トップデュエルマスターズ 研究所第158回(2009.02.07)

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□3種の進化で走り抜けろ! “チェンジ! ゲッターライドウ!”


 ウォッホン! 超光子デュエル研究所の所長、いけっち博士じゃ。
 当研究所では、新エネルギーの実験やらデッキの開発やら、なぜか巨大ロボットの開発なども行っておる。
 昔から日本のエネルギー研究所は、なぜか巨大ロボットを持つのがステータスなのじゃよ。
 光子力しかり、ゲッター線しかり、ビムラーやらトリニティエネルギーしかりじゃな。
(わからない人は30代後半〜40代の人に聞いてみよう! 4つともわかったらオタクだぞ! 俺みたいにな!)
 
 そんなわけで本日は諸君らに、当研究所にて開発された変幻自在の新デッキ、“チェンジ! ゲッターライドウ”を紹介したいと思う。
 主役はこのカードじゃ!
 
闘龍鬼ジャック・ライドウ
 コスト5 アーマード・ドラゴン/ティラノ・ドレイク/サムライ パワー5000
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見る。その中から、このクリーチャーと同じ種族をひとつでも持つ進化クリーチャーを1体選び、相手に見せてから手札に加える。その後、山札をシャッフルする。

 
 うむ! もしこれがレアカードだったら、けっこうな人気カードになっていたじゃろうな。
 現時点でのアーマード・ドラゴン中最低コストである5コストという時点で使い道がある上、ついでにサムライ。
 おまけにティラノ・ドレイクだというのが、実はとんでもなく強い! なぜなら、こんなカードがあるからじゃ!
 
 
九龍騎神ドラン・ギレオス
 7コスト ドラゴン・ゾンビ/ティラノ・ドレイク  パワー7000
■進化−自分のドラゴン・ゾンビまたはティラノ・ドレイク1体の上に置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、ティラノ・ドレイクの上に置いた場合、相手の手札を見てその中から1枚選び、捨てさせる。
■このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードをすべて見せてもよい。その中にドラゴンがあれば、相手のアンタップされているクリーチャーを1体破壊する。
■W・ブレイカー

 
 
超竜騎神ボルガウルジャック
 7コスト アーマード・ドラゴン/ティラノ・ドレイク パワー8000
■進化−自分のドラゴンまたはティラノ・ドレイク1体の上に置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、ティラノ・ドレイクの上に置いた場合、相手のパワー4000以下のクリーチャーを1体破壊する。
■このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードをすべて見せてもよい。その中にドラゴンがあれば、アーマード・ドラゴンかティラノ・ドレイク以外の、このクリーチャーよりパワーが小さい相手のクリーチャーを1体破壊する。
■W・ブレイカー

 
 
 どちらのカードも、「ディラノ・ドレイクであり、アーマードドラゴンでもある」というカード(つまり、《ジャック・ライドウ》)を進化元に使うと、なんと両方の効果を使う事ができる!
 そもそも、これら進化先のクリーチャーカードを、当の《ジャック・ライドウ》自身がデッキから持って来てくれるのじゃから、進化の成功率もばつぐんじゃ。
 詳しくは後で説明するが、どちらに進化しても、とんでもない制圧力を持ち、バトルゾーンで大暴れしてくれるぞい。
 
 《ジャック・ライドウ》は、もちろんそのほかにも色々な進化獣を持ってくる事ができる。
 じゃが、やはりここで次に選ぶべきカードは・・・ドラゴン族最強の進化クリーチャー、《超竜バジュラ》以外ないじゃろう!!
 《コッコ・ルピア》からの最速5ターン目進化で攻撃すれば、相手のマナは3・4マナしか残らん!
 そのまま何もさせず、一方的に勝つ事も可能じゃ!!
 
 その時、その時の戦況に合わせ、3種の進化先を選んで変幻自在、超攻撃的なデュエルを楽しめるのが今回のデッキ、“チェンジ! ゲッターライドウ”なのじゃっ!!
 
