いけっち店長江戸日記
2005



12月15日 三国無双・青竜堰月マムゲン伝(タイトルには偽りがあります)

 まず最初に、最近のマムゲン君。(本名。練馬春日常連のインド人少年。小学6年生。あまりに偉そうなので“マハラジャ”と呼ばれている)

 大阪→徳島→広島とわたり、約1週間ぶりにカードキングダム練馬春日に帰ってきた俺。
 久しぶりのデュエルスペースで遊んでいると、デュエルスペースの端っこからマムゲンが。

「おっ。店長じゃねえか」

「おおマムゲン。久しぶりだな」

「何か用か?」

「は? 用っておまえ・・」

 何がおかしい。何か用か?と聞いておろうが、と言う表情で、ふんぞり返っているマムゲン。

 いったい彼は、なぜここまでいつも自信たっぷりなのか?




 三国志大戦のシングルカードを扱う事になったので、売り場の演出に使おうと思い、秋葉原の“武器屋”という店に“青竜堰月刀”を買いに行った。

 “青竜堰月刀”がなにか、というと、ほら、あの、三国志の有名なキャラクター、ヒゲの長い“関羽”って人が持ってる、ナギナタのバケモンみたいな、でっかい槍。あれのこと。
 あれを買ってきて、壁に立てかけ、そこに看板を付けて、「三国志大戦シングルカードコーナー!」ってやろうと考えたわけです。

 「なにもそこまでせんでも」と思うでしょうが、もう、考えちゃったらやりたくて仕方ない訳ですよ。

 案の定、しまむーは、
「そんなアホみたいにお金のかかる・・・ノーですよノー!」
と反対。

「ええい、貴様は、何かインプットすると必ず『ノー』って答えを出す、狂ったコンピューターか!

「狂ってんのは社長の金銭感覚!

「キサマの電子頭脳には、いちいちオレの言う事に反対するOSプログラムが入ってるんじゃなかろうな!」

「ええ。ハリーからデフォルトでプログラムされてますからね!」

「どうやったら書き換わるんだ。今のお前は、頭を叩いたら口から『ノー』って書いたテープを吐きそうだぞ」

「ノーしか言わないロボット。これは実在しても、役に立ちませんねぇ」

「・・・とにかく、金はオレがポケットマネーで半分出すから、1万円まで何とか」

「1万円・・・ノー!」


 で、許可も得ず、逃げ出すように“武器屋”まで来たわけですわ。

 さて、その“武器屋”。
 どんな店かっつーと、そのまんま“武器屋”で、金属で出来た模造品の、ブロードソードとかメイスとか、フルプレートアーマーとか日本刀とかを売ってるお店。
 ファンタジーロールプレイゲームのお店みたいだ。

 店の中には、ヨーロッパやアラブ、中国など世界中の武器(の、よく出来た模造品)が、所狭しと並べられている。
 “ハルバード”や“クレイモア”“カトラス”なんてメジャーな武器だけでなく、“カタール”や“ステュレット”、果ては“カッツヴァルケル”まで置いてあるのにはびびった。(え? どれもこれもナンの事かわからん?・・・そりゃそうか。ごめん。TRPGゲーマーだったもので)

「ふむぅ。相変わらず良い品揃えだ。やるのぅ、店主」
 なんか、武器を前にするとおっさん臭くなる俺。

 オレは以前、5キロほどもある、両手持ちの“バスタード・ソード”を買った事がある。
 徳島店に置いていたんだけど、ある日、こんな事があった。
 時折いらっしゃる、マジックプレイヤーのお客さま(公務員のやんごとなき役職に就かれている、50代の上品な紳士。真面目に偉い人)が、

「ほほう、店長、面白そうな物(“バスタード・ソード”)ですな。ひとつ、貸して頂けませんか」

「はい。よろしいですよ」

「ありがとう。ところで何か、破壊しても良いものはありませんかな?」

「破壊ですか? そこのダンボール箱なら、問題ありませんが」

「うむ。ありがとう。とりゃっ!!

 言うが早いか、ダンボールにズボッ!

「たりゃああ!!!」

 ダンボール両断!

「いやー、スッキリした。ありがとう店長!」

 満面の笑みでバスタード・ソードを返すK氏。

 “紳士もハメを外す店、フューチャービー徳島店”とかいうフレーズが頭に浮かぶも、Kさんのあまりの男らしさに突っ込むのを忘れる始末。

 閑話休題。


 で、ほとんどの剣や槍は、1万円から2万円。しかし、キッチリとした作りで、ずしりとした金属の重みがあり、値段が高過ぎるというイメージはない。

「しかし、シングルカードのディスプレイに、何万円もかけれんしなぁ。中国の武器だったら、安いんじゃないか?」

と、期待を込めて見るも・・・

「げげぇ! 青竜堰月刀、3万円!

 いきなりズバ抜けて高い!
 しかも、造りが一番ちゃちい!


