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短期集中コーナー、「毎日ディメンションゼロ その2」

ディメンション・ゼロに関して毎日毎日、書きたいことが山のよーに出てくるので、
このさい「毎日必ず何かを書く!」と規定して、書き漏らしのないようにしよう、と思い立ちました。
基本的には、土・日・祝日以外は毎日更新する予定。
更新履歴には書き込みませんので、皆様、ぜひ毎日チェックしてくださいね。
まだ読んでいない人は「毎日ディメンションゼロ その1」もよろしく。


攻略の章
■05/10/28 第2話 初心者講座その1
■05/10/31 第3話 初心者講座その2
■05/11/02 第4話 初心者講座その3 これから始める、あるいは「わけわかんねぇ」で止まってる方々へ
■05/11/04 第5話 徳島ビフォアセンチュリーカップ優勝デッキ紹介
■05/11/11 第6話 先出しカード情報・黒編
■05/11/14 第7話 先出しカード情報・水編
■05/11/15 第8話 先出しカード情報・白編
■05/11/16 第9話 練馬春日ビフォアセンチュリーカップ優勝デッキ紹介
■05/11/17 第10話 先出しカード情報・赤編
■05/11/18 第11話 先出しカード情報・緑編
■05/11/21 第12話 先出しカード情報・追加編
 
開発秘話
■05/11/08 第3話 「言葉を選ぶ・前編」
■05/11/24 第4話 ロマネコンティ飲みたかった
■05/11/25 第5話 いよいよ発売
 
はたらくおじさんの章
■05/11/07 第7話 大会の問題点、制限時間
■05/11/10 第8話 テストプレイって、ゲームするだけ?
 
ホームページご紹介のコーナー
■05/11/22 第3回
 
ディメンションゼロ制作秘話の章
■05/11/01 第2話 “実はすごい事になっている”
 


無事発売されましたので、「毎日ディメンションゼロ」は終了です。
ほかにもまだ書きたいことはありますが、ディメンションゼロ研究所(開設予定)や独り言などで更新していく予定です。



■05/11/25 開発秘話の章 5話 いよいよ発売


 いよいよ、ディメンション・ゼロが発売です。
 いや〜〜〜! 長かった! 待ちに待ちましたよ。

 ですが、長かった、とはいえ、感じとしては“待ちくたびれた”わけではありませんね。走りっぱなしでしたから。
 発売日は26日となっていますが、発送期間の間に祝日をはさんだため、実際にはすでにほとんどのお店に荷物が届いていると思います。
 そこで、ブロッコリーさんから、異例とも言える告知が、全国500件あまりの小売店に送られました。

「発売は、26日からとなっておりますが、前日の25日から販売して頂いて構いません。しかし、25日より前に販売することは、お控えください」

 そして、これもファックスで送られてきた情報ですが、わざわざ発売日について告知がされていたにもかかわらず、一部のこらえ性の無いお店が、なんとそれより前にフライング販売してしまいました。
 「うおぉ、よそより早く仕入れて、先に売って客をつかまえるぜええ!」という目的だったのでしょう。
 競合店の多い場所とかでしたら、仕方ないかも・・・とは言えません。
 ルール違反はルール違反。

 しかも、Dー0という“競技”としてのカードゲームなのですから、1日でも早く手に入る店があった場合、そこで買ったプレイヤーは、1日早く情報を得、1日早く練習できるのですから、あきらかに有利です。
 胸を張って競技に出るには、「同じスタートラインからスタートした」事実が必要でしょう。
 もちろんお客さまは悪くないですよ。目の前に商品があれば「お、もう発売日か」と思うでしょう。
 そのお客さまが、「え!? 発売日まだたったの?」と後ろめたさを感じてしまったとしたら、それはフライング販売したお店のせいですよ。



 僕たちテストプレイヤーやブロッコリーさんなどのD−0関係者が、どんなに大会に参加したくても参加できないのは、一体なぜなのか?
 それは競技の公平性を保つため。
 シングル販売の価格も、付ける部署とテストプレイヤーの部署を分けてファイヤーウォールを設定している(本当言うと、お客さまの注文と買取の関係でくるくる上下するので、関係ないかも知れませんが)と言うのに、ただ「早く売って客を捕まえたい」という目的でのフライング販売は、正直、腹が立つやら情けないやら。

 昔、当店の近所でも、マジックのプレリリースパーティ(発売1週間前に全国で開催されるお試し大会)でのシールド戦用パックを多めに申請して、実際には少しの参加者で開催してブースターをあまらせ、発売1週間前にフライング販売、客を呼ぶ、という手段を繰り返した店がありました。
 当然それはメーカーにばれて、公認大会運営店舗から外されたわけですが、その時のそのお店の言い分は、「たくさん仕入れて、売ってやっているんだから、いいじゃないか!」だったそうで。
 うーん。
 マジックは世界的な“競技”。ですがこのお店は、あくまでも普通のおもちゃ屋さんでしたから、その扱いに対して決定的な勘違いをされていたのかもしれません。

 今回フライング販売したお店も、そういった普通のおもちゃ屋なのかもしれません。
 ですが、もしカードゲームの専門店だったとしたら・・・。
 僕たちも、省みるところがありそうです。反面教師にするべきなんでしょうね・・。(件のお店は、注意がいったらしいです)

 商品が届いていても慌てず、メーカーの発売日を守ろう、メーカーと協力体制を取って業界を盛り上げていこう、と考えてくださっているお店がある限り、カードゲームはもっと元気になって行けるだろう、と考えています。



 あと、どーしても書いておきたい事がひとつ。
 なぜならば、俺がチキン野郎ゆえに!!

 発売したカードを見て、「絶対にみんな、こういうだろ〜な〜」のコーナー!!(ドンドン、パフパフ)
 前もって文句言われそうな事を書いて、防御しておこうという、後ろ向き企画であります!

ハリー  「何もそんな恥ずかしい事書かなくても・・・どんなゲームも、『強い弱い』は言われますし、実際『強い弱い』もあるでしょう。無い方が変だし。
 D-0は公式大会という、はっきりとした結論を出す場所があるんだから、皆さんに試してもらえば良いじゃないですか。
 で、あとは公式大会の結果待ちですよ」

僕    「・・そりゃそうだ。ハリーの言う通りじゃわい。『強いと思うカードがあれば、使えば良い。そして結果を出せば良い』それがすべてだ。
 ・・・だけど、自分ではそのカードで結果も出せないのに『このカードおかしいよ。カードキングダムはアホやね』とか言う人がいたら、悔しくない?」

ハリー  「結果が出ないなら、それは壊れたカードではないこと。最大目的である『考えなしに使っても、それ1枚を引けば勝てるという、壊れカードを出さない』は達成できたという事で、それこそ、聞こえなかったことにするしかないじゃないですか」

僕    「そうはしたくないわい!(じたばた)いや、大体はそうする・・というか、『強い弱い』を自分で確かめていく、そこを楽しんでもらうのがカードゲームの魅力のひとつだから、そこは何も言わんが、何も言わんかったら好き放題に文句言う人がいるぞ」

ハリー  「テストプレイヤーとして表に出てきた以上、何かあったら真っ先に非難されるのは最初からわかっていた事。
 また、実際には何も無くても、ただ単に文句を言いたいだけの人も、我々の悪口を言うでしょう。
 われわれは、悪く言うならばスケープゴートなのです。ご認識の上だと思っていましたが?」

僕    「うっ! ・・・・もちろん、知っていたさ」

ハリー  「では、覚悟が足りなかったと」

僕    「・・・ねえ、もし仮に、『そうだ』と言ったら?」

ハリー  「宇宙に帰ります」

 ・・・・・母星が爆発したはずのハリーを宇宙に帰すわけには行かないので、甘んじて非難を受けることにしました。

 ですが我々も、「販売店からのメーカーに生の声を伝えたい!」という思いから今まで様々な活動をしてきました。
 お客さまの中にも、「プレイヤーからの生の声を伝えたい!」と言う人がいるでしょう。

 ですので、ディメンション・ゼロの、「ここがおかしいじゃねぇか!」とか、「こいつ強すぎ!」とか、大会形式やカードについて思うところがありましたら、ご意見をオフィシャルページのメールフォームや、大会主催者に伝えてみてください。
 回りまわって、直接の関係者まで届くと思います。

 ただし!!

 カードの強さ弱さに関する場合は、充分に吟味し、大会で勝利を重ね、結果を出してから、理論的に「これこれ、こういう理屈でおかしくて、やってみたらこうでしたよ」とお書きください。


○手札破壊ストラテジーが軽くて、強すぎるんじゃねーのか?!
 これは絶対言われるだろう、と思ってます。
 ドローである【益々繁盛】も言われるだろうなぁ〜とか思ってました。 
 うむ。そうかもしれません。
 では、お使いください(うわっ! 偉そう?!)。
 いや・・・どう書けばいいんだろう? その・・・ね? 僕もそう思ったんですよ。最初は。本当に。
 じゃあ、今は弱いと思ってるのかっつーと、そういう事でもなくて、相手によるっつーか。
 とりあえず言えることは、「【益々繁盛】と同じく、考えなしに使ってもしかたないよ」という事です。ぜひ皆さん、お試しください。


○でかいユニットが強すぎないか?
 絶対、こういう意見もある。


○小さいユニットが強すぎないか?
 つまり、大きかろうと小さかろうと、どっちにも使えるユニットがある、という事かと。


○レアだけが強くないか?
 それは無い。絶対にない。もちろん、「強いレアもある」だし、「レアを多く使うデッキも作れる」でしょう。
 でもこれが、例えばアンコモンとレアが入れ替わっていたら? ビフォアストラクチャーを見てもらえればわかるように、【グレン・リベット】や【玩具商人ペンギン・ポー】とかがレアに。
 コモンとレアが入れ替わったら? 【益々繁盛】がレアだったら、青のデッキを作るのが難しくなりそうです。
 「人気になりそうなカードだからレアにしよう」という設定ではないことがわかってもらえると思います。

 



■05/11/24 開発秘話の章 4話 ロマネコンティ飲みたかった


 某月某日。

木谷会長「25日の前夜祭ですけどね。何か面白いイベントというか、演出はありませんかね?」

僕   「今のところの予定だと、秋葉原本店前で正装をしてテープカット、他シールド戦とかってやつですね。
 そーですねー・・・。
 カードでも人気の【ロマネ・コンティ】に引っ掛けて、本物の高級ワイン“ロマネ・コンティ”を参加者や関係者に振舞う、ってのはどうですか?」

S木さん「本物のロマネコンティって、めちゃくちゃ高くないですか?」

木谷会長「高くても構わん。祝い事だからな」


 イラストはロマネコンティじゃなくて、【スクリュー・ドライバー】。おいしいカクテル。

【スクリュー・ドライバー】
(イラストはクリックで大きくなります)

 と、言うわけで価格を調査。確かにものごっつい高いけど、参加者(もちろん、成人である証明ができる人に限る。お酒だからね)が「前夜祭でロマネ・コンティを飲んだ!」という経験は、値千金の価値があるし、なにより「レアカード酒」で洒落が効いてる。
 良いアイディアだと思ったのだが・・・・

木谷会長「とは言え、やはり酒はまずいかも知れない。いくら未成年に飲ませないよう、徹底しても、後から『未成年に飲ませた』という噂が立つ事はあるだろう」

僕   「う〜ん。なにやっても、必ず文句言う人はいますから、仕方ないかも知れませんが・・でも良い思い出になりますよ? 関係者だけでも飲みません? 決して僕が飲みたいからじゃなくて」

S木さん「・・・・・」

木谷会長「・・・・・」

 残念無念。

僕   「ところで、正装して来いって事ですが・・・僕、○○しか持ってませんよ?」

木谷会長「お! 良いじゃないですか。○○で」

僕   「でも○○で電車に乗るんですか? 変な人では。」

S木さん「“池田さんは変な人”のイメージがあるから、それは良い事なのでは」

僕   「ええまあ、淫獣とか言われてますし、今更失うものは・・・なんだってぇ?!」

木谷会長「そりゃ何ですか?」

僕   「いやいや(話を別に持っていくしか)、まあ・・酒なんかよりもっともっとイベントが盛り上がる方法は、間違いなく他にあるんですが、たぶん無理なんじゃないかと・・・・」

木谷会長「何でしょう?」

僕   「イメージキャラクターである、五味選手に来て頂くことですが」

木谷会長「うん。それはそうですね。スケジュールの調整が難しいだろうけど、ぜひ来ていただきたい」

僕   「でも、難しいでしょうねぇ・・・」

 ・・・とか言ってたんですが、なんと! 五味選手の参加決定!! こりゃ大変や。当日はスポーツ関係の取材陣ですよ。大変な騒ぎになるのでは? 「マジでこれが、カードゲームの発売イベントかよ・・・」という派手な事になるでしょう。楽しみですわ。

 ところで、僕がどんな格好で来るかって?
 淫獣のコスプレでない事は、確かです(そんな事すりゃ彼女に捨てられます。第一・・・それのどこが正装やねん!)


