トップ遊戯王研究所第43回(2008.05.04)

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『カードが出るたび超強化! その名は「剣闘獣」デッキ!』 

 今回も遊戯王の強力デッキを紹介しよう!

 最新弾デッキなのは間違いないけど、「最新弾で生まれたデッキ」というわけではない。
 前の弾で基本カードは全て登場し、新しい弾が出るたび少しずつ強化され、最新弾で1つの到達点へたどり着いた、とでもいうべきデッキ。

 それが「剣闘獣(グラディアルビースト)」だ!

 「GLAS」で基本的なカードは登場し、出た当時はデッキを組んでいた人も多かっただろう。
 しかし、出たばかりの段階ではまだまだ力不足なデッキだったと言わざるを得なかった。
 ところが、↑でも触れたように、次の弾、さらに次の弾、そして最新弾で超強力なカードが少しずつ追加されていき、気がつくとものすごく強力なデッキとなっていた!

 なんといっても、安いカードばかりでデッキが組める!
 遊戯王プレイヤーなら普通は持っているであろう基本カードを除けば、スーパーレア以上のカードがほとんど必要ないのが特徴。
 なんせ一番強いカードがただのノーマルカードだったりするし(笑)
 家を漁ったら出てくる程度のカードだけで、ほとんどデッキが組めるかもね。

 では、細かい解説の前にデッキレシピを紹介だ!



 『剣闘獣』
最上級効果(1枚)
 1x 冥府の使者 ゴーズ(『遊戯王R』3巻:制限)
上級効果(1枚)
 1x 剣闘獣スパルティクス(GLAS
下級効果(16枚)
 3x 剣闘獣ホプロムス (GLAS
 3x 剣闘獣ベストロウリィ (GLAS
 3x 剣闘獣ラクエル (GLAS
 3x 剣闘獣エクイテ (TDGS
 2x 剣闘獣ダリウス (PTDN
 1x 剣闘獣ムルミロ (GLAS
 1x D.D.クロウ (STON
下級通常(1枚)
 1x 剣闘獣アンダル (PTDN
通常魔法(8枚)
 1x 死者蘇生 (BE1:制限)
 1x 大嵐 (BE2:制限)
 1x 地砕き (EE2:制限)
 1x 洗脳−ブレインコントロール (EE3:制限)
 3x 剣闘訓練所 (PTDN
 1x ライトニング・ボルテックス (EE3
速攻魔法(5枚)
 1x サイクロン (BE1:制限)
 3x 収縮 (5期ストラクチャー
 1x エネミー・コントローラー (EE2
装備魔法(3枚)
 1x 早すぎた埋葬 (BE1:制限)
 1x 剣闘獣の闘器マニカ (GLAS
 1x 剣闘獣の闘器デーモンズシールド (PTDN
通常罠(1枚)
 1x 聖なるバリア−ミラー・フォース (BE2:制限)
永続罠(1枚)
 1x ミニチュアライズ (5D'sスターター
カウンター罠(3枚)
 3x 剣闘獣の戦車 (TDGS
 エクストラデッキ
融合モンスター
 3x 剣闘獣ガイザレス (LODT
 1x 剣闘獣ヘラクレイノス (GLAS
 1x 剣闘獣ゲオルディアス (GLAS
(このデッキはTDGSまでのカードと、2008年5月時点のルールで組まれています。
もし持っているなら【和睦の使者】や【E・HERO プリズマー】なども強力!
また、【死者蘇生】【洗脳−ブレインコントロール−】などが入っているので
相手のチューナーや【サイバー・ドラゴン】を奪ったときのことを考えて、
エクストラデッキにシンクロや【キメラテック・フォートレス・ドラゴン】を入れておくのも有効)



■デッキに戻ったり出てきたり…デッキの使い方&各カード解説

 まずは使い方の解説。
 このデッキ、なんせ初見では使い方を理解することがムズかしい。

 とりあえずコレは間違いなく覚えておこう。
 「剣闘獣」モンスターのほとんどに共通する効果だ。

・このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した時、(カードの効果)する。

・このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻すことで、デッキから「剣闘獣(自身、または自身のメイン融合素材)」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。


