トップカードゲーム戦記→(07.06.13)

 
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カードゲームレビューその零 いけっち店長の視点について説明

 

 このコーナーではこれから、(有)遊縁・代表取締役 池田芳正が、フランチャイズ各店様、日々コミュニケーションを取っているお客様から寄せられた意見をもとに、その時々において各メーカーTCGに対して、評価できる点、問題点指摘、その解決策の提案を行っていきたいと思います。

 簡単に言うと、日々皆さんがデュエルスペース等で「あのゲームはこうだよね」とお話しているような事を、文章化してみようってだけのコーナーです。


 さて、本文を御読み頂く前に、今回はこの僕、“いけっち店長”が、どういう視点でTCGを分析し、どう評価していくのか、また、その視点で記事を書く理由をご説明したいと思います。



1・メーカーとユーザー、さらにショップ。この3者の視点は明らかに違う

 例えばこの春、とあるメーカーの方々は、僕にしきりに“ブルードラゴン ロールプレイングカードゲーム”についてどう思うか、という質問をされました。
「ものすごいプロモーション攻勢で、春のTCG市場を席巻するのではないかと思っていたが、現在のところあまり・・」
というものでした。

 あっけに取られた、と言うのが正直なところでした。
 ユーザー、ショップの皆さんもそうでしょう。
(ここはメーカーの方々も読んでいらっしゃるので、読者層を分けて説明しなければなりません)

 はっきり言って、ユーザー、ショップの方々で、“ブルードラゴン カードゲーム”が爆発的にヒットする、と考えていた人はいないのではないでしょうか?

 いやいや、実際にはまだこれから、売れるかも知れませんよ? コナミさんも頑張るでしょうし。
 しかし、今回はそこが問題なのではありません。「ユーザー、ショップが、売れると思っているかどうか」です。

 ここでマイクロ・ソフトの戦略的コンテンツである“ブルードラゴンプロジェクト”そのものについて語るつもりはありません。(本当は言いたいが言い出すときりが無い。僕は元々テレビゲーム販売業なので)

 問題は、業界の上の方では、でかいプロモーションがお金をかけて、色んなメーカーを巻き込んで動いていて・・・それだけで「売れるのでは?!」と判断される事が多々あり・・・
 ユーザーが持っていない情報を持っている(それが正しい事も、全く間違っている事もあります)が故に、とにかくユーザーとは全く視点が違う、という事なのです。

 たった1回、分析力のあるユーザー代表に・・・実績のある“オピニオンリーダー”に意見を聞いていれば、“ブルードラゴン カードゲーム”が主流レベルになるかどうか、判断は出来ていたでしょう。

 しかし、発売直前になってから、「・・・・あれ?」という感想を持つという事は、やはりメーカーの方々の中には、ユーザーとは全く違った判断基準を持っている方がいる、という事なのです。

 今まで、当ホームページは、あくまでユーザー・ショップの立場からの視点で記事を書いてきました。
 今後もそのスタンスは変わりませんが、ユーザー・ショップの考えている事を、メーカーの方々により正確に理解していただく為に、「なぜユーザーはそう考えるのか」も具体的に説明する必要があると考えるようになってきました。
 つまり、ユーザーの人達にとっては「当たり前じゃん。なんでわざわざ説明してるの?」という文章も入るという事です。


 ちなみに、メーカーが情報を最初から全て出さないのは、当たり前の事です。
 販売計画上、情報開示をコントロールして、演出する必要があるからですね。
 例えば、夏に強いカードが出るとして、その次の秋に出る強いカードの情報が春に出てしまうと、夏のカードが盛り下がっちゃうでしょ。

 いやいや、ずるくないですよ。ユーザーだって、楽しみにしていた物の発売直前にそれを上回るものの情報が出ちゃったら、盛り下がるじゃないですか。

 「だったら夏のを買わずに、秋のを買えば良い」って?
 いや・・アホな(笑)
 この仕組みだと、秋のが出る前に、冬の情報が出るんですよ。いつまでも買えないじゃないですか(笑)

(このたとえ話で・・・中学生にも理解して貰いつつ、常識的社会人に読んでもらえる記事を書く難しさを痛感しています。
いやー、思春期って、世の中の仕組みの一部が見えてきて、経済資本主義に反感を持つ頃ですからね。ちゃんと説明しておかないと)