 僕自身の予定としては、25日の発売記念式典のあとは、近所のアソビットシティにてシールド戦や体験会。
 僕は皆さんからの質問、ご意見をお聞きしたりする機会を作りたいと思っています。ぜひ来てくださいね(夜は練馬春日店でブースタードラフトかな。こっちの参加者も募集中)。

 でもって、次の日26日は、練馬春日店にて大々的に、公認のブースタードラフト大会!
 中村さんもご来店予定ですから、その場で色々意見をお伝えすることができるでしょう。僕も間違いなく参加しますので、ぜひ、「ディメンション・ゼロ初のブースタードラフト」がスタートする場にお越しください。
 なかなか斬新なルールになりそうですが、みんな始めての経験なので、初心者でも大丈夫。良い大会にしたいですね。

■ブースタードラフト大会予定
 練馬春日店      15時より開催(中村さん、いけっち店長参加予定)
 徳島店        17時より開催
 おもちゃのカタヤマ店 16時より開催(要予約)

 また週末は、通常の構築戦も各地のカードキングダムで行いますので、詳しくはこちらをご覧下さい。

 



■05/11/22 ホームページご紹介のコーナー・第3回


 本製品発売まで、あと4日。
 テストプレイヤーである僕たちのところには、すでに完成版のフルコンプリートセットが届けられておりますが、美しいイラストの出来は、かなり満足のいくものになっています。
 正直なところ僕たちは「カードの枠のデザインや、全体の構成」には今ひとつ不満を持っていて、例えば絵の枠線などは、直線ではなく不定形の、例えば蔦のようなデザインなどの方が、高級感が出て良いのでは・・・とか思っていたのですが、テキストの見やすさの問題もありますし、どっちが良いとは決めにくいところでした。
 しかし、完成品の美しいカードを見ると、これはこれでなかなか良いのでは?とも思うようになりました。いやあ、勝手なもんですわ(笑)。でも、数が揃うとそのぐらいカッコいいんですよ。

 さて、そんなわけで、発売直前の盛り上がりを皆さんにも感じていただきたいと思い、今回、お勧めのホームページのご紹介、第3回をお届けいたします。



ゼロの丘
 ほぼ毎日ディメンション・ゼロ(以下D−0)についての記事を書いて下さっています。
 また、その記事の内容、テーマが多岐におよび、非常に読ませる内容となっており、目が離せません。
 ちょっと書き出してみると、
○各カードをの考察
○『テーブルゲームフェスティバル』レポート(木谷会長撃破)
○大会の試合時間について
○DPA記者会見レポート
と、様々です。
 もう一つの“毎日ディメンション・ゼロ”と言えそうですね。

 あくまでもユーザーから見た意見で書かれているので、僕たちからすれば「いや、それは実は」とか説明したくなる事もあるのですが(笑)、逆に、「なるほど、ユーザーからはそう見えるのか」と、問題点や、説明し忘れていた事を教えてくれるありがたい存在。
 これからも、頼りにさせて頂きたいと思っています。



ゼロジゲン
 掲示板の書き込みが多く、とても読み応えがあります。リンクも厳選されたもので、利用価値大。

 しかし、なんと言っても期待したいのが、“カード検索DE”! 見たいカードを一発で検索できます。
 今のところ登録されているのは、ストラクチャーデッキのカードと、オフィシャルホームページで公開されているカードのみですが、本製品が発売されたら、全種類のカードを登録するとの事!
 今後、日本中のプレイヤーがデッキ作りに役立てて下さることでしょう。マジ便利なので皆さん、是非一度見ておいて下さい。
 このホームページ、本製品発売後は、特に要チェックですよ。

 ちなみに僕、こちら“ゼロジゲン”の管理人さんに原稿依頼されてます。テーマは、「公認ジャッジには、何が必要だと思いますか?」というもの。
 さっきも書いた通り、僕はDPAの役員ではないのでフロアルールについての権限は無いのですが、いままでお店の店員として大会を運営してきた経験から「こういうことが大切なのでは?」という事を書いてみたいと思います。



深読み沼地
 D−0の世界観や世界設定などを、限られた情報から考察し、面白く魅力的なものとして捕らえて下さっている。
 正しいかどうかは関係ない、「情報をわざと拡大解釈して遊ぶ」という、インテリジェンスとセンスのいる大人の遊びのホームページです。
 読めば必ず、D-0の世界がより楽しく、ゲームも面白く感じられるようになるでしょう。絶対おすすめ!
 もちろんこの管理人さんとは、会ったことも話した事もないですが、やたらと話が合いそうな気がします。個人的にも、毎日楽しみにしてます。



 ところで、多くのページでも取り上げられていますので、せっかくですから3本戦の試合時間の問題について、ちょっと書いてみましょう。
 「足らなければ伸ばせば良い」というのも一案ですが、すでに50分もやってますので、1時間以上では現実問題として体力的に辛い人が多いのではないでしょうか?
 「時間が足りないから」と対処療法的に持ち時間を加算していくと、人によってはいくらあっても足りないのも事実です(昔のマジックは、本当に文字通り時間無制限の試合もあり、そこで何時間も考える人もいましたから)。
 今のマジックが「通常の試合は50分」と決められていて文句が出ないのは、時間が足りているからではありません。遅いデッキ同士の勝負で3セットマッチを、じっくり考えながら3本やると、たいてい時間は足りません。
 「マジックは1マッチ50分、そういう勝負」と決められているから、そのルールで戦おうとする。そこからスタートするから文句も出ないのだと思います。
 言い始めると、「ボクシングのルールもなんで3ダウン敗北なんだ」とか、「サッカーも試合時間がなんで決められてるの」と、キリがありません。
 D−0の戦いでも、肉体スポーツのように、勝つためには速くて的確なプレイが要求される。または、1勝1負けの引き分けが多い場合は、だからこそ勝利点の意義が大きいという、サッカーのような得点感覚(サッカーは同点が多い)。
 そういったものが主流になったとしても、おかしくは無いかもしれません。

 もちろん、「最初のイベントなので特に引き分けが多く、しかも引き分けが0点なので負けと同じだった」と2つの問題点があったので、単純に時間だけの問題で解決するものでもないですが。

 どっちにしろ、ビフォア・センチュリーカップで集まったユーザーの意見は反映されるのは間違いありませんので、「これがルール」と決まったら、まずはそれでやってみるしかないと思います。
 僕たちはフロアルール(大会の運営方法)を決める権利は持っていませんから、これは皆さんと一緒。決められたらその通りにやるしかない。競技とは当たり前ですが、そんなものですよね。
 もちろん、「こりゃおかしいんじゃないの?」という意見は、皆さんの代表としてお届けしていくつもりです。引き分けゼロ点にメリットが少ない事は、ちゃんとお伝えしておきました。(最終的にどういった内容で発表されるのかはまだ判りませんが)

 ここまで言っておいてなんですが、「カードキングダムに意見を言ったのに、採用されなかった! 嘘つき!」とか言わないでくださいね。何でもかんでも通るはずは無いので(笑)
 大会時間一つをとっても、「短いほうがいい」と言う人も「長いほうがいい」と言う人もいますし、形式でも「3本勝負だ!」「いや、1本勝負だ!」と様々な意見があるのですから。
 重要なのは、「何のために、何を重視してルールを決めるか」だと考えています。

 



■05/11/21 攻略の章・第11話 先出しカード情報・追加編


 オフィシャルホームページで少しずつ紹介されていっている、本製品ブースターに入るカードの先だし情報。
 今回は、記事を書いた後発表されたカードや、雑誌ゲームぎゃざに掲載されたカードを紹介してみましょう

 まずは、ゲームぎゃざに紹介されたもの4枚。

刹那の魔炎レイザー

ユニット:フレイム
タイミング:クイック
使用コスト:赤2
移動コスト:無1
パワー:2000
スマッシュ:1

効果:速攻(このカードがプレイされてスクエアに置かれる時、フリーズ状態のかわりにリリース状態になる。)
 ターン終了時に、あなたはこのカードを持ち主の墓地に置く。


 2つめの速攻持ちクリーチャーです。
 以前紹介しました【神速の魔炎ブラスト】と違って、移動コストがなんと「無色1つ」! これは動きまくりですね。
 無色という事は、スマッシュゾーンのカードでも移動できるということ。つまり「最後の最後に大逆転!」を狙うにふさわしいカードということですね。

 しかし、強力な分デメリットもあります。それが後半のテキスト。
 つまり、出したターンいきなり移動できるしスマッシュもできるのですが、活躍は1ターンのみ。相手のターンに出しても、相手のターンが終わるときに墓地送りです。

 普通のユニットとは全然違う働きをさせることになるでしょう。



微笑む人形マリアン

ユニット:ドール
タイミング:クイック
使用コスト:黒1無3
移動コスト:黒1無1
パワー:3500
スマッシュ:1

効果:[黒1無1このカードを廃棄する]《クイック》あなたはこのカードと同じラインのスクエアにある対象の使用コスト6以下のユニットを1枚選び、持ち主の墓地に置く。


 まずはカッコ([ ]←コレ)について説明。
 このカッコの中に書かれているのは、このカードの能力を使うのに必要な条件のこと。
 【マーダラー・マンティス】のと一緒ですね。
 つまりこのカードの能力を使うには、黒1無1を支払って、さらに自身を墓地送りにする必要があるわけです。

 で、次の《クイック》というのは、使用できるタイミングです。
 つまりこの能力はクイックタイミングで使えるので、相手の行動にスタックを積んで使えるわけです。
 ですが、バトルタイミングではないので、戦闘中には使えません。

 で、自分自身+コストがかかるだけあって、能力は今までのユニットに類を見ないものとなっています。
 なんと、ユニットを直接破壊する能力。
 6コスト以下という条件はありますが、赤の火力のようにパワー増強で交わされることもありませんし、【ケイオス・ハンド】のようにエネルギーが増えることもありません。

 6コスト以下という限定がついてますが、逆に言うと6コストの【ロマネコンティ】クラスまでは落とせるという事。
 また、同じライン上という条件もありますが、「スタック、横に移動させます」とかはできないので、そこまでデメリットにはならないでしょう(移動はノーマルタイミングなので、スタックでは使えない)。
 黒の破壊能力を満喫できそうなユニットです。

 なお、
「では、コストを払って廃棄して、【マリアン】の能力を使います」
「スタックで火力で焼いて、能力を止めます」
とかはできません。
 コストを払って廃棄している時点で、能力はスタックに積まれているので、その後は何をしようが能力を止められるわけではないですし(対象のユニットを手札に戻す、とかで回避するのは可能)、そもそも【マリアン】は廃棄されているので火力で焼きようもありません。



