FB徳島ガンダムウォー研究所第64回(07.09.23)

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デッキ紹介「青単Sガンダム」


 最新弾である19弾「変革の叛旗」が発売し、しばらく時間が経過しました。
 プレイヤーの方々も最新弾のカードで新しいデッキを作成し、CS決勝が近いこともありますし、調整に余念がないころでしょう。

 そこで、当店でも1つ最新弾を使ったデッキをご紹介いたしましょう。
 19弾のデザイナーズデッキの1つである、青単の【Sガンダム】デッキです。



 ■デッキ紹介 「青単Sガンダム」

 ではまず最初にご説明しておきます。

 はっきりいってこのデッキ、むちゃくちゃプレイングが難しいデッキです。

 解説している箇所も非常に多く、読んでいて混乱するかもしれません。
 ですので、文章を読んで理解しようとするより、実際にまわしてみたほうがわかりやすいでしょう。
 それでもとにかく実際のプレイでは選択肢が多く、宣言する回数も多く、もしプレイングミスをしていたとしても、どの選択肢で、いつ間違えたのか、というのにもなかなか気づくことができないかもしれません。

 試してみたい、という方は実際に組んで、1人回してもいいから何度もまわしてみることをオススメいたします。
 では、まずはデッキレシピをご覧ください。


■『青単Sガンダム』
ユニット
 3x Sガンダム
デッキの主役
 3x Gアタッカー
【Sガンダム】合体パーツ
 3x Gコア
【Sガンダム】合体の中心パーツ
 3x Gボマー
【Sガンダム】合体パーツ
 2x コア・トップ
捨て山からユニットをジャンク送り
 3x コア・ベース
本国からユニットをジャンク送り
 2x ボール改修型
エンドドロー
 3x リボーコロニー
エンドドロー拠点
キャラクター
 2x アストナージ・メドッソ
リロール効果or特殊効果付与キャラクター
 1x イーノ・アッバーブ
ジャンクからユニットを場に出す
コマンド
 3x 急ごしらえ
ドローカード
 1x 政治特権
2枚ドロー+1枚捨てる
 3x 周辺警護
ヴァリアブル(1) オペ破壊
オペ
 3x コア・ブロック・システム
ユニット廃棄で高機動ユニット2枚まで回収
 3x ミリタリーバランス
ユニットプレイで本国回復
国力
 12x 青基本G



 まず最初は、このデッキは【Sガンダム】を最速3ターン目に出し、戦うデッキと思ってみてください。
 とにかく選択肢が多いデッキですので、目的を絞ってプレイしていったほうが幾分かやりやすいと思われます。

 できるだけわかりやすく、そしてできるだけ回しやすくなるよう、「デッキパワーがあがろうともプレイングが難しくなる、事故率が多少なりとも上がる」ような余計なエンジンは極力取り払い、かなりシンプルなデッキ構成になっています。

 これを見て「作ってみようかな?」と思った方は、このデッキはあくまで基礎部分と見て、いろいろな動きのエンジンを組み込んでみると楽しいですよ。


Sガンダム
ユニット 2/7/1
強襲 
(自動A):このカードは、X以下の合計国力を持つ敵軍カードの効果の対象にならない。Xの値は、自軍ハンガーにあるユニットの枚数と同じとする。
(ダメージ判定ステップ):《0毎》このカードが戦闘エリアにいる場合、自軍ハンガーにあるユニット1枚を廃棄する。その場合、戦闘エリアにいる敵軍ユニット1枚に2ダメージを与える。
宇宙/地球 6/3/6


Gアタッカー
ユニット 2/2/1
プリベント(3) 高機動 
(攻撃ステップ):《1》自軍ジャンクヤードにある、「Gアタッカー」「Gコア」「Gボマー」のいずれか1枚を自軍ハンガーに移す。
宇宙/地球 */2/2


Gコア
ユニット 1/2/1
プリベント(3) クイック 高機動 
(戦闘フェイズ):《[2・3]1》自軍「Gアタッカー」「Gコア」「Gボマー」の内、任意の3枚を自軍ハンガーに移す。その場合、手札、自軍ハンガー、自軍ジャンクヤードにある「Sガンダム」1枚を、自軍配備エリアにリロール状態で出す。
宇宙/地球 */1/2