 この効果でデッキに戻り、別の「剣闘獣」を引っ張り、効果を発揮させる。
 「戦闘を行い、無事に生き残らせる」というちょっと面倒な手順を踏んだ後に効果が発揮される分、その効果はどれもなかなか強力だ。

 いろんな戦闘補助カード(【収縮】など)を使って戦闘を繰り返し、特殊召喚を行い、その効果で自分に有利な場を作り、エクストラデッキから「融合剣闘獣」をコンタクト融合(のような特殊召喚)を行って完全制圧→そのまま勝ち、というのが基本的な流れ。



■何度も何度も喚び出そう! 【剣闘獣ガイザレス】

 では、まずはこのデッキのキーカードから紹介していこう。


 

剣闘獣ガイザレス
 闇 ☆6 鳥獣族・融合・効果
 ATK/2400 DEF/1500
「剣闘獣ベストロウリィ」+「剣闘獣」と名のついたモンスター
自分フィールド上に存在する上記のカードをデッキに戻した場合のみ、融合デッキから特殊召喚が可能(「融合」魔法カードは必要としない)。
このカードが特殊召喚に成功した時、フィールド上のカードを2枚まで破壊する事ができる。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードを融合デッキに戻す事で、デッキから「剣闘獣ベストロウリィ」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター2体を自分フィールド上に特殊召喚する。



 【ベストロウリィ】(魔法・罠破壊の鳥)をメイン融合素材とし、コンタクト融合する融合剣闘獣だ。すごく強い鳥。
 現時点で最強の剣闘獣モンスターといっていいだろう。でもただのノーマルカード。

 特殊召喚に成功すれば、それだけで場のカードを2枚も破壊することができる!
 【氷帝メビウス】と効果が似ているが、これは魔法・罠だけではなくモンスターも破壊可能!
 しかも「2枚まで破壊することができる」という究極的に強い書き方であり、0〜2枚の好きな枚数カードを破壊できるため、「相手の場に壊すカードが足らないから、自分のカードも壊さなきゃ!」みたいなことは絶対にない。

 これで苦手な【ミラーフォース】などの戦闘妨害カードややっかいなモンスターを破壊し、安心して攻撃しよう。

 攻撃した後は、相手に除去されてしまった時の被害を抑えるため、可能な限り分離しておこう。
 分離すればデッキから「剣闘獣」を2体も呼び出せるため、すぐにアドバンテージを得なおせる。
 破壊効果とあわせると、場合によっては3枚以上のアドバンテージを得られる可能性もある、とてつもない強力モンスターだ。


 なお融合剣闘獣の全てにいえることだけど、各種融合「ネオス」と同じように、
「自分フィールド上に存在する上記のカードをデッキに戻した場合のみ、融合デッキから特殊召喚が可能(「融合」魔法カードは必要としない)」
というテキストなので、特殊召喚制限があるのは「融合デッキ(エクストラデッキ)」からの特殊召喚だけ。

 つまり、一度場に出てたあとに別の場所へ送られたのなら、墓地や除外ゾーンから特殊召喚が可能!
 そう、【死者蘇生】や【早すぎた埋葬】などで復活できるということ!

 しかも、この破壊効果は「このカードが特殊召喚に成功した時〜」という条件。
 なんと墓地などから特殊召喚しても、破壊効果が発動する!
 恐るべき、とてつもない強さだ。

 しかし良いことばかりではない。
 相手の【死者蘇生】や【ゴヨウ・ガーディアン】で相手の場に特殊召喚されると、相手に効果を利用されてしまう。この点は充分に注意しよう。



 さて、【ガイザレス】の特殊召喚には【ベストロウリィ】を含めた「剣闘獣」を2体用意する必要があるが、狙って動けばそこまで難しくはない。
 ということで、狙いやすいパターンをいくつか紹介しよう。



剣闘獣ホプロムス
 地 ☆4 岩石族・効果
 ATK/700 DEF/2100
このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した場合、このカードの元々の守備力は2400になる。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、デッキから「剣闘獣ホプロムス」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。


 デッキ中、もっとも堅い下級モンスターだ。やっぱりただのノーマルカード。
 普通に守備で出しても2100は意外と堅く、突破されにくい。

手札から裏守備でセット
→相手が攻撃、戦闘を生き残る
→戦闘を行ったので、デッキに戻って別の「剣闘獣」を特殊召喚


という動きを狙えるので、つまり、

守備表示で戦闘を生き残る
→戦闘を行ったので、デッキに戻って【ベストロウリィ】を特殊召喚
→手札から「剣闘獣」を召喚してコンタクト融合!


