FB徳島ガンダムウォー研究所第29回(05.01.16)

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現在のガンダムウォー環境について


 ■現在のガンダムウォー

 前回の研究所の最後にも書いてありましたが、現在のガンダムウォー環境は不 健全そのものです。

 G破壊、一撃死のシュート、一般的な相手主力ユニットを一方的に殺してしま うカード、早すぎる超打点、強すぎるカウンター、永続的に使えるバウンスカードな どなど。

 これらは明らかにゲームバランスを著しく崩壊させており、ゲームをつまらなくして いる一因となっています。
 結果、多くのプレイヤーから、この偏った環境を打破するための、大幅なエ ラッタが待ち望まれていたようです。(もちろん、不要だ、という意見もありますが)

 そして1月11日、今年最初のガンダムウォーオフィシャルページ更新日がき ました。
 更新履歴を見ると、なんとエラッタ更新の文字が!

 この瞬間、多くのプレイヤーが「ついにきたか!」「やっとまともな環境で遊 べる!」などと、喜びと期待に満ち溢れ、エラッタ更新のボタンをクリックしたことで しょう。(私もその1人です)

 ・・・ですが、更新されていたのは、自動Dの逆転裁定(通称:女神裁定)に よるルール変更に合わせるためのエラッタ、【トトゥガ】【∀ガンダム(W/∀編)】 の細かな変更のみでした。
 確かにルールの整備は急務であり、エラッタと同じか、それ以上に必要なことなのですが・・・。


 それはともかく、デザイナーの方々はエラッタを出すことなく、14弾以降の 新たなエキスパンションでバランスを調整していこう、という方針でゲームバラ ンス調整をしようとしているのかもしれません。
(しかし今回、ルール調整のためとはいえ、『W/∀編』収録の古い、しかも採録されていないので入手困難、おまけに今はほとんど誰も使っていないようなカードにまでエラッタを出したのですから、ゲームバランス用のエラッタも出して欲しいのですが)

 ですが、エラッタ(カードの弱体化)なしで今の環境を変化させるためには、
「今以上のパワーカードを出して、現在台頭しているカードたちを力ずくで黙らせる」
という方法しか取ることができません。
 強いカードが存在して、そこへ「それに対するメタカード」を出してバランスを調整する!というのはまったく意味がないことです。


 極端な例ですが、例えばの話です。

 今、とても強いAデッキがあるとし、みんなそればっかりを使います。
 当然、トーナメント環境ではみんながAデッキを使うでしょう。

 そして、「Aデッキを対策するメタカード」が登場したおかげで、Aデッキに強いというB デッキが生まれたとします。

 もちろん、BデッキはAデッキに強いのですから、Aデッキに対して高い勝率 を出すことができるでしょう。
 すると、どうでしょう。
 トーナメント環境からAデッキは姿を消し、Bデッキばかりになりま す。

 すると今度は、Aデッキがいないのでその相性は考えない、Bデッキに勝つた めのデッキ、Cデッキが生まれます。

 当然、CデッキはBデッキに勝ちます。
 そうすると今度はCデッキばかりになります。

 すると、今度はそれに勝てるデッキとして再びAデッキが台頭し始めることで しょう。
 すると今度はBデッキが以下略・・・。

 このように、「何かに対するメタカード」を出すだけでは、大会のメタが変動するだけなのです。
 そして、現在の環境も、『ユニット戦に強いアプサラス』→『カウンターの赤』→『超打点の緑速攻&死の旋風』→『アプサラス』(以下略)と、回転を繰り返しているだけですので、「強力なメタカードが出たとする世界」と何も変わりません。


 もしゲーム環境を根底から叩き直そうと思うのなら、「対策カードを出す」のではなく、「出すぎた杭をエラッタで叩く」しか方法がないと思います。

 現在は、
 ・国力ブーストカードによる、ゲームスピードの高速化についていけないデッキの死滅
 ・【アプサラスIII(10弾)】による、4国力ユニット中心デッキの死滅
 ・【気化爆弾(13弾)】による、普通のウィニーデッキの死滅
 ・【タイタニア(BB3)】による、コンボデッキ、カウンターのない低速デッキなど、対策できないデッキ全ての死滅
 ・【加速する狂気(BB3)】と強すぎるカウンターによる、それへの対策ができていないデッキ全ての死滅