店主  「ああ、お客さん、こう言っちゃなんですが、それは良くないですよ」

 若いが、店長らしき人が声を掛けてくる。

オレ  「なんだかコイツだけ、突拍子も無く高くないですか?」

店主  「ええ。しかもそれが、一番儲けも少ないんです。原価ギリギリ。出来も悪いし」

オレ  「何でなんです?」

店主  「これは中国から輸入している物で・・本来、太極拳の演舞に使うものなんですよ。で、多分本当は、他のものよりずっと安く作られてるはずなんですが、日本の太極拳人口が少なくて、しかし必要な物だから、きっと足元見てるんでしょうね」

オレ  「・・・そんな事聞くと、意地でも買いたくなくなりますねぇ」

店主  「ええ。ご覧の通り、ヨーロッパ産のものと比べて、明らかに出来も悪いし。中国の武器物は、全部、太極拳の演舞用なんですが、どうせならもっと凝った作りにして欲しいですよ」

オレ  「お店のディスプレイ用にしたかったんで・・・見た目重要だったんですけど」

店主  「ああ、それなら、この出来の悪さじゃ役に立たないですねえ」

 自店の商品でも、やたらと「出来が悪い」を連呼する。
 それは、裏を返せば、「他のものは出来がいい!」という事で、品質にこだわる頑固親父の資質が見て取れるじゃないか。

 なんだかシンパシーを感じるぞ。

「○○○というカードゲームありますか?」

「はい、こちらにございますよ」

「面白いですか?」

「ははは。全然ダメですよ。死んでもオススメできませんな

 オレもこう言うからなぁ。(わざわざ『面白いですか?』って聞かれたときだけね)


 で、結局、刃の部分が伸縮自在になっている、演舞踊の中国刀を一つ買う。
 金属製でずっしりと重く、作りも悪くないのだが、どういうわけか1800円と腰が抜ける安さ。
 逆説的に、青竜堰月刀がいかにボッタクリなのかがわかる。


 さて、練馬春日店に帰り、しまむーに「安かったよ。1800円」と報告すると、心の底から安心した表情。そんなにいちいち心配してると、ハゲるぞ。

 せっかく武器を購入したのだから、売り場を作る前に、色々と遊びたくなるのは当然。
 徳島店でなら、この剣を使って、子供たちのアホでオリジナリティのあるリアクションを楽しめたのだが、東京ではどうか?

 (以前書いた、ボケ・ツッコミが始まると“観客”になる練馬の子供達の生態については2月17日参照)

 デュエルスペースでデュエルマスターズをやっていた常連の少年に、無言で剣を差し出す。
 キョトンとした表情で、僕を見つめる少年。
 無言のまま、剣を握らせる。
 剣と僕の顔を交互に見つめる。(さあ、この時点で耐えられなくなってきました!)
 ゼスチャーで、『剣を伸ばせ』と指し示す。
 しかし主体的に動けない少年。
 仕方ないから、無言で剣を引き伸ばす俺。
 伸びた剣をもって、剣と僕を交互に見つめる少年。

 だッ! だめだ!! なんだこのリアクションの薄さは!!!
 関西人には耐えられない、あまりに空虚な反応!!
 半泣き。

 これが徳島なら・・・

『ほとんどの子供』
 即座に剣を伸ばし、「とりゃあああ」とスローモーションで俺に攻撃。俺は真剣白刃取りを極める。


『アケノ』
 剣を渡された途端、「おおっ! カッコいい! ありがとう店長」というが早いかカバンに詰め込み、俺のツッコミを完全に無視し、「さて帰るか」と店を出ようとする


『風船君』
 自分に突き刺し、「ぷしゅうう〜」とか言いながら飛んでいく


 こんなところだろう。

 それでは、練馬春日店のエース、マムゲン君に登場していただきましょう。

俺   「マムゲン、良い物を見せてやろう」

マムゲン「この俺をわざわざ呼ぶからには、良い物でなくてはな」

 無言で剣を差し出す俺。

 即座にひざまずき、頭を垂れ、両手を差し出すマムゲン。

 うやうやしく剣を受け取るや否や、突然俺に斬りかかる!

マムゲン「油断したな! あんたのレアカードは全部もらうぜ!」

俺   「ブ、ブルータス、お前もか・・ぐぶっ!」

 この時点で100点のリアクション。小学6年生にして、良くわかっている。いやあ、何か安心した。(難儀な性格)


 それにしてもマムゲンは、何でこういうリアクションが取れるんだろう?
 大阪で育つと、まわりのほぼ全員がこういるリアクションなので、ボケとツッコミが無いと会話できず、強制的にリアクションのできる性格になる。
 だが、コイツは東京・練馬育ちだろう?
 ・・・まさかインド人と関西人のDNAに何らかの因果関係が?!

オレ  「なあマムゲン、お前、何でそんなにヘンなんだ?

マムゲン「ヘンだと? 失礼だな」

オレ  「いや、この場合誉めているんだが」

マムゲン「おう、誉めてるのか。よし!

 バカ殿様か、こいつ。

オレ  「いや、だから、お前みたいなリアクションのやつは、学校にいないだろ?」

マムゲン「みんな1人1人違うものだろう

オレ  「・・・いきなり真理を言い出したぞこいつ。・・・お前、自分が普通じゃ無い事、知らなかったんじゃないか?」

マムゲン「まて! 店長! ・・・何か聞こえるぞ!」 

オレ  「なんだ?」

マムゲン ぶぶぅ!(おなら)「むう。やっと出た。で、何の話だ」

オレ  「この下品小学生め!! とりあえず場所を変えるぞ!」

マムゲン「退避〜! 退避〜!

オレ  「犯人はお前だろ!!

マムゲン「そうとは限らん。犯人はこの中にいるのは確かだろうが」

 こんな偉そうなマムゲン君ですが、小学6年生のわりにはチビッ子で、多分体重は40キロぐらい。
 突かれたら吹き飛びそうな体格ですが、どういうわけか自信たっぷりです。
 と、いうか、常に眉間にタテジワの寄っている小学生って、どうよ。

オレ  「お前もしかして武道家か?」

マムゲン「一応はカラテをやってるが

 マジかよ!?

