すごく絵がキレイで、ついつい引き込まれてしまう完成度の高いマンガなのですが、冷静に考えると、全員別種族の恋愛でござる。はたしてどのように子孫繁栄できるのでござろう?
じつはこのマンガ、当初はポ○モントレーナー同士の、すなわち普通の男の子と女の子の、ちょっぴり甘い、トキメキマンガ(言ってて恥ずかしくなってきた)だったのですが、いつのまにやら主役がポ○モンに。
ある日のカードキングダム練馬春日店。
月間チャンピオンレースセットを買ってくれた人達のデッキボックスに、名前と似顔絵、マークなどを書き込んでいく俺。
オレ 「はいはい次ー。君、何かあだ名は無いかね。なに無い?! そんなはずはなかろう。 誰だって子供の頃、あだ名の一つぐらいあったはずだ! ・・君は今、子供か。
じゃあ愛称は? 友達になんて呼ばれてる?」
子供 「えー、普通に『山田』って」
オレ 「それじゃーインパクツが足りんだろ。何か無いのか。
無ければ『うんこ食いの助』で」
うんこ食いの助 「ひでぇ!」
オレ 「せめて『やまちゃん』『やまっち』はどうよ」
うんこ食いの助 「じゃあ、『やまっち』にして」
オレ 「はいはい、
『やまえもん』ね」
やまえもん 「違うって」
オレ 「いや、もう油性ペンで書いた!
君の顔をした例の青い未来ロボットがトレードマークだ」
などなど。
無理やりのように見えるが、(実際無理やりだが)月間チャンピオンレースは、1ヶ月間、壁に大きな紙で対戦成績表を張り出すので、インパクトのある名前の方が、友達の輪が広がりやすいのだ。
だいたい、普通の名前だと、オレが憶えきれん(笑)
オレ 「はい次ー。君、名前は?」
少年 「『マムゲン』」
オレ 「『マムゲン』? ・・どんな字で書くの?」
マムゲン 「カタカナでいい。『マムゲン』」
周りの少年「こいつ、
インド人なんだよ」
マムゲン 「お父さんがインド人。お母さんが日本人」
なるほど、よく見ると少し、彫りの深い顔立ちの少年です。
オレ 「へー! じゃあ、インドで住んでた事あるの?」
マムゲン 「3歳まで、な」
オレ 「すげえ! じゃあ、インドで『こんにちわ』って、どう言うの?」
マムゲン
「知らん」
オレ 「おいおい・・・お父さん泣くぞ」
そんな訳で、オレはマムゲンと知り合ったわけだが、その後、
徐々に彼の恐るべき個性が明らかになってきた。
彼は、果てしなく
“偉そう”なのである。
マムゲン。小学校5年生。
インド人の父と、日本人の母を持つ。インドにて生まれ、3歳まで育った経歴を持つが、彼いわく、「インドでの記憶は全く無い」との事。
好きなカードゲーム、デュエルマスターズ。
キャラクター属性、
徹底的に『エラそう』(笑)。
このキャラクター属性は珍しい。
単に生意気なのではなく、『エラそう』。大物の貫禄だ。
小学校5年生にして。
FB徳島のマヌケ属性の子供たちなら、あっという間にマムゲンの部下になってしまいそうだ(笑)。
風船 「マムゲン君、僕のこの新しいデッキ、どう思う?」
マムゲン
「うむ。頑張ったな」
こんな会話シーンが目に浮かぶよう。
●ダンディ・マムゲン
オレ 「来たなマムゲン! デュエルマスターズで勝負だ!」
マムゲン「・・・しょうがねぇなあ。やってやるか」
オレ 「・・・くっ! 吠え面かかせてやるぜ!」
ジャンケン開始。3回連続チョキでアイコ。オレと同じように、身を乗り出してジャンケンするマムゲン。
『くっ・・・! ここまでチョキでアイコだと、先にチョキ以外を出した方が、
人間的に負けだッ!』
4回目もチョキを出すオレ。マムゲンはなんと
グー!
オレ 「ああっ! マムゲンてめぇ、裏切ったな?!」
マムゲン
「熱くなんなよ・・」
さっきまで身を乗り出してジャンケンしてたのに、このクールっぷりはどうよ!?
