TOPデュエルマスターズ研究所第83回(2005.04.20)

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□番外編・デュエルマスターズ種族デザイン


 デュエルマスターズってのは、いまさら言うまでもないけど本当によくできたカードゲームで、それはゲームシステム、レアリティの緩やかさ、などなど言い出したらキリがない。

 でも、意外と気付きにくい優れたノウハウとして、
「架空のクリーチャーを受け入れられやすく、カッコ良く、なおかつ、あるルールに則ってデザインしている」
というのがある。

 僕は毎回、このルールが守られているか、どう発想を広げてデザインされているかを楽しみにチェックしているのだけど、いまだに裏切られた事がない。
 デュエルマスターズのクリーチャーデザインは、モンクなくカッコ良い!

 今回は、毎回僕たちを楽しませてくれる、「クリーチャーデザインのルール」について、攻略してみよう!!

注意・各種族の設定、ストーリーは、「確かこうだったような?」という筆者のあやふやな記憶と、2弾発売当時に当店にイベントでNACさんをお呼びした時に聞いた世界設定などに基づいて書かれているため、記憶違いがあったり、設定変更で間違っていたりするかもしれません。
 つまり、オフィシャル(公式な物)ではございませぬぞ。





=光文明=
 天空に築かれた“超”文明の支配者達。すでに自然発生的肉体を捨てた、精神生命体。
 そんな彼らの「仮の肉体、魂の器」である姿にも、一定の法則性がある。どうやら目的、任務によってデザインと称号(名前の前に付いている漢字のやつ)が決まるらしい。



○ガーディアン
 名前に必ず“守護者”と付き、デザインは基本的に「戦闘機」のような形をしている。
 最初にして最高のデザインは、やはり【蒼天の守護者ラ・ウラ・ギガ(1弾)】じゃないかな。

 進化すると“守護聖天”となり、「宇宙戦艦」のようなデザインになる。
 【守護聖天グレナ・ビューレ(9弾)】の「旗艦・アンドロメダ」っぷりは有名。(お父さんに「これって“ヤマトのアンドロメダ”?」と聞いてみよう)



○バーサーカー
 必ず「四角形の板の集合体」でデザインされている。例・【粛清の伝道師ラー(1弾)】。

「そう来たか!」とびっくりするような変化球でデザインされている事が多く、毎回“伝道師”と付くクリーチャーが出るたび楽しみ。



○ライトブリンガー
 形は「玉」が基本。例・【予言者クルト(10弾)】。

 名前に“予言者”とつくが、問題なのはむしろ下の名前。
 【予言者カティノ(1弾)】【クルト】など、ウェザーズ・オブ・コースト社のデザイナーの名前が付く事がある。
 だから僕なんか、ずっと
「“ライトブリンガー”の種族が進化したら、きっと【創造神・リチャード】(ウェザーズ社長の名前)ってカードが作られるね!」
とか言ってた(笑)



○グラディエーター
 ローマの円形闘技場のような、「丸い建造物のような形」をしている。例・【宣凶師ベリックス(11弾)】。
 古代ローマでは、闘技場で闘う剣闘士の事を“グラディエーター”と呼んでいたので、そこからきてるのだろう。

 第6弾で初めて出現した時、「このデザインルールは、ネタが続かんだろ〜」と思ったが、デザイナーさん、頑張ってます。

 今のところ進化後が、【聖皇エール・ソニアス(11弾)】しかないので、進化後デザインルールはわからない。
 遺跡とか出土品といったルールか?
 いやまさか、横山光輝作品の“マーズ”に出てきた「六神体」縛りなのか?! “シン”に激似だし!! だとしたら次の進化はダルマそっくりに・・・(わかりにく過ぎ。お父さんに訊いても、多分ダメ)



○ソルトルーパー
 「クモ」ですね。例・【粛清者アイザク(10弾)】。
 【粛清者リンダホフ(10弾)】なども、よく見れば「地蜘蛛」のようなデザイン。

 なんで“粛清者”なのかはわからないが、ストーリー的な理由かも。



○イニシエート
 これも変化球的なデザインが多くて気付きにくいが、実は「涙滴型」と言われる形(あるいは“まが玉”)の集合体。例・【雷光の使徒ミール(1弾)】。
 進化しても、基本はそうみたい。



