□聖拳編・カード&デッキ紹介その3 (レインボーカード編)
さてちょっと間が空きましたが、聖拳編カード紹介です。
順番から言えば、次は闇、炎なのですが、ちょっと回り道して、先にレインボーカード、次に闇とまいりましょう。
レインボーカード
先に【ドルマークス】が出ていたので、使ってみた人は感覚をある程度掴んでいると思います。
さて、レインボーカードをデッキに投入する時一番気がかりなのは、「マナゾーンに置くとき、タップして場に出す」という欠点が、実際の対戦にどれだけ響くかでしょう。
その昔、マジックザギャザリングで「2色出る代わりにタップして場に出る」通称“タップインランド”が出た時、(正確にはファールンエンパイアの時ですが、ここではインベイジョンの時)「これからはコイツの時代だぜー!」と思った人達も、次第にそのペナルティーが、予想以上に大きな物であることに気付き、「2色出る代わりにダメージを受ける」“ペインランド”も現役であった事もあり、慎重に投入を考えるようになっていきました。
デュエマスにおける、レインボーカードのペナルティーの大きさは、どれ程のものでしょうか?
結論から言いましょう。マジックほどはペナルティーとならず、かなり使いやすいものです。
なにしろデュエマスは、全てが“土地”になるゲーム。その時々に、マナがちょうど使いきれるなら単色カードをマナゾーンに、1マナ以上余るようならレインボーカードをタップインで出せば良いのです。
2マナの【無頼勇騎ゴンタ】も、「速攻向きのカードだがタップインを速攻に入れるのは危険ではないか?」と思われたのですが、実は問題無し。
2色のデッキで約半分半分の割合で色が入っていれば、基本的に2ターン目に2色が揃い、【ゴンタ】を出せます。後半の今引き合戦になったときも、速攻デッキなら引いたカードは出すだけ(マナにすることはまず無い)なので、【ゴンタ】は場に出すだけです。タップインが邪魔な要因はありません。
とはいえ、毎ターンマナをぎりぎり使いきるデッキ、例えばスラッシュ系や、上記速攻系デッキにおいて、レインボーカードの入れ過ぎは明らかに事故のもと。6枚が限度というところでしょうか。それ以上だと、例えば速攻デッキで、片方の色がレインボーカードばかり、という事になり、みすみす1ターンの遅れを作ってしまうことになります。
アクアン系などの、手札が常に多い「選択の余地の多いデッキ」では、特にレインボーカードが使いやすくなりますが、何が何でもプレイしたいカード(たとえばアクアン)を持っていて「次に引いたカードをマナにしてアクアンをプレイ」と考えているときにレインボーカードを引くとマジでヘコみます。積み過ぎに注意しましょう。
陽炎の守護者ブルー・メルキス
6コスト(光/水) ガーディアン 8500
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーが相手のシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに表向きにする。それが「S・トリガー」を持つ呪文なら、自分がコストを支払わずに唱え、その後持ち主の墓地に置く。それ以外のカードであれば、持ち主の手札に加える。
■W・ブレイカー
6マナで8500のWブレイカーというだけで超強力なアタッカーだが、おまけの能力がとんでもない。ある意味【ボルメテウスホワイトドラゴン(6弾)】より安心してアタックできる。
しかもガーディアン。絶対必要と言うほどではないが、「アクアン-ガーディアン」タイプのデッキを組むなら、二枚程入れてみたいカードだ。
【光器ペトローバ(9弾)】で強化しても12500なので、凶獣【超竜バジュラ(8弾)】に勝てないのが少し残念。
根絶のデクロワゾー
6コスト(闇/炎) スピリット・クォーツ 5000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次の(タップ)能力を使ってもよい。
(タップ)パワー3000以下のクリーチャーをすべて破壊する。その後、相手の手札を見る。相手は自分自身の手札からパワー3000以下のクリーチャーをすべて捨てる。
【サウザンドスピア(9弾)】に巻き込まれても死なないので、能力的にも除去コントロール系のデッキに入れると活躍しそう。ただ、6マナというと、【デーモンハンド(1弾)】、【サウザンドスピア】などを使うターンなので、実に痛しかゆしだ。(こんなんばっかり)
覚醒のタンザナイト
7コスト(水/闇) スピリット・クォーツ 9000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次の(タップ)能力を使ってもよい。
(タップ)自分の墓地からクリーチャーを1体選ぶ。そのクリーチャーと同じ名前のクリーチャーをすべて、自分の墓地から自分の手札に戻す。
水と闇というと【アクアン(4弾)】が使えるので、こいつの回収能力を使うまでも無く手札は満ちているはず。だいたい、能力を使うより攻撃した方が良いぐらいのパワーだ。それなら実は同じマナ数、同じ攻撃力の【混沌の獅子デスライガー(1弾)】で良いのでは、ってことになる(笑)。
が、実は序盤を自殺系ブロッカーで守り、戦いを長引かせてから決着をつけるタイプのデッキでなら、【ブラッディイヤリング(1弾)】や【死劇人形ピエール(10弾)】を回収して、ねちっこく戦うことが出来る。嫌がられるぞ。