Gボマー
ユニット 2/2/1
プリベント(3) 高機動 
(攻撃ステップ):《1》自軍本国の上のカード5枚までを見て、その中にある、「Sガンダム」「Gアタッカー」「Gコア」「Gボマー」を任意の枚数だけ抜き出し、廃棄する事ができる。
宇宙/地球 */1/3






 ■デッキの動かし方解説

 では細かい動かし方の解説を。
 ややこしいので、わかりやすくするため「理想的な動き」を順に解説していきますね。


 ◆1ターン目 【ボール改修型】や【リボーコロニー】があるなら出す
 当たり前ですが、【アストナージ・メドッソ】があるのならもちろん出しましょう。

 ◆2ターン目 【Gアタッカー】【Gボマー】のどちらかをプレイ

 両方あるのなら、【Gボマー】を優先してプレイしてください。
 出したのが【Gボマー】なら攻撃ステップにテキストをプレイ。5枚を見て、その中にある任意の枚数の特定カードをジャンク送りにします。

 このとき重要なのが、見た5枚のうち廃棄せずに残ったカード、これらはそのままの順番で本国の上に戻すということ。

 そう、残った本国の上に何のカードがどんな順番で残っているか、自分で知ることができるのです。
 まずここで、本国上のカードを把握しておきましょう。絶対に忘れないよう注意してください。



 ◆2ターン目相手ターン 【Gボマー】を出していたなら、再びテキストのプレイ

 【Gボマー】のテキストの使用可能タイミングは「攻撃ステップ」です。
 これまた忘れやすく、なおかつ重要なのですが、つまりは相手ターンにも使用できるということ。
 必要パーツをジャンクヤードに送りつつ、本国の上のカードに何があるか、どういう順番で置かれているか、というのを前のターンと同じように把握しておきましょう。


 ◆3ターン目 ドローフェイズ 規定の効果前

 【Gボマー】を出しており、なおかつ相手からダメージを受けていない場合、次のドローが何のカードか、というのは把握していることでしょう。

 知っているカードが気に入らず、かつその次のカードが欲しいものだった、という場合で、手札(またはハンガー)に【Gコア】があるとします。
 その場合はドロー前に【Gコア】をプレイしてやることで資源1を作り、望んだカードをドローすることができるようにしましょう。
 (2ターン目でなく、3G以上あるなら【コア・ベース】など他のクイックユニットでも可)

 また、ドローフェイズ規定の効果前に限らず、【急ごしらえ】や【政治特権】、エンドドローユニットでも同じことができます。
 【Gボマー】で本国上を確認し、クイックユニットなどの資源で本国上のカードを調整し、ドローコマンドやターンエンド時のドローで望んだカードを確実に手に入れましょう。

 このテクニックは序盤から終盤まで非常に重要です。
 絶対に覚えておきましょう。



 ◆3ターン目 いろいろな動き

 理想の動きは、2ターン目に【Gボマー】でジャンクヤードを肥やしつつ、上記テクニックで手札の密度を上げること。
 その動きができたとして、続いて【Gアタッカー】をプレイ。
 そして【コア・ブロック・システム】があるのならそれも一緒にプレイしておきましょう。


コア・ブロック・システム
オペレーション 2/2/0
(常時):《0》自軍ユニット1枚を廃棄する。その場合、自軍ジャンクヤードにある、「高機動」を持つ、格闘力が*のユニット1〜2枚を自軍ハンガーに移す。



 もし手札に【Gアタッカー】や【Gコア】などの合体パーツがなく、ジャンクヤードにならあるという場合、【コア・ブロック・システム】のテキストでユニットを廃棄してハンガーに回収しておきしょう。
 ユニットが1枚減るものの、ハンガーにカードが最大2枚も移るため、2枚回収できれば枚数的には得をしています。

 そうこうして準備が整ったら、また攻撃ステップに【Gボマー】のテキストを宣言。2ターン目と同じようなことを繰り返します。
 続いて、もしあるのなら【Gアタッカー】のテキストもプレイし、必要パーツを回収しておきましょう。



 ◆3ターン目 戦闘フェイズ 【Sガンダム】合体!

 ここで【Gコア】を含めた合体パーツが3枚以上揃っていれば、いよいよ【Sガンダム】への合体です!
 【Sガンダム】本体が合体可能範囲にある場合は合体テキストを宣言し、【Sガンダム】を配備しましょう!

