□現在最強のデッキとは?
「闇入り【ボルバルザーク】」&「火・自然速攻」紹介
さーて、今回の研究所は、ちょっと難しいですよ。
何しろ、トーナメントでの上位クラスの戦いを解説するのですから!
でも、その中から、今のDMの最強デッキが見えてきます。できれば、何度もよく読んで、ご理解くださいね。
(14弾攻略の途中、次は自然編の予定でしたが、夏休み公式大会が、あまりに『ボルバル・マスターズ』になっていたため&今強いといわれているデッキを先に解説したほうが、カード紹介もしやすいための、緊急番組です。)
今現在の、デュエルマスターズ最強デッキとは? そしてそれを破るデッキは、どうやって作り出すべきなのか?
それをちょっと、いっしょに考えていきたいと思います。
まず、意識統一として。
始めに結論ありきでご説明いたしましょう。
現在のデュエルマスターズで、総合点がもっとも高いといえる強いデッキ、それは水・闇・火・自然の『4色【無双竜機ボルバルザーク(10弾)】デッキ』、通称“闇ボルバル”です。
■【ボルバルザーク】の歴史
できるだけわかりやすいように、会話方式でお伝えします。
いけっち店長「まず最初に、全国的には、うちの店の常連・風船君が作ったよーな“火・自然”の素直な【ボルバルザーク】デッキが流行したよな。(詳しくは当ホームページ記事“風船流ボルバル速攻”を見て下さいね)」
ハリー 「そうですな。スピードが速くて圧倒的な攻撃力を持っていましたが、ドローが安定しないという弱点がありました。
例えば、“除去コントロールデッキ”に序盤をしのがれた場合、立ち直れなくなったり」
いけっち店長「で、それを解消したのが、全国大会で優勝した、通称“水ボルバル”だ。水のドローカードを投入して、攻撃を続けるための手札を補給しつつ戦う。
マナ加速するわ、手札補充するわ、トドメの【ボルバルザーク】はモンクなく強いわ、そりゃ強いデッキだった。
実は、“水ボルバル”って、“火・自然ボルバル”が進化して作られたデッキじゃないんだよな。
あの頃は、“【アクアン(4弾)】デッキ”が多くて、光ブロッカーだらけだったから、【アクア・ハルカス(1弾)】と【クリスタル・パラディン(2弾)】を入れた“プロトタイプ水ボルバル”とも言うべき物も、あちこちで結果を出してた。
それよりなんと、東京での10弾先行発売日、会場で【ボルバルザーク】をトレードして4枚集め、現在型の『水ボルバル』の原型を組んだツワモノがいたんだ。
しょっぱなから【シビレアシダケ(1弾)】+【エナジー・ライト(6弾)】の構成で“水ボルバル”を組みあげたらしい。先行発売の会場で組んだんだから、間違いなく日本一早かったと言えるだろう(笑)
なんでこんな話を知っているかというと、コイツ、カードキングダム練馬春日の元店員で、後から聞いてびっくらしたけど」
ハリー 「つまり、“火自然ボルバル”と“水ボルバル”は、同時発生してお互いを磨いた結果、“水ボルバル”が勝った、という流れと言えそうですね」
いけっち店長「さて、こうして去年の冬に“水ボルバル”が頂点にたった訳だけど、俺達は
『あぁ、やっぱりなぁ』
と思うと同時に、
『これでやっと殿堂か、禁止になるな』
と思った。
が、
皆さんも覚えているでしょう。あの衝撃。
ナンと、【アクアン】のみの殿堂入り!