無双竜機ボルバルザーク
7コスト(炎/自然) アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン 6000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、他のパワー6000のクリーチャーをすべて破壊する。その後、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。そのターンの終わりに、自分はゲームに負ける。
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
賢明な読者諸氏ならすでにお気付きでしょう(笑)。
こいつの「パワー6000のクリーチャーをすべて破壊する」という効果は、もちろん【呪紋の化身(7弾)】とのコンボを阻止するためだ。
さて、ここで意地になって当HPでもご紹介した「聖剣ばかナ」のように、【クリスタルフュージョン(9弾)】を使って増やしたマナから、【呪紋の化身】と【ボルバルザーク】を回収し、1ターンで両方を一気に出してコンボにしようとしても、上手くいかない。間違いなく元の“聖剣ばかナ”の方が安定だ。
ここは素直に、マナ加速のできる小型クリーチャー(【青銅の鎧(1弾)】など)を使って敵シールドをやぶり、とどめの【ボルバルザーク】に繋ぐのが華麗だ。当店常連の風船君がいきなり10弾発売日に作り上げ、当日の大会(参加者50人近く)で5位に入賞した“風船流ボルバル速攻”デッキが、一つの正解だろう。近々発表予定。
霊光の化身
4コスト(自然/光) ミステリー・トーテム 5000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーがタップされている間、自分の他のクリーチャーは「パワーアタッカー+1500」を得る。
■このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次の(タップ)能力を使ってもよい。
(タップ)バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体タップする。
何気に強力なカードだ。
もともと自然と光の組み合わせは「タップしてなぐる」戦術とマッチする色なので、ぐっと強化されたといえるだろう。
冷徹のソーダライト
4コスト(水/闇) スピリット・クォーツ 4000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーはブロックされない。
■サイレントスキル−相手は自分自身のクリーチャーを1体選び破壊する。
なんじゃこりゃ。
サイレントスキルの一番の問題点は、発動するためにはタップせざるを得ず、そのためには普通アタックせざるを得ず、ブロックされるからタップできなくて能力不発、というところだったのだが、良くみるとコイツとんでもないこと書いてますよ。「ブロックされない」って、皆さん。
それなら話は簡単だ。あとは【死劇人形ピエール】や【ブラッディ・イヤリング(1弾)】【ルナ・イーグル(10弾)】などでタップしている【ソーダライト】を守ればいい。敵クリーチャーは毎ターン悶死していく。最終的には【タンザナイト】様がご光臨あそばされるだろう。
いや、素直に「アクアン−ガーディアン/イニシエートタッチ黒」タイプのデッキに忍ばせるだけでおもしろそうだ。4枚は多いだろうが。
電脳聖者タージマル
4コスト(光/水) イニシエート/リキッド・ピープル 4000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■火のクリーチャーとバトルする時、このクリーチャーのパワーは+4000される。
3マナで4000ブロッカーのイニシエート・リキッドピープルというだけで十分価値があるが、なんと【ストームジャベリンワイバーン(5弾)】に一方的に勝ち、【バザガジールドラゴン(6弾)】に相打ちできる。アクアン-ガーディアンデッキの救世主だ。
腐敗電脳メルニア
2コスト(水/闇) ゴースト/リキッド・ピープル 1000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーはブロックされない。
■スレイヤー
ブロックされないスレイヤー。とんでもないシナジーだ。“ガチャックス”に入る他、色が合えばあらゆるデッキに入るだろう。【ジャック・バイパー(3弾)】などで無限に投げ続けると、最悪。
腐敗勇騎ガレック
5コスト(闇/炎) ゴースト/ヒューマノイド 2000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、「ブロッカー」を持つ相手のクリーチャーを1体選んで破壊し、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
副次効果はまあまあといったところだが、「ゴースト・ヒューマノイド」ということで、種族進化が組みやすい。【腐敗勇騎ドルマークス(10弾)】も同じだし、そろそろ火・闇ゴースト・ヒューマノイドデッキでまともな強さのデッキが作れそう。【ダークヒドラ】で回そう。
無頼聖者スカイソード