 これであっという間に【ガイザレス】だぞ。

 もちろん、

他の「剣闘獣」の効果を使い、守備表示で特殊召喚
→守備力2400でガッチリ
→手札から【ベストロウリィ】召喚
→【ホプロムス】と【ベストロウリィ】でコンタクト融合!


というパターンも有効だ。



剣闘獣ダリウス
 地 ☆4 獣戦士族・効果
 ATK/1700 DEF/300
このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した時、自分の墓地から「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、このカードがフィールド上から離れた時自分のデッキに戻す。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、デッキから「剣闘獣ダリウス」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。



 通称、馬。墓地にある「剣闘獣」を特殊召喚できるノーマルカード。
 特殊召喚した「剣闘獣」の効果は消えてしまうし、場から離れると釣ったモンスターがデッキに戻ってしまうが、出してすぐにコンタクト融合の素材にしてしまえばまったく問題ない。
 この「融合素材を作る」というのがこのカードの最大の仕事だ。
 そのために、メイン融合素材モンスターを効率よく墓地に用意してやりたい。

 つまり、
戦闘で破壊さたり【ライトニング・ボルテックス】で、墓地に【ベストロウリィ】を置いておく
→他の「剣闘獣」効果で【ダリウス】特殊召喚
→【ダリウス】の効果で【ベストロウリィ】を墓地から蘇生
→【ダリウス】&【ベストロウリィ】でコンタクト融合!

という流れで【ガイザレス】を出してやろう。



 他にも、

・手札から「剣闘獣」召喚→【死者蘇生】などで墓地から「ベストロウリィ」を蘇生(逆でも可)→コンタクト融合

・【収縮】等で生き残らせた「剣闘獣」がいる状態で【ベストロウリィ】召喚(逆でも可)→コンタクト融合


 などなど、出す方法はわりといくらでもあるわけだ。



 なお、プロモカードなので手に入りにくいが、【E・HERO プリズマー】も【ガイザレス】の融合召喚にベストマッチだぞ。



■相手の作戦をジャマしよう! 【剣闘獣の戦車】

 【邪帝ガイウス】、【ダーク・アームド・ドラゴン】、【裁きの龍】、などなど。
 最近はモンスターの効果がドンドン強力になっており、それに対抗するために注目されているカード、それが【天罰】だ。使用するのに手札を捨てるが必要なのに、重要カードとして使われているぞ。

 その強力カードである【天罰】を、「剣闘獣」デッキでは手札コストなしで使用できてしまう!
 しかも当然のようにノーマルカードだ!

 


剣闘獣の戦車(グラディアル・チャリオット)
 カウンター罠
自分フィールド上に「剣闘獣」と名のついたモンスターが表側表示で存在する場合に発動する事ができる。
効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する。



 しかし、ヤバいのはこのカードだけではなかった。


 


剣闘獣エクイテ
 風 ☆4 鳥獣族・効果
 ATK/1600 DEF/1200
このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した時、自分の墓地から「剣闘獣」と名のついたカード1枚を選択し手札に加える。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、デッキから「剣闘獣エクイテ」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。



 墓地から「剣闘獣」と名のついたカードを手札に回収できるカード。
 そう、回収するのは『「剣闘獣」と名のついたカード』。

 ・・・、つまりモンスターだけじゃなく、魔法・罠も回収できるぞ!!
 これで【剣闘獣の戦車】が使いまわせる! もう意味不明!