オレ  「ほおお・・やはり武道はマハラジャの嗜みか」

マムゲン「何のことかね」

オレ  「で、カラテは素手だけど、武道っつーと、武器を使う武道もあるだろ。
 剣とかヌンチャクとか色々。
 一番強い武器は何だと思う?」(棒・槍術だと言われている)

マムゲン「一番強い武器か」

オレ  「うん」

マムゲン「ミサイルだな

オレ  「あほ! そんなモンは武道じゃないだろ! 避ける間もなく粉々じゃろうが!」

マムゲン「そんな事は無い! 俺はスーパーマリオで“キラー”に当たった事は無いぞ。すべて踏んづける!

 いや、そうじゃなくて。


マムゲン「ところで、この前もデュエルマスターズの大会で優勝したぞ」

オレ  「おお、最近よく勝ってるらしいな。
 ヤナーが『マムゲンの勝利を阻止するため、何らかの工作を行うべきでしょうか?』とか酷い事言ってたぞ。
 俺もぜひそうしたかったが、不正になるしな」

マムゲン「ふん。大人も出てくるオープン戦ならまだしも、小学生限定なら敵はいないぞ」

オレ  「どうせなら大人大会で勝てよ」

マムゲン「知らんな。オレは今、小学生に生まれてきて、本当に良かったと思っている。小学生万歳

 小学生プレイヤーの勇者様、マムゲン君をぶっ倒しにきてやってください。


9月20日 社長の容態

 お疲れだ、働きすぎだ、と言われている池っち店長。

 店で遊んでると(決して働いているつもりは無い)、
シマムー「早く帰って寝てください!」
と怒られたり、
ハリー 「あんたが倒れたら会社がどうなるか解ってないんですか。もう少し社長というものの立場を云々」
と説教され続けておりました。


 その上、日本中を、今日は徳島、明日は岡山、来週栃木と飛び回っているのですから、体力と健康に、自信もなくなってきます。


 確かに最近、肩こりがひどい、とか、腹の調子が一向に良くならない、とか、自覚症状も出てまいりました。
 そしてついに、不気味な側頭部の鈍痛が始まり・・・・
 寝つきが悪くなって不眠症気味にも!

「オレは死ぬのか?!」
 楽天家のオレも、さすがに心配になってきます。


 ここぞとばかりに彼女に慰めてもらおうと電話するも、
「このままでは死ぬと思う」
とスバリ直球のアドバイス。いや、なんか不吉な予言みたいですが。



 で、ついに休暇中に、精密検査をうける事になった池っち店長。

『夢の途中で、道半ばに倒れるのか?!
 池っち店長の未来は?
 どうなる、有限会社・遊縁!
 そして下される衝撃の事実!
 池っち店長、その悲しむべき診察結果とは・・・!







 次回、「食べすぎ」に、ご期待下さい』



 社員たちの敬意は最低値を振り切りました。




しまむー 「たべすぎ。・・・・

ハリー  「早く死んでください!

池っち店長「いや、待て君たち! 君たちは“食べすぎ”の恐ろしさをわかっていない!
 それは、数多くの人類が直面してきた恐るべき罠・・・!
 おいしいものは、人を幸せにも不幸にもするのだよ!

しまむー 「なんかもっともらしい事言ってますが、要するに意思が弱いんじゃないですか!」

ハリー  「『うわーい、おいしいって、素敵だね。もぐもぐ』とか言いながら、あっちこっち行くたびに、各地の名産品を食いまくる姿が、目に浮かぶようです」

池っち店長「失敬な! 群馬と岡山では、地元の名産品を食ってる時間は無かったぞ!」

しまむー 「だいたい、食べすぎよりもアルコールの飲みすぎが問題でしょう。毎日飲んでるじゃ無いですか!」

池っち店長「最近は健康に留意して、梅酒かワインにしているが・・・」

しまむー 「・・・それも酒です。同じです」

池っち店長「でも、梅酒はヘルシーって書いてるよ?!」

しまむー 「他と比べてって事です!」

ハリー  「あんたみたいな人が、ダイエットコーラを飲んで『イエーイ。ダイエット』とかアホな事言い出すんだ!」

池っち店長「ダイエットの秘訣かい? ステーキを焼く時、網を敷いて油を落とすのさ。んふんふ

しまむー 「そもそも肉を食うなと


 とか言ってたのが一ヶ月前。

 “食べすぎ”という、まったく誰にも同情されない情けない検査結果。

 アホっぽい結果ではありましたが、具体的に問題点を列挙すると、スゲー怖いことになってました。

 まず、肝臓。
 連日のお酒でアルコールを分解するため働きっぱなし。
(良い子のみんなへ。肝臓って言うのは、わき腹にある内臓。体の中の“毒”を分解するところなんだ!
 英語でレバーって言って、ボクシングでもここを殴ると、『ぐぶふぉあ!』ってなってベリー危険なので、攻撃禁止になってるぐらいだ!)
 このままでは肝硬炎ってゆー、肝臓がカチコチになって死んじまう恐ろしい病気に。

 続いて尿酸値。
 よくわからんが血がイカン事になって、地獄の痛みを伴う“通風”という病気になる。

 でもって油の多い食事のせいで、脂肪分が増加。
 血液の中の脂肪が増えて、細かい血管がつまりやすくなる。脳の血管がふさがったら・・・・!