ディーペスト・パープル

ユニット:スケルトン
タイミング:クイック
使用コスト:黒1無4
移動コスト:黒1無1
パワー:5000
スマッシュ:1

効果:このカードがスクエアから墓地に置かれた時、あなたは相手の手札にあるカードをランダムに1枚選び、持ち主の墓地に置く。


 例え倒されても、タダでは倒れないユニットです。【玩具商人ペンギン・ポー】の逆のような能力ですね。
 なお、相手の手札が0枚だと何も起きません。
 なので、相手が手札を多くキープするスタイルならばかなり高確率で活躍する能力ですが、「手札はいらないからプランだ」という人にはあまり効かないでしょう。



毒蛇のひと噛み

種別:ストラテジー
タイミング:バトル
使用コスト:黒1

効果:あなたはバトルスペースのスクエアにある対象の使用コスト2以下のユニットを1枚選び、持ち主の墓地に置く。


 以前に紹介した、【死神の鎌】の軽い版。その分2コスト以下のものしか倒せません。



 ここまでで解説した4枚のカードは、ゲームぎゃざではイラスト付きで紹介されています。
 ぜひ雑誌もご確認ください



聖騎士ホーリー・サーベル

ユニット:パラディン
タイミング:クイック
使用コスト:白1無3
移動コスト:白1無1
パワー:4000
スマッシュ:1

効果:このカードが攻撃された時、ターン終了時まで、このカードのパワーを+2000する。


 白は防御が得意な色。それを表しているカードですね。
 なお、この能力は累積します。
 つまり、
パワー3000が殴ってきたぞ→能力発動、パワーが6000になって返り討ち
同じターン中に、またパワー3000が殴ってきた→再び能力発動、パワー8000(ダメージ3000)になって見事に返り討ち
ターン終了時、パワーアップ効果は消えるが、同時にダメージも消えるので生き延びる
といった流れになります。



冥界の通廊

種別:ベース
タイミング:クイック
使用コスト:黒2無2

効果:このカードと同じラインのスクエアにあるユニットがバトルに勝った時、そのバトル終了時に、そのユニットを持ち主の墓地に置く。


 どんなに小さいユニットでも、大きなユニットを撃退できる、問答無用の相討ちベースです。
 もちろん自分のユニットだろうが、相手のユニットだろうが、加速を持ってようが、なにも関係なし。

 また、「バトルに勝つ」とは、「バトル終了時にユニットが場に残っていること」なので、バトル時に自分のユニットを【ディメンション・ロード】でもどすと、相手のユニットだけが生き延びる=バトルの勝利となり、相手ユニットを破壊できます。

 



■05/11/18 攻略の章・第10話 先出しカード情報・緑編


 オフィシャルホームページで少しずつ紹介されていっている、本製品ブースターに入るカードの先だし情報。
 今回は緑の大陸編(11月18日現在)です。



花冠のフェアリー

ユニット:フェアリー
タイミング:クイック
使用コスト:緑1無4
移動コスト:緑1無1
パワー:4000
スマッシュ:1

効果:このカードが手札からスクエアに置かれた時、あなたは自分の山札の1番上のカードを持ち主のエネルギーゾーンにリリース状態で置く。


 エネルギーを増やすユニットの3体目ですね。
 5コストはちょっと重めですが、
・2コストの【兎娘キューティー・バニー】はスマッシュゾーンが増える(ので正確にはエネルギーではない)
・3コストの【虹に乗るフェアリー】はエネルギーを増やせるが、手札は減る
といったデメリットがありましたが、これはほぼデメリットなくエネルギーを増やすことができます。
 また、コストが重い分、サイズも4000となかなか。
 それぞれの、デッキによる使い分けが重要になってくるでしょう。

 なお、エネルギーゾーンにカードを置くときは、元の状態がどうであろうと必ず表向き、スマッシュゾーンの場合は必ず裏向きです。



魔獣王ティラノギア

ユニット:ライカンスロープ
タイミング:クイック
使用コスト:緑1無5
移動コスト:緑1無2
パワー:7500
スマッシュ:2

効果:このカードが手札からスクエアに置かれた時、あなたは自分の山札の1番上のカードを持ち主のスマッシュゾーンにリリース状態で置く。


 おっと、エネルギーを増やすユニットの4体目ですね。(正確には「エネルギーとしても使えるカードを増やす」ですが)
 

 効果自体は【キューティー・バニー】と同じく、メリットにもデメリットにもなるので注意が必要です。
 ですが、テキストが『手札から』なので、プランから出した時にはスマッシュは増えないのは、覚えておくべきポイントですね。

 さて、ユニットとしてみると、さすが「ティラノ」なだけあってデカイですねー。
 同コストの【ロマネコンティ】には500及びませんが、その分スマッシュは2です。
 自分も痛いが相手はもっと痛いというユニットですね。



妖精の風車

種別:ベース
タイミング:クイック
使用コスト:緑1無1

効果:このカードと同じラインのスクエアにあるすべてのあなたのユニットに以下の能力を与える。
『加速(このカードは、第1バトルステップでダメージを与える。その後、第1バトルステップにダメージを与えていないユニットが、第2バトルステップでダメージを与える。)』


 自分のユニットに加速を与えるベースです。つまり、自分のユニットはどれでも【妖魔の剣士】になるわけです。
 他のベースと違って、色の指定もないのが良いですね。


 加速を再確認しておきますと、つまり、「自分が先に一方的に殴れる」、ということ。

Q・加速持ちの3000と、加速なしの3000が殴りあった場合は?
A・普通は相討ちですね。
 ですがこのベースがあれば、一方的に3000与えて相手を倒せます。
 当然、相手は倒されてしまったので、こちらには1点も与えられません。

Q・加速持ちの3000と、加速なしの3001が殴りあった場合は?
A・まず3000点パンチを与えますが、相手は残り1点で生き延びます。
 そこから反撃で3001点パンチが来ますので、逆に一方的に負けます。

Q・お互いが加速を持っていたら?
A・第1バトルフェイズに、普通の戦闘をすることになります。
 3000同士なら相討ち、3000と3001なら3001の勝ち。

Q・すでに加速を持っている【妖魔の剣士】を、【妖精の風車】があるスクエアに出したら?
A・どうもなりません。要するに、ただの【妖魔の剣士】です。

【妖精の風車】
(イラストはクリックで大きくなります)


苦痛に満ちた進化

種別:ストラテジー
タイミング:クイック
使用コスト:緑1無1

効果:あなたは自分の山札の1番上のカードを、持ち主のスマッシュゾーンにリリース状態で置く。


 1点痛い代わりに、エネルギー(としても使用できるカード)が1枚増えるカードです。
 効果は【キューティ・バニー】や【ティラノギア】と似てますが、プランから使っても1点痛いのが違うところ。
 何も考えずに使うと自殺点になってしまうので注意。

 



■05/11/17 攻略の章・第9話 先出しカード情報・赤編


 オフィシャルホームページで少しずつ紹介されていっている、本製品ブースターに入るカードの先だし情報。
 今回は赤の大陸編(11月17日現在)です。

(イラストはクリックで大きくなります)


特攻戦鬼韋駄天丸

ユニット:サラマンダー
タイミング:クイック
使用コスト:赤1
移動コスト:赤1
パワー:500
スマッシュ:1

効果:なし


 漢字がすごい多いですが、読みは「とっこうせんき いだてんまる」です。
 特攻の名にふさわしく、ものすごく殴ります! とにかく殴ります!

 今までのカードでは【兎娘キューティ・バニー】が一番殴りましたが、最速でも
「2ターン目、場に出す。
 3ターン目、2歩前に動いて、敵陣で2点スマッシュ」
でした。
 これが【韋駄天丸】となると、
「1ターン目、場に出す。
 2ターン目、2歩動いて敵陣突入! 2点スマッシュ!
 3ターン目、やっぱり敵陣で2点スマッシュ、計4点!」
とまぁ、恐るべき破壊力です。

 また、序盤に引いてなくても、大丈夫。
 使用コストが低いので、なにかのついでとかで気軽に出せますし、移動コストも低いので、チョコマカ動きまくって相手の防御をすり抜けてスマッシュ!
 ついでにパワーも低いですが、そこを補うように使いこなせるかがキーですね。



神速の魔炎ブラスト

ユニット:フレイム
タイミング:クイック
使用コスト:赤2無1
移動コスト:赤1
パワー:1000
スマッシュ:1

効果:速攻(このカードがプレイされてスクエアに置かれる時、フリーズ状態のかわりにリリース状態になる。)


 今までのストラクチャーでは存在しなかった能力、「速攻」が登場です。
 効果欄に書かれているとおり、リリース状態で出てくる能力ですね。

 これはどういう事か?
 まずは、リリース状態なんだから、出したターンにいきなり移動できます。
 次に、リリース状態で移動できるんだから、もちろんスマッシュもできるということ。
 これを考えると、4ターン目に出せばいきなり中央でスマッシュ!となるわけですね。
 
 今までは、「ユニットを移動させようと思ったら、まずは相手のターンにユニットを喚んで、自分のターンに移動するのが常識!」でした。
 つまり、2ターンかかっていたわけですね。
 が、このユニットはその常識を打ち破って、出してすぐ移動可能。
 この行動は、相手の意表をつきまくりですよ。



地雷原の迷宮

種別:ベース
タイミング:クイック
使用コスト:赤1無2

効果:このカードと同じラインのスクエアにあるユニットにダメージが与えられた時、そのユニットに2000のダメージを与える。


 ダメージが入るたびに、2000点の追加ダメージってことですね。
 もちろん、ストラテジーで焼こうが、ユニットで殴ろうが、2000点追加です。
 つまり、【ヒュドラランチャー】が7000点火力になり、我らが【メテオブリンガードラゴン】も【カオスビースト・スフィンクス】を食い殺します!(自分も9000点くらわされて落ちるけど)

 ですが、忘れてはいけないポイント。【地雷原の迷宮】は「地雷」の名の通り、誰が踏んでも爆発します。【歴戦の城砦】のような色の指定もありません。
 つまり、相手もこの効果を得てしまうわけです。

 しかし、デメリットをメリットに変えるのがデッキ構築。できるだけ自分だけがメリットを得られるように組めば問題なし。
 小さなカードで大きなカードを倒しまくりましょう。



チャレンジャー・ソウル

種別:ストラテジー
タイミング:バトル
使用コスト:赤1

効果:あなたは敵軍エリアのスクエアにある対象のユニットを1枚選び、ターン終了時まで、パワーを+4000する。


 赤が持つ2つめの【ソウル】が、この【チャレンジャー・ソウル】。
 「挑戦者の魂」ということで、アグレッシブに攻めれば攻めるほど、使いやすくなるカードですね。
 他の【ソウル】は2コストなのに、これはたったの1コスト。おまけに他のよりも1000も大きくなれます。
 もしスマッシュに来た相手を、手札からユニット出して返り討ちにしようとした時に、こんなカードを使われたら・・・
 これはかなりの恐怖ですね!