○メガ・デル・ソル
 「女神の彫り物」が付いている。毎回萌え。例・【光器ペトローパ(9弾)】。



○メカサンダー
 「人型の上半身」で雷をまとっている。例・【陽光の求道者ル・パーレ(3弾)】。

 “求道者”という称号にドラマを感じる。
 もしかして、「まだ悟りを開いていないから人に近い姿」なのかも。関係ないかも。

 進化すると“求道者”から“開眼者”に。



○スターライトツリー
 「コアのある菌糸体(キノコのような物)」に見える。限りなく地味。例・【翡翠樹(1弾)】。




=水文明=
 海底にサイバーシティを築いた彼らは、液体を自由に変化させて様々な道具や機械にしてしまう。
 どーもプライドが高かったりするっぽい。



○サイバーロード
 「子供・胎児」の姿をしているが、実質水文明の支配者らしい。精神年齢は低くないのかが気になる(笑)。例・【アクアン(4弾)】。

 だいたいのカードは、名前もデザインもかわいいけど、【パルタン(10弾)】は明らかに胎児で、怖いよね。



○リキッドピープル
 例・【アクア・ハルカス(1弾)】。進化後【クリスタル・ランサー(2弾)】。

 体が液体でできているため、海底都市の中では水道みたいなパイプの中で移動したりできるらしい。便利だよなぁ。

 デザインは、見ての通り
「体の一部を武器、あるいは道具に変化させている液体ヒューマノイド」
って事みたい。

 進化すると、名前に“クリスタル”と付き、半人半馬のケンタウロスになる。



○マーフォーク
 リキッドピープルのかわりに台頭してきた種族。どういうストーリーになってるのか気になる。
 デザインは単なる「半魚人」みたい。例・【フィスト・ブレーダー(双竜)】。



○アースイーター
 「巨大な、地面を食う者」で、陸地を浸食する海の化身といったところ。
 必ず「一つ目」がある。例・【ストーム・クローラー(6弾)】。



○ゲルフィッシュ
 例・【パルピィ・ゴービー(13弾)】。

 「“フィッシュ”と“ゲルフィッシュ”は、デザイン上どんな違いがあると思います? NACさん」
と訊いてみたところ、
「ぬめぬめ感かなぁ・・・」というお答え(笑)。

 僕は訊かれたら、
「ショッカーとゲルショッカーの違いかなぁ」
と答えてます。答えになってませんが(ショッカーについてはお父さんに。こればっか)。



○サイバーウィルス
 「DM界で一番小さな存在」らしいです。で、その名の通り「ウィルスや細菌」のようなデザイン。例・【キャンディ・ドロップ(1弾)】。

 この一番小さな種族が、進化したら最大の存在(【アストラル・リーフ(4弾)】の絵を見よ!)になるんだから、センス良いよね。



○リヴァイアサン
 「クジラや巨大魚」のデザイン。例・【キング・オリオン(1弾)】。

 【キング・ポセイドン(1弾)】などには“町”が乗っかっているように見えるが、昔NACさんに訊いてみたところ、
「リバイアサン1匹の大きさは、四国ぐらい」
とおっしゃっていたので、実に豪快な話。
 あんなのが何匹もいるんだから、DM世界は、地球とは比較にならないほど広い世界だって事。すげえ。



○サイバームーン
 「鳥の頭のついたお城」に、見えます。例・【ルナ・イーグル(10弾)】。
 なんだか知りませんが、空の物が付いていながら、不思議と海のイメージに合います。詩的だ。
 “ルナ(月)”と名に付きますが、どうやらストーリー上、「月にあった超兵器」のようなあつかいらしい。




=闇文明=
 大昔、地殻変動で闇の世界に閉じ込められた彼らは、毒のある世界の厳しい生存競争の中で、様々な攻撃的、防御的能力を高めていった。
 ある者は武器の習熟に長け、ある者は他者を操る超能力を、そして、不死の能力まで・・・ってシビアな世界、らしい。イカス。