 

 

 
■ジャック・ライドウって強いよねデッキ“チェンジ!ゲッターライドウ!”
クリーチャー
24枚
 4x 青銅の鎧
 4x コッコ・ルピア
CDP1(DMC47)
 2x ディメンジョン・チョーカー
 4x 闘龍鬼ジャック・ライドウ
 3x 威牙忍ヤミノザンジ(ニンジャ4)
 2x 龍神ヘヴィ
 1x 衝撃のロウバンレイ
 3x 口寄の化身
 1x 呪紋の化身(殿堂)
進化5枚
 2x 超竜騎神ボルガウル・ジャック
22弾(DMC47)
 2x 九龍騎神ドラン・ギレオス
 1x 超竜バジュラ(殿堂)
呪文11枚
 4x フェアリー・ライフ(Sトリガー)
 1x 母なる大地(Sトリガー・殿堂)
 2x デーモン・ハンド(Sトリガー)
CDP3(DMC48)
 2x ソウル・アドバンテージ
 2x 地獄スクラッパー(Sトリガー)
CDP3(DMC47)
(このデッキは2009年2月時点のカードとルールで作られています)

 


○チェンジ・バジュラ! スイッチ・オン!
 
 相手が速攻デッキではない場合で、3ターン目の《コッコ・ルピア》の召喚に成功し、続くターンに《闘龍鬼ジャック・ライドウ》を召喚出来たなら・・・・つまり、ゲーム序盤に進化できるチャンスがあったなら、ここはようしゃなく《超竜バジュラ》への進化を選ぶべきじゃ!
 
 やはり、アタックするだけで相手の2マナを破壊する《超竜バジュラ》の能力は別格・・・というか、やり過ぎじゃわな。(そりゃ殿堂にもなるわい)
 
 トリガーの《デーモンハンド》などを踏みつけて《バジュラ》が破壊されても、気にしないことじゃ。
 序盤に2マナを破壊するという事は、確実に2ターンぶん、自分がリードできたという事なんじゃから。
 
 もし、2回アタックして4マナ破壊する事が出来たら・・・それだけでもう、勝ったも当然じゃの。
 


○チェンジ・ギレオス! スイッチ・オン!
 
 相手に強力なブロッカーがいる時や、相手の様子を見ながら攻撃したい時は、《九龍騎神ドラン・ギレオス》への進化がおすすめじゃ。
 
 《ドラン・ギレオス》に進化すると、手札を見た上で破壊できるから、次のターン、《ドラン・ギレオス》にとって脅威となりそうなカード(《デーモンハンド》とか)を捨てさせ、生き残りやすくできる。
 また、相手の手札から作戦内容を確認することができる、という長所もあるのぅ。
 
 もう一つの能力の、「タップしていないクリーチャー1体を破壊する効果」で、邪魔なブロッカーや、次のターンに殴り返してくるであろうクリーチャーを蹴散らすことができるのも、敵にしてみれば酷い能力じゃ(笑)。次のターン何を出しても、自動的に破壊されるのが、わかりきっている訳じゃからのぅ。
 
 ちなみに、タップしていないクリーチャーならなんでも破壊できるので、どんなでっかいブロッカーでも、《光神龍スペル・デル・フィン》や《聖鎧亜クイーン・アルカディアス》等も破壊可能じゃ。そう考えるとやっぱり、すごく強いのお。
 


○チェンジ・ジャック! スイッチ・オン!
 
 《超竜騎神ボルガウルジャック》は、殴り合いのデュエルを制する、超攻撃型進化パターンじゃ!
 
 ほぼ間違いなく、相手クリーチャを2体破壊しながらアタックしてくれるじゃろうし、タップしているクリーチャーに向かってアタックして、最大3体のクリーチャーを粉砕する事も可能なのじゃ!
 
