰で悪口を言われる」という。同級生との付き合いがつらくなり、中1の途中から不登校の状態だ。
インターネットで同年代の子を探し、メールをやりとりして友達になる。全員がカードゲームのマニアだ。
学校では親しい友だちもいないがゲームの専門店に行けば、次々と「対戦しようぜ」と声がかかる。「みんなでくだらない話をしながらゲームをしている時が一番楽しい」
親と相談し、不登校の生徒をサポートしてくれる高校への進学を目指すが、あまり勉強はしていない。「正直受験はまずい」という。
アキヒト君にとって、ゲームは現実から逃避する手段かもしれない。だが、鮮やかな手さばきでゲームを進める時のアキヒト君は、ふだん、とつとつと話す時とは見違えるほど生き生きとしている。
◆学びの場として生かそう(で!どうする)
カードゲームの中で人気が高い「デュエルマスターズ」のユーザーは約100万人。「遊びの文化として定着した」と、発売元のタカラトミーの担当者は話す。
一度買ったらずっと遊べるトランプや将棋と違って、カードゲームは新しいカードを買い続けないと楽しめず、子どもの無駄遣いやカードの盗難などの問題も生じている。
だが、自らも父親として子どもとカードゲームで遊んできた長崎県在住のケースワーカー(46)は「ひとり遊びのテレビゲームと比べても、仲間と群れて遊びながら社会性の基礎を作れる。子どもの心の成長にとって有意義なおもちゃと感じている」と話す。
1枚1枚のカードの複雑な効果を驚くべき早さで覚え、対戦に熱中する子どもたちを見ていると、「ゲームへの思い入れは本物」と思わざるを得ない。
ゲームのマイナス面だけに目を向け抑圧するのでは、子どもの反発を招いたり自発性の芽を摘んだりしかねない。勉強や手伝いと両立させたり、年少の子どもをかばいつつ遊んだりするなど、ゲームを学びの場として生かすための、大人の知恵が問われている。
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いかがでしたか?
今回の記事は、「子供たちの声を拾い上げる」というところにとどまり、
「こういうものである。そしてこういう長所と問題がある、という声があった。以上。」
で締められています。
それ以上に突っ込んだ話は書かれていないので、日ごろからカードゲームに親しんでいる方々には、少し、物足りなく感じた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、カードゲームのこうした記事が全国紙に載ることは、ほとんど初めての事です。ですから、朝日新聞さんとしては、誰が読んでも分かりやすいレベルの記事に押さえたのだと思います。
皆さんからの反響があって、もう少し踏み込んだ記事が載る事になるとすれば、「もっと踏み込んだ意見」が掲載されることになるかもしれません。
朝日新聞『子どもの声、聞こえてる?』
seikatsu@asahi.com
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