○キマイラ
 「様々な動物の集合体」、それだけであんなに邪悪なデザインラインになるんだからすごい。例・【ギガルゴン(1弾)】。

 進化すると、基本は「動物の集合体」だが、必ず「女性の仮面」が付く。



○デスパペット
 「人形」が基本。操り人形のように、ほとんどは糸が付いている。糸の上が気になる(なるよね)。例・【死劇人形ピエール(10弾)】。

 【機怪人形ガチャック(8弾)】の絵は、よ〜く見ると怖い。



○ヘドリアン
 「ヘドロと、何かオブジェ(道具など)の融合体」らしい。例・【泥男】。

 【屑男(4弾)】なんか、明らかにゴミとしか思えない物と融合していて、名は体を表している。
 【汽車男(4弾)】【戦車男(6弾)】【飛行男(7弾)】と出て、「おいおい、乗り物とも融合か」とか思ってると、【風車男(12弾)】で建造物とまで融合。
 もはや彼らに融合できない物は無いらしい。
 【泥男】なんかは融合なんだか単に混ざってるだけなのか、訳解らんが(笑)

 名前には、お解かりの通り“〜男”と付く。
 これはもう、進化した時の名前には、“野郎”と付けるしかないわいな! 【ゴミ野郎】とか【トラック野郎】とかどうか?



○ドラゴンゾンビ
 火、自然、闇の各ドラゴンは、それぞれ違ったルールで書かれている。
 闇のドラゴンである“ドラゴンゾンビ”は、
「主体は骸骨で、両手があり、長い体を持つドラゴン」
というルールで書かれているようだ。例・【黒神龍ギランド(8弾)】。

 ドラゴンゾンビの代表格【黒神龍アブゾ・ドルバ(8弾)】は人気があるため、どうしても価格が高めになってしまうスーパーレアだが、買って行く子供達にどーしても教えたくなる。
 そいつは弱いぞ、と。
 聞かれない限り余計な口を挟むのも悪いで、ストレスがたまるが、その分「ねえ、【アブゾ・ドルバ】って強いかな? 集めた方が良いと思う?」と聞かれた時には、いかにコイツが弱く、使い物にならないかを、微に入り細をうがち説明する事にしてる(笑)



○ブレインジャッカー
 さて、コイツは難しいぞ。僕も学が無いので、【ブラッディ・イヤリング(1弾)】が“バクテリオ・ファージ”(知らない人は調べてみよう。「なんでこんな生き物がいるの?!」ってびっくりするぞ!)である事は解るんだが、他のがよくわからん。
 「ファージ」の一種のようにも思うんだが・・・

 名の通り「頭脳を奪うもの」であるなら、そーゆー「エイリアン的な、寄生生物」というデザインラインなんだろうか。
 『マジック:ザ・ギャザリング』の“リシド”を思い出す。



○ダークロード
 皇女・魔将・邪姫・闘将など“時代がかった称号”が名前に付く。「悪魔的な人型」で、解りやすくカッコイイ。例・【妖姫シルフィ(1弾)】。

 「呪いの剣と、魔術を使いこなす」という設定があるので、だいたい剣を持っている。

 進化すると称号が“死皇帝”になる。



○ゴースト
 名前に、“なんとかの影”と付く。「幽霊」っぽければ大体OKなデザインらしい。例・【貪欲の影グレイ・バルーン(2弾)】。

 【孤独の影ロンリー・ウォーカー(6弾)】は一見かわいいが、よ〜く見るとすごい怖いデザイン。
 DMにはこういう、“だまし絵”のようなデザインが多く、発見するのが楽しい。

 進化すると名に“魔黒”と付き、「長い骨に人間以外の頭骨」が付いたデザインになる。例・【絶望の魔黒ジャック・バイパー(3弾)】。



○デビルマスク
 その名の通り「悪魔の仮面」。名に“怪人”と付く。例・【髑髏怪人スピン・ホイール(11弾)】。

 進化すると「鬼の面を被った人型」になり、“超人”に。
 今のところ【鬼面超人エル・アンドレ(11弾)】だけだが、みんな“プロレスラーのような名前”になるなら楽しみだ。



○パンドラボックス
 名前に、“〜秘宝”と付く。例・【玉砕秘宝バイラ(11弾)】。
 「人食い箱」とか「ミミック」のような、箱の形。見りゃわかりますな。
 しかし色んなバリエーションを、よくもまあ考え付くもんだ。