 特に、《ソウル・キャッチャー》で何度も復活してきて、わらわらと《ブラッディ・シャドウ》などが出てくるナイト系のデッキに対して強力で、スーパーデッキの“アルカディアス・ナイツ”などは、《ボルガウル・ジャック》1体に延々とクリーチャーを薙ぎ払われ続けることになるじゃろう。
 
 “バトル・オブ・トマトダマシイ”のサムライも、並べても並べても、召喚酔いしてるうちに破壊され続けていくことになるじゃろうな。
 


○各カード解説


青銅の鎧
 コスト3 ビーストフォーク パワー1000
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。

 
 序盤、《コッコルピア》が無いならこちらをプレイ。
 マナを増やしておくと後半、《ジャック・ライドウ》→進化 の動きが、1ターンで可能にもなってくる。
 最初にしとめそこなった場合、後半、この「一気進化」による攻撃が決着を決めることも往々にしてある。頭に入れておくのじゃ。



口寄の化身
 コスト6 ミステリー・トーテム パワー4000
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある自分の、ミステリー・トーテム以外の種族1種類につき1枚、カードを引いてもよい。

 
 このデッキにおいては、超絶優秀なドローカードになりうるぞい。
 なんと、《ジャック・ライドウ》が1体いるだけで、“アーマード・ドラゴン”“ティラノ・ドレイク”“サムライ”の3種族! 3枚ドローできるのじゃ!
 だいたいは《コッコ・ルピア》なども出ているじゃろうから、ほとんどは4枚ドローかのぅ。
 
 「この上で《青銅の鎧》を出しておけば、5枚ドローだぜ!」とか欲張っていると、せっかくのチャンスを失う事にもなるから、ほどほどにな。
 2枚ドローできたら充分、と考えて良いじゃろう。

 
 
衝撃のロウバンレイ
 5コスト ティラノ・ドレイク パワー1000
■スピードアタッカー
■このクリーチャーは、可能であれば毎ターン攻撃する。
■自分のティラノ・ドレイクまたはブレイブ・スピリットが攻撃する時、相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体破壊する。

 
 このデッキは「速攻」と言える速度ではないと思うが、一応「攻撃型」デッキじゃ。
 こうしたピート・ダウンデッキ(極端な速攻ではないが、テンポ良く緩急まじえて攻撃をくり返すデッキ)の場合、相手が徹底したブロッカーデッキだったりすると、土俵際で攻めあぐねることにもなりかねない。それを突破するカードじゃ。
 
 

ディメンジョン・チョーカー
 3コスト ブレインジャッカー  パワー1000
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、種族にドラゴンとあるクリーチャーをすべて、自分の墓地から手札に戻してもよい。

 
 縁の下の力持ち的なナイスカードじゃ。
 
 最初の進化でトドメを刺せなかった場合、墓地には少なくとも2体のドラゴン・・・進化元となった《ライドウ》と、進化獣があるじゃろう。これらを墓地から回収できる。
 
 あと、クリーチャーなので、なんだかんだ言って殴れるからの。
 このデッキの場合、《ギレオス》や《ジャック》で相手ブロッカーを破壊しているはずじゃから、こういう小型クリーチャーでも、けっこうシールドブレイクできるものじゃ。
 
 
 
龍神ヘヴィ
 5コスト ゴッド/ドラゴン・ゾンビ  パワー5000+
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のクリーチャー1体を破壊してもよい。そうした時、カードを1枚引き相手は自分自身のクリーチャー1体を破壊する。
■G・リンク《破壊神デス》または《龍神メタル》の左横
■このクリーチャーがリンクしている時、相手クリーチャーは可能であればこのクリーチャーを攻撃する。

 
 ドラゴンじゃからな。いざというときは進化元にも出来るし、クリーチャー破壊&ドローとしても普通に活躍してくれる。
 《ディメンジョン・チョーカー》で回収できるのも、ナイスポインツじゃ。
 
 
 
威牙忍ヤミノザンジ
 5コスト ダーク・モンスター/シノビ  パワー2000
■ニンジャ・ストライク4
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選ぶ。そのターン、そのクリーチャーのパワーは−2000される。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)

 
 《威牙の幻ハンゾウ》で良いのでは?と思うかも知れんが、ニンジャ・ストライクを使えるマナ数が2高くなるのは、このデッキにとってはけっこう、ギリギリなラインなんじゃよ。
 
 実はこのデッキにとって、怖いのは速攻デッキじゃ。《威牙忍ヤミノザンジ》は、そうしたデッキから身を守るのに役立ってくれる。
 
 また、めったにないと思うが、相手に《超竜騎神ボルガウル・ジャック》のサイズを上回るブロッカーがいた場合、ブロックされたときに《ヤミノザンジ》を出して、相手を小さくして助けることも可能じゃ。
 
 タップしているこちらのクリーチャーに相手が攻撃してきたとき、《ヤミノザンジ》を出してサイズを変化させ、自爆させたりすると実に爽快じゃぞい!
 