 



■05/11/16 ディメンションゼロ・攻略の章8話 練馬春日ビフォアセンチュリーカップ優勝デッキ紹介


 “ビフォアセンチュリーカップ”、練馬春日店での結果をお伝えします。
 ですが、この大会が行われたのは11月5日。かなり昔です。
 なので、優勝者ご本人も、「今の目から見たらちょっと」と言っておりますが、記録は記録として、今回紹介いたします。

□優勝:白石さん
ユニット
 3x グレン・リベット
白1
 2x スパイ・スパイダー
青1無1
 3x 虹に乗るフェアリー
緑1無2
 3x 玩具商人ペンギン・ポー
青2無1
 3x バトルフィールド・エンジェル
白1無2
 3x 狼王ロボ
緑1無3
 3x 珊瑚の森の魔女
青1無3
 3x カオスビースト・スフィンクス
緑1無4
 3x 竜巻の魔氷トルネード
青1無4
 3x 聖騎士ホーリー・フレイル
白1無4
 2x ロマネ・コンティ
白1無5
 1x マーダラー・マンティス
青1無5
ベース
 3x 密林の古城
緑1無2
ストラテジー
 1x サファイア・ソウル
青1無1
 3x 益々繁盛
青2無1
 1x ディメンション・ロード
青1無2
参加者18人・4回戦



 ご覧のように、優勝は3色のカードを使ったデッキです。

 3色デッキには、「各色の強力カードを使える」という、大きなメリットがあります。
 「あのカードも使いたい、このカードも捨てがたい」という贅沢な人にはオススメです。


 ですが、メリットの裏にはデメリットあり。
 3色デッキは万能ではありません。

 まずは、強化系のカードが使いにくいこと。
 つまり、「【サファイア・ソウル】が撃ちたいのに、場には青のユニットがいない!」ということが、よく起こりえるという事。
 直接戦闘で、相手の意表をつくのは苦手、という事ですね

 また、このゲームでは相手を倒すには移動して攻め込むのが必要。
 また、慣れた人同士の対戦だと、攻めるだけでなく、守るときにも移動は重要になってきますね。
 で、ディメンション・ゼロでは移動にもコストを使う。
 つまり、3色デッキでは移動コストが払いにくく、思ったように動けないことが起きてきます。
 これは、お互い1点を凌ぎあうような戦いのときは、大きな問題ですよ。

 そもそも、エネルギーが3色揃わないこともあります。
 そういう時は、プランをめくって見ましょう。
 「プラン=次のドロー」ですから、それが欲しい色のカードならそのままにして次のターンにドロー。違ったなら、もう1回プランを使ってみましょう。
 これは3色に限らず、2色のときにも使えるエネルギー事故回避のテクニックです。


 まとめると、現状のカードプールでの3色デッキは、勝つときはカードパワーで圧倒的だが、こちらの動きを翻弄してくる相手にはあっさり負けることがある、強いけどもろい、極端なデッキといったところでしょうか。


 この環境での対戦もあとわずか。まだ試していない人は3色デッキを作ってみて、強いところと弱いところを理解しておくと、いざ全部のカードが揃ったときのデッキ構築に役立つと思いますよ。
 
 



■05/11/15 攻略の章・第7話 先出しカード情報・白編


 オフィシャルホームページで少しずつ紹介されていっている、本製品ブースターに入るカードの先だし情報。
 今回は白の大陸編(11月15日現在)です。

【太陽の弓の乙女】
(イラストはクリックで大きくなります)

 
イラストは【太陽の弓の乙女】。種族はハーピーのサイボーグ、“ワルキューレ”。
ワルキューレ、つーと、オレみたいな昔からのゲームファンは、ナムコのRPG“ワルキューレの冒険”を思い出します。(すごい勢いで話が脱線)
思い出すというより条件反射。永遠のヒロイン、防御不可能なストライクゾーンであります。マジな話、“ワルキューレの冒険”で、一気に日本人の北欧神話ファンが激増したのではないかと。

「勇者として死に、ワルキューレに導かれてヴァルハラで蜂蜜酒を飲む。これぞ男の本懐!」
とか本気で思った人がどれくらいいるのか知りませんが(いないか)、少なくとも俺は、生粋の冨士宏(ワルキューレデザイナー)マニア。好きな漫画に“午後の国物語”というドマイナータイトルを挙げる重病人。
 高校時代は
「好きなタイプは?」
「わるきゅーれ。」(アニメ化された介錯さんの作品に非ず)
とアホリアクションを取っていたぐらいですから、D−0に“ワルキューレ”がいると聞いた時点で運命は確定!

「こりゃもうワルキューレデッキ組むしかないぜ! それはもはや、アカシックレコードに刻まれた、確定している未来の歴史・・・! αメンバーズにも止められぬ!」

・・・だったんですが、D-0のイラストで“ワルキューレ”を見てみると・・・・

「うっ! 鳥人間!」

 確かに美しい。美しい絵だが、俺の求めていた方向性とは違いすぎる。すーぱーがっくり。

 でも“サキュバス”を見て復活。

 それにしても、“ワルキューレの冒険”。
 単なるガビガビのドット絵に過ぎないキャラクターに、なぜあんなにドラマ(と妄想)を感じる事が出来たんでしょう。
 もしかしたら人間って、あんまりリアルに表示されない方が、色々と創造して、逆にリアルに感じるのかもしれません。
 よく言われる事ですが、今のRPGのリアルなダンジョンより、“ウィザードリィ”の、線だけで描かれたダンジョンの方が、暗く、深く、危険で得体の知れない迫力があったと。“慣れ”の問題じゃなくて、きっと今やってもそうですよ。

 でも、「リアルじゃない方が、創造力を刺激する」としても、だからってカードの絵が・・・例えば【ロマネ・コンティ】が、絵の部分に文字で「すげぇぜ! 強そーなロボット」と書かれているだけだったら、流石に面白くもなんとも無いですな。今みたいなカッコ良い絵だからこそ、集めてみたくもなる。


 わーい。すごい脱線でした。僕は楽しかったけど、皆さんからの「早く本題を書け!」というオーラと、ハリーの無言のプレッシャーを感じるので、D−0、先出しカード攻略・白の大陸編を始めます。



オーロラウイング・ペガサス

ユニット:ペガサス
タイミング:クイック
使用コスト:白2無1
移動コスト:白1無1
パワー:2500
スマッシュ:1

効果:[白1] 《バトル》 この能力は攻撃された第一バトル・ステップ中のバトル・ダメージがスタックに乗る前にしか使えない。このカードを、このカードに隣接するバトルスペースのユニットのないスクエアにリリース状態で置く。


 そりゃもう、敵に回すと鬱陶しいのなんの。ぴょんぴょん跳ね回りますよ。

 例えば、こんな状況。

□□□
◆□□

 ◆は敵の【ペガサス】
 は自分のユニット。現在2体。
 □はユニットがいないスクエア。

 で、【ペガサス】のすぐ下のユニットを前に出すと、前後入れ替わる形で、自陣へぴょんと飛んで逃げてくる。

□□□
□□
◆□

 なので、【ペガサス】のいるスクエアに召喚して踏み潰そうとすると、今度は横に逃られる。
 よっこらしょ。ぴょんと。

□□□
□□


 むきー! 実にうっとうしい! つまり、【ペガサス】を追い込むには、

□□□


 または、

□□□
□□

のように、【ペガサス】の逃げ場をなくしてから、そこに勝てるユニットを召喚するしか無いって事。

□□□


 ぐしゃり。(【ペガサス】死亡。オーノー)
 または、そもそも能力を使うコストが無いときを狙うか。

 なにしろ【ペガサス】の能力起動のタイミングは、すでに“バトル”に入っているので、「クイックタイミングでの召喚」なユニットでは、「行き先にユニットを召喚して邪魔をする」という【マーダラーマンティス】に対するような方法では対抗する事ができない。
 ものすごく倒しにくいユニットと言えるでしょう。

 そりゃもちろん、火力で一撃なんですが、「ユニットを投げ付ければとりあえず解決するだろう」という考えでは、対抗できないって事ですね。
 なので、今のうちから練習して使いこなせるようになっておけば、相当すごい動きができるようになるんじゃないかと思います。
 不慣れな相手は、【ペガサス】を追い掛け回しているうちに、スマッシュ連打で敗北でしょう。



異端裁判所

種別:ベース
タイミング:クイック
使用コスト:白1無3

効果:このカードと同じラインのスクエアにあるすべての相手のユニットの移動コストに必要な無色エネルギーを+2する。


 いやあ、しんどいですよ。想像以上に。
 横に移動・・このベースを置かれているラインから脱出するのにも、2エネルギー多く必要な訳ですから、ユニットを出したラインに後出しで置かれると、「ぷすん」ってパンクした車みたいに重くなります。
 使っている方からすればどのぐらい効いているのかわかりにくく、使われている方からすれば限りなくうっとうしい、そんなカード。
 これにより、どれだけ相手の行動選択肢が狭められているのか・・・?
 そこまでゲームを読めるようなプレイヤーが使いこなしてこそ、その真価が発揮できるカードでしょう。いぶし銀。



平和条約

種別:ストラテジー
タイミング:クイック
使用コスト:白2無2

効果:あなたは対象のエリアを1つ選び、ターン終了時まで、そのエリアのスクエアにあるすべてのユニットのスマッシュを−2する。


 このゲームにおけるダメージ軽減は、他のゲームよりはるかに強力なのではないか?と思うのですよ。
 もうすでに、赤白などで何回も対戦している方ならおわかりでしょう。こういう状況はよくありませんか?
「ここで2体進めば、ちょうど7点でこっちの勝ち。しかし、1体でも潰されれば、次のターン、相手のユニットが進んできてこっちの負け。進まずに、相手のユニットにぶつけて相撃ちを取っておけば、次のターンの敗北は無い。しかしこのままではジリ貧になるのは目に見えている・・・」
 こういう状況。
 こういう時、勝ち筋が“今”なら進みますよね?また、今後好転する見込みが無い(相手の方が手札、ユニット共に多いなど)場合、やはり攻めるべきでしょう。
 もっと簡単に考えて、攻めるのが【ロマネ・コンティ】2体、相手のエネルギーがせいぜい4ぐらいなら、どう考えても【ロマネ】を止める手段は無いから、そりゃ攻めるでしょう。

 で、そこで【平和条約】を使われたら?

 別にスマッシュマイナス2でなくても、マイナス1でもされたら、全ては終わり。次のターンの相手攻撃で敗北です。

 つまり、普通に使ったら1ターン生き延びるだけでしかない“1回限りの軽減効果のカード”も、クリーチャー戦闘が重要で、しかもお互いがカウンターパンチを狙いあうD−0では、時に恐ろしい武器となる、という事ですね。

 クイックでの回復、クイックでのダメージ軽減が、即、逆転につながる。攻める時には、自らの喉元も相手にさらけ出す。
 D-0って、なんて男らしく、そして恐ろしいゲームなんでしょうか。
 こりゃもう、負けてもワルキューレに連れられてヴァルハラに(まだ言ってる)。

 



■05/11/14 攻略の章・第6話 先出しカード情報・青編


 オフィシャルホームページで少しずつ紹介されていっている、本製品ブースターに入るカードの先だし情報。
 今回は青の大陸編です。

【水底の歌劇場】
(イラストはクリックで大きくなります)


 今回のイラスト紹介は【水底の歌劇場】。
 イベント会場などでカード名と共に張り出されていたので、ご存知の方も多いでしょう。 美しい絵です。小さなカードにしてしまうのがもったいないぐらい。
 名前からわかるように、ベースカード。とても面白い能力を持った、デッキのテーマとなりうるカードです。
 変わった能力なんで、おそらくレアカードとなるでしょう。発売したら、さっそくパックを剥いて、どんなベースなのか確認してください。お楽しみに。



 さて、先だしカード紹介、いってみましょう。

ドレッド・ドラゴンフライ

ユニット:シルフ
タイミング:クイック
使用コスト:青1無2
移動コスト:青1無1
パワー:2000
スマッシュ:1

効果:[青2無1] 《ノーマル》 あなたはこのカードを、このカードと同じラインのユニットのないバトルスペースの対象のスクエアに、リリース状態で置く。


 【マーダラーマンティス】の強さをご存知なら、こいつの強さもお解かりでしょう。
 3エネルギーで場に出し、出していきなり青2無1払って効果を発動(以下、ジャンプと呼ぶ)すれば、敵軍エリアにカッ飛んでいってダブルスマッシュ! 予想外のダメージでサドンデス(突然死)って塩梅です。
 【マーダラーマンティス】では10エネルギー掛かっていたこの奇襲殺法が、たった6エネでできるのですから、「上手く使えればラッキー」ではなく、デッキの中盤以降の戦術として狙ってデッキ構築する事ができるでしょう。奇襲戦術が好きな方にオススメです。

 とにかく青に対しては、こうした奇襲戦術に対抗するため、どんなに小さなユニットでも手札に持っておいて、相手の“ジャンプ”に対応して場に出す用意をしておきましょう。
 たとえバトルに勝てないサイズでも、相手の“ジャンプ”を失敗させる事ができるからです。
 ご存じない方も多いようですので、この機会に書いておきます。
 こいつや【マーダラーマンティス】のテキストを御読み下さい。
 「ユニットのいないスクエアに」と書いてありますね?
 よって、【マンティス】の能力発動にスタックして、目標の場所にユニットを召喚すれば、「ユニットのいない場所」ではなくなるため、ジャンプが行われなかった事になるのです。(ジャンプする先は能力発動時に決定するので、場所を選びなおす事はできません)
 むろん、ジャンプのために使ったコストも返ってきません。
 ということで、青のジャンプ能力を止めようと思ったら、常に手札にユニットとエネルギーを残して戦いましょう。

 なお、この方法では中央エリアにジャンプされるのを止める事は、基本的にはできません。
 中央に召喚したユニットは、バトルが発生しなければ即座に破壊されるため、すぐに「ユニットのいないスクエア」になり、問題なくジャンプしてきます。
 なので、ジャンプされた後で、ユニットを出して戦闘しましょう。



ギガント・オクトパス

ユニット:クラーケン
タイミング:クイック
使用コスト:青1無4
移動コスト:青1無1
パワー:5000
スマッシュ:1

効果:[青1無2] 《ノーマル》 あなたはこのカードを、このカードと同じラインか同じエリアの相手のユニットのある自分のユニットのないバトルスペースの対象のスクエアに、リリース状態で置く。


 さあ、さっきと似ていますが、ずいぶん違います。「相手のユニットのあるスクエア」にジャンプします。
 つまり、相手ユニットのいない場所には、ジャンプできません!