正直、こりゃもうデュエルマスターズとは付き合ってられん! とか思ったよな」
ハリー 「謎でしたねぇ・・・もちろん俺は即座にやる気をなくし、全くデュエルマスターズをプレイしなくなったのですが。他の店員も常連も全員。
あの時、あきらめずにプレイし続けていたのは店長だけでしたねぇ・・・」
いけっち店長「今だから語れる悲しみの秘話だな。ううっ。寂しかったよう! しかし、だからこそ時は来た!」
ハリー 「ええ。ずっと待ってましたけど、今しかない、と」
いけっち店長「おう。俺たちはずーっと、ずーっと
『【ボルバルザーク】はデュエルマスターズを滅ぼす悪魔のカード。何とかして禁止、または殿堂になって欲しい!』って思ってたからな。
『みんなが禁止になると思ってたのに、禁止にならなかった今なら、多くの人の賛同を得られるのではないか?』と思い、【ボルバルザーク】禁止運動を始めたわけだ」
ハリー 「大変な騒ぎでしたねぇ・・・」
いけっち店長「しかし、ユーザーのほとんどが、やっぱり正しい事には気付いているんだ、という確信が得られたのは良かったよな」
ハリー 「まぁ(微妙な表情)」
いけっち店長「宇宙人め。まあ、運動しながら、同時に『【ボルバルザーク】が禁止にならない』という最悪の事態に対し、【ボルバルザーク】に勝てるデッキも研究しまくったわけだが・・・
結果として、
『“水ボルバル”に有効なシールドトリガーを15枚前後投入し、なおかつ、適度にプレッシャーを与えて、“水ボルバル”側に攻撃せざるを得ない状況に持ち込み、トリガーを踏ませて自爆させる』
という戦術が、一番有効なのがわかった。この仕組みは、いろんなデッキに組み込めるしな」
ハリー 「トリガーの多い“マナソース”、トリガーの多い“【アクアン】デッキ”と、色々作れますから。
で、ちょうど人気だった“王のカード”を使った“【英霊王スターマン(12弾)】デッキ”が、超強力なトリガーカード【雷撃と火炎の城塞(13弾)】も使えるとあって、お勧めの『水【ボルバルザーク】デッキへの対抗デッキ』として生み出されたのです」
いけっち店長「構築済みデッキにしたら、いくら作っても売り切れるぐらいの大人気だったな。ちゃんと勝てるから、好評だったし。
まぁ13弾がでてしばらく経つと【炎槍と水剣の裁】が流行し始め、さらに『水ボルバル』に【裁】が入り始めたおかげで辛い戦いになったものの、『トリガーを踏ませて自爆させる』という戦術自体は有効だった。
しかし・・・」
ハリー 「ああ・・・言っちゃうんですね。まあ、言わなきゃ話が進みませんが、これでもう、“【スターマン】デッキ”を『【ボルバルザーク】対策デッキ』として売る事はできなくなりますな」
いけっち店長「と、言うより、いまだに『再販して欲しい!』というメールがいっぱい来るからなぁ。はっきり言っておくべきだろう・・・。
みなさん!トリガーを多くして対策するという戦術は・・・もはや、14弾が出てからの“闇入り【ボルバルザーク】”には、ほとんど通用いたしません!!」
■闇入り【ボルバルザーク】・その完全性
いけっち店長「まず、基本的なデッキレシピを見ていただこう。えー、サンプルとして、できるだけ一般的な構成でね」
ハリー 「“正解”ではありません。人によって、少しずつ内容が変わります。
また、いろんなカードを説明しやすいよう、わざと投入カードの種類を増やすため、1枚積みを多くしています。
つまり、よく使われている基本パーツをできるだけ紹介しよう、ということです」
■テスト用『闇入り4色ボルバルザーク』 |
|
クリーチャー |
4x 幻緑の双月 |
14弾 |
2x ラブ・エルフィン |
2弾 |
1x 無頼勇騎ゴンタ |
10弾 |
4x 青銅の鎧 |
1弾 |
1x ディメンジョン・チョーカー |
8弾 |
2x 鳴動するギガ・ホーン |
2弾 |
2x 腐敗勇騎ガレック |
10弾 |
1x コーライル |
2弾 |
2x アクア・サーファー(S・トリガー) |
5弾 |
1x 無双恐皇ガラムタ |
13弾 |
1x 無双竜機ボルバルザーク |
10弾 |
1x ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン |
6弾 |
1x バザガジール・ドラゴン |
6弾 |
|
呪文 |
3x 母なる大地(S・トリガー) |
10弾 |
3x エナジー・ライト |
6弾 |
1x サイバー・ブレイン(S・トリガー) |
1弾 |
3x 炎槍と水剣の裁 |
13弾 |
2x デーモン・ハンド(S・トリガー) |
1弾 |
4x ロスト・ソウル |
2弾 |
1x 地獄スクラッパー(S・トリガー) |
14弾 |
|
いけっち店長「ちょっとした違いなんだけど、実は意味として大きいのが、14弾で追加された【幻緑の双月】だ。
【シビレアシダケ】(バルーン・マッシュルーム)が【幻緑の双月】(ビースト・フォーク)に変わったことで、【無双恐皇ガラムタ】のシンパシーがものすごく使いやすくなり、S・トリガー対策がしやすくなった。
今までの、【ボルバルザーク】デッキ唯一の弱点がなくなった訳だ」
ハリー 「以前は【呪紋の化身(7弾)】を使ったりしてましたが、【ガラムタ】はパワー5000だから、【ボルバルザーク】の能力に巻き込まれませんしね。
めったにないけど、最悪のパターンはこう。
2ターン目の【幻緑の双月】か、3ターン目の【青銅の鎧】で、4ターン目に【ガラムタ】が出る。
5ターン目には6マナあるので、小型クリーチャーを1体召喚。
それを【母なる大地】でマナゾーンの【ボルバルザーク】とチェンジ!