しかもオレのデッキは、子供相手に楽しんでもらうための、中速度のコンボデッキ。
「ほ〜ら、こんなコンボもあるんだよ。デュエルマスターズって楽しいねぇ」
という、平和なデッキに対し、
マムゲンのデッキは、よりによって
“やる気破壊デッキ”(相手のドローを止めるロックデッキ)。
オレ 「よりによってそれかよ、マムゲン」
マムゲン「まあ、店長の負けは決まったな」
オレ 「そのデッキを作ったのはオレだろうが!!」
自分に都合の悪い事に対しては、まったく聞こえないフリをするマムゲン。こいつ、政治家か。
当然のようにオレ、敗北。
オレ 「くうっ! ひでぇよマムゲン! おまえ、オレの事嫌いだろ?!」
『オレは自分以外の、誰も愛さない』と言いたげな、渋い表情で席を立つマムゲン。
マム公
「まぁ・・また相手してやるよ」
誰かコイツに何とか言ってくれ。
インド語で。
●ホリーをイジめるマムゲン
レジで話しているオレとマムゲンに、当店店員“ホリー”(ハリーにあらず。堀くんだからホリー)が話しかけてくる。
ホリー 「いいなぁ。社長はマムゲンと話できて」
オレ 「なんだホリー。マムゲンと話せば良いじゃないか」
ホリー 「いや、こいつ、僕が話しかけても全く無視するんですよ。
なぜか!」
真横で非難されているのに、全く意に介さず、腕を組んで思想にふけるマムゲン。
小学5年生で、この堂々とした態度は何なのか。
次の日、来店したマムゲンに声をかけるホリー。
マムゲンは当然の如く無視。
ホリー、謎の挑発。
「てめぇマムゲン! 無視したらマムゲンサンバ踊るぞ!!」(ナンだそりゃ)
この意味不明な挑発に対し、マムゲン、ゆっくりと振り返り、初めてホリーに一言。
マムゲン
「パクリだぞ。それ」
すたすた。
●緊急会議。マムゲンはなぜあんなにエラそうなのか?!
オレ 「ここで問題なのは、果たしてマムゲンだからエラそうなのか、インド人だから偉そうなのか?という事だ」
しまむー「いや、別にインド人だから偉そう、とかはないでしょう?」
オレ 「しかし、奴のエラそうっぷりは、子供のモンじゃないぞ。変にカリスマ性がある」
しまむー「あまりの堂々とした態度に、腹が立たないですからね。むしろカッコイイし」
オレ 「何かの血筋か? わしは今まであーゆー子供を見た事が無いぞ?!」
お客さん「それなんじゃないですか? 王族とか」
オレ
「そうか! なるほど、インドのマハラジャ(王族)の家系か!」
しまむー
「なるほど! DNAに刻印された、王者のカリスマ性!!」
オレ 「これは勝てん!」
ヤナー 「しかし今日、ここの売り場の棚の下(床下30センチ)を、無言のまま潜り抜けるという、意味不明なプレイングを行っていましたよ」
オレ 「・・・マハラジャとはいえ、子供という事か」
●敗北するマムゲン
こんなマムゲンですが、ただ単に偉そうなだけのいやな子供ではなく、負けっぷりも見事。
オレとマムゲンの今日の対戦。
オレ 「うわははは! 【光器ペトローパ(9弾)】が2枚目だ! マムゲン、キサマの“やる気破壊デッキ”では、コイツらをどうする事もできまいがぁ!!」
マムゲン「うるさい! だまれ! おれはあきらめんぞ!」
オレ 「見える〜、1分後のお前の泣き叫ぶ姿が見える〜!『うわあぁん! 店長さんには、全然、まったく、かなわないですぅ〜、すいませ〜ん!!』見えるぞぉ〜!」
マムゲン「
うるせぇ! ・・うわぁっ! おれにも見えてきたぁ!! ・・すいませんすいません」
見えたらしい。いやぁ、さすがマハラジャ、器もでかいわ(笑)
●怒るマムゲン
デュエルスペースで、デッキ構築について意見を戦わせる2人の少年。
少年A 「だったら炎文明が足りないだろ!」
少年B 「でもそうしたら、ブロッカー足りないじゃん!」
ぜんぜん関係の無いマムゲン、通りすがりに、両拳を2人の少年に振り上げる。
マムゲン
「めんどくさいわー!!!!」
すたすた。
あっけに取られ、議論が止まる少年たち。
何事も無かったかのように歩み去るマムゲン。
マハラジャ判決。
「めんどくさいわー!!!!」
●マムゲン外伝・窒息するオレ
生まれも育ちも関西なオレ。それ故に、東京の人達と自分の会話ペースの違いに苦戦する事も多い。
我々関西人は、会話の流れにごく自然に“ボケ”“突っ込み”が入る。ボケに対して突っ込みで処理されないと、会話が停止する。
最近気付いたのだが、東京の人達は、“ボケ”が理解できないのではないらしい。
テレビなどで漫才を見ているため、わかってはいるようなのだが、“ボケ”を聞くと、“観客”になってしまうようなのだ。
「お、“ボケ”だぞ。ここからどう発展するのかな?」
いや、
貴方が突っ込んでくれないと、会話が停止するんですが。
そんな事から、起こった悲劇。
マムゲンの友人達数人と、会話するオレ。
オレ 「マムゲンはおもしろいなぁ。アイツは学校でもそうなの?」
マム友たち「うん、だいたい」
オレ 「しかしあいつのセンスは、なんか関西のノリがあるんだが。
・・・はて、オレは大阪生まれだが、大阪にインドはあったかなぁ?」
し〜ん。
いかん、だれも突っ込んでくれん?! ここはもう一段階、ダブルボケしかないのか?!