 つまりこのまま放置した場合、通風・血流不全・肝硬炎・脳溢血・くも膜下出血を起こす可能性が高い、危険な生活習慣となっていたわけ。


 リアル恐怖を感じた僕は、栄養士の先生のレクチャーを受け、食生活の改善を図る事にしました。

 飽食日本社会と言われ、いつでもコンビニなどで食料を買い求める事が可能な日本ですが、まともに健康的な食生活を送ることすら、実は難儀な事がわかりました。

 例えば、とんかつ一切れ食べただけで、1日のカロリーをオーバーしちゃうの。油のせいで。
 卵なんか、コレステロール高すぎ。2日に1個が限度。
 缶コーヒー1個で糖分3日分ぐらい。
 『デスノート』のLが、しょっちゅう角砂糖を食べていたのは、常人をはるかに超える頭脳労働ゆえという演出だと思いますが、アレをまねして原稿を書くたびに缶コーヒー(甘いの)を飲んでた僕は、自殺行為に近い事をやってたようで。
 普通の食生活をしていると、頭脳労働に必要なブドウ糖は、体内で勝手に生成されるらしいですな。

 けっきょく、魚、野菜、ご飯、味噌汁などの日本食から、なるだけ塩分を控えた物が、頭にも体にも良いらしいです。

 酒もやはり、カロリー高すぎ。

 てなわけで、人知れず食生活を改善し、酒量を毎日から週1に減らし、ヘルスィーを目指してきた私でしたが・・・・


 今日、また、病院に行って検査しました。

 その結果。
 パンパカパーン。

肝機能脂肪分 
 GOT 46→40
 GPT 123→98

コレステロール
 273→212

尿酸値
 7.9→6.1

 イエーイ! 何の数字かよくわからんが、下がってるのは事実だぜ!

 先生曰く、「1ヶ月でこれだけ下げたとは、すごく頑張りましたね」との事。

「ここまで下がったら、もう大丈夫でしょう」

 こいつぁ祝杯でも挙げて、飲みまくるしかねぇぜ!(コラ)

 体重も1ヶ月で5キロ以上下がり、先生曰く「やりすぎ」との事。

 調子に乗って、このまま30キロほどダイエットするか?!(骨と皮)



 とまあ、いわゆる健康体になってきたようで、楽しいのでこのまま健康維持に努めたいと思います。

 ジジイの独り言と思ってくださって構いませんが、いやホント、病院行って、栄養士の先生のお話は、一回は聞いておくべきですよ。できるだけ若いうちに。
 健康でいたほうが、頭の回転速度も絶対良くなるからね。
 つまり、カードゲームに強くなるためには、健康的な生活から、って事で!(無理やり着地)


8月28日 ジェネレーションリーグ・大阪B大会

 こないだ書いてた通り、デュエルマスターズ(以下、DM)のイベント、“ジェネレーションリーグ大阪B”に行ってきましたよ。

 「よーし、フリーデュエルコーナーで一日中デュエルするぞぅ! んふんふ」とか思ってたんですが・・・。

 フリー対戦コーナー、無いでやんの(会場、狭すぎ)

 あは、あは、あはは。



 とりあえず、デュエルジャッカーショーさん発見! 目立つなぁ、あの男(当たり前だ)。

オレ   「ショーさーん! フリー対戦コーナーが無いじゃないですか! どういう事?!」
 
ショウさん「いやぁ、すいません! 残念です!」

オレ   「むぅ。そのさわやかな笑顔を向けられると、ついうっかり見も心も許してしまいそうじゃわい。うっふん・・・
 いやいや、そうじゃなくて、どうです? 後でフリーコーナーはできそうですかね?」

 ショウさん「皆さんのためにも、なんとかしたいところですが、僕からは何とも」

 まぁ、そりゃそうか。残念だけど、あきらめるしかないか・・・・僕と対戦するつもりだった人、もしいたらゴメン!




 で、そのへんをアテもなくウロウロし始めたのですが、フリーコーナーがなくても子供達はたくましく、地べたに座ってデュエルしています。

「ふっ・・・子供は良いな。さすがにオレは大人だから、床に座り込んでまでゲームはできん!」
と、かっこつけていたのですが・・・・

 ええ、ガマンできませんでしたよ。皆さんの予想通りですよ!

 だってあなた、まわりで子供達が楽しそうにデュエルしていて、この僕がガマンできるはずないでしょー!!

 超・仲間に入れてもらいました。

「よーし、誰か勇気のある者、このオレ様にかかって来い!」

「すげぇ! 何個デッキ持ってるの?!」

「ざっと20個だな。店には40個ぐらいある」

「多すぎ!」

「お店の人?」

「まぁそうだな」

「強い?」

「それは戦えばわかる。さぁデュエルだ!」

 子供たちが我も我もと押し寄せてきます。

「よーし、一番手は君か。いいか少年、君にデッキを選ばせてやろう。
 『ひどいデッキ』『むごいデッキ』と、『半泣きになるデッキ』と、『DMがキライになるデッキ』と、どれがいい?」

「ど、どれもイヤ・・・」

「そりゃそうだろう。しかし、人生には、きびしい決断を下さねばならん事もある!
 でもオレは優しいから、特別に他のデッキも選ばせてあげよう。
 『カッコいいデッキ』『やさしいデッキ』だ。
 さあ選びたまえ!」

「じゃあ、カッコいいデッキ!」

「かかったなバカめ!
 カッコいいのは俺様であって、キサマはカッコ悪く負ける運命にあるのだ!
くらえ! 【ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン】4匹連続召喚!!」

 「ぎゃあああ!」

「すげぇ!!」

「ぐわははは! 次のエジキはどいつだ!」

「じゃあ僕! さっきの『やさしいデッキ』!」

 「うむ。こいつは本当に優しいデッキだぞ。
 いいかい、少年。ぼくは優しいから、君に、たったの1回しか攻撃しないからね。ホントだよ」

 「【ヘル・スラッシュ】とか使うの?」

 「いやいや、そんなひどい事しないよ。
 たくさんクリーチャーを出して、一斉攻撃、とかもしない。
 本当に1回だけ、チクッと攻撃するだけ」

 ええまぁ、“謎のデッキ・エックスI”をご存知の方なら、オチはおわかりですね。

「じゃあ、突然だが君の負けだ。1回だけ攻撃。ドスッとな

「・・・・あれっ?! 死んだ?!