これでゲームが終わり」
いけっち店長「ひどい話や。思わずもっともっと【ガラムタ】を入れたくなるよな(笑)
もちろんそれは、最悪のパターンだけど、普通の手札でもとにかくマナ加速して、自分のクリーチャーごと【炎槍と水剣の裁】すれば手札は増えるしな。次のターンは【ロスト・ソウル】を撃つし」
ハリー 「ではちょっと、“闇入り4色”について解説しましょうか」
■闇入り4色・解説
【ガラムタ】によるトリガー耐性、マナ加速からの【ロスト・ソウル】による“除去コントロールデッキ”への耐性(と言うか、何にでも効く)。
これらを手に入れ、完全体と化したボルバルデッキ、それが“闇入り4色ボルバルザーク”です。
もう、どーしよーもありません。
コイツと互角に戦い、5分以上の勝率で勝てるデッキと言えば、以前13弾お買い上げのお客さまにお送りした記事デッキの14弾対応である、『火・自然超速攻』くらいでしょう。(あとで解説いたします)
基本的な動かし方は『3色水入り【ボルバルザーク】』と同じです。
安定したマナ加速と、手札補充で展開していきます。
基本的には、ドローよりもマナ加速を優先しながら展開。
一刻も早く、【裁】または【ロスト・ソウル】を使えるように用意します。
【裁】で自分のクリーチャーごとリセットし、手札を増やして次のターン【ロスト・ソウル】を使います。
『3色水入り』と大きく違うのは【アクア・ハルカス】が抜けているところ。このせいで、少しドローが少なくなっています。
ですが、今のゲームはとにかく【裁】の打ち合いなので、
「だったら【裁】を使って喜んでいる相手に、次のターン【ロスト・ソウル】を撃てば良いのでは?」
という事になります。
【ロスト・ソウル】が使えるという一点において、闇入り4色は、水入り3色に勝てるデッキ、と言えるでしょう。
■闇入り4色に入るカード、入らないカード
ロスト・ソウル(2弾)
7コスト 呪文
■相手は自分自身の手札をすべて、持ち主の墓地に置く。
同じ【ロスト・ソウル】を撃つデッキ同士なら、先に使った方が有利なのは間違いありません。(こういった点もあり、デュエルマスターズは、先攻が絶対的に有利なゲームと言えるでしょう)
“除去コントロールデッキ”に対しては、マナ加速がある分、ほぼ間違いなく先に使う事ができます。手札を失った除去デッキほど、綱渡りなデッキはありません。
続く2・3ターンの間に、【ギガホーン】から【ボルバルザーク】と繋げれば勝てるでしょう。
普通には3枚でも大丈夫ですが、今回はキーカードという事で4枚入りで組んでみました。
また、何度かやりこめばわかりますが、【スケルトン・バイス】を使っているタイミングがほとんどありません。
1枚制限の超強力カードとは言え、無理に入れる必要はないでしょう。
まぁ超強力カードなのには間違いないので、入れてても全然問題ないですけどね。
幻緑の双月(14弾)
2コスト ビーストフォーク 1000
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、手札を1枚、自分のマナゾーンに置いてもよい。
ラブ・エルフィン(2弾)
2コスト ツリーフォーク 1000
■このクリーチャーがバトルゾーンにある間、自分の呪文を唱えるとき、支払うコストは1少なくなる。ただし、コストが1のときは少なくならない。
【シビレアシダケ】2枚と併せ、6枚体制にしているバージョンも多くありますが、これだと手札の消費が激しいので癖が強いので、手札を消費せず1マナ稼げる【ラブ・エルフィン】型を紹介です。
実際、これらマナ加速クリーチャーを出した後、プレイするのは呪文カードですから。
とは言え、【ラブ・エルフィン】2枚を抜いて、【シビレアシダケ】2枚にしても、間違いではありません。
【ラブ・エルフィン】だと、自分の【裁】に巻き込まれるとその後、呪文コストが軽くなりませんからね。
逆に、【アシダケ】などの効果でマナゾーンにカードを置くと、その後自分が【裁】に巻き込まれて死のうとも、マナゾーンに置いたカードがなくなるわけではありません。
手札消費が激しくなる代わりに、その後ずっとマナが使いやすくなるか、手札消費が押さえらられる代わりに、自身が死んでしまうと効果が消えてしまうか、という違いです。