などなど、「存在自体が殺されているデッキ」が非常に多いのです。

 自分の好きなカードを中心としたデッキを組み、それを使って大会に出て、上位に入賞したい!と思うのは当然です。
 ですが、今の環境では、上記に当てはまらない、今のきびしい環境に耐えぬける一握りのデッキしか、大会を勝ち抜くことが不可能なのです。

 コモン戦のときはカジュアルプレイヤー(大会に優勝するため、勝つためだけに大会へでるのではなく、ゲームを楽し むために大会に参加するプレイヤーのこと)を意識した大会レギュレーションを組んだと思えば、今度はカジュアルプレイヤーは大会にでるな!といっているようなものです。

 そして、今の「パワーカード」以上のパワーをもつ、さらなる「パワーカード」を出してバランス調整をするのでは、今死んでいるカードの復活はありえません。

 そして、もし「更なるパワーカード」の出現による環境の変化がおこると、「更なるゲームスピードの高速化」などの弊害が引き起こされ、もっとゲームがつまらなくなり、大会でのカジュアルプレイヤーの居場所がますますなくなってしまいます。


 このような偏りすぎている環境は、なぜ引き起こされているのか? 
 次はそれが引き起こる原因について考えていきましょう。





 ■偏った環境が生まれる原因について

 まず、BB3以前の環境だと、

 ・国力をブーストするカードが充実していても、それを生かしきるカードが少なかった

 ・国力ブーストをせず、4ターン目に4枚のGを置いてから動き出すデッキが 主流(換装を使った青デッキなど)

 ・大回復以外に、絶対的なウィニー対策カードが、全色に充実しきっていなかった

 ・(換装のような4ターン目始動デッキが主流なため、)ウィニーデッキは先攻4ターン目、後攻3ターン目までにどこまで回るかが勝負


 簡単にまとめると、↑のような状態でした。


 そして、それに対して今の環境はどうでしょう。

 ・配備フェイズに使用するカードの充実(【タイタニア】や【死の旋風(13弾)】)により、国力ブーストカードとの併用でパワーカードの始動が早くなった

 ・国力ブーストや【アプサラスI(13弾)】、【加速する狂気】の流行により、3ターン目から動き出すデッキが主流となった

 ・一部の色に、ウィニーに対し圧倒的なパワーを持つカードがもたらされた

 ・結果、ウィニーデッキは先攻3ターン目、後攻2ターン目までが勝負となった


 このようなかんじです。


 つまり、これまでのガンダムウォー(11弾環境あたり)を極端にまとめる と、
4ターン目から動き始めるデッキと、それまでに勝負を決めるデッキが中心 だった
ということになります。

 今の環境で生き残っているデッキとを比較し、極端にまとめると、
3ターン目から動き始めるデッキと、それまでに勝負を決めるデッキが中心 になった
にいうことになります。

 そして対策カードの充実により、(『アフリカウィニー』以外の)ウィニー デッキはなんと
2ターン目から超打点を構成的に出せないデッキでは、勝ちが見えないほど になってしまいました。
 【総攻撃】を使ったり、【制圧作戦】や【アフリカ独立解放戦線】が3ターン目にきっちり打てない と、間に合わなくなってしまったのです。

 しかし、その2〜3ターン目という早すぎるターンで10点オーバーのダメー ジを受け、おまけにGを割られたりすべて紫に変えられたりして、あっという間に勝ち目がなくなってしまえば、とてもゲームをしたという気分にはなれないでしょう。

 この、今までのと違う1ターンの速度差が、今の違和感・不満足感になっているのだと思います。

 つまり、現在の環境が悪いといわれる大きな原因の1つが、ゲームスピードが早すぎることなのです。





■早すぎるゲームスピードとは?

