FB徳島デュエルマスターズ研究所第56回(2004.07.04.)

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□聖拳編・カード&デッキ紹介その3 (レインボーカード編)

 さてちょっと間が空きましたが、聖拳編カード紹介です。
 順番から言えば、次は闇、炎なのですが、ちょっと回り道して、先にレインボーカード、次に闇とまいりましょう。


レインボーカード
 先に【ドルマークス】が出ていたので、使ってみた人は感覚をある程度掴んでいると思います。
 さて、レインボーカードをデッキに投入する時一番気がかりなのは、「マナゾーンに置くとき、タップして場に出す」という欠点が、実際の対戦にどれだけ響くかでしょう。
 その昔、マジックザギャザリングで「2色出る代わりにタップして場に出る」通称“タップインランド”が出た時、(正確にはファールンエンパイアの時ですが、ここではインベイジョンの時)「これからはコイツの時代だぜー!」と思った人達も、次第にそのペナルティーが、予想以上に大きな物であることに気付き、「2色出る代わりにダメージを受ける」“ペインランド”も現役であった事もあり、慎重に投入を考えるようになっていきました。

 デュエマスにおける、レインボーカードのペナルティーの大きさは、どれ程のものでしょうか?

 結論から言いましょう。マジックほどはペナルティーとならず、かなり使いやすいものです。
 なにしろデュエマスは、全てが“土地”になるゲーム。その時々に、マナがちょうど使いきれるなら単色カードをマナゾーンに、1マナ以上余るようならレインボーカードをタップインで出せば良いのです。
 2マナの【無頼勇騎ゴンタ】も、「速攻向きのカードだがタップインを速攻に入れるのは危険ではないか?」と思われたのですが、実は問題無し。
 2色のデッキで約半分半分の割合で色が入っていれば、基本的に2ターン目に2色が揃い、【ゴンタ】を出せます。後半の今引き合戦になったときも、速攻デッキなら引いたカードは出すだけ(マナにすることはまず無い)なので、【ゴンタ】は場に出すだけです。タップインが邪魔な要因はありません。

 とはいえ、毎ターンマナをぎりぎり使いきるデッキ、例えばスラッシュ系や、上記速攻系デッキにおいて、レインボーカードの入れ過ぎは明らかに事故のもと。6枚が限度というところでしょうか。それ以上だと、例えば速攻デッキで、片方の色がレインボーカードばかり、という事になり、みすみす1ターンの遅れを作ってしまうことになります。

 アクアン系などの、手札が常に多い「選択の余地の多いデッキ」では、特にレインボーカードが使いやすくなりますが、何が何でもプレイしたいカード(たとえばアクアン)を持っていて「次に引いたカードをマナにしてアクアンをプレイ」と考えているときにレインボーカードを引くとマジでヘコみます。積み過ぎに注意しましょう。


陽炎の守護者ブルー・メルキス
 6コスト(光/水) ガーディアン 8500
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーが相手のシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに表向きにする。それが「S・トリガー」を持つ呪文なら、自分がコストを支払わずに唱え、その後持ち主の墓地に置く。それ以外のカードであれば、持ち主の手札に加える。
■W・ブレイカー


 6マナで8500のWブレイカーというだけで超強力なアタッカーだが、おまけの能力がとんでもない。ある意味【ボルメテウスホワイトドラゴン(6弾)】より安心してアタックできる。
 しかもガーディアン。絶対必要と言うほどではないが、「アクアン-ガーディアン」タイプのデッキを組むなら、二枚程入れてみたいカードだ。
【光器ペトローバ(9弾)】で強化しても12500なので、凶獣【超竜バジュラ(8弾)】に勝てないのが少し残念。


根絶のデクロワゾー
 6コスト(闇/炎) スピリット・クォーツ 5000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次の(タップ)能力を使ってもよい。
(タップ)パワー3000以下のクリーチャーをすべて破壊する。その後、相手の手札を見る。相手は自分自身の手札からパワー3000以下のクリーチャーをすべて捨てる。


 【サウザンドスピア(9弾)】に巻き込まれても死なないので、能力的にも除去コントロール系のデッキに入れると活躍しそう。ただ、6マナというと、【デーモンハンド(1弾)】、【サウザンドスピア】などを使うターンなので、実に痛しかゆしだ。(こんなんばっかり)