よーするに一長一短ってことですからね。どちらが正解ってわけでもなさそう。個人のお好みで。
腐敗勇騎ガレック(10弾)
5コスト(闇・火) ゴースト/ヒューマノイド
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、「ブロッカー」を持つ相手のクリーチャーを1体選んで破壊し、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
小回りの効くカードです。
中盤、今引き合戦(お互い手札がなくなり、引いたカードで戦わざるを得ない状態になる事)になった時、相手がマナに置かなかったカード(=重要カード)を落としたりすると、大ヒットです。
ブロッカーを破壊する能力も悪くありません。
アタッカーの少ないデッキなので、地味にとどめを刺しやすくなりますし、最近は減ったとは言え、光中心の『【アクアン】デッキ』にも突き刺さります。
ですが、なんと言っても最大の仕事は、不足しがちな“闇マナ”と“火マナ”の数の確保。
“闇”がなくては【ロスト・ソウル】を使えず、“火”がなくては【裁】が使えないのですから、初手にあれば、マナゾーンに直行させましょう。
無双恐皇ガラムタ(13弾)
6コスト(闇・自然) ダークロード/アース・ドラゴン
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■シンパシー:デスパペットおよびビーストフォーク
■このクリーチャーが攻撃する時、このターンの終わりまで、誰も「S・トリガー」を使うことはできない。
ちょっと上の文章では「【ガラムタ】強すぎ!」に聞こえるかもしれません。
そのわりに、「なんで1枚やねん!」と。
誤解の無いように書いておくと、【ガラムタ】は別に無くても良いカードなんです。
「トリガーで対策されている時には、強力なカードになるかも」という事に過ぎません。
それどころか、はっきり言ってテキスト以外の部分(コストやパワー)では、強力だと感じる部分がありません。
よーするに、もともとの強いデッキに、無理なく【ガラムタ】というトリガー対策カードが入った、という事です。
ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン(6弾)
7コスト アーマード・ドラゴン 7000
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがシールドをブレイクしたとき、相手はそのシールドを持ち主の墓地に置く。(その「S・トリガー」は使えない)
同型デッキ対策。
同じデッキ同士だと【ロスト・ソウル】の打ち合いになります。
こっちが先に【ロスト・ソウル】しても、相手もすぐにドローを稼いで、【ロスト・ソウル】を使ってきます。
こうしてお互いに今引き合戦になった時、【青銅の鎧】などでポカポカ殴るわけにはいきません。
シールドから手札を得た方が、先に復活するのは間違いないからです。
そこで、【ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン】が大活躍します。何も考えず、とりあえず攻撃できるのですから!
その拮抗状態の中【ボルメテウス】が殴り続け、ゲームエンドとなるのは、意外と良く見る風景です。
ディメンジョン・チョーカー(8弾)
3コスト ブレインジャッカー 1000
■このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、自分の墓地にあるドラゴンをすべて、自分の手札に加えてもよい。
手札から落とされた、または【ロスト・チャージャー】された【ボルバルザーク】【ガラムタ】【ボルメテウス】などの種族に『ドラゴン』とあるカードを回収するのに使います。
墓地からの回収カードが1枚もないと、相手によっては【ボルバルザーク】を墓地に落とされただけで勝ち筋がなくなる事もあります。絶対に必要な1枚、と言えるでしょう。
【ディメンジョン・チョーカー】でなく【リバース・チャージャー(8弾)】にしている人もいますが、基本的には【チョーカー】がオススメです。
回収する枚数の問題ではなく、【チョーカー】は
「場に残ってくれるクリーチャー」なのですから!