○デーモン・コマンド
 「魔術で強化した、骨の鎧を持つ」という設定なので、骨をまとったデザイン。例・【暗黒の騎士ザガーン(1弾)】。
 骨の鎧を外したら、どんな姿なのか想像すると楽しい。

 【殺戮の羅刹デス・クルーザー(5弾)】の絵を拡大して見ると、これまた残虐シーンを発見。意外と毒があるので好みだ。




=火文明=
 どうやら、過去の遺跡とかから武器を持ち出してきた荒っぽい連中が、やたらめったら武器を装備しているらしい。
 ドラゴンは太古の種族なので、自分達の武器を装備している。っていうか、文明を作ったのはドラゴンなのだとか。



○アーマード・ドラゴン
 「武装したドラゴン」の姿。例・【ボルシャック・ドラゴン(1弾)】。

 DMのすごいのは、モンスターの花形である“ドラゴン”を、ただ単に「かっこいいドラゴン」として絵にするだけでなく、「DMのドラゴン」であるとわかるように、オリジナリティーのあるデザインルールを加えている事だ。

 すなわち、
「自分の体に合わせて“作った”武器を、装備したドラゴン」
という、普通ではない設定を立ち上げる事で、他のドラゴンとは違う存在であるという個性を創出し、
「この世界のドラゴンは、単なるモンスターでは無く、自分用の武器を作り上げるほど知的な存在である」
という設定をも想起させ、
「もともと生物として強力な、ドラゴンですら、武装する必要のあるタフな世界」
であるドラマ性をも感じさせる事に成功している。

 単なるカードゲームのキャラクター、世界設定に、これほどの深みを持たせるとは。これが、プロの仕事っつーもんではなかろうか。

 ついでに言うと、名前もよく考えられている。何しろドラゴンは、毎回レアカードの花形だから、「ほしい!」と思わせる、カッコイイ名前、デザインでなければならないのだ。
 【ボルシャック・ドラゴン(1弾)】なんて名前、なかなか出てくるもんじゃない。これが【ハナモゲラ・ドラゴン】とか【パフパフ・ドラゴン】では誰も欲しいとは思わんだろ。(いや、欲しいかも)

 このあたりを考えた、コロコロコミックとNACは、やはりすごい。子供心に対する「カッコイイとは、こういうモンだろ?」というストライクゾーンを、ズバリ攻めてきやがる。たまらねぇ。



○ボルケーノ・ドラゴン
 「手足がなく、長いドラゴン」というルールか。
 【紅神龍ジャガルザー(8弾)】って、斬新な顔してるよね。



○アーマード・ワイバーン
 「一般的なワイバーン(飛竜)に、武装を付けたもの」って姿。例・【ストームジャベリン・ワイバーン(5弾)】。

 アーマード・ドラゴンと違い、手がない。
 ついでに、武器を自分で装備しているアーマードドラゴンと違い、アーマード・ワイバーンは、「武器を付けられている」ように見える。
 だからなのか、御者が付いてる場合が多い。



○ヒューマノイド
 その名の通り、「武装した人間」。例・【小さな勇者ゲット(2弾)】。
 なんだけど、武器のデザインがみんな、“ギズモ”っぽくてイカス。(ギズモとは、元々は“カラクリ人形”の意味。転じて、適度にディフォルメされた、SFおもちゃっぽいデザインって事)

 進化すると、「過剰なほどの武装」を持った(むしろ人間が武器に埋もれている)デザインになる。
 【不死身男爵ボーグ(1弾)】の言ってる、「相手よりでかい武器を持ってるやつが勝つんだよ」という単純明快な言葉が、彼らのアイデンティティーを表しているように思えてならない(笑)



○ゼノパーツ
 【ピーカブのドライバー(6弾)】とかいうように、ヒューマノイドの持ち物扱いらしい。

 それにしても【メッツァーのアイロン】とかみたいに、
「メッツァー・・・なんでそんなアイロン使ってるの?」
と突っ込みたくなるような奴らがいっぱい(笑)。フレーバーテキストで【ギガッピ】に突っ込まれてるし。

 【超爆合体ダンギルバー(11弾)】を見るからに、進化すると“何とか合体”と付くみたい。みんな大好き巨大ロボ。もっともっとゼノパーツの進化がほしいね!