 この場合、相手まかせで、クリアしなければいけない点が2つあります。
○自軍エリアにユニットの無いラインに、相手のユニットがいる事。
○しかもそのユニットが、【オクトパス】より弱い事。
 この状態でなら、自軍エリアに召喚した【オクトパス】に3エネルギー払ってジャンプさせ、相手を踏み潰していきなりリリース、サドンデス・スマッシュをキメる事ができます。
 条件は少し厳しく、その代わり、相手ユニットとバトルする事ができる。また、ジャンプそのものも邪魔されにくい。
 リスクリターンが【マンティス】などと逆ですね。

 個人的には、“クラーケン”という種族の、「テレポートする、水銀で出来た質量兵器」という設定にSFの“センス・オブ・ワンダー”を感じるので、ぜひ使ってみたいと考えています。
 むろん、【海底都市アトランティス】3枚積みですね。ついでに赤の【チャレンジャー・ソウル】も面白いかも。



転送ステーション

種別:ベース
タイミング:クイック
使用コスト:青1無1

効果:このカードと同じラインのスクエアにあるすべてのあなたのユニットに以下の能力を与える。
『[青2無1] 《バトル》 このカードを持ち主の手札に加える。』


 【ディメンション・ロード】を使いこなしている人は、こうやってますね。

○相手の【ロマネ・コンティ】にこちらの【グリン・リベット】を投げ付ける。
○ダメージスタックを乗せて、その後に【ディメンション・ロード】を使い、【リベット】を手札に戻す。
○ダメージ解決。【ロマネ・コンティ】にダメージ4000を与え、【リベット】へのダメージ8000は解決できず、消滅。
○あらためて【リベット】を再度投げ付け、相撃ちを取る。

 初めてやられるとショッキングな、ダメージスタックルールのテクニックの一つですが、さあ、この【転送ステーション】。このテクニックが何度でも使えます。ぎゃー!



グッバイ・マイ・エンジェル

種別:ストラテジー
タイミング:クイック
使用コスト:青2無2

効果:あなたはバトルスペースのスクエアにある対象のユニットを1枚選び、持ち主の手札に加える。


 【ディメンション・ロード】と違い、ユニットのレベルは関係なく、何でもかんでも戻せます。
 しかし、【ロード】と違い、タイミングは“クイック”。バトルの途中で使えません。
 その点は、想像以上に大きなペナルティーなのですが・・・絶大な召喚コスト、移動コストを払ってやってきたフィニッシャー(例えば、【ロマネ・コンティ】や【ムーンイーター】など)を手札に戻せば、それだけで勝てる気がしますよね。
 普通のカードゲームと違い、D-0には“移動”があります。
 ただ、いるだけの【ホーリーフレイル】と、一歩動いた【ホーリーフレイル】は、もはや価値の違うユニットなのです。かけたコストが違うのです。
 よって、このゲームのバウンス(手札戻し)カードは、他のゲームよりはるかに効果の強いカードと言えるでしょう。



 今回はここまでです。

 



■05/11/11 攻略の章・第5話 先出しカード情報・黒編


 オフィシャルホームページで少しずつ紹介されていっている、本製品ブースターに入るカードの先だし情報。
 皆さんチェックしてますか?
 こちらでも紹介して、軽くどんなカードか考えてみましょう。

 11月11日現在、オフィシャルで紹介されているカードで見ていきます。今回は、黒の大陸カード!

(イラストはクリックで大きくなります)



イビルアイ・アサシン

ユニット・ゴルゴン
タイミング:クイック
使用コスト:黒1無3
移動コスト:黒1無1
パワー:2000
スマッシュ:1

効果:即死レベル5(このカードが使用コスト5以下のユニットにバトルでダメージを与えた時、そのバトル終了時に、そのユニットを持ち主の墓地に置く。)


 特殊能力、“即死レベル”を持つユニット。
 レベル数値以下のユニットに戦闘ダメージを与えた場合破壊する、大体においてはバトルした相手との「道連れ」を強制する能力。

 この【イビルアイ・アサシン】は、自身はコスト4なのに、コスト5までのユニットと相打ちできる。
 って考えるとなかなか強い。中央エリアに投げ付ける相撃ち要員としても優秀だ。
 白や緑のパワーがでかいユニットには、わりあい有利に相撃ちできる。ベースででかくなっていても関係なし。

 しかーし、「ダメージを与えた時」なので、なんと“加速”を持つユニットを倒せねぇ! そういう場合は途端に役立たずに成り下がるし、サイズが小さいので赤の火力にも弱い。



レディ・ハートブレイク

ユニット・サキュバス
タイミング:クイック
使用コスト:黒1無3
移動コスト:黒1無1
パワー:3000
スマッシュ:1

効果:このカードと同じエリアのスクエアにあるすべての相手のユニットのパワーを−1000する。


 セクシーなイラストで話題になった“サキュバス”のカード。

 横一列のパワーを1000下げる・・・様々なカードと組み合わせるとさらに便利になりそう。
 つまり、前進し、相手のパワーを下げて、他のユニットでバトル(あるいは火力を打ち込む)とか。
 パワー1000以下の超小型ユニットには、ついーっと横に移動するだけで、相手のパワーはゼロになって衰弱死。
 もちろん2体横に並べると、相手のユニットは−2000だ。

 まさに使い手のセンスが試される、将棋の駒みたいな動きをするユニットになりそう。



罪人の魔煙クライム

ユニット・シャドー
タイミング:クイック
使用コスト:黒1無2
移動コスト:黒1無1
パワー:5000
スマッシュ:1

効果:このカードがバトルに勝った時、そのバトル終了時に、このカードを持ち主の墓地に置く。


 たった3コストにしてパワー5000! その上【グリン・リベット】などと違い、スマッシュ値もある。こりゃ強え!
 と思うとそうはいかない。バトルが終ると勝っていても死んでしまう。
 つまり、どんな雑魚とでも相撃ちだ。
 しかしサイズがデカイので、火力には強いし、たいていは相討ちぐらいには持っていける。
 こういった極端なカードは、それのメリットを活かせるデッキ構築を目指そう。



ギガンティック・スカルドラゴン

ユニット・スケルトン
タイミング:クイック
使用コスト:黒1無6
移動コスト:黒1無2
パワー:5000
スマッシュ:2

効果:このカードがスクエアに置かれた時、あなたは相手の手札にあるカードをランダムに1枚選び、持ち主の墓地に置く。


 とにかく効果が派手!
 場に出たり歩くたびに手札を破壊! おまけにスマッシュも2!
 派手な分、7コストもするのにパワーはたった5000で、3コストの【罪人の魔煙クライム】と一緒。同じ7コストの【大巨人ムーン・イーター】は8000もあるのに。
 小さいというほどではないが、直接戦闘能力はそこまで期待しないほうが良さそうだ。



黄泉返りの呪法

ストラテジー
タイミング:クイック
使用コスト:黒2無2

効果:あなたは自分の墓地にある対象のユニットを2枚まで選び、持ち主の手札に加える。


 上記【クライム】や【イビルアイ・アサシン】などの相撃ち要員を2枚回収。相手のいやな顔が見れる・・・が、ディメンション・ゼロを今までやって来た人たちならば、おわかりでしょう。この、【黄泉返りの呪法】そのものを使うチャンスがむずかしい!って事を!

「何もしないでスマッシュフェイズに入りまーす」
「あ、それなら巻き戻して【黄泉返り】使いまーす」
「ああ、それならこのターン、全力で動きまーす。で、スマッシュ」
「ぐぶあ」

 何しろ4エネルギー。【益々繁盛】より重くて、なおかつ墓地にカードが無いと使えないので、ある程度墓地が利用できるようになった中盤戦以降にしか使えない。
 で、その辺りで場に触れないカードに4エネルギーを使うスキは、なかなか出てこない。できたように思っても、本当は移動にコストを使っていた方が、良かったりもする。

 しかし、その分効果は絶大。
 「何が出てくるかわからない」プランや【益々繁盛】と違って、自分で手札に入れるカードを選べられるのだから、一気に有利な手札を作れるぞ。
 相手が必死に倒した【ロマネコンティ】を2枚戻したら?
 既に仕事を終えた【ペンギン・ポー】を2枚戻したら?



死神の鎌

ストラテジー
タイミング:バトル
使用コスト:黒1無3

効果:あなたはバトルスペースのスクエアにある対象の使用コスト4以下のユニットを1枚選び、持ち主の墓地に置く。


 さあ、要チェックの直接除去カードだ。これぞ黒の真骨頂。パワーなど関係なく破壊!
 しかも、タイミングはバトル。戦闘突入後、ダメージスタックが乗る(お互いのユニットが、お互いに何点のダメージを与えるか確定する)前にスタックして使える。
 例えば攻撃時、
「相手のユニットに攻撃します」
「サイズで負けてるんで、【ダイヤモンド・ソウル】を使用します」
「それなら、【死神の鎌】を使います」
と、ギリギリまで引き付ける事ができる。



絶望の暗闇

ストラテジー
タイミング:クイック
使用コスト:黒2無3
効果:相手は自分の手札にあるカードを2枚選び、持ち主の墓地に置く。


 最後のスマッシュの押し込み時、手札が無くなれば、攻めてきユニットに手札から対応する事ができなくて、そのまま敗北。
 今までやって来た皆さんなら、それはわかっているだろう。
 で、このカードは、そういう状況で握っていると、果てしなく“詰み”にもっていきやすいカードだ。
「エンドしたい」
「その前に【絶望の暗闇】使用!」
「手札0になりました」
「ОK、自分ターン。全部動かしてスマッシュ!」
「手札が無いんで、何もできません」
と、こうなる。

 が、そもそも相手が手札を持たないで、ガンガンとプランからカードを使ってくるタイプのデッキであるなら、手札破壊の仕事はほとんど無し。



 ここまで見てきたカードから判るように、黒は、相手のクリーチャーを殺したり、「なんとか倒したぞ!」というクリーチャーが返ってきたり、相手が溜め込んだ手札を破壊したりと、相手の嫌がるカード満載。
 対戦相手の心を折るような戦い方をしたい人には黒がオススメ!

 



■05/11/10 働くおじさんの章 第8話 テストプレイって、ゲームするだけ?