次のターンの【ボルバル】といっしょに攻撃するなり、【母なる大地】で【ガラムタ】に変身するなり、どっちにしろ【リバース・チャージャー】より有効に使えるはずです。
また、ドラゴンがまだ墓地に落ちていない序盤に引いた場合、悩む事なくマナゾーンに置くことができ、大切な【ロスト・ソウル】用の闇マナになってくれます。
そして、墓地にドラゴンが落ちて必要になった時・・・・【母なる大地】で、マナゾーンから場に出すのです。
【リバース・チャージャー】にはこういったコンボはありませんが、とにかくチャージャーなので、「1ターンでも早く【ロスト・ソウル】や【裁】を撃ちたい!」という場合には使いましょう。
バザガジール・ドラゴン(6弾)
8コスト アーマード・ドラゴン 8000
■スピードアタッカー
■このクリーチャーは、タップされていないクリーチャーを攻撃できる。
■W・ブレイカー
■自分のターンが終わるとき、このクリーチャーがバトルゾーンにあれば、自分の手札に戻す。
今引き合戦の時の制圧カード。
相手に【バザガジール】があるだけで、勝つ手段を失ってしまうデッキというものは、意外と多いものです。
むろん、【ボルバル】の次のターンのアタッカーにもなってくれます。
コーライル(2弾)
5コスト サイバーロード 2000
■このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の山札の一番上に置く。
アクア・サーファー(5弾)
6コスト リキッド・ピープル 2000
■S・トリガー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。
【コーライル】はやはり強力。
【ボルバルザーク】相手に、トップデック(次の引きカードで、勝負が決まる!という時に、目当てのカードを引くこと)を防ぐ事ができ、速攻相手にも有効です。
【アクア・サーファー】は、天敵である速攻デッキに、「踏ませれば(トリガーできれば)勝つカード」だったのですが、今の火・自然速攻には、効果が怪しくなってきました。
以前は、トリガーで出てきた場合、次にアタックする予定のクリーチャーを手札に戻して押しとどめ、次の自分ターンで、攻撃してタップしているクリーチャーにアタック、悪くても相撃ちして、「確実に1体止めて、1体破壊してくれるカード」だったのでした。
ですが、現在の火・自然速攻にはほとんど通用しません。
重要な事なので、ちょっと想像してみて下さい。
相手の場に、【無頼勇騎ゴンタ(10弾)】と【スナイプ・モスキート(3弾)】がいて、【ゴンタ】がアタックしてきました。
シールドから【サーファー】が飛び出しました。
・・・さて、どうしましょうか。
シールドを守るため、まだアタックしていない【スナイプ・モスキート】を戻すなら、自分のターン、攻撃したせいでタップしているのは【ゴンタ】になります。
【サーファー】でアタックしても、パワーがでかすぎて倒せねーでやんの。
だったら、さっきアタックした【ゴンタ】を戻します?
そうすると【スナイプ・モスキート】が容赦なく攻撃してきます・・・。
と、このようにパワー4000がゴロゴロしている火・自然速攻には【サーファー】はもはや決定打にならないのです。
とは言え・・・・・
やはり、無いと、もっともっと勝負にならないんですよね・・・。と、いう訳で、入ります。
いけっち店長「まー、だいたいの解説はこんなもんかな。
見てると、永遠に色々といじりたくなるデッキだけど、とにかく難しいのは、カード1枚1枚の強さより、色マナの数。
例としてあげると、(レインボーカードも含めて)、自然が16枚前後、水が11枚前後、闇が9枚前後、火が11枚となっとります。
自然がなくては始まらないため、最大数。
そんでもって、ドローがなければデッキが動かないため、水は最低限の10枚以上。