「うむ。始めてこのデッキと戦った人は、みんなそういう表情をする。自らの死が、信じられんというような。
 だがあえて言おう! 君は死んだ!

 調子に乗って、屍の山を築く俺。
 しかし子供達は、無限の再生力を持つゾンビのごとく、次々にかかって来ます。 


「良かろう! 皆殺しにしてくれる! かかって来いやぁああ!」

 デュエルにつぐデュエル! オレでなければ死んでいた!(店長談)
 調子に乗って、何回も対戦してるうちに・・・・・

 ジェネレートリーグ・本戦が、いつの間にか終っていました。

「しまったあぁぁぁ! 大会レポートを記事にするつもりが! 全然見てなかったじゃないのおぉぉ!」

 オレの脳内のハリーの罵倒が、すぐ耳元で聞こえるようです。

 脳内ハリー『ほほう。大会を見に行って、一日中デュエルしてただけ。レポートも書けないと。全く役に立たない社長ですな。早く死んでください』

 しょうがないので、その辺の人を捕まえて情報収集したり、ショウさんにまたまた聞いてみたり。(すいません、迷惑かけて)



 で、わかった事は・・・・・
 オープン戦、レギュラー戦、ともに、1位から4位まで、ぜ〜んぶ【ボルバルザーク】入りデッキ。
 イエーイ、ボルバルマスターズ!

 あははのは。
 ショウさんいわく、

「中国地区大会では色々なデッキがあって、“ウェーブストライカー”が入賞したりして、バラエティがあったんですが」

「それですよ。何で“ウェーブストライカー”が勝ち残れたんです?! 【炎槍と水剣の裁】を1回も撃たれなかったんでしょうか? かなりキツイと思うんですけど・・・」

「まぁ、そうだったんじゃないでしょうか」

 うーん、とにかく大阪では、当たり前と言えば当たり前の結果、「ボルバルザーク地獄」が現出したようです。


 ちょっと微妙な事言いますよ。よろしいですか?
 今回のこれは、実は良かった事なのではないかと。

 僕はこの夏の大会、最終的には、「ボルバルザークデッキに、優勝してもらいたい」
 こう思っています。

 「何ィィ! あれだけ【ボルバル】を嫌っておいて、この裏切り者!」とか言わんで下さいね。

 【ボルバルザーク】を禁止にしてもらうには、もはや【ボルバルザーク】が優勝するしかないのですよ。

 もしこれで、別のデッキが優勝したなら、メーカー側は、
「何だ、別に【ボルバル】に勝てるデッキがあるのか。んじゃ1枚制限のままほっといても良いのか」
 と、考えてしまうかも知れません。

 そうです。
 今は、【ボルバル】を憎む人にこそ、【ボルバル】を使って、頑張ってもらいたい。
 そして結果を出し、今度こそ、あの悪魔のカードを地獄へと叩き落して欲しい。

 もし、別のデッキが優勝してしまったらどうなることやら・・・・マジで背筋が凍ります。
(注・何度も書いていますが、「ゲームをつまらなくさせるカードには素早く対応して欲しい」という意図から、現時点でその筆頭である【ボルバルザーク】を例にしているのであり、「【ボルバルザーク】がいなくなればゲームが良くなる」ではなく、「ひどいカードには早く対応したほうがゲームが良くなる」という意図です)




 さて、話を戻しましょう。

 僕はその後も、子供たちと楽しくデュエル(虐殺行為とも言う)してたのですが、色々と気付いた事もありました。

 バイヤーらしき人が、ちょっと見当たらなくなっています。

 大会会場でカードの売り買いをする、いわゆる“バイヤー行為”や、子供たちからスーパーレアを巻き上げ、ほとんど当りの入っていない“カードくじ”を引かせるなどなどは、僕も以前から大きな問題だと思っておりました。
 この件に関しては、1年ほど前にも、タカラのイベント責任者の方とお話させていただいた事があります。

 そもそも、ほとんどの会場には、 「施設内での商行為には、許可が必要です」 と掲示されているので、そもそもが違反行為。

 そういった“暗黒面”が、ざっと見る限り、見当たらなくなっているのです。

 で、タカラのイベント責任者の方に伺ったところ、そういった不正行為を管理、指導するために、スタッフを増員して当たっている、との事。
 また、この夏の大会は「大会に出たくても、なかなか抽選に当たらない!」との声に答え、参加者数を倍近くに増やすため、会場をたくさん押さえた、とも。

 さすがです。素直に感動しました。
 タカラさんは、イベントを繰り返しながら、より皆さんに楽しんでもらえるよう、ノウハウを積み上げています。

 一見当たり前のようですが、 「イベントはボランティアのような、あくまでサービス。クオリティは二の次」 とか平気で言うメーカーもありますので、タカラさんの姿勢は立派です。