5コスト(自然/光) ビーストフォーク/イニシエート 2000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目を自分のマナゾーンに加え、その後さらにもう1枚を裏向きのまま自分のシールドに加える。
コロコロ小冊子に載っていた、カードゲームの神様、リチャード・ガーフィールド博士(トレーディングカードゲームを発明した数学博士)のおすすめコンボがかなり面白い。
ようするに、自分の場に出した【スカイソード】に【母なる大地(10弾)】を使い、もう一度同じ【スカイソード】を出す、というコンボだ。
つまり、【フェアリーライフ(10弾)】を2回、【ミステリーブレス(4弾)】を2回使ったことになるわけ。こりゃインチキだ。
無頼勇騎ゴンタ
2コスト(炎/自然) ヒューマノイド/ビーストフォーク 4000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
言うまでもなく、激しく速攻向きのクリーチャー。ヒューマノイド、ビーストフォーク、どちらにも進化できるが、むしろこのままで充分な大きさだ。となりで【大地の猛攻(2弾)】がタップしてると、パワー6000ですよ。
締めに、レインボーカードを活用した強力なデッキを紹介しよう。
■ガーディアンズライト |
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クリーチャー | 4x 蒼天の守護者ラ・ウラ・ギガ | 1弾 |
4x 日輪の守護者ソル・ガーラ | 8弾 |
3x 曙の守護者パラ・オーレシス | 10弾
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3x 電脳聖者タージマル | 10弾
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4x アクアン | 4弾
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2x 冷徹のソーダライト | 10弾
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2x 光器ペトローバ | 9弾
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2x 陽炎の守護者ブルー・メルキス | 10弾
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進化 | 2x 守護聖天ラルバ・ギア | 2弾 |
1x 守護聖天ラディア・バーレ | 2弾
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呪文 | 2x レイン・アロー | 6弾
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4x ゴースト・タッチ(S・トリガー) | 1弾
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1x サイバー・ブレイン(S・トリガー) | 1弾
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4x スケルトン・バイス | 8弾
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2x ホーリー・スパーク(S・トリガー) |
1弾
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こいつはかなり本気のデッキだ。
手札破壊を撃ちつつガーディアンを展開、【アクアン】で手札を補充。【ソーダライト】のサイレントスキルで敵を減らしたり、【ペトローパ】でブロッカーを強化して場を安定させる。最後に【ブルーメルキス】で安全にシールドを攻撃だ。
もともと「アクアン−ガーディアン」のデッキは安定した強さがあった。
が、【アルカディアス(4弾)】を全力で積んでいてさえ、“除去ドラゴン”“ネオスラッシュ”などのデッキには勝ちにくかった。速攻を仕掛けようにもアタッカーの数とスピードが足りず、数を並べても“バーストショット”“サウザンドスピア”で一掃されるし、【アルカディアス】も【ロスト・チャージャー(9弾)】で引き抜かれ、手札の【アルカディアス】も手札破壊される。構造上勝てなかったと言えるだろう。
ですが、【パラ・オーレシス】の登場により、手札からプレイする【バースト・ショット】は紙切れになり、【ペトローバ】も【サウザンドスピア】で死ななくなった!
【ブルーメルキス】によりSトリガーにも耐性が付き、鉄壁に近い強さになったと言えるだろう。
“除去ドラゴン”“ネオスラッシュ”系のデッキは、【サウザンドスピア】に頼らない戦術が必要になってきたようだ。
おまけ。
『今日の風船君対アケノ君の勝負』
風船君の【ツインキャノンワイバーン(5弾)】にシールドを割られたアケノ君、追い詰められて「Sトリガー発動! 【転生プログラム】。対象はツインキャノンですよ。縮むがよいわ!」と満面の笑み。
めくったデッキのトップが【ツインキャノンワイバーン】。不思議な追加攻撃が発生して死亡。