 ここでまた重要なのが、【Gコア】2枚以上を合体パーツに使用するとものすごく効率が良いということ。
 パーツは合体後、自軍ハンガーに移るため、クイックユニットである【Gコア】はすぐにプレイしなおせます。
 ようするに、【Gコア】2枚+【Gアタッカー】or【Gボマー】で合体すれば、【Gアタッカー】or【Gボマー】をプレイできるごとに【Sガンダム】が1体ずつだせる、ということ。

 もちろん、最も効率的なのが【Gコア】3枚での合体。本国資源と【Sガンダム】の枚数が許す限り何度でもすぐに合体可能です。

 細かいことも言ってみると、合体の条件はあくまで
 『自軍「Gアタッカー」「Gコア」「Gボマー」の内、任意の3枚を自軍ハンガーに移す』ことです。

 【Gコア】が2枚あるという状況で、1枚目の【Gコア】が合体宣言をしたとして、相手がカットインでジャンクヤード除去や破壊以外の除去効果を使用し、合体のジャマをしてきたとしても、さらにそれにカットインして2枚目の【Gコア】がテキストを宣言すればこういった状況を回避することができます。
 これは重要なテクニックです。(相手が事前にジャンク除去をしてくるとアウトですが・・・)

 もっと細かく良く見てみると、テキストを宣言した【Gコア】本人を合体に使用しなくてはならない、ということではありません。
 つまり、【Gコア】を合体ユニットの中に含む必要はないということ。
 あまり使うことはないでしょうが、【Gコア】1枚と【Gアタッカー】3枚という場なら、【Gアタッカー】3枚を自軍ハンガーに送って合体することも可能、ということ。
 一応、これも覚えておきましょう。


 ◆3ターン目(その2) 【コア・ベース】&【コア・トップ】で更にジャンクヤード増やし

 ・・・しかし、上記カードだけではそうそううまくいくわけがありません。
 ジャンクヤード回収やジャンクヤード肥やしの方法は説明してきましたが、逆に言うとデッキに3枚ずつしか入っていないそれらを必ず引かないとデッキが動かない、ということにつながります。

 【Gボマー】とユニット回収パーツの両方が引けていないといけないわけですから、これだけでは高い安定性を出すことはできません。
 追加のサーチ方法は絶対に必要ですね。
 ここで【コア・ベース】や【コア・トップ】の出番となります。


コア・トップ
ユニット 2/3/1
クイック 高機動
(自動B):このカードはプレイされて場に出る場合、リロール状態で出る。
(自軍ダメージ判定ステップ):《R》このカードが戦闘エリアにいる場合、自軍捨て山のカードを全て見て、その中からユニット1枚を抜き出し、自軍ジャンクヤードに移す事ができる。その後、自軍捨て山を敵軍プレイヤーにシャッフルしてもらう。
宇宙/地球 */1/3


コア・ベース
ユニット 2/3/1
高機動
(自動B):このカードはプレイされて場に出る場合、リロール状態で出る。
(自軍ダメージ判定ステップ):《R》このカードが戦闘エリアにいる場合、自軍捨て山のカードを全て見て、その中からユニット1枚を抜き出し、自軍ジャンクヤードに移す事ができる。その後、自軍捨て山を敵軍プレイヤーにシャッフルしてもらう。
宇宙/地球 */2/2



 これらのカードはクイック&リロールインなのですぐにプレイし、出撃させることが可能です。
 出撃してからダメージ判定ステップまで無事に到達した場合(可能なら戦闘ダメージを与えてから)テキストを宣言。落とすべきユニットをジャンクヤードに送ります。

 ここで【コア・ブロック・システム】があるのなら、テキストを宣言して【Gコア】など必要パーツを回収。
 【コア・ブロック・システム】がなく、【Gアタッカー】ならあるというのなら、敵軍攻撃ステップにテキストを使用。
 これまた必要カードを回収し、可能ならば合体してしまいましょう。

 また、【コア・ベース】と【コア・トップ】の両方が出撃してテキストを宣言するという状況だった場合、基本的には先に【コア・トップ】のほうからテキストを宣言しましょう。

 このジャンクにユニットを送るテキストは基本的に、下地作りの段階である序盤にしかプレイすることはないでしょう。
 よって、普通に考えるとカードの枚数は「本国>捨て山」と考えて間違いありません。