 また、一時に比べて、明らかに散らかっているゴミが少なくなっている点も、こうした努力の結果なのではないでしょうか。




 ところで、さっき言ってたバイヤー行為、カードくじですが、まだ完全に滅んだわけではないと思うので、みなさん、本当に気を付けて下さいね。

 やってる本人達に、罪の意識はあまり無いかもしれませんが、明らかに子供達を傷つけています。

 ごいっしょに行かれる保護者の方々にもお願いいたします。
 運営者側(タカラ)も摘発し始めた事ですから、もし、そういった商行為を見かけたら、即座に係員に通報して下さい。


 同じような理由で、トレードも注意が必要です。
 こういった大会は、“シャーク(意図して不公平なトレードを持ちかけ、一方的に得をするトレード)”の天国なんです。

 恥ずかしい事に、子供たちを騙してシャークし、集めたカードを売って儲けよう、という人がいるのです。(特に中・高校生に)

 本当なら年長者は、年下を守り、導いてあげるのが役目であり、誇りであると思うのですが
 ・・・そういった本当に大切な事より、相手を騙してカードで得する方が、大切だと考えている
 ・・・いや、考えてすらいないか。そういう人も、いるようなのです。

 「自分自身の人間性より、レアカードのほうが大事」と言ってるようなモノなんですが、その恥ずかしさに気付けないのでしょうか・・・。

 むしろ、そういうのを見つけたら、
「それは、君自身、『ああ、ひどい事しちゃったな』と、後から後悔しないか?
 『へへん、だましてやったぜ』という気持ちなら、君はこれからそういうキャラクターの人間で、あり続けるわけか?
 いつか『良い人』に変われるのか? それならその時、今日の事を後悔しないか?」
と、早めに目を覚まさせてあげるのが、本当に大切な事、カッコいい事ではないでしょうか。


 子供たちへ。
 ・・・多分、こんな事を言って、友達に「君は間違ってるぞ!」と言うと、アホな相手は、「うるさい!」とか言って、怒るかもしれません。
 しかし、自分のためじゃなくて、相手のため、人のために言ってあげたのなら、それは君が勇気を出して言った事だし、正しい事。
 それで友達を怒らせたとしても、いつか相手もわかってくれると信じて、自分に誇りを持ち続けよう!


 えー、さて、トレードの価値が、わからないのなら、本当なら近所でどのぐらいで売ってるか、とか、調べるべきでしょうが、地域によって違う場合もありますし、人によっては「オレの近所なら、こんなモン、100円で売ってるぜ!」とか力説して、強引に交換に持ち込んでくる事もあるでしょう。

 実際、海外のように、トレードの指針になる価格雑誌があれば良いのですが、日本には、誰もが納得する価格表がありませんからね。

 当店の通販価格表も、参考にして使ってくださっている方は全国にいますが、これも絶対的な物ではもちろんありません。

 とは言え、とにかく全てのカードに価格を表示していますので、とりあえずのトレードの見本にしてみてはいかがでしょうか?(前にも言ったな。この話題)

 とにかく、あまりにも常識ハズレのトレードをして騙されないように、ちゃんと知識を身に付けて、自分を守ってくださいね。


 「オレ達は、世間の厳しさを子供に教えてあげてるのさ。だまされる方も悪い」と嘯くヤローもいます。
 ですがそれは、「年寄りのタンス預金を、社会に還元してるのさ」と言いつつ、ひどい住居改造工事(一時話題になった、不用な換気扇などを何十個と付けるアレ)の契約をしてお年寄りを騙す、あの人たちの言ってることといっしょ。

 自分たちが悪い事をしている事実に対し、何らかの言い訳を付けて自分をなぐさめている、単なる卑怯者ですので、ちゃんと怒ってあげるべきだと思います。




 さて、大会の話に戻ります。

 イベント、のこり約30分にして、ようやくフリーデュエルコーナー開設!
 「うわーん、フリーデュエルコーナーが欲しいよう!」と僕がダダ(三面怪獣)をこねていたせいかも知れません。親切なスタッフさん、ありがとう!


 もともと、僕がホームページで、「フリーデュエルコーナーにいるよ」と書いていたためか、

「もしかしていけっち店長ですか? いやぁ、やっと見つけました!」

 という方々が、ちらほらと出現。嬉しいものです。

 しかしやっぱり、30分はあっという間。正直、物足りませんでした。

 「うーん残念。帰るか」となりましたが、帰り道でも、「もしかしていけっち店長ですか?!」と聞いてくる方々が続出。

 そのままサイン会、トークライブへと突入。
 “裏日記”の様々な“さらなる裏話”や、ゲームについて思うこと、アホなコンボの話とか、勢い余って(いつもの事ですが)1時間あまり話し続けてしまいました。
 いやー、楽しかった。みんなもよく笑ってくれたし。
 ええ。いつも日記や原稿を書いてる僕ですが、本当は関西人のご他聞に漏れず、しゃべりまくりの人なんです。会った事のある人はご存知でしょうが。

 それにしても毎回、驚くのは、「いけっち店長」と声を掛けてくださる方々が、当ホームページの記事を、よく読んでおられる事。
 特に裏日記! すべての日記を暗記してるんじゃないかってほど。
 “しもうぅ”や“風船君”はともかく、“ゴトー”や“ターパンくん”、“カビゴン君”まで憶えてやがる。君達、そんなにヒマか(笑)
 一体、何回読んだんだ。

「カードゲームサミットの続きはどうなったんですか?」
「カードの穴の続きは?」
 とか、痛いところも突ついてきよる(汗)
 すいません。前向きに検討しますと玉虫色の返事。