 本来手札を捨てて発動する【天罰】がタダで発動、しかも使いまわせるとかいう謎コンボ。
 こんなことされれば相手の場はガタガタになること必至。
 もちろん【剣闘獣の戦車】回収専用ではなく、「剣闘獣」モンスターを回収して戦力を整えたり、【剣闘獣の闘器〜】を回収することも可能。

 攻撃力1600というのは決して高いわけではないけど、【魔導戦士ブレイカー】が禁止になっている今現在では、まぁ許せる数値ともいえる。
 恐るべき汎用性を誇る強力な「剣闘獣」だ。
 あ、やっぱりノーマルカードです。はい。




 では、各カードの使い方を説明していこう。
 テーマデッキらしく、遊戯王においての基本的なカード以外、全てが専用の特殊なカードばかりだ。なので、解説はちょっと長いぞ。


剣闘獣ベストロウリィ
 風 ☆4 鳥獣族・効果
 ATK/1500 DEF/800
このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した場合、フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、デッキから「剣闘獣ベストロウリィ」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。


 通称、「鳥」。魔法・罠破壊効果を持った「剣闘獣」だ。ノーマルカ(略
 破壊効果は充分強いとはいえ、そこまで重要な「剣闘獣」には見えないのだが…これは、可能な限り3積みすべきカード。
 現時点最強の融合剣闘獣である、【剣闘獣ガイザレス】のメイン融合素材だからである。



剣闘獣ラクエル
 炎 ☆4 獣戦士族・効果
 ATK/1800 DEF/400
このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した場合、このカードの元々の攻撃力は2100になる。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、デッキから「剣闘獣ラクエル」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。


 このデッキの下級効果モンスターの中で、もっとも高い攻撃力1800を持った「剣闘獣」だ。
 デッキから特殊召喚すると攻撃力2100になる。珍しくレア。
 攻撃力2100といえば【サイバー・ドラゴン】と同じ数値。なかなか頼りになるパワーだ。

 とはいえ、しょせんは攻撃力が上がるだけの効果。無理にデッキからの特殊召喚を狙う必要はない。
 特に出したいモンスターがいない場合に出す、といった認識でOKだ。
 手札から通常召喚可能な、もっとも優秀なアタッカーという認識でかまわないだろう。まぁそこが強いんだけどね。

 また、【剣闘獣ヘラクレイノス】のメイン融合素材だ。
 詳しくは後述。



剣闘獣ムルミロ
 水 ☆3 魚族・効果
 ATK/800 DEF/400
このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した場合、フィールド上の表側表示モンスター1体を破壊する。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、デッキから「剣闘獣ムルミロ」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。


 通称、魚。モンスター破壊効果を持ったレアの「剣闘獣」だ。
 効果が非常にわかりやすい、かつ強力なためか、攻守ともに非常に貧弱。

 なので、
・相手が裏守備【ホプロムス】に攻撃(【ホプロムス】が生き残ってデッキに戻る)→このカードを特殊召喚&相手を除去
というのがもっとも美しい流れ。
 相手のモンスターを除去するので、次のターンの攻撃はダイレクトになることが多いハズだ。
 そこで別の「剣闘獣」にチェンジするようにしよう。

 なお、破壊可能なのは「表側表示モンスター」だけなので裏守備モンスターは破壊できない。
 また、この効果は強制効果なので、相手の場に表側表示モンスターがいなければ自分のモンスターを破壊しなければならなくなる。
 そういう時はこのモンスターを呼ばなければいいだけなので、このカードのパワーが下がるわけではない。
 忘れないように注意しよう。



剣闘獣スパルティクス
 地 ☆5 恐竜族・効果
 ATK/2200 DEF/1600
「剣闘獣ホプロムス」以外の効果によって、このカードを特殊召喚する事はできない。
このカードが特殊召喚に成功した時、デッキから「闘器」と名のついた装備魔法カード1枚を手札に加える。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、デッキから「剣闘獣スパルティクス」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。


 スーパーレアの恐竜さん。【ホプロムス】(堅いヤツ)からのみ特殊召喚可能な「剣闘獣」だ。
 攻撃力は2200と上級にしてはちょっと低いが、特殊召喚で呼ぶという意味でならまぁなかなかの数値。

 効果により、デッキから「闘器」と名のついた装備魔法を手札に加える。
 デッキに入っている「闘器」はどれも強力なので、タダで手札にはいるのなら自然と効果も強力なものに。