○ドラゴノイド
 「トカゲ人間」ですね。そのまま。

 【襲撃者エグゼドライブ(6弾)】の顔が、「何となく可愛い」と思えたら、爬虫類マニアの素質あり。



○ロックビースト
 「岩石で出来た、怪獣のようなデザイン」というところか。例・【メテオザウルス(1弾)】。

 地味な種族だが、ストーリー上の、
「地上の“原始人ども”を、完全になめてかかって来たリキッドピープルの尖兵が、上陸地点で待ち構えていたロックビーストの体熱で蒸発して全滅した」
というエピソードが好き。
 以後、水文明は直接闘う事はあまりせず、裏で暗躍するようになったらしい。
 【アクアン】なんて最たるもので、光と闇の間に立って大もうけした、戦争商人なんだそうな。似合いすぎ。

 でもやっぱり“ロックビースト”は、水文明の天敵らしく、イラストでは【超巨岩獣ドボルガイザー(4弾)】が水の都市を破壊したりしてる。
 もうちょっとクローズアップされてもいいよな、ロックビースト。




=自然=
 森に住む生き物と植物たち。彼らの住むのが『フィオナの森』とよばれる森であり、なので自然クリーチャーのイラストには森や木々が多く描かれている。


○ジャイアントインセクト
 ドラゴンについで、子供たちが大好きな種族。もちろんデザインラインは「巨大昆虫」。例・【ブルレイザー・ビートル(6弾)】。
 進化すると、カマキリのような姿になるが、良く見ると総じて前足が3本あるという、変則的なデザインに。
 拡大してみるとよくわかるが、こりゃかっこいいですぜ奥さん。

 関係ないけど、「ジャイアントインセクトだらけのデッキを作って、“ムシキ○グ”と名付けたら、売れるんじゃねぇの?! どうよこれ!!」とハリーに言ったら、鼻で笑われた。最近、わしの権威が、どんどん落ちていってるような気がする。



○コロニービートル
 自然文明の中心、“世界樹”のマナエネルギーを食い荒らす、超巨大昆虫。例・【シェル・タワー(1弾)】。
 エネルギーを貯めるだけ溜め込んで、爆発するらしい。迷惑なやっちゃ。
しかしその寿命はとんでもなく長いらしく、背中に街が乗っかってたりする。移動都市として有効利用されているらしい。なるほど、エネルギー問題が簡単に解決しそうだ。

 サバイバーの【シェル・ブリゲートγ(プロモ)】などが代表的な絵で、歴史と物語を感じさせる、美しい絵だと思う。

 進化すると【超空要塞バビロン(6弾)】のように“要塞”と名が付いて、空に浮かび始める。要塞ですよ、要塞。
 次あたり、【不落要塞ナバロン】とか出ないか。



○バルーンマッシュルーム
 「キノコ」ですな。どうやって闘ってんのか気になる。例・【シビレアシダケ(1弾)】。



○ホーンビースト
 「角の生えた、4足の大型獣」といったデザインルールかと。
 名前は、【激昂するダッシュ・ホーン(3弾)】のように、“何とかする何とかホーン”という決まり。みんなも考えてみよう! 【セクハラするア・ホーン】とかどうか。

 進化すると【守りの角フィオナ(4弾)】のように、“何とかの角”と付く。角の大きさも、角なんだか何なんだかわからないほどでかくなる。不便そう。



○アースドラゴン
 ドラゴンではあるんだけど、長かったり短かったり手があったりなかったり。どうもデザインルールがつかめない。体が緑色である事ぐらいしか共通点がない。
 それも【緑神龍クスダルフ(10弾)】は微妙。ほとんど黄色。
 誰かルールわかる?