 ゲーム速度を早める要素(国力ブーストキャラや【総攻撃】【アプサラスI】など)が登場した場合、ゲームはどのように変化してしまうのでしょうか?

 まず、今まで「ちょっと重めかな?なカード」が「重くてぜんぜん使えないカード」となるので、カードプールが大幅に狭まります。
 となると、デッキに使われるカードの種類が減るのでデッキの個性が減ってしまいます。

 次に、ゲームの決着が付くのが早まるので、駆け引きを行う回数が減ってしまいます。
 駆け引きの要素が少なくなれば、対戦の要素の大部分が、デッキの相性と引き運によるものとなってしまいます


 カードゲームである以上、『今、使われているカードよりも明らかに強い上位互換カード』、つまりパワーカードは必要なものです。
 いつまでも同じ環境、同じゲームバランスでは、けっきょく使われるカードも減ってしまいますし、何度対戦しても同じようなゲーム展開になってしまうので、いずれ飽きてしまいます。
 そして、新しいデッキや新しい展開を生み出すためには、デザイン上『今、使われているカードよりも明らかに強い上位互換カード』、パワーカードが必要なこともあるでしょう。

 しかし逆に言うならば、パワーカードとはゲームを面白くするもの、つまり「今まで使われなかったカードにも光を当てるもの」「新しい駆け引きを生み出すもの」でなければならないはずです。

 例えば、マルチプルは「パワーは低いが、同名として扱われるカード」や「引きすぎると困っていた、2枚目以降の一枚制限ユニット」に光を当てましたし、ジャンクや手札にも注意を払わなければならなくなったことで、新しい駆け引きを生みました。
 換装も、ロール状態のユニットしかいない場合、換装の登場前なら安心して攻撃できたところが、突然、他のユニットが降ってきてこちらが返り討ちに合う可能性が出てきましたので、これまで以上に手札の読み合いが重要になりました。

 ですが、今の大会で活躍しているパワーカード達は、「カードプールを狭めるもの」「駆け引きを減らすもの」、つまり悪い意味でのパワーカードが多すぎるのではないでしょうか?





■速度差を埋める赤

 現状、ゲームスピードが早くなっているはずなのに、中心のデッキは遅く動き始めるデッキであっても、生き残ることができています。
 それはなぜか?

 デッキの本格始動が4〜5ターン目からであっても、3ターン目から永続バウンスである【加速する狂気】を使うことができたり、カウンターできたりするので、その数ターンの速度の差を埋めることができるからです。

 バウンスカードというものは、言ってしまえば「しょせんは手札に戻すだけ」なので、軽めにデザインされがちです。
 ですが、ユニット戦が重視されるガンダムウォーでは非常に強力な要素ですし、時間を稼ぎたい赤にとっては特に重要です。
 それが何度も使えるとなれば、【加速する狂気】が強力なのも当然でしょう。

 さらに序盤から撃てるカウンターとして登場したのが【カリスマ】です。
・【加速する狂気】や国力ブーストキャラと相性が良い
・【宇宙を統べる者(9弾)】のように、プリベント持ちのカードすらもわりと容易にカウンターできる
・【宇宙を統べる者】と違って、早すぎるターンからカウンター可能
・しかもゲーム除外で、マルチプルや【三段構え(12弾)】、回収できる火力も完封
 1枚で何でもできる、異常なまでの超パワーです。

 【制圧作戦】を先攻3ターン目に打たれても、【カリスマ】があれば、Gや【内部調査】など2枚のカードを手札に戻せば、(結局ターンは遅れますが)カウンターできてしまいます。
 Gを割られて遅れるのと、Gを割られずに遅れるのでは、明らかに後者が有利なのは明白です。

 そして【泣き虫セシリア(BB2)】によってGすらカウンターできるので、国力ロックまで可能な色が赤です。


 その赤が、ターンの遅れをごまかすことのできる赤が、国力ブーストをして3ターン目に【死の旋風】を撃ち、自分が先攻ならば、相手2ターン目からGをカウンターでき るのなら、そりゃそうそう負けません。