 意外なところでは、
「ハリーさんのプロレス話(2004年9月参照)が面白かった!」
という意見。カードゲームと関係ないやん(笑)


 メインイベントを見逃す、という大失態をやらかしましたが、タカラさんのイベント運営がさらに良くなっている事が確認できたのと、楽しいトークショーができた事、そして何よりたくさんの子供たちとデュエルできた事が・・・いや、これは練馬春日の店で、いつもやってる事といっしょやん。

 ・・・まあともかく、楽しい旅でした。



7月28日 久しぶりに、投げっぱなしの日記

登場人物

・池っち店長
 久しぶりに徳島に帰る。5年前からほとんど変わらない常連の顔ぶれに、改めてびびる。

・新人イトー
 しまむー・ハリーらの大学時代からの友人。最近になって和歌山から召喚された。
 声は“デ・ジ・キャラット”の“地獄屋”そっくりで、外見もダンディ。
 真面目なので、いろいろといじられる。
 結果、ダンディーでありながら、練馬春日のマツモト君に「萌えキャラ」と言われる始末。



・オザわ
 最近、電話で通販注文のお客様に、
「もしかして、日記に出てた“オザわ”さんですか? 本当に『あひゃ!』とか言ってるんですか?!
と訊かれ、
「言ってないといえば、ウソになります」
と答え、
「店長は、その・・・ホントにあんな人なんですか?!
との問いに
「大体あんなモンです」
と的確に答えた、ラバーマン(ゴム人間)。別名通販君。

・ハリー
 人類の知る、最大の恐怖。
 そーいやこの前、フューチャービー岡崎に行ったとき、サインをせがむ子供たちが、全員「ハリーさんの絵を書いて!」と頼んできた。そんなに怖い顔が好きか。
 確かにクリーチャーカードは怖そうな方が強そうだが。
 【紅神龍ジャガルザー(8弾)】にハリーの顔を書くと、似合いすぎる事が発覚。





 久しぶりに徳島店に帰り、デュエルスペースでポコポコとパソコンを打っていると、常連さん達が遊戯王をプレイしている声が。

О青年  「E・HERO(エロメンタル・ヒーロー)、【エロイマン】と【スパッツマン】を融合!」

池っち店長「ちょっと待て! なんだ今の超カッコいいヒーローは!」

 聞き捨てなりません。仕事そっちのけでダッシュです。

О青年  「エロメンタル・ヒーローですよ。他にも【パンストレディ】とか(本当は【バーストレディ】)」

池っち店長「ほ、ほほぅ・・・(さすがは徳島。帰ってきたとたんにこれだ。たまらねぇ)。さっき言ってた【エロイマン】とかって、何だ?」

О青年  「もとは【クレイマン】と【スパークマン】っすよ」

池っちマン「そのまんまやんか」

О青年  「早く【E・HERO エッチマン】(本当は【エッジマン】)が欲しいところですよ。
 必殺技は、『パワーエッジ・アタック』じゃなくて、『パワーエッチ・アタック』

池っち店長「『すごいエッチ攻撃』ですか」

О青年  「『パワフリャーなエッチ』です」

池っち店長「『スカートめくりに飽き足らず、スカートをずり降ろすほどのパワーエッチ』ですか!」

ハリー  「帰ってくるなりそれですか、あんた!」

池っち店長「おおハリー、いたのか」

ハリー  「ずっといましたよ! ・・・東京行って、少しはおとなしくなったかと思えば!」

池っち店長 「練馬春日には、下品メイト(あほ友達)がいなくてストレスなんじゃよおぉぉ!
 たまに帰ってきたときぐらい、下品オアシスでくつろぎたいのよ!」

オザわ   「下品オアシス・徳島店

コンドーさん「まさにまさに」

新社員・イトーくん「あう・・・(どこで人生を間違えたんだろう)





池っち店長「で、ハリー。この前、練馬春日に行った時、例のマムゲン(『2月17日 奴の名はマムゲン。』参照 )に会ったんだろう? どんな会話をしたんだ?」

ハリー  「ああ、あのクリーチャーですか。
 なんだか小さいのが足元に来てオレを見上げ、『これがハリーか・・・ふむふむ』とか言ってたんで、『かまって欲しいのか?』と思って、あえて無視してやりました

池っち店長「言っていいか。おまえら、性格似てるぞ

ハリー  「バカな! ありえませんね!

 オレが「似てるよなぁ」、ハリーが「似てないよなぁ」と周りに聞くなり、クモの子を散らしたように離脱する常連&店員たち。





池っち店長「・・・と、いう訳で、練馬春日と徳島の店の、役割分担っつーか、特色が出てきたと思うんだが」

新人イトー君「・・・お話は良いのですが、社長はなぜゴミ箱の上に座って・・・

 ゴミ箱の中にずり落ちていく俺。

新人イトー君「・・・ゴミ箱の中にはまり込みながらお話されるのですか?