 ただし、【死者蘇生】などでも特殊召喚できないので、手札に来るとアドバンス召喚で場に出さないかぎりはただの無駄カードになる。だから1枚だけ。
 【ライトニング・ボルテックス】のコストにするなり、【洗脳】で相手のモンスターをリリースするなりしてなんとかしよう。



剣闘獣アンダル
 ☆4 地属性 獣戦士族 通常
 ATK/1900 DEF/1500


 攻撃力1900という優秀な数値を持つ、「剣闘獣」のクマさん。
 バニラカードの雄ともいえる戦闘数値で、当然ノーマルカード。
 【剣闘訓練所】でサーチできて、【E・HEROエアーマン】などの攻撃力1800以上の強力モンスターを一方的に戦闘破壊してくれるぞ。

 しかし自力でデッキに戻ることができないなど、使いにくい面も目立つので、好みで採用するといいだろう。
 一応、コンタクト融合の素材にすることはできるので、そこは忘れないようにしよう。



 

剣闘獣ヘラクレイノス
 炎 ☆8 獣戦士族・融合・効果
 ATK/3000 DEF/2800
「剣闘獣ラクエル」+「剣闘獣」と名のついたモンスター×2
自分フィールド上に存在する上記のカードをデッキに戻した場合のみ、融合デッキから特殊召喚が可能(「融合」魔法カードは必要としない)。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、手札を1枚捨てる事で魔法または罠カードの発動を無効にし、それを破壊する。


 【ラクエル】からトリプルコンタクト融合(のようなもの)で特殊召喚する融合剣闘獣だ。
 このデッキに入っている『「剣闘獣」の中では』唯一のウルトラレア。

 合計3体の素材を必要とするだけあり、数値はかなり高い。
 そして手札のある限り、相手の魔法・罠カードの発動を無効化できる強力な効果を持つ。
 状況によってはこれで完封できる可能性があるほどだ。

 しかし、他の融合剣闘獣と違って、戦闘後に分離することはできないので注意しよう。
 また、これ1枚を失うことは3枚分のアドバンテージを失うことと同じ。
 除去される可能性があるときは絶対に出さず、トドメ刺すとき専用の、良い意味でのオーバーキルカードと思って運用しよう。

 ついでに、【剣闘獣の戦車】と併用すれば、魔法、罠、モンスター効果、これらを全て止められる完全無欠な場を構築することも可能だ!



剣闘獣ゲオルディアス
 闇 ☆7 恐竜族・融合・効果
 ATK/2600 DEF/1500
「剣闘獣スパルティクス」+「剣闘獣」と名のついたモンスター
 自分フィールド上に存在する上記のカードをデッキに戻した場合のみ、融合デッキから特殊召喚が可能(「融合」魔法カードは必要としない)。
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの守備力分のダメージを相手ライフに与える。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードを融合デッキに戻す事で、デッキから「剣闘獣スパルティクス」以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター2体を自分フィールド上に特殊召喚する。


 【スパルティクス】(装備を探すヤツ)をメイン融合素材とし、コンタクト融合(のようなもの)で特殊召喚できる融合剣闘獣だ。

 とはいうものの、「戦闘で破壊したモンスターの守備分のダメージを相手ライフに与える」という、貫通より弱いライフ突破効果しか持たず、メイン融合素材が重い【スパルティクス】であるため、優先して場に出す必要はない。
 一応、戦闘後にデッキに戻せば「剣闘獣」を2体特殊召喚できる点は優秀。

 最後のライフ一押しが足りないときなどに、こういう融合剣闘獣もあるよ、というのを忘れなければOK。



剣闘獣の闘器マニカ
 装備魔法
「剣闘獣」と名のついたモンスターにのみ装備可能。
このカードを装備している限り、装備モンスターは戦闘によっては破壊されない(ダメージ計算は適用する)。
装備モンスターが自分フィールド上からデッキに戻る事によってこのカードが墓地へ送られた時、このカードを手札に戻す。