 カードゲームにおいて、
 強すぎる土地破壊(ランデス、Gデス)デッキ
 強すぎるカウンター(+バウンス)デッキ

 これらは駆け引きの機会を減らす代表的なものなのです。
 駆け引きを減らすカードが流行する環境は絶対につまらないものと、歴史が証明しています。
 そして現状での赤はそのどちらの要素も持ち合わせています。
 この状態は非常に「良くない」状態だというのは、わかっていただけることでしょう。


 しかし、【加速する狂気】と【カリスマ】を積むことができる赤でさえ、最近のゲームスピードの上昇についていけなくなったデッキがあります。
 例えば、あれほどの流行を見せていた【クロスボーン・ガンダム】デッキ。
 4ターン目5点、5ターン目10点という、登場当時としては「赤のくせに早くて高すぎる」とまで言われていた打点を誇っていましたが、いまや「遅い」といわれてしまうような状況なのです。
 4ターン目の換装スタートが基本のデッキですので、スタートが4ターン目というだけで、【死の旋風】デッキや『カウンターΞ』デッキの流行もあり、だんだんと姿を消していきました。

 ほとんどの換装は4ターン目スタートですが、4ターンということは、【アプサラスI】の登場によって3ターン目スタートとなった緑デッキに遅れをとってしまうということです。

 【加速する狂気】や【カリスマ】を積むことができる【クロスボーン】ですら遅いと言われてしまうのですから、【アプサラスIII】が場に出てしまうと、とたんに場が壊滅してしまう、青緑G−3や換装中心の青中速など、他の色の換装デッキはなおさらつらい状況となります。
 そりゃ上位に勝ち抜くのが難しくなるのもあたりまえです。

(『カウンターΞ』は3ターン目に【ギラ・ドーガ】を出しながら手札補充をするので、3ターン目始動が可能デッキです)





■国力ブースト&G破壊の極北

 そして国力ブーストにより、最速3ターン目、平均4〜5ターン目に全てのG を破壊する『ブーストタイタニア』(通称:ブタ)デッキがあります。
 このデッキも、2〜3ターン目に【黒い覇道】を撃って相手Gを破壊する ことができるので、ターンの差を埋めることができるデッキなのです。
 4ターン目始動の遅いデッキは【黒い覇道】により1〜2ターンの速度をごま かされつつ、気が付くと全てのGがなくなっているのですから、そりゃどう考えても 不利ですね。

 このデッキは上記『強すぎる土地破壊デッキ』に完全に当てはまります。
 このようなデッキの台頭が、許されていいとは思えません。

 当店HPではまだ、このデッキをご紹介したことがなかったので、この機会に デッキの存在を知らない方のためにサンプルをご紹介しておきましょう。

 サンプルレシピ

 ■Deck-Name:高速G破壊 ブーストタイタニア(通称:ブタ)デッキ
ユニット
 3x タイタニア 《BB3》
高速配備=高速全G破壊
 2x ハンブラビ(ヤザン・ゲーブル機) 《11弾》
高機動を持つ、強力ハンデスユニット
 2x ガンダム試作1号機フルバーニアン 《8弾》
実質リロールインの4域高機動ユニット
キャラクター
 2x ズブロク・シモネフ 《12弾》
国力ブーストカード
 1x ロザミア・バダム 《12弾》
戦闘フェイズ の間、コマンドが効かない女性キャラクター
 3x チェーミン・ノア 《12弾》
国力ブースト の女性キャラクター
 1x カミーユ・ビダン 《BB2》
Gが全て破壊 されればコインが大量に乗る
 1x アムロ・レイ 《7弾》
Gが全て破壊 された後、こちらだけ一方的に本国回復
 1x アムロ・レイ 《12弾》
【加速する狂 気】でも手札に移らない
コマンド
 3x 急ごしらえ 《BB2》
ドロー カード 青の必須カード
 3x 政治特権《BB》
ドローカード  青の必須カードその2
 3x 海 《A編》
戦闘フェイズ が飛ぶので【タイタニア】を【撤退命令】などから守れる
 2x 月の支援者 《BB》
色事故防止+ デッキ圧縮
 3x 黒い覇道《BB》
序盤からGを 割れる、万能カード
 2x 戦場の鈴音《12弾》
全色使用可能 なドローカード
オペ
 3x アナハイム・エレクトロニクス 《BB2》
自軍国力をコピーできる国力ブースト カード
国力
 7x 青基本G
 6x 黒基本G
 2x 地球連邦政府高官 《BB3》