 え〜、今回の記事は、大阪のカードショップ“パブリック”さんの店長まさやん氏より質問のメールを頂きまして、それへのお返事として書いたものを、ちょっと修正したものです。
 より多くの方々に読んでいただこうと思い、まさやん氏に許可を得て、こちらでも公開するものです。
 質問と言っても、まさやん氏がわからない事、ではなく、パブリックのお客さまからよく聞かれる事を代表して、という事のようです。

 なお、質問を頂きました時期と、今回記事にする時期の関係で、「【珊瑚の森の魔女】は強すぎるんじゃないか?」「【益々繁盛】は軽すぎないか?」などなど、当ページで以前書いた内容とダブっている質問は省略いたしました。その点ご了承の上御読み下さい。

 では、質問へといきましょう。

「現状、ネット上での攻略等を見て、感想はどうですか?(まだまだたどり着いていないorなかなかいいところまで来ている等)」

 皆さん、すごい研究速度です。いや、本当に。
 本製品がでたら、あっという間に僕たちは抜かれてしまうでしょう。
 間違いありません。
 これと関係の深い、次の質問も、ついでにまとめて、お答えしましょう。



「テストプレイヤーとして、どのような点に力を入れて、テストプレイをしましたか?」

 さて、テストプレイヤーより、デザイナーより、デッキ構築やプレイングが上の人は、確実に存在します。絶対に出てきます。
 ぶっちゃけると、俺たちより、多分中村さんより、はるかにプレイングが優れていて、デッキ構築理論も完璧な人は、ごろごろ出て来るでしょう。
 遊縁社内でもハリーやしまむーに勝てないオレなんか、あっという間に雑魚に転落です。

 ぜったい、みんなの方が、強くなる。

 しかし、だからといって、プレイヤーとして強い人が、ゲームを作れたり、テストプレイによるデバッグができるかというと、必ずしもそうではないと思うのです。

 デバッグには、広い範囲の発想が必要です。ただ単に、最強のデッキが組めればよいわけではありません。
 例えば、ブースターの製品版で入っている、とあるドラゴンのカード。これは最初、トロールでした。
 しかし、僕が、
「この能力は非常にヒロイックだし、赤の能力を示すユニットになるのであろうから、トロールよりは、キャラクターとして人気のあるドラゴンが相応しいのではないか?」
と提案してみた所、中村さんは即座に意見を取り入れてくださり、修正されたのです。

 これも、テストプレイによるデバッグの結果。
 強さのバランスだけでなく、総合的に商品のクオリティを高めるお手伝いができてこそ、仕事と言えるのではないでしょうか。
 なんと言っても、そういった細かい演出まで即座に取り入れて下さる中村さんのデザイナーとしての度量が偉大なのですが・・・。

 バランスやシステムに関しては、そもそものリストを頂いた時点である程度プレイテストされており、そもそもの狂いはほとんどありませんでした。
 我々が行うべき事は、バランスの「確認」と、新しい能力のコスト評価をどうするか、「お客さまはこう感じると思われるので云々」といった演出面、それらがほとんどですね。
 もちろん実際にデッキを組んで、どのカードがどのくらい強いかという評価をつけるのは、最低限やってからの話です。



 次の質問。
「ディメンション・ゼロの特徴、セールスポイントを、一言で言うとしたらどうなるでしょうか?」

 とにかく、「勝ち方を説明するのが難しい、デッキレシピだけではわからないゲーム」です。
 移動というルールがあるので、選択肢が多いんですよね。
 なので、解説記事を書くと「勝つためにはユニットを前へ出して攻めよう! でも時には横に行ったり、たまには後ろへ戻ろう!」みたいなのになってしまい、さらにどういう状況で前や横や後ろに行ったりするかを説明せねばならない。

 例えるなら、将棋の定石をひとつ、延々と解説するほどの丁寧な説明が必要。
「こう来たらそうする、ああ来たらこうする・・」
 しかも将棋と違って、目に見えない手札や相手のデッキ内容に対応して、戦い方を変えることも説明し・・・・

 むりだってば。そんな解説。

 それにぶっちゃけ、いっぱい文字を使ってそんな解説をして、それを理解してもらえたなら、そりゃもうデッキレシピなんて関係ないですよ。
 理解したら、その時点でデッキ関係なく強くなっているのですから。

 だから、どんな風に記事を書けばいいのやら、真面目に考えると「無理じゃああああああ!!!」と、いう事に。
 なので、オフィシャルページの必勝テクニック集では、説明をいっぱい書くだけでなく、画像も大量に使っての解説になっています。

 それにそもそも、テストプレイヤーですんで、当社ホームページでは、結果を残したもの以外での「強いデッキ」の紹介記事が書けない(言えない)んですけどね。ががーん。



 最後の質問。
「【玩具商人ペンギン・ポー】、【益々繁盛】のペンギンは池っち店長ですよね?」

 なんでやねん(笑)
 そりゃ確かに、わては浪速のあきんどですし、もともと玩具店でしたけどな。
 テストプレイの時も、イラスト無しの【益々繁盛】に、「(有)遊縁」って書いて、
「エンド前に益々繁盛、(有)遊縁」
とか言ってて、しまいにゃカード名が「遊縁」になってましたがな。

 でもまあ、特定のキャラクターとして、僕が出ることは無いと思いますですよ。
 いつかどっかで、トロールに踏み潰されている人物とかで出るかもしれませんが(そんなはず無い)。


 では、この辺で。

 



■05/11/08 開発秘話の章 第3話 「言葉を選ぶ・前編」


 僕たちのお仕事は、「ディメンション・ゼロ(以下D−0)のテストプレイやデバッグ」となっていますが、色々な演出面、完成度を高めるためのアイディアも出させていただいております。
 広範な意味での「製作協力」ですね。

 実際、「ただ単にカードゲームが好きっ!」というカードゲームプレイヤーの視点だけでは、「カードゲームが好きな人」に喜んでもらえる商品開発ができません。
 漫才が好きな人が、自分が漫才ができるかっつーと、違いますよね。
 「カードゲームが好き」で、なおかつ、「こうしたら、もっと皆が喜んでくれるんじゃないか」というアイディアを、単なる思い込みではなく、実際に自分達の売り場で試し、間違いと正解を積み上げ、ノウハウとして蓄積してきた・・・販売店だからこそできる仕事、それがあるからこそ、製作協力が行えるのです。
 ちょっと偉そうに聞こえるかも知れませんが、D−0の名誉のために、謙遜している場合ではございません。ブロッコリー様、遊宝洞様に対し、我々もプロフェッショナルとして、恥ずかしくない仕事をさせて頂いたと考えています。
 だからこそ、自信を持って言えます。D-0は良いゲームだと。


 さて、カタい出だしですが、そんな我々のやってきた仕事の一端をご紹介する“D−0開発秘話”のコーナー。今回は、「言葉を選ぶ」です。


(ふにゃにゃ〜ん、と画面が揺れて、過去の再現映像に)

中村さん「“ブレイク”を、別の言葉にする必要が出てきました」
僕   「“ブレイク”を? 爽快感のある言葉なんですが・・」
中村さん「なにしろ、アクエリアンエイジで使われている言葉なので」
僕   「ああ、なるほど!」

 某月某日、ブロッコリー本社内会議室、机をはさんでの僕と中村さん。
 このとき、現在の“スマッシュ”は、“ブレイク”と呼ばれていた。それについて問題が出てきたのだった。

中村さん「他社のカードゲームならまだしも、同じブロッコリーさんのゲームです。何らかの書面で、混乱を起こしかねないので、できるだけ別の言葉を使うのが望ましいかと」
僕   「そうですね。で、代わりのアイディアは」
中村さん「僕としては、打撃という意味の“ストライク”が自然だと考えます」
僕   「“ストライク”ですか・・・」

 オレの頭の中で、ポケモンの“ストライク”が増殖し始める。

僕   「真緑だなぁ」
中村さん「は? 何ですって?」
僕   「いやいや。しかし、“ストライク”だと、ダメージを置くところ(現在のスマッシュゾーン)は、“ストライクゾーン”って事になりますよね」
中村さん「ええ」
僕   「“ストライクゾーン”って言うと、思わずボールを投げ込みたくなるんですが」
中村さん「・・・・・」
僕   「えーと、じゃあ、それについては帰って、皆の意見を聞いてみます」

 で、皆で考えてみました。

「とにかく、相手プレイヤーにダメージを与える、ゲームの盛り上がるところだ。『くらえ!』って感じと、やられた時『やられたっ!』というイメージのある言葉が欲しいよな」
「あと、言って楽しい語感ですね」
「それと、ダメージを置く所を、〜ゾーンと呼ぶことが決定しているから、ゾーンと付いて、違和感の無い言葉。
 欲を言えば、くらった人が、『もうこれだけ受けたのか。この痛みは倍にして返す!』と思えるような、喰らわして爽快、喰らわされて腹立たしい言葉にしたい」
「その方が、『受けたダメージがエネルギーになる』というシステムに、説得力を持たせられますからね」

 ものすごく細かい話をしているようだが、こうしたこだわり、どんな事も適当に作らない態度が、クオリティを生むのを知っているから、手は抜けない。

 余談だが、当店の構築済みデッキも、呆れるほど練りこんで作ってきたから、こんな社風になってきた。
 凝り過ぎると単なる“職人”になってしまって、何日も同じところを行ったり来たりしてしまうので、商業ベースに乗せるための「ここまで!」という切り上げ時を設定するのが、社長の仕事なんだけど。


 で、どんな言葉にするか? まずは色々と出してみる。

“スラッシュ”
「斬るって言葉で、ブレイク(破壊)のかわりには使えるかと」
「ダメージは、斬るだけじゃないですしねぇ。言葉のイメージも弱い」

“エクスプロージョン”
「爆破」
「長いですよ」

“アタック”
「わかりやすいが」
「攻撃宣言と同じ言葉なんで、ややこしいですよ」

“打撃”
「日本語にしてみた」
「他の用語と統一性がなくなります」

“殴りんぐ”
「殴りんぐフェイズに入りたい、よろしいか?!」
「いや、真面目に」

“どっかーん”
「どっかーんフェイズ。ドカンバコーンでどっかーんします」
「帰っていいですか?」

 なかなかしっくり来る言葉が無くて、悩む事数時間。
 簡単に決めていい言葉じゃない。
 なにしろ、このカードゲームの爽快感の一つに、大きく影響する演出だ。
 なんでもそうだけど、こういった細かいところでもその商品の完成度は変わってくる。

「D−0をプレイする人たちは、中・高校生が中心になるだろう。彼らが違和感なく使える言葉・・・
 以前から使うか、少なくとも知っている、『ダメージを与える』『必殺』などを表す、勢いのある言葉・・・。
 彼らが好きだったもの・・。
 よく遊んでいた物・・・」

 勢いがあり、他の有名カードゲームで使われておらず、それでいてプレイヤーが絶対に知っている単語。

 その時、デュエルスペースに置かれていた1本のTVゲームが目に映った。
 『任天堂オールスターズ スマッシュブラザーズ』!!