 【スパルティクス】でサーチ可能なカード。ノーマル。
 装備モンスターは戦闘で破壊されなくなるので、バックダメージを覚悟して特攻すれば確実に特殊召喚効果を発動できるようになる。
 また、守備にしておけば、やられない壁モンスターとしても活用できるようになる。
 「剣闘獣」に無駄な戦闘をするのはかなり危険な行為なのだから、相乗効果でさらに優秀な壁化。

 ただし、攻撃力が負けている相手への特攻アタック時に【サイクロン】で割られると大変なことになる。
 そこは注意しよう。



剣闘獣の闘器デーモンズシールド
 装備魔法
「剣闘獣」と名のついたモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターが破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。
装備モンスターが自分フィールド上からデッキに戻る事によってこのカードが墓地へ送られた時、このカードを手札に戻す。


 装備モンスターに破壊耐性を持たせる装備魔法。ノーマルです。
 もちろん【スパルティクス】でサーチ可能だ。

 【マニカ】と違い、戦闘破壊以外にも耐性がつくため、こちらのほうが便利。
 ただし、【マニカ】は戦闘で破壊される状況になっても場に残るけど、その場合こっちは使い捨てになる。
 そこは一長一短。

 でも基本的にはこちらのほうが便利なので、好みで【マニカ】1枚→【デーモンズシールド】の2枚目にしてもOKだろう。

 なお【マニカ】にもいえることだけど、ゲーム除外やバウンス(手札戻し)など、破壊以外の除去には無力なので注意。



剣闘訓練所(グラディアルトレーナー)
 通常魔法
自分のデッキからレベル4以下の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を手札に加える。


 そのまんま、「剣闘獣」専用の【増援】だ。弱いわけないよね。レアリティも安いノーマル。
 そのときの状況に応じ、必要な「剣闘獣」を手札に加えよう。




■使用上の注意 :わかりにくいルールの解説

 では最後に、ちょっとわかりにくい細かいルールの解説を。


●デッキに戻る効果
 これは任意効果。
 つまり、「発動したくないときは発動しなくても良い」ということ。
 意外と便利に使えるので、忘れないようにしよう。


●相手にコントロールを奪われた時?
 【洗脳−ブレインコントロール−】などで相手に「剣闘獣」のコントロールを奪われて、攻撃されてそれが通ったとき。
 相手のデッキに特殊召喚可能な「剣闘獣」が入っていない場合、解決不能なカードをデッキに戻すことは「空撃ちになる」という扱いらしく、意味もなくデッキに戻されることはない。
(デッキの中身はちゃんと把握しておかなくてはいけない、ということだそうな)
 これ重要。
 意味もなくデッキには戻らされては大変。コントロール奪取が超除去カードになってしまうところだった。

 相手も剣闘獣デッキだった場合は大人しくあきらめよう。南無。


●コンタクト融合の優先権について
 場に「剣闘獣」モンスターがおり、【剣闘獣ベストロウリィ】を召喚。
 すぐに【剣闘獣ガイザレス】になりたいところだけど、ちょっと待つ必要がある。

 場のカードのテキストを使用するのなら、優先権を行使して相手のカード発動前に起動できるのだけど、コンタクト融合は効果の使用ではなく「別のカードの使用」なので、コンタクト融合するためにはいったん優先権を放棄しなければならない。

 どういうことかというと、たとえば相手の場にモンスター1体と、伏せカード(【奈落の落とし穴】)があったとしよう。

 ここで【ベストロウリィ】を手札から召喚。(もう1体「剣闘獣」がいる状態)
 優先権で(場の)効果使用やクイックエフェクトを使用しない場合、【ガイザレス】へコンタクト融合する前に、いったん優先権を放棄する必要がある。

 すると優先権が相手に移るため、【ベストロウリィ】の召喚に対して相手が【奈落の落とし穴】の発動できる。
 結果、【ガイザレス】の特殊召喚は防がれた、ということになるわけだ。

 「【サイバー・ドラゴン】特殊召喚→【キメラテック・フォートレス・ドラゴン】への動き」や、「【増援】でサーチ→召喚前の優先権放棄後、【マインド・クラッシュ】が可能」の動きとほぼ同じだ。