 とにかく3〜5ターン目の【タイタニア】高速配備のみを狙うデッキです。

 【地球連邦政府高官(BB3)】や【月面民間企業(BB2)】を使用し、【ペー ネロペー(13弾)】も入れるデッキが一般的なようなので、今回は、紫Gをあまり使 わずに【月の支援者】で色事故を回避する型をご紹介しました。

 【ペーネロペー】はデッキに入らなくなりますが、代わりに【月の支援者】で 若干のデッキ圧縮が可能になり、特殊Gを多く入れる必要がなくなったので、国力 ブーストキャラの【チェーミン・ノア】を3枚積むことができるようになり、国力 ブーストがしやすくなっています。
(若干ですが、【虚偽の報告】を置かれても国力が発生しやすくもなっていま す)

 サイド後の【摂政の演説】がちと怖いので、【月面民間企業】ではなく【地球 連邦政府高官】を採用しています。

 また、このデッキは必須カードをすべて詰め込んだら、後は地域の環境や自分 の好みで調整するデッキなので、組んだ人によって細かく違いがでることでしょう。
 (【決戦前夜】を積んだり、【ジオン掃討作戦(BB2)】を積んだり、Gの枚 数を増やしたり、ユニットを増やしたり等など・・・)

 デッキの回し方ですが、
初手に青国力が出るGがないのなら、手札を引きなおす(マリガンする)
 これが極意です。手札5枚スタートでも、このデッキはドローが満載ですので、そ んなに困ることはありません。
(先攻5枚スタートなら【急ごしらえ】がいきなり2ドローできるので、そこまでマイナスではないのです)
 黒Gのみでゲームを始めても、自力で青Gを引くまでドローサポートがまったく打てないので、そっちのほうが困ります。

 これが『ブーストタイタニア』です。
 組み方に違いはあっても、基本的に
 早いターンに【黒い覇道】を相手Gに叩き込んでターンの進行を遅らせ、 その間に別のユニットを配備しながら、【タイタニア】を高速配備してすべてのGを 破壊し、その後、Gがない場で自分だけユニットを残し、殴り続ける
という動きに変わりはありません。

 対戦相手がGしか置かないうちに(しかもすぐ割られる)ゲームが終わってし まう可能性もある、非常に失礼極まりないデッキです。


 ですが、『ブーストタイタニア』はサイドボードである程度対策できるから、これにはエラッタ出さなくていいよ、という人をちらほらみかけますが。

 カードゲームは、フリープレイの段階でサイドボードを使って遊ぶものなのでしょうか?
 サイドボードがないと対策できないデッキが流行するのは、果たして健全な環境といえるのでしょうか?
 対策することができずに死んでいるデッキが数多く存在する上に、相手にゲームをさせない失礼極まりないデッキが、存在を許されていいのでしょうか?


 確かにこのデッキはサイドボードである程度対策が可能です。
 カウンターもかなり嫌いですし、他にもいろいろな弱点も存在します。

 しかし、先述の通り、このデッキは【黒い覇道】によって相手のターン進行速度を遅らせることができるため、対策カードが本当に軽い国力のものしか有効ではなく、完全に対策しきることができるデッキが限られてしまっているのです。
 その上、ブン回られるとどんなデッキでも勝つことは難しい上に、対戦相手が不愉快な思いしかしない、大変危険でおもしろくないデッキです。


 そもそも、「対策できる」と「楽しい、楽しくない」はまったく別問題です。
 この遊びは「カードゲーム」なのです。対戦相手と自分、お互いが楽しく遊ぶもののはずです。
 【アフリカ独立解放戦線】デッキも含め、このようなデッキが台頭しているのでは、ゲームに見限りをつけ、やめていく人が増えていくのも仕方がないでしょう。
(当店の大会では、特に規制はかけていないのですが、みんな自主的に『ブース トタイタニア』の使用を自粛しているようです。対戦相手に失礼な上、使っている自 分も楽しくないからでしょう)