 「言葉を選ぶ・後編」に続く。
 
 



■05/11/07 働くおじさんの章・第7話 大会の問題点、制限時間


 良い事ばっかり書いてられない。
 新しい物だから色々と問題は発生するし、大切なのはそれをどう変えていくかだ。

 全国で行われているビフォアセンチュリーカップ。
 初めての公認大会、初めてのサイドボード戦。
 初めての本格的な対戦で、ディメンション・ゼロ(以下、D−0)の本当の面白さの「ほんの一端」が見えてきた。
 参加された皆さんは、想像以上のD-0の面白さ、そして難しさから来るやりがいの深さに、熱意を新たにしている様子。

 が。
 色々と問題も出ているのも事実。

 今回、問題にしたいのは、時間。
 まだみんなプレイに慣れていないし、ものすごく考えるゲームだから、マッチ戦50分だと時間が足りていない。
 1本目勝ち、2本目負け、3本目時間切れ引き分け。こうしたドローが続出。
 引き分け自体は、みんなのプレイが慣れてきたら今よりは減っていくとは思うけど、何より、1回戦につき50分かかるのが、デュエルマスターズや遊戯王などの展開の早いゲームの大会に慣れていた人たちにとっては耐えられないものらしい。
 参加人数によっては、大会そのものが4〜5時間掛かり、お店の負担にもなりかねないときた。

 マジックや、ガンダムウォーのヘビープレイヤーからすれば、「カードゲームの大会は時間がかかるもの。そんなのは当たり前。だからこそ真面目に遊ぶ」という感覚だと思うけど、さあ、その“当たり前”を、いつまで常識として持ち続けてよいものか。

 誤解のないよう先に言っておくけど、D-0は競技性を重視するゲーム。なので僕も、全部をサイドボード無しの1本戦にしろ、というつもりはない。賞金のかかる公式大会は、実力の反映される、ガッチリとしたものにする必要があるだろう。
 (法律の問題もある。競技性が維持できず、運の要素が相当に大きくなると、それは賭博になる)
 これは最低限の、当たり前。

 で、ここからの話を読んでもらう前に、先に結論を書いておきたい。
 僕は、賞金の掛かった公式大会や、その店舗予選は「サイドボード制のガッチリとしたもの」にして、普通にお店で開く“公認”大会は、例えば「サイドボードあり、3本戦」のものと「サイドボードなしで1本戦」どちらかを選べるようにするとかで、もっと気軽に参加できるものにするべきじゃないか、と思う。



○お店のイベントの大会を、1本戦のものにすべき理由について。

 元々、カードゲームの大会は「ある程度、時間がかかる長いもの」であったからと言って、いつまでもそれに囚われる必要は無いんじゃないだろうか。
 カードゲームは基本的には遊戯であって、お客様がいて初めて成り立つ物である以上、「お客様のニーズに合わせて、変化していく事」が当然だと思う。

 お客様のニーズ。
 お客様、つまりカードゲームユーザーそのものが、自覚しているかどうかはわからないけど、確実なのは、「よりライトに楽しめて、気軽に参加できる大会」のニーズが高くなっている、という事だ。
 なぜなら、これから大人向きカードゲームに入ってくるであろう低年齢ユーザーは、もともとがデュエルマスターズや遊戯王など、友達同士で軽く、1戦5〜10分ほどで遊べるものばかりプレイしてきた人達だからだ。
 彼らにとってカードゲームとは、短い時間で遊べるもの。それが、ずっと慣らされてきた当たり前の体感感覚。これが狂うのは、想像以上に苦痛だ。
 例えば、映画によく行く人も、今まではせいぜい2時間で見れる“映画”というものが、軒並み全部4時間以上になったとしたら、見に行く機会は激減するだろう。

 逆に、1回1回の試合内容の充実度は、さらに奥深い物を求められているのかも知れない(より高密度なエンターテイメントを盛り込んだ映画のように)。そうだとすればD-0はちょうど良い。あとは大会の長さ、それだけだ。

 余談だけど、デュエルマスターズ(以下DM)のデッキ破壊(ものすごく時間がかかる)がイヤで、DMをやめた人は数え切れないほどいるが、それもやはり、「軽く手短に何度も遊べるからこそ、カードゲームが好き」という人が、現実として多いからではないだろうか。

 この現実を無視して、「大人のカードゲーム大会は時間がかかるんだ。文句あるならいつまでもDMやってろ」とか言い出すと、新しい世代のユーザーを取り込むことに、絶対に失敗すると思う。
 これは、D-0だけの問題じゃなく、これからのカードゲーム全てが広まるかどうかに関わる、重要な問題だろう。



 現実問題としてもう一つ言うと、時間のかかる大会を開催するのは、お店が大変。

 これも、新旧の価値観によって、理解されにくい事なんだけど、昔からあるカードゲーム専門店はマジックなどの大会運営の経験があるから時間がかかるのは慣れている。
 だけど、「最近、カードゲームに力を入れ始めました」というような、普通のおもちゃ屋さん(最近、増加傾向に見える。こういうところが増えてこそカードゲームが元気になるので、歓迎したい。専門店としては、負けられないけど)にとっては、無理して作ったデュエルスペースが大会で5時間も制圧されるのは営業面で大打撃だ。
 遊戯王やDMの大会なら、せいぜい1時間半ぐらいで大会が終わり、その後フリーデュエルなどで盛り上がりながらパックを買ってくれるので、人件費も安く付くしお店の活気も良くなる。
 が、大会に4〜5時間も掛かっては、大会運営の人件費も大変だし、大会中は売り上げもほぼストップするので、何のための大会運営だか、さっぱりわからない事になる。
 だいたい、オーナーが納得しない。

 最悪、長引くと、「子供を夜まで引き止める店」という悪い風評が立って、プラスがないどころかマイナスになってしまう。(今でも、ガンダムウォー大会に参加する中学生などは心配だ)

 言うまでも無く本当は、大会をやった方が総合的に売り上げは格段に上がる。
 特にD-0のような、いろんな人とやってみれば面白さがわかる、しかも大会の上の方にはプロの道がある、なんてゲームは、地元に大会があるかどうかでモチベーションが大きく変わるものだ。

 カードゲーム専門店は、流行っている物、売れてる物だけ適当に仕入れて売るのではなく、営業努力すればしっかりと利益を生む商品を“育てて”こそ、プロフェッショナルな“仕事”と言える。
 そうでないなら、商品をあっちからこっちへ、横流ししているだけだ。

 D−0は、正に売れている店と売れていない店の差が激しい商品。
 売り切れが続出し、大変な事になっている店がある反面、お客さまや市場を育てる事ができず、「ただ置いてるだけ」で、売り残しているお店も少なからずある。
 そんな店には、偉そうな事言うけど・・情けねえ!と思う。同業者だけに、余計に。頑張れよ、マジで!と言いたい。
 だって実際、店員がちゃんとゲームを理解してお客さまにレクチャーしているお店では、着実にプレイヤーが増えてるんだから。
 キャラ人気も何もないのに、店員がおすすめして、実際にプレイして、気に入ってくれる人がたくさんいるって事は、お店の店員さんが、お客さまに信頼されているって事だ。
 日ごろからお客様との信頼関係が育っていれば、D−0に限らず、「やらなければわからない面白い商品」が出た時に、店員への信頼だけで手を出してくれるはず。

 それができるかどうかが本当の専門店かどうかだと思う。
 いつまでもメーカーの文句ばっかり言ってるだけじゃ、ダメだと思う・・営業努力をしっかりやって、その上でメーカーの責任分を追及する、それが、メーカーとショップの、平等な関係じゃないか?


 実際には、本当にちゃんとゲームを理解し、お客さまに上手くゲームの魅力を伝えることのできる店員さんがたくさんいるみたいで(講習会で何件かよそのお店に行きました。感心し、安心できたお店が多かった)、カードゲーム業界はまだまだ捨てたもんじゃないと思ったんだけど、やっぱり中には、商品のアピールに難がある店があるように思う。
 僕なんかでよければ、相談してくれるなら喜んで乗りたいと思う。ちゃんと理解してアピールすれば、きっと喜んでもらえるカードゲームなんだから。もったいないよ。
 本気でそう思ってるんだけど・・「何様のつもりだ」って思った方、もしいたら、すいません。



 さて、そんなわけだから、今回のビフォアセンチュリーカップに出場、あるいは運営してみて、「想像以上に時間がかかる。こりゃしんどくてやってられんわ」と思った人、ちゃんと、ブロッコリーさんに意見してみたらどうだろう。

 今回は、第1回目の公認大会という事で、ブロッコリーのゲーム課の方では、「まずは普通の3本戦で運営してみて、ご意見をまとめてみる」という事でこのような形にしたらしい。

 「将来開催される公式大会に近い形で運営していただきましたが、実際にはどうでしたか? 時間は? ルールについてのトラブルなどは? マナー問題は?」 と、メーカーさんとしては、開催店の方々に意見を聞きたいと考えているはず。
 本製品が出ていない、プレリリースの意味だから、ぶっちゃけるとまだ実験段階だ。
 大切なのは、そこで出た問題、意見を、小売店(できればユーザーも)が、ブロッコリーさんに提出する事だと思う。
 簡単な事だ。大会参加者は主催のお店の人に意見を伝えて、お店の人は大会報告用紙に書いたり電話するなりするだけで良い。


 今回のビフォア・センチュリー・カップでは、今回だけらしいが「引き分けは0点」という、普通ではないルールがあった。
 それについて、お店からの質問の電話が、何件かあったらしい。
「普通3本勝負の大会は、勝ちは3点、負けは0点、引き分けは1点なんですが、今回は引き分けも0点なんですか?」
「はい、そうです」
「わかりました」
 質問の電話があった、わざわざ確認の電話をかけてきた所が何件かあった、という事は、「こりゃおかしいんじゃないか?」 と思った人たちが、少なからずいた、という事だ。
 だったら、「わかりました」じゃなくて、「なぜなんですか?」じゃないだろうか。
 「それは、これこれこうだからです」「しかしそれだと、こうじゃないですか」
 こういう議論がないと、メーカーさんも、「特に反対も無かったし、次回以降も引き分けは0点で良いな」と考えてしまうかも知れない。

 メールマガジンでの公式発表では、今回のビフォア・センチュリー・カップで、「引き分け0点」という「なんだそりゃ?!」というルールにした件については、「インテンショナルドロー(意図的な引き分け)をなくすため」という理由づけがされている。

※今回紹介するQ&Aはビフォア・センチュリー・カップに限ります。
Q 引き分けの勝ち点は、何点ですか?
A 0点です。インテンショナルドロー(試合前に相談して、引き分けにする行為)を防ぐために、今回は勝ち点を0点としています。

 ↑メールマガジンより抜粋。

 これはつまり、最終の決勝戦で、全勝者2人が「わざと引き分けにすると、ほぼ間違いなく2人が1位2位になる。これで1位2位の賞品合わせて3BOXを半分づつ分けよう」とか相談をされてしまっては、他の人の「滑り込み、逆転2位!」とかがほぼ不可能なので、途中負けたり引き分けたりした人は盛り下がってしまう。つまり、大会の盛り上がりを考えてのことだろう。

 ・・・ということで、今回、「インテンショナルドローを無くし、最後まで3本戦を行って、結果を小売店様からうかがい、本試合のルール制定にフィードバックする」という、ゲーム課の方々の考え方も理解できるし、ある程度必要な事だったかもしれない、とは思う。

 が、それによって、「しんどい」「時間がかかる」「引き分け0点はモチベーションが下がる」「1回も“負け”がなかった(引き分けがあった)のに、負けがあったプレイヤーに順位で負けるのは納得できない」(引き分け0だとこういう事が起こる) 等で、一部のユーザー、ショップにマイナスイメージを与えてしまった事、これはゲーム課の人達にとって、想定されていた事なのだろうか。
 そうだったとしても、大切なのは、これから一体どれだけ説明責任を果たせるのか。どうやって取り戻すのか、という事だと思う。
 「あれは必要な事だった」と納得してもらえるように説明していき、明らかな改善を施していく事が、お客さまの期待に答える事だし、実験を行った責任ではないか・・・と、今回は苦言を呈しておきたい。

 俺も、引き分け0点は、ワケわかんなかった。

 追記。
 D-0だからこそ、絶対に無駄にならないと思って苦言を書いたけど、他のメーカーだと書いても無駄が多いのが残念。早く他のメーカーも、こうした「聞く耳」を持って欲しいなあ・・・。
 
 



■05/11/04 ディメンションゼロ・攻略の章4話 徳島ビフォアセンチュリーカップ優勝デッキ紹介


 11月3日に行われた、初のディメンションゼロ公認大会、“ビフォアセンチュリーカップ”、徳島での結果をお伝えします。

□優勝:福永くん
ユニット
 3x スパイ・スパイダー
青1無1
 3x 虹に乗るフェアリー
緑1無2
 3x 玩具商人ペンギン・ポー
青2無1
 3x 狼王ロボ
緑1無3
 1x 珊瑚の森の魔女
青1無3
 3x カオスビースト・スフィンクス
緑1無4
 3x 竜巻の魔氷トルネード
青1無4
 1x 妖魔の剣士
緑1無5
 2x マーダラー・マンティス
青1無5
 2x 大巨人ムーン・イーター
緑1無6
ベース
 3x 密林の古城
緑1無2
 3x 海底都市アトランティス
青1無2
ストラテジー
 3x サファイア・ソウル
青1無1
 3x 益々繁盛
青2無1
 2x 誕生の宴
緑1無2
 2x ケイオス・ハンド
緑2無3


□準優勝:ヤマサキさん
ユニット
 3x グレン・リベット
白1
 3x 城門を守護する獅子
白1無1
 2x スパイ・スパイダー
青1無1
 3x バトルフィールド・エンジェル
白1無2
 3x 玩具商人ペンギン・ポー
青2無1
 2x きらめく剣の乙女
白1無3
 3x 珊瑚の森の魔女
青1無3
 3x 聖騎士ホーリー・フレイル
白1無4
 2x 竜巻の魔氷トルネード
青1無4
 2x ロマネ・コンティ
白1無5
 2x マーダラー・マンティス
青1無5
ベース
 2x クリスタル・フォートレス
白1無2
 2x 海底都市アトランティス
青1無2
ストラテジー
 2x サファイア・ソウル
青1無1
 1x ダイヤモンド・ソウル
白1無1
 3x ディメンション・ロード
青1無2
 2x ペガサスウィング
白1無2


参加人数:16人

■デッキ
白緑 4人
白青 4人
青緑 3人
赤緑 3人
赤白 1人
白青緑 1人
(緑11人・白10人・青8人・赤4人)


 優勝の緑&青デッキ、準優勝の白・青デッキと、共に青が入っていますが、よ〜く見てみましょう!
 使われている青のカードの構成が、全然違います!

