TOPディメンションゼロ究所第07回(2006.04.18)

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□青赤魔女コマンドデッキ紹介


 エクスパンション1が発売されてからひと月以上。
 グランプリ2の予選大会でも、エクスパンション1のカードが使われ、活躍しているようですが、エクスパンション1のカードの奥深さは、まだまだこんなものではありません。

 今回は、エクスパンション1で追加された中で、各色に配置された「〜コマンド」というストラテジーの中でも、もっとも使い勝手の良い「ノヴァ・コマンド」をご紹介しましょう。

ノヴァ・コマンド
ストラテジー 赤1
クイック
■[バトルスペースのスクエアにあるリリース状態のユニットをX枚選び、フリーズする] あなたはこのカードのコストとして選ばれたユニットのうち1枚と同じラインのバトルスペースのスクエアにある対象のユニットを1枚選び、X*4000ダメージを与える。


 まずはデッキレシピです。

■青赤魔女コマンドデッキ
ユニット
26枚
 3x 細波の入江の魔女I-1  今回の主役。キーカードその1
 3x スパイ・スパイダーI-1  小型ユニットその1
 3x ハイタイドセイコーI-1  小型ユニットその2+バウンス効果
 3x 衣服商人スワローポールI-2  小型ユニットその3+ドロー効果
 2x 濃霧の魔氷フォッグI-1  対「バルカン」カード
 3x 玩具商人ペンギン・ポーI-1  ドローつきユニットその1
 1x ギガント・シーアネモネI-1  今回のびっくりドッキリユニット
 3x 宝石商人ファルコン・ケンI-2  ドローつきユニットその2
 3x バルーン・バタフライI-2  青で唯一4コスト5000ユニット
 2x サイレンススラッシュI-2  低移動コストユニット
ストラテジー
14枚
 3x 益々繁盛I-1  手札補充カード
 1x パラドクス・ストームI-2  青の必殺カード。使いこなせるか!?
 3x トロール流砲撃術I-1  1コスト6000火力!
 3x ノヴァ・コマンドI-2  今回の主役。キーカードその2
 3x 全軍突撃I-2  赤の大逆転兵器。相手ユニットを蹂躙せよ!
 1x ドラゴン・ブレスI-1  エリア火力。決まれば爽快!




■リリース状態のユニットをフリーズする

 「ノヴァ・コマンド」をはじめとするストラテジーは、ユニットをフリーズさせるという追加コストが必要な分、低コストで強力な効果を持っています。

 ですが、そもそも「リリース状態のユニット」がいなければうまく使えないのが問題でした。

 では、その「リリース状態のユニット」が、スクエアに多数置かれている状態を作れば?
 そう、「ノヴァ・コマンド」はたった1コストで4000ダメージ、もしくは8000ものダメージ(を与えるかもしれない)超強力な、しかもバトルタイミングで撃てる火力となるのです!
 バトルタイミングで撃てるということは、迎撃のために相手が直接ぶつけてきたユニットをも焼き払えるということであり、進軍したユニットを守ることもできるのです。

 では、そんな「リリース状態のユニット」がスクエアに多数置かれている状態をどうやって作るのか?
 それにはうってつけのユニットがいました。「細波の入江の魔女」です。

細波の入江の魔女(さざなみのいりえのまじょ)
ユニット 青1無1 セイレーン
移動コスト 青1
クイック  1000 スマッシュ0
■召集−同じエリア(あなたは、このカードと同じエリアのユニットのないバトルスペースのスクエアに、自軍エリアであるかのようにユニットをプレイできる。そのユニットがプレイされてスクエアに置かれる時、フリーズ状態のかわりにリリース状態になる。)


 自軍エリアに彼女がいれば、次々とプレイされるユニットはすべてリリース状態。
 いつでも「ノヴァ・コマンド」を4000もしくは8000、場合によっては12000火力として撃てることでしょう!
 また、その効果のために、彼女が自軍エリアのスクエアをひとつ埋めてしまっているデメリットも、「ノヴァコマンド」を撃つためのユニットが待機していると考えれば、むしろメリットとすらいえます。