 そうすると、先に枚数の少ないほうからサーチをかけてユニットを落とし、そこになかった必要なカードを本国からジャンク送りにするという方法をとったほうが確実です。

 さらに、1枚でも本国を無駄にしたくはないのが普通。
 先に捨て山をサーチして、そこに必要なカードが見つかった場合、無理に本国からカードを1枚減らす必要もなくなってしまいます。

 なので、変わった状況にならない限りは最初に【コア・トップ】、続いて【コア・ベース】の順番でテキスト宣言をすることを頭に叩き込んでおきましょう。


 ◆3ターン目 敵軍戦闘フェイズ 【イーノ】でユニット蘇生

 先ほどご紹介した方法はジャンクヤードを増やす方法でしたね。

 お気づきの方も多いでしょうが、あくまでジャンクから釣り上げる先を用意しただけにすぎません。
 つまり増やしたジャンクヤードを活用する方法が他にも用意する必要がありますね。

 ここで【イーノ・アッバーブ】の登場となります。

イーノ・アッバーブ
ユニット 1/2/0 M Ch
(敵軍攻撃ステップ):《1》自軍ジャンクヤードにあるユニット1枚を、資源コスト以外の通常のコストを支払って、自軍配備エリアにリロール状態で出す。その場合、そのユニットに、このカードをセットする。そのユニットは−1/−1/−1を得ると共に、ターン終了時に廃棄される。
0/0/0


 別にクイックなどを持っているわけではないので、テキストを使うには直前の自軍配備フェイズに出す必要がありますが、敵軍攻撃ステップにテキストを宣言し、現在足りていない、必要なパーツを場に出しましょう。
 すぐに合体テキストを宣言すれば【イーノ】をハンガーに送りつつ合体が可能になるので、【イーノ】の廃棄テキストが発動することがなくなり、もう1度プレイすればテキストを使いまわすことが可能になります。



 ・・・といういろいろな方法を駆使し、【Sガンダム】を場に出して戦うのがこのデッキの「基本的な動き」となります。





 ■動かし方 その2 各カードの使い方・応用編

 えー、長々と書きましたが、なんとこれでまだ3ターン目までの動きです。
 とりあえず、これまでは「最速【Sガンダム】合体」を目標とした解説をしてきました。

 以降は合体後の動きについて解説です。


 ひとまず3ターン目に【Sガンダム】へ合体できたとしましょう。
 返しの4ターン目、【Gアタッカー】か【Gボマー】をもう一度プレイ。
 【Gアタッカー】ならパーツを回収し、【Gボマー】なら本国をいためすぎない程度に本国を掘り進みます。

 そして2体目の【Sガンダム】を出してしまいましょう、
 6/3/6の強襲ユニットが4ターン目に2体もリロール状態で存在するというのはなかなか圧巻です。

 何度目の重要ポイントかわかりませんが、ここで重要となるのが自軍ハンガーにあるユニットの枚数。

 (自動A):このカードは、X以下の合計国力を持つ敵軍カードの効果の対象にならない。Xの値は、自軍ハンガーにあるユニットの枚数と同じとする。

 【Sガンダム】には↑のようなテキストがあるためです。

 2体目が合体したとなると、ハンガーには3枚〜4枚程度のユニットがあることでしょう。
 4枚以上あるとなると、なんとこの【Sガンダム】、この時点で【魂の輝き】や【転向】などの4国力以下の敵軍効果を一切受け付けないのです。

 最速4ターン目あたりにこんなのが出てくるのですから、相手からするとたまったものではありません。
 キャラクターが乗っていない【マスターガンダム】より1回り大きいもの、といった感じですね。
(まぁあちらは「セットグループ」ごと対象になりませんが)

 そして【マスターガンダム】との最大の違いは、ハンガーにあるユニット枚数でアンタッチャブル(対象にならない)テキストが強化されるということ。

 相手がコントロールデッキだとすると、相手が使ってくるであろうカードを予測し、その国力に応じた枚数分だけハンガーにユニットが貯まるようになるまではあえて合体しないというのもひとつの手です。