2・三者の視点で物を見る

 僕は、ユーザー、ショップ、そして少しですがメーカーとしての視点をある程度持ちあわせている数少ない人間です。

 ここで「偉そうに」と思われた方はもう読まないで。
 社会人が、自分の仕事と、それを処理する自分の能力にある程度の自信を持つのは当然の事です。
 仕事に自信が無ければ、本当の意味での仕事にはなりません。
 「野球部の学生は、他の学生より野球がうまい」ぐらいの、当たり前の話です。
 こんな当たり前の事に対して「偉そう」と否定的に捉える人間は、どこか視点が歪んでいると言えるでしょう。
 誰に対しても「自信を持つな!」と言っているようなものです。

 さて、そんなの当たり前だよ、という大人の方に続けたいと思います。

 ユーザーには、ユーザーにしかわからない「正しい視点」があります。
 ショップには、ショップゆえに解る「問題点」があります。
 メーカーには、言うわけにいかない「解っているけどそうできないダメな理由」があります。

 あらためて、僕は、ユーザー、ショップ、そして少しですがメーカーとしての視点をある程度持ちあわせている数少ない人間です。
 ですから、この立場を利用して、皆さんに記事をお届けしたいと考えています。


 僕は、メーカーさんに対して、委託された商品のブラッシュアップや、商品企画、販売企画をお手伝いする仕事を請け負っています。
 玩具販売店社員として、ホビー、テレビゲームの専門家として10年勤めてきました。
 カードゲーム専門店経営者として7年レジに立ってきました。
 その間ずっと、カードゲームユーザーです。


 ユーザーとして、「レアカード手に入らねえぇぇえ!」と言い続け、ゲーム性を破壊するカードを見ては「もしかして・・・馬鹿が作ってるんじゃないのか?」と不安になり・・・(デザイナーのみなさんごめんなさい。でも本当にそう思うのがユーザーです。“強い”のは別に良いんですよ。ええ)
 ショップとして仕入れのたび、「商品情報が少なすぎる!」「専門店では配分カットされて、トイザらスでは山積みとは、どういう事だ?! 理由はだいたいわかるけど!」(メーカーの販売計画担当の方ごめんなさい。しかしTCG専門店は自分達の立場の弱さをほとほと痛感しているか、あるいは全く気付いてさえいないかどちらかなのです)と悩み、
 メーカーとして商品開発時に、「プロモーション費用をかけずにブームを起こす手段は他に無いのか」「これではユーザーが喜んでもショップが納得しない」「大手小売で扱ってもらう為の営業戦略が別口に必要」等のアンビバレンツも、一通り、経験してきたつもりです。

 ついでに言うと、フランチャイズのSV(スーパーバイザー)として、「ノウハウを広める」事に対して四苦八苦している最中でもあります。(店作りは永遠に勉強でしょう)

 3つの視点の比重はそれぞれ違いますが、少なくとも僕は、三者の立場を理解したうえで商品開発、販促についての意見をプレゼンできます。
 東京に出てきて2年間、ことカードゲームに関しては僕と同じか、僕以上の分析ができる人は数人いましたが、あくまで数人。レアなのは間違いありません。

 レアである。それだけで価値がある。TCGユーザーなら例えそれがカスレアでも、オンリー・ワンである限り、「生かす手段がある」事をご存知でしょう。
 僕はその視点で記事を書いていきます。



3・批評するだけでなく建設的に

 「メーカーに対して問題点を指摘して苦言を呈す記事」を書くことを、僕は長らく封印して来たつもりです。ここ1年間は特に顕著でした。

 わざわざ記事にしてメーカーの方に聞いてもらおうとしなくても、東京にいればそれなりにメーカーの方とお話しするチャンスがあります。
 気付いた問題点を大声で喚きたてなくても、まずメーカーの方にお話して御理解頂き、使える意見を取り入れてもらうか、「出来ない理由」を納得の行く形で説明して頂ければ、記事にする必要はありません。
 目的はあくまで「問題点の解決」であって、「文句を言う記事を書く事」ではないのですから。