○待った甲斐があった強さ、楽しさじゃ!
 
 もともと、《九龍騎神ドラン・ギレオス》と《超竜騎神ボルガウル・ジャック》は、「ティラノ・ドレイクであり、アーマード・ドラゴンである、軽量で強力な進化元が出現さえすれば、すぐさま実戦レベルのカードになるはずだ」と、「要チェック」されていたんじゃ。
 
 今回、「デッキから進化カードを持ってこれる」という、考えられる限り最高のオマケ能力の付いた《ジャック・ライドウ》の登場により、ついに日の目を見ることになったわけじゃが、いやー、もうちょっとで忘れ去るところじゃったのぅ(笑)
 
 余談じゃが、おそらく《ボルガウルジャック》や《ドラン・ギレオス》の進化元として、ゲームのデザイン上、「用意された」カードが、もっと以前にあったと思うのじゃ。
 
 《闘龍騎リューガライザー》というカードがそれでの。
 
闘龍騎リューガライザー
 5コスト アーマード・ドラゴン/ティラノ・ドレイク パワー6000
■相手が呪文を唱えた時、このクリーチャーをバトルゾーンから自分の手札に戻す。
■W・ブレイカー

 
 このカードも“アーマード・ドラゴン”であり“ティラノ・ドレイク”で、しかも22弾で《ボルガウル・ジャック》が出て、23弾で《ドラン・ギレオス》が登場した上の、23弾での登場(しかも3つともベリーレア)じゃったから、これはもうどう見ても、「《リューガライザー》から《ギレオス》や《ジャック》に進化してくださいねー!」という、デザイナーの意図があったのじゃと思う。
 
 能力の、「相手が呪文を唱えた時、このクリーチャーをバトルゾーンから自分の手札に戻す。」というものも、「相手が呪文を唱えた時点で手札に戻るから、実質、呪文によって破壊されないクリーチャーなのか?」と一見、思える。
 「なるほど、あくまで《ギレオス》《ジャック》への進化元となる、コンボカードとして作られたのだろうから、破壊されやすいと問題だものな。これは良く考えられている」と期待したのじゃが・・・・正確なルールは「呪文が唱えられた場合、まず、効果を解決し、その後に場にいれば手札に戻す」というものじゃった。
 つまりなんじゃい! 普通に呪文で破壊されるうえ、破壊効果と関係のない、《フェアリー・ライフ》や《エナジー・ライト》を使われたら手札に戻る、という、スーパーペナルティ能力じゃったのじゃよ!

 5マナ6000のダブルブレイカーじゃから、マナコスト計算的に、大きなペナルティー能力としてはカウントされていないはずなのじゃが・・・実際にはとんでもないペナルティ能力。

 多分これは・・・デザインの時点では、ちょっと違う解釈のルールだったんじゃないかな?と邪推してしまう。そうでないと、つじつまが合わんからのぅ。
 
 だからこそ、なのじゃよ。今回の《ジャック・ライドウ》が強いのは。
 これは多分、デザイナーのリベンジだと思うんじゃ。
 本当なら、大活躍するはずだった《九龍騎神ドラン・ギレオス》と《超竜騎神ボルガウルジャック》。
 これらをもう一度使うため、本当なら“アーマード・ドラゴン”&“サムライ”だけでじゅうぶんであった《ジャック・ライドウ》に、“ティラノ・ドレイク”の種族を追加したんじゃないかのぅ?
 
 いやー、こっちとしても実に長い事、“アーマード・ドラゴン”“ティラノ・ドレイク”を待っておったよ。うん。
 さすがに待たされた分、とても使い勝手のいいカードに仕上がっておる。ゲームを作っている人達が、わざと強いように作ったカード、“デザイナーズカード”なのじゃろうから当然じゃ。
 《闘龍鬼ジャック・ライドウ》、コイツは他にも色々、使えるカードじゃぞ!



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