 めんどくさいルールだけど、ちゃんと確認しながらゲームを進行しよう。


●コンタクト融合の素材の表示形式
 前までは「裏側表示モンスターはコンタクト融合の素材にできない」という裁定だったのだけど、今の段階では「裏側表示モンスターでもコンタクト融合の素材として使用可能」になっている。

 実は重要。
 すぐ↑のケース、既に「剣闘獣」がいる状態で【ベストロウリィ】を出して【ガイザレス】への融合を狙いたい場合、【ベストロウリィ】を裏守備で出してやれば、【奈落の落とし穴】や【激流葬】などをかわしてコンタクト融合することが可能になるわけだ。

 まぁ結局【ガイザレス】本人が奈落に落ちたり流されたりで、けっきょく被害があって痛いことは痛いんだけど、【ガイザレス】の除去効果自体は発動するので、こちらのほうがまだマシなことが多いはず。

 しかしこれは【ガイザレス】を呼び出すときの話。
 もし呼び出すのが【ヘラクレイノス】だった場合、手札さえあれば【奈落の落とし穴】などを無効化できるため、圧倒的優位な条件で呼び出せるぞ。


●コンタクト融合と、デッキに戻った後の特殊召喚の差
 「コンタクト融合」はチェーンに乗らない特殊召喚。
 こっちは【神の宣告】や【ライオウ】で無効化可能だ。

 逆に、「デッキに戻して特殊召喚」はチェーンに乗る特殊召喚効果。
 【神の宣告】や【ライオウ】で無効化はできない。
(【デスカリバーナイト】や【天罰】で無効化は可能)

 なお、この「デッキに戻る」行為は「コスト」だ。
 【天罰】で無効化されても、デッキの中のカードは破壊不可能なので、特に墓地は増えない。
 デッキに戻ろうとしているカードをチェーンして破壊しようとしても、チェーン確認の時点で既にデッキに戻っているので、そういうこともできない。


●デッキに戻す特殊召喚のタイミング
 テキストを見れば一目瞭然だけど、特殊召喚するタイミングは「バトルフェイズの終了時」

 よーするに特殊召喚されるのは「エンドステップ」というタイミングなので、別にダメージステップ中というわけではない。

 なので「デッキに戻して特殊召喚」に対して、ダメージステップ中には使えない【激流葬】や【奈落の落とし穴】が発動可能で、【ダリウス】や【エクイテ】の回収効果に対して【D.D.クロウ】で妨害してやることも可能。


●デッキに戻す順番
 一度のバトルフェイズで2体以上のモンスターをデッキに戻す場合、1体目効果にチェーン→2体目発動、という流れにはならない。

 1体目の効果を発動、効果を全て解決後に、2体目を戻して効果を解決、という流れになる。
 一気に2体以上戻さず、ちゃんと1体ずつ効果を処理しましょうね、というお話。


●【剣闘獣ヘラクレイノス】の効果について
 ダメージステップでも発動可能。
 同一チェーン上で複数回の起動が可能。
(「相手が【収縮】使用→チェーン、【ヘラクレイノス】でそれ止める→さらにチェーンで相手【収縮】→こっちもさらにチェーン、それ止める」など)
 ただし誘発即時効果なのでスペルスピードは2。スペルスピード3であるカウンター罠を消すことはできない。


●デッキに戻るのは相手ターンでもOK
 一応解説。
 【ホプロムス】でも触れたけど、デッキに戻るのは相手ターン中でもOK。
 相手ターンを【和睦の使者】で戦闘を生き延び、その後デッキに戻る→特殊召喚はOKだ。
 【収縮】等を駆使して相手の攻撃をいなして、モンスターを特殊召喚させよう。




 なお、対戦している相手側のプレイングの問題だけど、「剣闘獣」相手に守備表示モンスターを用意することは極力避けよう。
 「剣闘獣」は「戦闘さえ行うことができれば、ほぼどんな場でも挽回できる」ほどの驚異的な効果を持っている。
 ということは、相手に「攻撃する的」を与えることは非常に危険ということになるからだ。
 場合によってはダイレクトアタックを覚悟してでも、守備モンスターを出さないほうがいいこともあるくらい。
 しかしライフを失うばかりでは勝てないので、状況によりけり。臨機応変に対応しよう。



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