オレ、ぽん、と手を打って
「そういえば、大阪の枚方市の上の方が、インドだったような気がする!」
し〜ん。
さらに深みへ!
いかん、突っ込みが来るまで吐いた息を吸えん!
助けて! 誰か助けて!!
そこへ、6メートル離れたレジから、店員松本君がダッシュ!!
松本君
「店長、大阪にインドはない!!」
オレ 「ぶはぁっ!! ありがとう松本君! 君は命の恩人だ!!」
松本君 「ヤバかったですねぇ!
レジで話を聞いてて、ハラハラしましたよ」
オレ 「
大変な目にあったよ!
これが徳島店でなら、
『大阪にインドは無い! インドがあるのはパキスタン!!』とか、突っ込みもすでにボケになってるはずだよな」
なんでこんな苦労をせんといかんのか。因果よのぅ。
●強要するマムゲン
オレ 「おいマムゲン、お前の事を裏日記に書くぞ。いいか?」
マムゲン
「ふん。別にいいぞ」
次の日。
マムゲン
「おい、早くおれを裏日記に出せ」
自分で言い出したよ。このマハラジャ。
1月18日
5時を過ぎ、子供達が引き上げて、落ち着いてきたある日のカードキングダム練馬春日店。
いけっち店長が腕を組み、店内をうろうろしています。
「コレは何か、
よくない事(イタズラ)を考えているか、
余計な話を吹っかけようとしているところ、どっちかだ」
店員たちは危機を感じ取り、いけっち店長と微妙に距離を保ちます。
「むう・・・」「んー」
いかにもよくない事を考えているような唸り声を出し、時折、「けけけけ」と不気味に笑いつつ、店内をさまよう店長。
そして、
『遊戯王GX』の大型ついたて(主人公・遊城十代の等身大カンバン)の前に立ち、おもむろに、懐からカッターナイフを取り出します。
しまむー「何をやろうとしてるんですか! NO! NO!」
店長 「だ、黙れ! 放せ!
この顔を切り抜いて、後ろから顔を出して写真を取るんだ!!」
しまむー「・・・観光地のアレですか。またアホな事を・・・NOですよ! 店の大切な備品なんですよ!」
店長 「
ぶっすぅぅ」
しまむー「ああっ! 刺しやがった!! オゥノォ! マイガッ!!」(しまむーはパニくると
なぜか英語の悲鳴をあげる)
悲鳴をあげ続けるしまむーを尻目に、容赦なくカッターで遊城十代くんの顔部分を切り取るいけっち店長。
完成。
店長 「見ろ。綺麗に切り取れたじゃないか。取り外しても、ちゃんとハメ込めるぞ」
しまむー「ううっ・・・止めても聞いてくれないし・・・こんな生活、もうイヤ」
店長 「よし、さっそくウラに回って顔を出してみよう」
しまむー「そんなアホな事、お客の前でしないで下さいよ。
・・・・・・・
ぐわははははは!!!!!」
(見本のにやけズラは、店員ヤナー。残念ながらいけっち店長ではござらん)
さんざん文句言っといて、そのバカウケっぷりはどうよ?
で、来店した遊戯王プレイヤーの子供達にも教え、
『対戦で負けたら、遊城十代になるの刑』とかやって遊ぶ。
子供は顔が小さいので、
意外と違和感なく収まる。
しかし、大人がやるともうダメ。
何かの呪いにしか見えません。
当店にご来店の折には、ぜひ顔を突っ込んでみて下さい。旅の恥はかき捨てでごわす。
しまむー
カードキングダム練馬春日の店長。
彫りの深いハンサム氏で、奥様達のウケが
異常に良い。
が、オレやハリーからは、
「アラブ人」「ロボット面」「フェダーイン・アッシマムー」等と言われている。
しもうう
岡山に住んでる大学生で、徳島に帰ってくるたび仕事を手伝わされる季節労働者。
ジオン訛りで話し、「んふんふ」と笑う。
通販ご利用のお客様からのメールに、こんなコメントが。
「近いうちにカードキングダムに行って、
“しもむー店長”に会いたいです」
オザわ 「これは
なにかの融合モンスターなんでしょうかねぇ。」
お客様、当店店員は、融合したしません。