 確かに、メーカーをズバズバと切れ味の良く非難する記事を書いていれば、
「さすがいけっち店長! 俺たちが思っていて言葉にならない不満をズバリと指摘してのけるッ そこにシビれる! あこがれるゥ!」
となるかも知れません(笑)

 しかしそこには、大した生産性が無いばかりか、ユーザーやショップの、メーカーに対する不信感を煽る事になりかねない危険性があります。

 いや・・・なるでしょう。
 端的に言って僕は、僕が「このゲームは駄目だ! 理由はこれこれ、こういう理由で、買ってはいけない!」と書くと、ものによっては相当なマイナス経済効果をもたらす事になる、と思っていますから。

 妄想? そりゃそれでいきなりそのゲームが滅ぶとか考えてはいません。僕の考えに同調して下さるのは、TCGユーザーのほんの数パーセントでしょう。
 しかし、その数パーセントの方々の中には、各コミュニティーで大きな影響力を持つオピニオンリーダーの方々もいるでしょう。
 その方たちはコミュニティーの情報発信源として、まわりの友人たちに頼りにされている「より多くの消費者に影響力のある消費者」です。

 そういった人達は、当ホームページ以外にも、多くの優れた情報ソースを持っている事と思います。
 直接的にひとつの記事に影響される事は無くても、それらに影響されあった情報ソースを見る事で(僕だって他の情報ソースからの影響を受けつつ記事を書いているのですから)、相互補完されて拡散されていきます。

 当ホームページが仮に、何かのTCGを強く非難したとします。それに同調するにしろ、非難するにしろ、何らかの波紋は広がる事でしょう。最終的には、当ホームページと全く違う、別のマスな情報源で話題にされる事になります。

 僕はネット上のひとりひとりの情報発信の影響力を、決して舐めていません。
 おそらく、僕が見ているいくつかのブログの執筆者本人以上に、その影響力を信じています。

 誰かが話題にする、という事は、そうした他の影響力のある所でも話題にされる、という事なのです。数百倍に拡散する、という事なのです。

 だからこそ僕は、当ホームページの影響力をむやみに使うわけにはいきません。一年前、「マスコミを志す」と言った時から、「言うべき事を言い」「言うべきで無い事は言わない」のが僕のスタンスになりました。


 だから僕は、お勧めできるゲームの記事を書きます。
 お勧めしたくないゲームは、特に非難せず、ただ、書かないだけにします。(あるいは、途中から書かなくなります)
 中には、単に店で商売として大きく扱っていないから(あまり売れてないから)記事にしないだけの物もあります。
 記事にしないゲーム全てを暗に非難している訳ではないので、その点は誤解無きようお願いいたします。

 売れてるけどほとんどのお店で売り切れてたり、僕がやってないから記事に出来ないゲームもあるけどね・・・レンジャーズストライクとか。作ってる人たちはなかなかの傑物だと思うけど。


 そんな訳で、当ホームページでお勧めしているカードゲームのほとんどは、僕がそのゲームの製作スタッフと個人的にお話して信頼したものや、メーカーのサポートやゲームデザイン、プロモーションの計画性を見て、「信頼に値する」と考えたものです。

 だからこそ、基本的には、その商品の優れている点を皆様にお伝えした上で、どうしても言っておいたほうがよい問題点を指摘し、その解決策を提示したいと思います。

 メーカー様へ。「どうしても言っておいたほうがよい問題点」を指摘すること、これは譲れません!
 物を買っていただく立場の人間として当たり前の事です。お客さまには、
○これがこの商品のセールスポイント
○しかしこういう問題点がある
○ご納得の上、お買い求め下さい
と全て説明するのが当たり前です!
 これはメーカーさんも全く同じでしょう。湯沸かし器の危険性はちゃんと伝えましょう、という事です。(ちょっと危険な例えか)



 ・・・・さて、長くなりましたが、以上3点、ご理解頂いた上で、今後の記事をご覧頂ければ幸いです。
 カードゲームを、もっと楽しく。そして長く安定した市場に成長させるために。
 メーカー、ショップ、ユーザーが、お互いに信頼しあえる市場を作る為に、お手伝いしたいと考えています。

 

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