 そんなすばらしく相性の良い「入江の魔女」と「ノヴァ・コマンド」を最大限効率よく使うために、今回は上記のような小型ユニット中心のデッキ構成にしてみました。



■デッキの動かし方
 それでは、このデッキの動かし方を解説していきましょう。
 基本は青単色の小型ユニットデッキですので、「繁盛」を撃ち手札を補充しながら、自軍エリアにユニットを並べていきます。2ターン目「入江の魔女」、3ターン目「繁盛」、4ターン目プラン→「スワローポール」といった流れが最高ですね。

 このとき、できれば赤を1エネルギー残してターン終了と言いたいところです。
 というのは、「ノヴァ・コマンド」を撃てるようにしておきたいため。

 「入江の魔女」が自軍エリアに居座っている状況は、毎ターン、プランからユニットが出ては攻めてくるという、相手にとっては厳しい状況になります。しかも時間が立てば立つほど、エネルギーが増え、相手としては対応しきれなくなるのは明白です。
 ゆえに、早い段階で小型ユニットを突っ込ませて「入江の魔女」をつぶしたいと考えるはず。

 そこで突き刺さるのがやはり「ノヴァ・コマンド」。

 「入江の魔女」は移動もしなければ、スマッシュもしないので、常にリリース状態。
 相手が移動してきたところで、じゃあ「ノヴァコマンド」と言ってやりましょう。
 これで、相手の移動コストを無駄にしつつ、「入江の魔女」を守ることができたわけです。


 さて、4〜5ターン目からは、よほど手札が余っていない限りプランを作成することになります。
 低コストのユニットが出れば、スクエアに並べていきましょう。
 ただし、相手のユニットが突っ込んでくる可能性がある場合は、できる限り上記のように「ノヴァコマンド」や「トロール流砲撃術」が使える状態、もしくははったりでもいいので赤エネルギーを残した状態を保つようにしましょう。
 そうでなければ、小型ユニット中心のこのデッキでは、少し大きいだけのユニットに次々押しつぶされてしまいます。

 こうやってプレイすれば、このデッキは低コストのユニットが満載ですので、すぐに自軍エリアが埋め尽くされるでしょう。
 そうなれば、一歩ずつ前進、その後ろにユニットをプレイ、ということを繰り返します。
   
   
 


 「入江の魔女」が自軍エリアにいれば、中央エリアに進んだユニットの後ろに、さらにリリース状態のユニットが立っていることになりますので、中央エリアのユニットが迎撃されそうになったところで、やはり、必殺の「ノヴァコマンド」が炸裂するわけです。

 こうなったら、あとはじわじわと攻めるだけ。
 決して、スマッシュをあせってはいけません。常に、リリース状態のユニットが並んでいるこの陣形を崩さないことです。

 自軍エリアに待機している小型ユニットがいるために、相手はエネルギーを使い果たして、やりたいことをやるわけにはいきません。そうすれば、一気に移動して簡単に4点ぐらいのスマッシュを持っていってしまうからです。
 こうやって地道にスマッシュを重ね、そのまま7点与えるもよし、隙を見せた瞬間に、一気に4点ぐらいもぎ取って勝つもよし。もちろん必殺の「パラドクス・ストーム」からの奇襲をお見舞いするのも良いでしょう。


■個別カード解説
それでは、個別のカードに関して解説をしていきましょう。


・「細波の入江の魔女」
 さんざん解説してきたように、さまざまなシナジィ(カード相性)の根幹を成すカード。
 できれば2ターン目にプレイ、そのまま守りきれるのがベスト。
 基本的には、自軍エリアから動かすことはありませんが、敵軍エリアまで移動させて、一気にユニットをばら撒くことも可能ですので、お忘れなく。


・「スパイスパイダー」「スワローポール」「ハイタイドセイコー」
 プラン成功率を上げる、基本の小型ユニット。
 とにかく、安易に前進しないこと。「ミュラー」「ダミアン」を擁する黒が相手だと、相手がユニットを回収して一方的にアドバンテージを得ます。
 自軍エリアに立って待機していること自体が強力なので、慌てて前進させないように。


・「濃霧の魔氷フォッグ」
 高パワーのユニット対策カード。(事実上「砲撃手バルカン」対策)
 ただし、赤の火力によるサポートが充実しているので、スマッシュを持っているユニットに入れ替えてしまうのも良いかもしれません。