 【Sガンダム】はジャンクヤードやハンガーからは何度でも復活することが可能なので、除去耐性があるユニットなのですが、【ジ・オ】によるコントロール奪取カードや捨て山移動、ゲームから除外されることはさすがに困ってしまいます。
 できればハンガーには6枚のユニットを置いておきたいところですね。
 そうすれば【ジ・オ】や【パトゥーリア】、【THE・ORIGIN】などの効果も受け付けなくなる=ほとんどの敵軍カードの効果の対象にならなくなることとなり、コントロールデッキ相手にとてつもない強さを発揮してくれます。


 なお、忘れられがちな【Sガンダム】の火力テキストにも触れておきましょう。
 このテキストは「【Sガンダム】自身が戦闘エリアにいる必要があり、なおかつ戦闘エリアにいる敵軍ユニットにハンガーのユニット1枚を廃棄するごとに2点を与える」という、制圧力という意味ではあまり使い勝手の良いものではありません。

 しかし詰めのターンに使用する分にはまったく問題ありません。
 最後、相手本国を0にするために攻めた場合は自身と交戦中のユニットを焼き、なおかつ反対側の戦闘エリアにいる敵軍ユニットにも火力を飛ばすことができるため、自前の強襲と合わせて確実にダメージを通せるようになります。

 序盤〜中盤ではあまり使わない、使い勝手の良くない火力テキストではありますが、最終ターンに限ればとても心強いテキストとなってくれるでしょう。




 ■各カード解説 【ミリタリーバランス】

 とりあえすデッキの動かし方はひとまずここまで。

 以降は各カードの解説に移りましょう。


ミリタリーバランス
オペレーション 2/3/0
(自動D):自軍ユニットがプレイされて場に出る毎に、自軍本国をX回復する。Xの値は、そのユニットの合計国力の値と同じとする。この効果は重複しない。



 やってみるとわかりますが、このデッキはとてつもないほど本国の減りが早いデッキです。
 クイックユニットも含めて何度もユニットをプレイするわ、テキスト宣言に資源が必要だわ、おまけにユニットを本国からジャンクに送りまくるわで、本国の枯渇スピードが半端ではありません。

 コントロールデッキは序盤の打点がそこまで高くないのでそこまで困るほどではありませんが、序盤から殴ってくるビートダウンデッキ相手だとこれがかなりの大問題。
 【Sガンダム】が場に出た頃には残り本国が3分の1以下ということも珍しくありません。
 いや、コントロールデッキ相手でも、【歴史を変える一撃】を1回打たれると本国がなくなってしまう可能性もありますね。


 そこで、この「ユニットをプレイしまくる」という点を逆手にとり、【ミリタリーバランス】の出番となります。
 このカードはよーするに、「自分がユニットをプレイして場に出す」度に本国を国力分だけ回復するというもの。

 たとえば、通常「【Gコア】3枚プレイ→【Sガンダム】合体」をしようとすると

 ◆【Gコア】の資源1×3(3資源)
 →【Sガンダム】への合体テキストの資源1(1資源)


 となり、合計で4点の資源を必要とします。

 ですが、【ミリタリーバランス】がある状態でこの合体テキストの宣言までいくと、

 ◆【Gコア】プレイ(1資源)
 →【ミリタリーバランス】テキストで2点回復(結果的に1点回復)
 (↑を計3回まで繰り返しで、合計3点回復)
 →【Sガンダム】合体テキストの資源1


 という流れに変化し、なんと本国が2増えているという結果になるのです!

 他にも、採用されているユニットの資源はすべて1以下であるため、ユニットをプレイするたびに本国が1〜2ずつ増えていきます。
 細かい回復量ですが、「合体→ハンガーへユニットが移る→再度プレイ」を何度も繰り返すデッキであるため、しらないうちにかなりの回復量となるでしょう。

 是非とも場に用意しておきたいカードです。


 ですが、注意点もあります。
 あまり積極的に殴ってこないデッキ相手の場合に3ターン目にプレイしてしまうと、【Gボマー】による本国上操作がうまくいかない可能性が発生するのです。

 そりゃまぁまったくできなくなるわけではありませんが、ただ単に順番を覚えるだけでなく、回復&資源による「本国→捨て山」と「捨て山→本国」のカード移動というファクターが加わるため、覚えることがものすごく難しくになってしまいます。