水でドローすれば【ロスト・ソウル】を使うまでには、闇も2枚ほどは来ているはずなので、一番少なく9枚くらい。
火は4〜5ターン目に【裁】を使う必要があるため、11枚前後。こんな感じ。
ただ、どんなに理詰めで構築したとしても、4色デッキである以上、ある程度事故は付きまとう。
そこも弱点といえるかもしれんな」
ハリー 「『なんとなく』ではなく、『どれそれこういう理由で』と理論的に説明できてこそのデッキ構築ですからなぁ」
いけっち店長「やればやるほど強いんだけど。このデッキ」
ハリー 「しかし、無敵ではありませんね。
【ブロークン・ホーン】を入れた火・自然の『ボルバルデッキ』だと【裁】と【ロスト・ソウル】がまず撃てなくなり、そして【エナジー・ライト】をまともに使えないようにできるため、苦しい戦いとなります。
後は【ギガホーン】から【ボルバルザーク】につなげられるとアウト。
このはデッキはメタデッキ(大会で、どんなデッキが使われているか研究し、そのデッキに集中的に勝てるように作られた特殊なデッキ)ですが、それなりにどのデッキとも戦えて、案外強力です」
いけっち店長「うん。結局【ボルバルザーク】なんだけどな」
ハリー 「そこで注目されるのが、12弾お買い上げのお客様にお送りし、紙の“カードキングダムニュース”でも記事にした、『【ボルバルザーク】というドラゴンを滅ぼすために作られたデッキ』通称“ドラゴンスレイヤー”です」
■火・自然超速攻『ドラゴンスレイヤー』14弾対応版 |
|
クリーチャー |
4x 凶戦士ブレイズ・クロー |
1弾 |
4x 解体屋ピーカプ |
5弾 |
4x 襲撃者エグゼドライブ |
6弾 |
4x 放浪兵エルジージョ |
14弾 |
4x スナイプ・モスキート |
3弾 |
4x 怒髪の豪腕 |
8弾 |
3x 冒険妖精ポレゴン |
12弾 |
3x 無頼勇騎ゴンタ |
10弾 |
|
呪文 |
3x ボルカニック・アロー(S・トリガー) |
3弾 |
3x 火炎流星弾(S・トリガー) |
6弾 |
4x 母なる大地(S・トリガー) |
10弾 |
|
いけっち店長「見ての通りの超速攻。なんと2マナ4000のクリーチャーが7体も! でかすぎ。早すぎ」
ハリー 「【バースト・ショット(2弾)】がほとんど効かないばかりか、【地獄スクラッパー(14弾)】でも、だいたいの状況で1体しか破壊できなかったりしますからね。
例えば、【エルジージョ】と【スナイプ・モスキート】が出ているところで【スクラッパー】がトリガーしても、どっちか1体しか破壊できません。
なにしろ、【エルジージョ】【ゴンタ】といっしょに【スクラッパー】でまとめて破壊できるクリーチャーといえば、【ブレイズ・クロー】と【解体屋ピーカプ】しかないのですから」
いけっち店長「やってみりゃわかるが、2ターン目、3ターン目と、パワー4000クリーチャーがわらわら出てくると、『あれ? DMって、こんなゲームだったっけ?』と首をひねる事請け合いだ」
ハリー 「実際問題として、“闇入り4色【ボルバルザーク】”は、この火・自然速攻に対しては、4・5ターン以内に【ボルバルザーク】を手札に加えるしかありません。
6マナ達成の最速【ボルバルザーク】召喚か、悪くても7マナでの速攻召喚でないと、殴りきられて終わりです。
まさにドラゴンスレイヤー(ドラゴンを葬る)」
いけっち店長「トリガーに頼るにしても、2枚は踏んでもらわないと勝てないわな。
実際、公認大会でも、“【ボルバルザーク】デッキ”を下して優勝したりしている。
と、言うか、カードキングダムでは、徳島でも練馬春日でもこの火・自然超速攻が優勝してばっかりだ。
あと、『【スナイプモスキート】は使いにくい』と言う人もいるな」
ハリー 「そんなに使いにくいとも思いませんけどね?