・「ペンギン・ポー」「ファルコン・ケン」
 おなじみ1ドローつきユニット。相手が余裕を持って迎撃できるであろう状況では、まずは手札を補充できるこいつらを前進させるのが良いでしょう。


・「ギガント・シーアネモネ」

ギガント・シーアネモネ
ユニット 青1無2 クラーケン
移動コスト 青1無1
クイック  3000 スマッシュ1
■[青1無2] 《ノーマル》 あなたはこのカードを、このカードと同じラインの相手のユニットのある自分のユニットのないバトルスペースの対象のスクエアに、リリース状態で置く。


 今回のデッキのびっくりドッキリユニット。ごくまれに、その転移能力が役に立つときがあります。
 パワー3000では厳しいのですが、「全軍突撃」と組み合わせて転移すれば、中央エリアで迎撃されることなく、確実に相手ユニットに戦闘を仕掛けることができます。
 また、転移後はリリース状態ですから、さらに「ノヴァコマンド」を撃ったり、スマッシュしたりと、やりたい放題です。
 予想外の一撃をお見舞いするための隠し味として、最適です。


・「バルーン・バタフライ」

バルーン・バタフライ
ユニット 青1無3 シルフ
移動コスト 青1無1
ノーマル  5000 スマッシュ1
■[このカードをフリーズする] 《ノーマル》 あなたはこのカードを、このカードと同じラインのユニットのないバトルスペースの対象のスクエアに、フリーズ状態で置く。


 青では、4コストで唯一パワー5000を有するユニット。「キラー」一撃で落ちないサイズが優秀です。
 そして、これまた「入江の魔女」との相性が抜群のカード。
 ノーマルタイミングで、フリーズ状態でプレイしたのでは、あまりにも起動が遅くてちょっと厳しいものがあるのですが、「入江の魔女」と組み合わされば、リリース状態でプレイされるので、急にきびきびとした行動を見せてくれます。

 リリース状態で自軍エリアにプレイしたあと、早速能力を使って中央エリアに移動、その後ろに「魔女」を移動させるということが、たった5コストでできてしまいます。
 こうなれば、スクエアを埋めている邪魔カードだったはずの「入江の魔女」が、「バルーンバタフライ」を「ノヴァ・コマンド」で守りつつ、自軍エリアにリリースイン効果を与える、素晴らしく効率的なユニットに。

   
   
 
   
  
  


 バトルスペースへのユニットの展開を、いかに美しく操ることができるか? 
 それもこのデッキを使うときのポイントのひとつですね。


・「サイレンススラッシュ」

サイレンススラッシュ
ユニット 青2無2 ケルピー
移動コスト 青1
クイック 4000 スマッシュ1


 同じパワー4000でも、「音波の魔氷ソニック」でなくてこちらなのは、もちろんその移動コストの低さがポイント。
 「全軍突撃」を受けた「サイレンススラッシュ」が走り回れば、相手ユニットたちは灰燼に帰すでしょう。
 そうでなくとも、移動コストの低さは魅力的。さまざまな場面で、その足の速さに命を救われることになるでしょう。


・「益々繁盛」
 赤の優秀なストラテジーたちは、使うタイミングを計ってこそ、その真価を最大限に発揮します。「ノヴァコマンド」しかり、「トロール流砲撃術」しかり。つまり、これらのストラテジーがプランから出てきた場合、ノーマルタイミングでしか使えず、あまりにも貧弱。
 そこで、確実に手札に加え、待ち構えるためのドローカードが必要になります。
 ですので、好みによっては、このスロットをまるまる「バードマン・ソウル」にしてもかまわないでしょう。


・「パラドクス・ストーム」
 毎度おなじみ、青の必殺カード。そんなに何回も使うタイミングはありませんので1枚だけの投入ですが、それでも相手に対するプレッシャーも、最後の切り札としての信頼も十二分にあるといえるでしょう。
 ただ、非常に複雑な状況がいろいろと発生し、また、使い方もたくさんあるので、オフィシャルサイトのQ&Aはよく読んでおきましょう。

 →→ディメンション・ゼロ オフィシャルサイトQ&A
 →→「パラドクス・ストーム」に関するQ&A

 たとえば、自軍ユニットXのいるスクエアに相手のユニットAが移動してきたとき、その自軍ユニットXと別な相手ユニットBを入れ替えることで、同じスクエアに相手ユニットAとBが2体が置かれることになり、あとからスクエアに置かれたユニットAがルールエフェクトによって破壊されます。(QA-461参照)