覚醒のタンザナイト
 7コスト(水/闇) スピリット・クォーツ 9000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次の(タップ)能力を使ってもよい。
(タップ)自分の墓地からクリーチャーを1体選ぶ。そのクリーチャーと同じ名前のクリーチャーをすべて、自分の墓地から自分の手札に戻す。

 水と闇というと【アクアン(4弾)】が使えるので、こいつの回収能力を使うまでも無く手札は満ちているはず。だいたい、能力を使うより攻撃した方が良いぐらいのパワーだ。それなら実は同じマナ数、同じ攻撃力の【混沌の獅子デスライガー(1弾)】で良いのでは、ってことになる(笑)。
 が、実は序盤を自殺系ブロッカーで守り、戦いを長引かせてから決着をつけるタイプのデッキでなら、【ブラッディイヤリング(1弾)】や【死劇人形ピエール(10弾)】を回収して、ねちっこく戦うことが出来る。嫌がられるぞ。


無双竜機ボルバルザーク
 7コスト(炎/自然) アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン 6000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、他のパワー6000のクリーチャーをすべて破壊する。その後、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。そのターンの終わりに、自分はゲームに負ける。
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー


 賢明な読者諸氏ならすでにお気付きでしょう(笑)。
 こいつの「パワー6000のクリーチャーをすべて破壊する」という効果は、もちろん【呪紋の化身(7弾)】とのコンボを阻止するためだ。
 さて、ここで意地になって当HPでもご紹介した「聖剣ばかナ」のように、【クリスタルフュージョン(9弾)】を使って増やしたマナから、【呪紋の化身】と【ボルバルザーク】を回収し、1ターンで両方を一気に出してコンボにしようとしても、上手くいかない。間違いなく元の“聖剣ばかナ”の方が安定だ。
 ここは素直に、マナ加速のできる小型クリーチャー(【青銅の鎧(1弾)】など)を使って敵シールドをやぶり、とどめの【ボルバルザーク】に繋ぐのが華麗だ。当店常連の風船君がいきなり10弾発売日に作り上げ、当日の大会(参加者50人近く)で5位に入賞した“風船流ボルバル速攻”デッキが、一つの正解だろう。近々発表予定。


霊光の化身
 4コスト(自然/光) ミステリー・トーテム 5000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーがタップされている間、自分の他のクリーチャーは「パワーアタッカー+1500」を得る。
■このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次の(タップ)能力を使ってもよい。
(タップ)バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体タップする。


 何気に強力なカードだ。
 もともと自然と光の組み合わせは「タップしてなぐる」戦術とマッチする色なので、ぐっと強化されたといえるだろう。


冷徹のソーダライト
 4コスト(水/闇) スピリット・クォーツ 4000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーはブロックされない。
■サイレントスキル−相手は自分自身のクリーチャーを1体選び破壊する。


 なんじゃこりゃ。
 サイレントスキルの一番の問題点は、発動するためにはタップせざるを得ず、そのためには普通アタックせざるを得ず、ブロックされるからタップできなくて能力不発、というところだったのだが、良くみるとコイツとんでもないこと書いてますよ。「ブロックされない」って、皆さん。
 それなら話は簡単だ。あとは【死劇人形ピエール】や【ブラッディ・イヤリング(1弾)】【ルナ・イーグル(10弾)】などでタップしている【ソーダライト】を守ればいい。敵クリーチャーは毎ターン悶死していく。最終的には【タンザナイト】様がご光臨あそばされるだろう。
 いや、素直に「アクアン−ガーディアン/イニシエートタッチ黒」タイプのデッキに忍ばせるだけでおもしろそうだ。4枚は多いだろうが。


電脳聖者タージマル
 4コスト(光/水) イニシエート/リキッド・ピープル 4000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■火のクリーチャーとバトルする時、このクリーチャーのパワーは+4000される。


 3マナで4000ブロッカーのイニシエート・リキッドピープルというだけで十分価値があるが、なんと【ストームジャベリンワイバーン(5弾)】に一方的に勝ち、【バザガジールドラゴン(6弾)】に相打ちできる。アクアン-ガーディアンデッキの救世主だ。


腐敗電脳メルニア
 2コスト(水/闇) ゴースト/リキッド・ピープル 1000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーはブロックされない。
■スレイヤー


 ブロックされないスレイヤー。とんでもないシナジーだ。“ガチャックス”に入る他、色が合えばあらゆるデッキに入るだろう。【ジャック・バイパー(3弾)】などで無限に投げ続けると、最悪。