ハリー   「慣れろ。いつもの姿なんだ」

オザわ   「むしろ社長ポジション。社長のイス=ゴミ箱

池っち店長 「おおそうか。まだイトーくんは知らなかったな。君の社長はゴミ箱が大好きなんだ

新人イトー君「バカな・・・!」 吐き捨てるように言うイトー。

 より深くゴミ箱に入り込む俺。

新人イトー君「やめてください!」 高圧的に怒るイトー。

 取り返しのつかないほど深く入り込む俺。

新人イトー君「やめてー!」 突然弱くなるイトー。

 そのままヤドカリのように歩き出す俺。

新人イトー君「ヤメテヨー!」 子供のように泣くイトー。

 人としての尊厳の欠片もない姿が、自らの会社の社長である悲しみ。かわいそうなイトー。






偽ペガサス 「一度でいいからやってみたい事がありマース。『コレは世界でただ1枚、ミーしかもっていないレアカードなのデース』ってやってみたいデース」

ハリー   「何やってんですか。懐かしのペガサスごっこですか?」

偽ペガサス 「オーウ。久しぶりに昔の遊戯王のアニメを見て、ペガサス語が移ったのデース」

ハリー   「ああ、うちのお客さんは全員、一度はペガサス病になりますな」
 
偽ペガサス 「遊戯ボーイ。ゲームボーイ」

ハリー   「いや、さっぱりわかりませんが」

偽ペガサス 「自分でも、どうしようもないのデース」

ハリー   「だいたいさっきから、“偽ペガサス”って名前がわからんですよ」

偽ペガサス 「では、“ペガサスいけっち”デース」

ハリー   「それだと聖闘士(セイント)ですがな」

ペガっち店長「まえまえから思っていたのデーすが、ペガサスのセリフはまさに、本物のニセ外人デース」

ハリー   「『本物のニセ外人』って言葉が、矛盾しつつも的確ですな。
 代表的なセリフは、ワインをくゆらせながら夕日を見て言う
『ビューティフルなサンセットデース』

ってセリフですね。
何で英語に日本語の接続詞なんでしょう。」

ペガっち店長「他にも、怒ったとき、
『シャラップ! 黙りなサーイ!』

というセリフがすごいデース。おんなじこと、2回言ってマース」

ハリー   「そんなんだから、【時の機械−タイムマシーン】とか言うカード名を付けるわけですな。これも同じ事2回言ってるし」

ペガっち店長「サイコーデース」

ハリー   「しかし今の“遊戯王GX”の、クロノス教諭もすごいですよ。みごとな偽イタリア人です」

ペガっち店長「それなのデースが、この前カードキングダム練馬春日店で、おもしろい実験をしましタ。
 店員ヤナーと、小学生の少年が、遊戯王の対戦で盛り上がっていたのデースが、いきなり
『今この瞬間から、ヤナーはクロノス教諭の話し方、少年はペガサスのしゃべり方でプレイするように!
 間違ったとたんに1000ポイントのダメージ!』

というルールで対戦させたのデース」

ハリー   「ほう。どうなりました?」

ペガっち店長「ヤナーの即死デース。すぐペガサスの話し方に、なっちゃうのデース。クロノスなら、
『わたしのターンなのーね』
というところを、ついつい
『わたしのターンデースなのーねー』
とか言っちゃうのデース」

ハリー   「なるほど。クロノス教諭のデュエルは、今のところ合計2話分しかありませんしね」(05年7月現在)

ペガっち店長「もっとクロノスのデュエルが見たいデース」 

ハリー   「そういや、ペガサスといえば、練馬春日店で、あれはやったんですか? スターチップ争奪戦」

ペガっち店長「当然デース。みんな1回はやってみたい物なのデース。
 スターチップを3個でスタート。好きな相手と闘って、チップを10個集めたら、この私と戦う権利を得るのデース。私に勝ったら賞品をゲットデース。大体は無慈悲にぶっ倒すのデース」

ハリー   「やっぱりみんな、遊戯王を見てカードゲームに入ってきた子供たちですから、“デュエリストキングダムごっこ”は盛り上がりますね。
 それにうちの店は、ず〜っと遊戯王のアニメをBGMがわりにしてますから、お客さんもみんな、遊戯王のセリフをほとんど覚えてますし」

ペガっち店長「おそらく我々は世界一、遊戯王のアニメを見てる人達デース。だからサブキャラクターの話でも盛り上がれマース。はっきり言って、もっともっと色んなキャラクターの構築済みデッキが欲しかったデース。
 “インセクター羽蛾・むしむしデッキ”
 “エスパー絽場・いんちき超能力デッキ”
 “迷宮兄弟・ゲートガーディアンデッキ”
 いくらでもありマース」

ハリー   「今さら、コナミさんが出してくれるはず無いでしょうけど、GXのキャラクターのデッキはどんどん出して欲しいですね。期待しましょう」

ペガっち店長「ぶっちぎり一番人気は、なんと言っても“万丈目サンダーデッキ”でキマリでーす」

ハリー   「いや、むしろ人気は、“クロノス教諭デッキ”でしょう。バイトの玉吉なんか、きっとあるだけ買いますよ」



 ○玉ちゃんクロノス教諭を語る

 バイトの玉ちゃん(玉吉)はクロノス教諭の大ファン。

 ずっと、単なる「ヘンでイヤミな先生」だったクロノス教諭に、熱い視線を送り続けていました。

 それが突然、闇のデュエリストと熱い戦いを繰り広げ、生徒達に“光のデュエル”を伝えて玉砕するという、今までのキャラクターの方向性からは想像もつかない、とてつもなくカッコイイ展開に。
 店員、常連、全員が、

「何、このクロノスに似たかっこ良い新キャラ?」

と、激しく動揺していたのに対し、

玉ちゃん「なにを言ってるんですか! クロノス教諭のかっこよさの、やっと半分が出てきたところですよ!」

と言い放つ始末。

 挙句の果てには、

「クロノス教授の等身大抱き枕とかあったら、買うかどうか悩みながらも、最終的には買いますね
 
とか妄想する始末。
 いくらなんでも、コナミがそんなモン、発売するはずないだろうが、少なくとも一つは売れるらしい