■国力ブーストを再チェック

 過去に【アナハイム・エレクトロニクス】にはエラッタが出されています。
 「2ターン目に好きな色を追加で出せるモノ」だったのが、「3ターン目に自分が出している色をコピーして出せるモノ」に変更されました。

 なのに【チェーミン・ノア】などの国力ブーストキャラは、出せる色は固定ですが、なんと1ターン目に置くことができます。
 しかも国力発生に資源コストも不要です。
 つまり、コストバランスで考えると、エラッタ前の【アナハイム・エレクトロニクス】と同じパワーを持っているといえるのです。
 しかも全色に、つまり6種類も!
 そして配備フェイズのみに使用するカードの充実により、全色の国力ブースト時代に突入してしまいました。

 1国力カードと言う事は、つまり指定国力も1ということ。
 つまり混ぜて使うことができると言うこと。
 その結果が、『ブーストタイタニア』の登場ですね。

 過去にエラッタを出して弱体化させている種類のカードにもかかわらず、それと同じパワーを持つカードを全色に出した、これはかなり異常なことでしょう。
(出してしまったものは仕方がないので、「これから」をどうするかが重要なのですが・・・)

 キャラクターなので、全ての場に1枚しか置けないというマイナス面もありますが・・・。

 これは逆に、場に1枚しか置けないと言う事なので、同色で同じ国力ブーストキャラを使っている場合『先に出した者勝ち』ということになり、先攻有利ゲー+先に引いた者勝ちを誘発させているものといえます。

 これまた不健全な要因です。
 相手に先に出されたからもう出せない、というのも理不尽なものです。
 戦闘用のキャラクターならば、出さなくてもそこそこ戦えるし、別のキャラでも載せるかー、と思えますが・・・。
 このカードに関しては、代用が一切ききません。
 先に出されると、もうどうしようもないのです。


 そもそも、ほとんどのプレイヤーが『先攻』と『後攻』ならば『先攻』を欲しがると思います。
 先攻は後攻より先に動くことができるので、1国力分、早く動けるということ。
 『後攻』よりも『先攻』を欲しがる、これはつまり、手札のカードが1枚少なくなろうとも、1国力得をしたいからです。

 それほど国力は重視されている要素です。
 『デュエル・マスターズ』や『MTG』のようにマナを使う、1ターンに使えるカード枚数が決まっているようなゲームでさえ、土地ブーストカードは危険視され、慎重にデザインされています。
 それなのに、使うのに必要な国力を発生させている限りいくらでも手札のカードを使うことができるガンダムウォーというゲームにおいて、国力ブーストはマナを使うゲーム以上に非常に危険であり、さらに慎重にデザインされるべきカードなのです。

 それがないがしろにされた結果が、今の環境、といえるでしょう。




 ■まとめ

 これまでのガンダムウォーが、TCG界的に評価が高かったことの理由の1つ として、
 ゲームバランスに問題が発生すれば、すぐに修正してくれる(エラッタを だしてくれる)
ということがありました。
(毎年グランドトーナメント期にはほぼ定期的に出ていましたし、【ガンダムヘビーアームズ(BB2)】は2〜3ヶ月でエラッタが出ました)

 現在の環境は、ガンダムウォーの歴史の中でもかなりの危険な環境だといわれています。
 オフィシャルBBSでも、エラッタを求める気運が高まっているようです。(もちろん、反対意見もありますが)

 このままでは、これまでの良かったとされる行いが全て水泡に帰してしまい、 「ガンダムウォー」というゲーム自体がユーザー的に終焉を迎えてしまう可能性もあ ります。
 そんなことは、1ガンダムウォープレイヤーとしても、絶対に起こしたくはあ りません。

 この声がオフィシャルに届くよう、1プレイヤーとしても願います。
 どうか、皆様の応援をお願いいたします。




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