 そのあたりは臨機応変に対応し、3ターン目に急いで出すか、本国操作が終わった4ターン目以降に出すか、相手に応じて違った対応を心がけていきましょう。



 ■各カード解説 【コア・ブロック・システム】

 このカードには先ほど軽く触れていましたが、【コア・ブロック・システム】は実はものすごく使い道の多い強力カードです。
 念のため、テキストをもう一度ご覧ください。


コア・ブロック・システム
オペレーション 2/2/0
(常時):《0》自軍ユニット1枚を廃棄する。その場合、自軍ジャンクヤードにある、「高機動」を持つ、格闘力が*のユニット1〜2枚を自軍ハンガーに移す。



 ただ単にジャンクヤードにある高機動ユニットを回収する、という【Sガンダム】合体補助カードにとどまるようなものではありません。

 なんとこのカード、テキスト使用タイミングが「常時」です。
 この「常時」であることを利用すれば、実にさまざまな方法に悪用できます。


 ◆応用法その1 擬似的な除去回避

 【Sガンダム】やその他のユニットに相手の除去カードが飛んできたとしても、それにカットインや、破壊→廃棄にカットインして廃棄してやれば無駄なくハンガーにあるカードを回収することができるようになります。

 大元のユニットを守れるわけではありませんが、ジャンクヤードからユニットを回収し続けることができれば何度でも【Sガンダム】を出し続けることが可能になるので、相手からすると厄介きわまりありません。


 ◆応用法その2 再合体

 【コア・ブロック・システム】テキストが使用可能な状態で、【Sガンダム】が合体可能範囲になく、すでに場に【Sガンダム】がおり、合体パーツが揃っている場合。
 こんなときは【Sガンダム】を一度廃棄して、ジャンクヤードに送ってやりましょう。

 一度合体している&【コア・ブロック・システム】による回収で、ハンガーと場には合体用パーツが揃っているはずです。

 つまり、この段階で【Sガンダム】への合体が可能な状態になっている、ということですね。
 要約すると、「【Sガンダム】を廃棄することでいわゆる「再合体」ができるようになる」ということ。

 あまり意味があるようには見えないかもしれませんが、これも重要。

 【Sガンダム】は合体テキストで場に出る場合、リロール状態で場に出ます。(この部分が非常に強いんですよね)
 つまり、攻撃に行った後などに「再合体」してやることで、ロールしてしまった【Sガンダム】をリロールさせることができるということです。
 【コア・ブロック・システム】による合体・分離を繰り返すことによって常にリロール状態を維持することができるようになり、相手の攻撃を遮断することが可能になります。
 ただし、資源の掛かり方は半端ではないので、【ミリタリーバランス】がない場合はやらないほうが得策なことも多いでしょう。


 ◆応用法その3 「クイックリロールイン高機動ユニット」による無限ブロック

 テキストを宣言すると場のユニットは1枚減るものの、ハンガーにカードが2枚増えるため、カードが減ることはありません。
 ジャンクヤードに回収可能カードがある場合は

 【コア・ベース(トップ)】プレイ→相手の攻撃を高機動ブロック→ブロックしたカード自身か、(可能なら高機動の)別のユニットを廃棄して高機動ユニットを回収

 というような嘘くさい動きができるようになり、相手の攻撃を延々と捨て駒ブロック可能になるのです。
 さらに【ミリタリーバランス】がある場合、【コア・ベース】と【コア・トップ】は3国力1資源であるため、出すごとに本国が2回復します。

 また↑にも書いてあるように、破壊されたユニットが廃棄される効果にカットインして【コアブロック】のテキストを宣言、破壊されているユニットを廃棄してやれば更に無駄なくユニット回収をおこなうことができる事を忘れないようにしましょう。


 ◆応用法その4 場に2枚あると・・・

 このデッキが苦手とするのは、もちろんジャンクヤードのカードをゲームから取り除く、といった「ジャンク除去」のカード。
 理由はもちろん、【コア・ブロック・システム】や【Gコア】の合体テキストなど、とにかく山ほどジャンクヤードを活用するためです。
 相手がジャンク除去カードを使用されると大変なことになってしまいます。

 そこで、先ほど解説した「【Gコア】が2枚ある場合、1枚目テキストにカットインで相手効果、更にカットインで2枚目のテキストを起動」テクニックの応用です。

 【コア・ブロック・システム】が2枚あればそれとほぼ同じような動きが取れるため、タイミングが「常時」であることも重なり、対応の幅が非常に広くなりますね。

 細かな使い方は他にもありますが、とりあえず大きくわけてこの4つの方法を良く覚えておきましょう。




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