 たとえば、相手の「エリザベス」の能力発動にスタックして、対象の自分ユニットAと、別なラインにあるユニットBを入れ替えることで、「エリザベス」の能力は、対象が不適切になり無効化されます。


・「トロール流砲撃術」
 これまたたった「赤1」コストで、6000ものダメージを叩きだせる優秀火力。
 小型ユニットデッキ最大の敵「象砲手バルカン」や、敵軍エリアにいるだけでゲームを違うものに変えてしまう「大巨人ゴッドファーザー」と「幻影王ルドルフ」を葬ることができるのが、やはり強みといえるでしょう。
 自軍エリアにプランからプレイした「ペンギン・ポー」を破棄して、移動してきた相手の「草笛を吹くフェアリー」などを倒せば、その様々なアドバンテージは計り知れないものになります。


・「全軍突撃」

全軍突撃
ストラテジー 赤1無1 ノーマル
■バトルスペースのスクエアにあるすべてのあなたのユニットに、ターン終了時まで、以下の能力を与える。『このカードが攻撃した時、ターン終了時まで、このカードのパワーを+5000する。』


 エクスパンション1で「赤」が手に入れた究極の逆転兵器。
 ユニットが攻撃した時、なんとパワー+5000! しかも、条件を満たす、すなわち「攻撃するたび」何回でもパワー+5000されるので、どんな弱小ユニットもあっという間にパワー10000以上の超獣に。
 「青」のユニットは、元のパワーが低い代わりに移動コストは軽い。「全軍突撃」してから、「サイレンススラッシュ」や「スパイ・スパイダー」がスクエア上を走り回れば、ほぼすべての相手ユニットを壊滅させることができるでしょう。


・「ノヴァ・コマンド」
 すでに解説したとおり、自軍エリアにリリース状態のユニットを並べることで、非常に優秀な火力ストラテジーになります。そのコストもたった「赤1」ですから、何かしらの行動をしながら、なおかつ罠をはって待ち構えることができるわけです。
 常に最高のタイミングで使えるように、バトルスペース上のユニットの配置には気を使いましょう。

 また、ユニットの「移動」は、対象のスクエアに「リリース状態で」置かれることを利用して、こんなことも可能です。

   
  
  



 たとえば、上記の状態で、

・まず「スパイスパイダー」を一歩前に移動宣言、移動コストの「青」を支払い、スタックに乗せます。

・「移動」がスタックに載っている状態で、「ノヴァコマンド」を「妖魔の予言者」にプレイします。
 「ノヴァコマンド」は自分のユニットをフリーズするという追加コストがあるため、「スパイスパイダー」をフリーズします。
 これで「ノヴァコマンド」もスタックに乗りました。
   
  
  


【スタック】
1「ノヴァ・コマンド」
2「スパイ・スパイダーの移動」


・それでは解決に移ります。
 まず「ノヴァコマンド」が解決されて、「妖魔の予言者」が破壊されます。

・次に、「スパイスパイダー」の移動が解決されます。
 この時点で「スパイスパイダー」はフリーズしていますが、移動は問題なく解決されますので、中央エリアのスクエアに「リリース状態」で置かれます。
   
  
   


 こうすることで、本来「ユニットをフリーズする」コストが必要な「ノヴァコマンド」を撃ちつつ、ユニットをリリース状態で置いておくことができ、スマッシュもできるわけですね。
 これは、結構実戦でも使用するテクニックなので覚えておきましょう。


   
   
 

 また、自軍エリアまで攻め込まれた場合も、あせらずに対処すればOK。
 まず「スパイスパイダー」を「予言者」のスクエアに移動。

 バトルに入ったら、第1バトルステップの、ダメージがスタックに乗る前に、「スパイスパイダー」をフリーズして「ノヴァコマンド」をプレイ。
 これで、相手の「妖魔の予言者」は、ダメージを与える前に破壊されてしまうので、フリーズ状態の「スパイスパイダー」だけがスクエアに残ります。

   
   
  



 いかがでしたでしょうか?
 かなり複雑なテクニックなどもご紹介しました。必ず実戦でも活躍できるテクニックですので、いつでも使えるように覚えておいてくださいね。


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