 とりあえず、名前には必ず【緑神龍】と付く。



○ワイルドベジーズ
 「野菜」だ。例・【アラーム・ラディッシュ(12弾)】。『ラディッシュ』はダイコンの一種だ。

 他にも【ブリーチ・トマト(10弾)】や【シャーマン・ブロッコリー(10弾)】など、カレーやシチューのコマーシャルにマスコットとして出てきそうだ。
 いや、むしろ『アンパンマン』か?! 出てきても違和感が無いような気がするぞ?!
 【マッスル・ポテト(10弾)】なんか、そのまんま「じゃがいもマン」とか呼ばれそうな気が・・・・・。



○ビーストフォーク
 デザインは「半獣人」。例・【青銅の鎧(1弾)】。
 名前は【青銅の鎧】のように、“何とかの、何とか”で、英語名が付く所が個性的。
 進化すると“大勇者”と付き、「腕が6本」になる。ついでに必ず、個性的なでっかい武器を持つ。

 ビーストフォーク達の住む森には“世界樹”という巨大な樹があって、この樹の影響で重力異常が起こっており、ビーストフォーク達はその超重力に対応して、すごいマッスルパワーを手に入れているらしい。
 だから僕らの想像を絶する力を持っているそうな。でなきゃ「四国ぐらいの大きさ」のリバイアサンなんかと闘えないわな。



○ミステリートーテム
 「トーテムポールなどに代表される、アフリカ、アステカ、ネイティブアメリカンなどの彫り物を使ったデザイン」かな。例・【呪紋の化身(7弾)】。
 もともとこういった“仮面”や“彫像”は、森の精霊などを表していたというから(トーテムポールはちょっと違うのだが)、ミステリートーテムはやはり精霊なのだろう。

 能力もそれらしい物に統一されていて、直接戦うカードは少なく、タップトリガーや特殊能力で戦術をサポートするカードが多い。ううむ、よくできている。
 さて、進化するとどうなるんだろう。全く想像がつかん。ちょっとドキドキ。



○ジャイアント
 もちろん「巨人」であるが、「ただ単に巨大な人間」ではなく、だいだら法師のような「大地の化身としての巨人」のようだ。ほら、もののけ姫のラストに出てきたみたいな。例・【天空の巨人(3弾)】。

 ちょっとトリビア。【金剛の超人(7弾)】のちょんまげをよく見てみよう。実はちょんまげじゃないぞ。
 前にも書いたが、こういった“隠し絵”を探すのも、DMの楽しみ方の一つだ。

 たぶん無いと思うが、進化したらどうなるんだろう・・・名前には“超人”と付いてるが、超人が進化したら、一体何?! 新人?…違うな。変人? なんでだ。外人? 落ち着け、俺。あああ、わからねぇ! 誰か教えて!!



○スノーフェアリー
 「民族衣装的な装身具を身に付けた、マスコットっぽい生き物」。例・【幻想妖精チャミリア(6弾)】。



○ツリーフォーク
 「草や木を、人型にしたもの」。例・【ラブ・エルフィン(2弾)】。
 何度も言うが、【念仏エルフィン】が当店常連「風船君」に似すぎている。モデルになったんじゃなかろうか。




○スピリットクォーツ
 【覚醒のタンザナイト(10弾)】など、実在の鉱石の名前が使われているみたい。  デザインラインは、「結晶体のモンスター化」といったところ。




 いかがだったかな? 「そんなの知ってたよ!」という人もいると思うけど、「DMの魅力を再認識!」という人もいると思う。

 DMのカード名や設定は、コロコロコミックの方たちが考えているのだと思うが、コロコロの「子供心に訴える、カッコイイ名前」を作る技術は、間違いなく日本一!
 なにしろ20年以上、子供たちの遊びのブームを引っ張り続けているのだから、一朝一夕ではない。
 「この言葉は、子供たちにはウケない。この言葉は子供たちのハートに突き刺さる」というのが、経験で判るのだろう。
 もちろん、名前をつけている人たちが、子供たちと同じセンスを持ち続けているからできることなんでしょうけど(笑)
 でも、子供たちに楽しんでもらう事が仕事だと、そういった才能が重要なわけで。

 カードのデザイン、名前のルール、めったに語られることのないストーリー、フレーバーテキスト(これについては、またいつか紹介したい)、ゲームシステム、どれをとっても完成度が高く、一切の手抜きが見えないのがデュエルマスターズ。
 「成功するべくして成功した」、これこそプロの仕事!
 業界には、「コロコロがバックアップしたから売れた」で思考停止している見方も一部にあるようですけど、やはり他のカードゲームも、見本とするべきところは多いと思う。



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