実際このデッキ、ほとんど2マナで動きますから、【スナイプ・モスキート】のマナ回収能力は、重荷になりません。
むしろ、その時その時に必要なカードと手札を入れ替えられるため、ものすごく便利。
というか【モスキート】がないとデッキパワーがダウンするほどです。
少なくとも、2ターンに1回しか攻撃できず、出すたびにマナがかかる【ポレゴン】よりは優先すべきクリーチャーです。
だいたい、1ターン目に【モスキート】を出した上で、3ターン目に3マナ貯めたいのであれば、2ターン目は攻撃をしなければいいだけ。
これは【ポレゴン】の『2ターンに1回しか殴れない』というのと比べても、シールドを割る速度はほぼ変わりません」
いけっち店長「微妙なところでは、【ゴンタ】の枚数。
俺は4枚投入するのが好きだが、当店のスタッフにも『マナがタップして、出遅れる確率を少しでも減らすべき』と、3枚にする人もいる。
これも賢い考え方だけど、俺はパワーをとるね」
ハリー 「そのへんは好みでどっちでも」
いけっち店長「んで【母なる大地】だけど、いらないように見えて実は重要。
特に同型デッキや『【ボルバルザーク】デッキ』相手に対しては、1回攻撃を無効化するだけで勝てるからな。
あと、実はブロッカー除去にもなるんだよな。
やっかいな【時空の守護者ジル・ワーカ(9弾)】なんかのブロッカーをマナゾーンに置いてやれば、トドメを刺しやすくなる」
ハリー 「また【ボルカニック・アロー】を(何か「絶対に対策すべきモノがいる」という場合を除いて)4枚にするのは、かなり危険な行為ですね。
シールドが減りますので、対【ボルバルザーク】にしても、対同型デッキにしても、そこまで有効とはいえません。
まぁ【ボルバルザーク】にシールド4枚持っていかれるよりはるかにマシだし、普通のデッキ相手だと、自分のシールドが減ってもデメリットになりにくいし、ブロッカー除去にもなりますけど」
いけっち店長「てなわけで、【ボルバルザーク】だらけの環境で勝てる!という事で、使う人の増えてきているこの火・自然超速攻。唯一の問題点は・・・」
ハリー 「あまりにも単純で、殴るだけで強すぎて、対戦相手自身と対戦するのではなく、対戦相手の「シールド」と勝負しているだけという、全然おもしろくなくて失礼極まりないデッキだって事ですね」
いけっち店長「そう。ただ強いだけ、という、単に遅いか早いかの違いだけで、やってることは除去デッキと大して変わらない悪しきデッキ・・・」
ハリー 「そして、超速攻に勝てるように“闇【ボルバルザーク】デッキ”をチューンすれば、大会ではかなり勝ち残りやすくなるのでは?と考えて作ってみたのがこれ。“速攻メタ(速攻対策)・ボルバルザーク”」
■対速攻メタ『ボルバルザーク』 |
|
クリーチャー |
4x 幻緑の双月 |
14弾 |
3x 無頼勇騎ゴンタ |
10弾 |
4x 青銅の鎧 |
1弾 |
1x ディメンジョン・チョーカー |
8弾 |
1x コーライル |
2弾 |
1x 鳴動するギガ・ホーン |
2弾 |
1x 腐敗勇騎ガレック |
10弾 |
4x アクア・サーファー(S・トリガー) |
5弾 |
1x ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン |
6弾 |
1x 無双竜機ボルバルザーク |
10弾 |
1x バザガジール・ドラゴン |
6弾 |
|
呪文 |
3x 母なる大地(S・トリガー) |
10弾 |
3x エナジー・ライト |
6弾 |
1x サイバー・ブレイン(S・トリガー) |
1弾 |
3x 炎槍と水剣の裁 |
13弾 |
2x デーモン・ハンド(S・トリガー) |
1弾 |
3x ロスト・ソウル |
2弾 |
1x 地獄スクラッパー(S・トリガー) |
14弾 |
|
クロスギア |
1x ファイヤーブレード |
14弾 |
|
いけっち店長「速攻対策だけ考えると、もともとの動きができなくなるからな。基本は同じで、少しの改造。でも、その少しが重要だ」
ハリー 「強力なデッキを本当の意味で『使いこなす』というのは、全てのカード1枚1枚、なぜその枚数必要なのか?を説明できるようになるという事。
そして完全に理解していれば、まわりのライバルデッキの能力、数を知る事で、それにあわせて改造する事ができるようになる。
これが『メタゲーム』のおもしろさ。奥深さ。
『メタゲーム』に対抗できる、『メタデッキ』を作れるようになってこそ、そのカードゲームの上級者と言えるでしょう」
いけっち店長「つまり何だ。火・自然超速攻で意味なく【ボルカニック・アロー】を4枚突っ込んでいるようでは、『メタが読めていない』って事だなー」
ハリー 「という訳で、今回の記事自体がすごい長いこともありますし、このデッキの解説は、あえてしません。
元になった“闇入り4色【ボルバルザーク】”とどこが違うか、またそれはなぜなのか、皆さんで考えてみてください」
いけっち店長「てなわけで、今回はコレで終了。次回は、強さだけでなく、楽しさも重視したデッキを紹介するぞ」