腐敗勇騎ガレック
 5コスト(闇/炎) ゴースト/ヒューマノイド 2000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、「ブロッカー」を持つ相手のクリーチャーを1体選んで破壊し、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。


 副次効果はまあまあといったところだが、「ゴースト・ヒューマノイド」ということで、種族進化が組みやすい。【腐敗勇騎ドルマークス(10弾)】も同じだし、そろそろ火・闇ゴースト・ヒューマノイドデッキでまともな強さのデッキが作れそう。【ダークヒドラ】で回そう。


無頼聖者スカイソード
 5コスト(自然/光) ビーストフォーク/イニシエート 2000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目を自分のマナゾーンに加え、その後さらにもう1枚を裏向きのまま自分のシールドに加える。


 コロコロ小冊子に載っていた、カードゲームの神様、リチャード・ガーフィールド博士(トレーディングカードゲームを発明した数学博士)のおすすめコンボがかなり面白い。
 ようするに、自分の場に出した【スカイソード】に【母なる大地(10弾)】を使い、もう一度同じ【スカイソード】を出す、というコンボだ。
 つまり、【フェアリーライフ(10弾)】を2回、【ミステリーブレス(4弾)】を2回使ったことになるわけ。こりゃインチキだ。


無頼勇騎ゴンタ
 2コスト(炎/自然) ヒューマノイド/ビーストフォーク 4000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。


 言うまでもなく、激しく速攻向きのクリーチャー。ヒューマノイド、ビーストフォーク、どちらにも進化できるが、むしろこのままで充分な大きさだ。となりで【大地の猛攻(2弾)】がタップしてると、パワー6000ですよ。

締めに、レインボーカードを活用した強力なデッキを紹介しよう。

■ガーディアンズライト
クリーチャー
 4x 蒼天の守護者ラ・ウラ・ギガ
1弾
 4x 日輪の守護者ソル・ガーラ
8弾
 3x 曙の守護者パラ・オーレシス
10弾
 3x 電脳聖者タージマル
10弾
 4x アクアン
4弾
 2x 冷徹のソーダライト
10弾
 2x 光器ペトローバ
9弾
 2x 陽炎の守護者ブルー・メルキス
10弾
進化
 2x 守護聖天ラルバ・ギア
2弾
 1x 守護聖天ラディア・バーレ
2弾
呪文
 2x レイン・アロー
6弾
 4x ゴースト・タッチ(S・トリガー)
1弾
 1x サイバー・ブレイン(S・トリガー)
1弾
 4x スケルトン・バイス
8弾
 2x ホーリー・スパーク(S・トリガー)
1弾



 こいつはかなり本気のデッキだ。
 手札破壊を撃ちつつガーディアンを展開、【アクアン】で手札を補充。【ソーダライト】のサイレントスキルで敵を減らしたり、【ペトローパ】でブロッカーを強化して場を安定させる。最後に【ブルーメルキス】で安全にシールドを攻撃だ。
 もともと「アクアン−ガーディアン」のデッキは安定した強さがあった。
 が、【アルカディアス(4弾)】を全力で積んでいてさえ、“除去ドラゴン”“ネオスラッシュ”などのデッキには勝ちにくかった。速攻を仕掛けようにもアタッカーの数とスピードが足りず、数を並べても“バーストショット”“サウザンドスピア”で一掃されるし、【アルカディアス】も【ロスト・チャージャー(9弾)】で引き抜かれ、手札の【アルカディアス】も手札破壊される。構造上勝てなかったと言えるだろう。
 ですが、【パラ・オーレシス】の登場により、手札からプレイする【バースト・ショット】は紙切れになり、【ペトローバ】も【サウザンドスピア】で死ななくなった!

 【ブルーメルキス】によりSトリガーにも耐性が付き、鉄壁に近い強さになったと言えるだろう。
“除去ドラゴン”“ネオスラッシュ”系のデッキは、【サウザンドスピア】に頼らない戦術が必要になってきたようだ。


 おまけ。
 『今日の風船君対アケノ君の勝負』
 風船君の【ツインキャノンワイバーン(5弾)】にシールドを割られたアケノ君、追い詰められて「Sトリガー発動! 【転生プログラム】。対象はツインキャノンですよ。縮むがよいわ!」と満面の笑み。
 めくったデッキのトップが【ツインキャノンワイバーン】。不思議な追加攻撃が発生して死亡。




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