優勝デッキ準優勝デッキ
珊瑚の森の魔女1枚3枚
スパイ・スパイダー3枚2枚
ペンギン・ポー3枚3枚
竜巻の魔氷トルネード3枚2枚
マーダラー・マンティス2枚2枚
益々繁盛3枚0枚(!)
サファイア・ソウル3枚2枚
海底都市アトランテイス3枚2枚
ディメンション・ロード0枚(!)3枚

 細かい差? ノンノン。
 青のカード、たった10種類のカードプールで、トップ2つのデッキにこれだけの違いが出ることに、驚くべきかと思います。
 最下位とトップの内容の差じゃ、無いんですよ。1位と2位は、実力的には大差ないはずです。なのに、コンナに違う。

 そこから導き出される答えは・・・

 デッキの強さだけではなく、自分にあったデッキを使いこなせているか、プレイングの強さが必要という事なのです。
 つまり単純に、ここで紹介する1位のデッキをコピーしたところで勝てるわけじゃないって事。
 大切なのは、「このデッキを使って、いかに戦い、そして勝ったか」です。
 マネをすれば勝てるという世界ではなく、言い訳の出来ない、正に自分の力が試される真剣勝負。
 こわいですねー。
 しかし、それだけに、人と違うデッキを作り、「相手に読まれない、自分なりの戦術」を作った者が勝てるゲーム、と言えるでしょう。
 さて、そんな訳で、この二つのデッキの戦術については、あえて今回は語りませんが、今回使われた青のカード、これについてだけいくつか意見を述べたいと思います。



【珊瑚の森の美女】
 出た当初は、「強すぎ」「ヤバイんじゃねぇの」等々意見の聞かれたカードですが、皆さん、少しずつ落ち着いてきたようです。
 結論から言うと、今の状況で、「強い弱い」とカードを判断するのはナンセンス。「今のゲームの中で」強い、弱いと言うのはアリですが、本製品が出てからの中で強いか弱いかは・・・言えるはずがありません。

 「強すぎ!」と思っている人も、どうぞご安心下さい。
 だって、もっともっと常識ハズレのカードが、出てきますから。わはははは。
 “魔女”だって、「これが最後の魔女とは限らない・・・」のです。

 さて、優勝者は1枚、2位の人は3枚投入していますが、これはつまり、戦術の違いですね。
 【魔女】が強いのは、後半戦、エネルギーが増え、出したユニットがいきなり「歩く」事ができるエネルギーの余裕が出てきてから。
 ですが、最初に引けば、相撃ち要員としては小さすぎ、重すぎ、役に立たないユニットとなります。

 優勝者は「後半、あればラッキー」程度に考え、ぶった斬って1枚にしたのでしょう。
 「【魔女】に頼らない戦術」で勝つ事を前提にしたのではないでしょうか。

 対して、2位の方は全力、3枚投入。
 全体的にユニットを軽いコストでまとめ、ベースも投入しているところから、「プランでガンガンユニットを出していく」事をテーマにしているようです。
 その場合、出して歩き、出して歩き、ところてん方式にユニットを前進させていく戦術には、自軍エリアに【魔女】がいる事が前提。だから3枚なんですね。

 しかし、確かにその戦法は強力ですが、「その状況に、もっていかなければならない」と考えてしまった点で、ついつい戦い方として幅が狭く、対応力の劣った戦術を取りがちです。
 僕は、こういった【魔女】を使う事に囚われて、最善の一手を逃すプレイの事を、「魔女の呪い」と呼んでいます。

 どういう事かというと、デュエルマスターズでもあるでしょう。手札破壊を撃てるターンに、まず先に、ついうっかり手札補充の方を使ってしまい、相手のターンに重要なカードを手札破壊されたりとか。
 または、やらなくても勝てるのに、つい派手な勝ち方をやろうとしてターンを稼いでるうちに、逆転されるとか。
 これがD-0での「魔女の呪い」。もしかすると1位と2位を違えたのは、この「呪い」かもしれません。(見てないので判りませんが)

 美しい魔女に囚われて、「正しい道」を見逃すことの無いように・・・むう、詩的だ。



【益々繁盛】
 優勝者は3枚、2位は0枚。
 単純に、「【繁盛】使わなかったから負け」とかじゃないですよ。
 お忘れ無きよう。2位の人は、「【繁盛】を使わずに、2位まで来た」のです!
 すなわち! 青ならば、【益々繁盛】が入る、というのが固定観念! 2位まで来たのですから、これも正しいんです。
 どうやら、本当にプランを使いまくり、移動しまくるのに特化したデッキなんですね。
 そうなんですよ。このゲーム、移動にもコストを払うじゃないですか。
 ですから、使用するカードの枚数が全てじゃないんですね。
 「手札補充を使っているコストがあれば、移動に使う」という選択肢も、正しいんです。
 また、手札補充して、「相手に対する対応力を上げる」というのも正しい選択。

 これは、本製品が出てから、色々と研究する必要がありますよ。



【ディメンション・ロード】
 1位は0枚、2位は3枚。明確な差です。
 僕は、よく使いますね。【ディメンション・ロード】。
 何しろこのカード、使用タイミングが“バトル”です。スタック合戦の最後の最後に使って、すべてをパーにする事ができます。
 赤白環境では最強ユニットの一つとして大暴れした【タンネピコロ】ですが、【ディメンション・ロード】の登場で、相対的に弱体化。
 なにしろ、【ロード】で戻る、ちょうどレベル4。
 しかも、【タンネピコロ】は、前進してナンボの、思いっきり移動してくるユニット。間違いなく2歩進んでいるであろうところを、手札に戻されるのですから、大ダメージです。

 さて、1位の人は、青が【海底都市アトランティス】3枚、【サファイア・ソウル】3枚。
 緑の方も、【密林の孤城】3枚と、「何が何でもバトルで勝つ!」と、サイズによる支配を目指しています。
 よってそもそも、バトルダメージにより相手を排除する気満々なので、「バトルダメージそのものを回避する」【ディメンション・ロード】を全抜きしているのでしょう。これは正しい。

 どっちも、理屈は通っています。そこに、上下の差はありません。
 しかし、これは勝負。
 そこには、明確な勝敗の結果が出てしまいます。

 この2人の戦い、優勝決定戦が、どのような流れで行われ・・優勝者はいかに勝ち、順優勝者はいかに・・敗北したのか・・

 同じデッキを組み、シュミレートしてみるのも、意義があることでは、無いでしょうか。
 
 



■05/11/02 ディメンションゼロ・攻略の章 4話 これから始める、あるいは「わけわかんねぇ」で止まってる方々へ



 ディメンションゼロ、ストラクチャーデッキ2が発売して、今度もまた、たくさんの人がディメンションゼロを始めてくださいました。
 しかしこれが、「うおお! このデッキだけで何回でも遊べるぜ!」というバッチリ楽しめている人と、「わ・・・わからん。相手のターンに動くゲーム? なにそれ?」と、ちょっととまどっている方に、激しく分かれているよーです。

 そうでしょう。うんうん。
 だって僕も最初、本当に訳わかんなかったもの。わかんないのが普通。

 そんなわけで、最近始めた人達に、僕から少し、メッセージを。


 まず、ゲームを始めるにあたり、ルールについては、ルールブックをチェックしましょう。
 読まずに捨てた!という人は、ブロッコリーさんのオフィシャルホームページをご覧下さい。



 さて次に、実際、カードゲームの雰囲気ってもんは、「ルールがわかっただけ」ではさっぱり伝わりません。
 すごくシンプルな話、将棋のコマの動き方を全部知っていたとしても、「将棋をやっているところ」を見た事が無ければ、そりゃ一体、どうやって遊ぶ物なのかわからないでしょう。
 それほどまでに、“新しい物”を理解するには、想像と説明だけでは難しいものなのです。

 ディメンションゼロ(以下D−0)は、今までのゲーム、遊戯王やデュエルマスターズやガンダムウォーとかのメジャーゲームとはかなり違います。
 だから想像しにくい。理解しにくい。

 コストがデュエルマスターズに似ているとか、盤面を移動するのがモンスターコレクションに似ているとか、端々をみれば、今までのゲームに似ているところが多いのは確かです。
(ディメンションゼロに限らず、「〜は〜に似ている」ということは決して悪い訳ではありません。似てるほうが最初のとっつきがいいですから)

 しかし、すでにD-0を何度もプレイし、その奥深い駆け引きを理解している方には、お分かりいただけるでしょう。
 D−0のルールを一通りの覚えて、やってみて、基本的なセオリーを覚えると、本当の面白さがわかるゲーム。
 あまり似てないがゆえに、とてつもないオリジナリティを持っています。

 スタックルールや、エネルギーコスト、一つ一つのパーツは、今までのカードゲームの物。しかし、それらを今までと違う組み立て方によって、全く新しい物を作った。それがD−0。

 似てないので、誤解されやすい上にわかりにくい。

 正直、“消費者は愚か”という前提に立てば、「こりゃ商品として売るには、今までのゲームと違いすぎて、受け入れられないのじゃないか?」と判断されるのが普通です。
 しかし、僕達は、「消費者は愚か」と考えませんでした。
 カードゲームで育ってきた、筋金入りのユーザーの眼力を信じました。
 ユーザーのレベルは上がってきている、決してクソゲーを許さず、かわりに、「これは面白いんじゃないか?」「真面目に作ってるな」というものは、認めて下さる。そう考えました。

 その結果は、どうやら今のところ、うまくいっているようです。
 たくさんの人が、「このゲームすげぇよ!」と言ってくださいます。正直、ものすごく嬉しいことです。

 しかし、それと同時にかなりの人が、“見本”となるちゃんとわかっている人のプレイを見る機会がなく、「面白そうなんだけど・・・何がなんだかわからない」との感想を抱き、「買ってはみたが、とりあえず保留」で止まっているようなのです!

 これは、まずい。
 せっかく買ってもらえたのに、その楽しみ方がわかってもらえない。なんてもったいないのやら?!


 昔々の、こんな経験を思い出しました。

 ファミコンのドラゴンクエストUが出た時。バイト先の先輩に、「面白いから、是非やって下さい!」とソフトを貸した事があります。
 が、次の日、その先輩は、「なんだかすごそうだけど、面白くない。地味だ」と言います。
 よく話を聞いてみると、何と“そうび”の仕方がわかってませんでした! 延々と素手でスライムと戦っていた訳です。
 そりゃつまらんわ。地味だわ。で、ちゃんと装備の仕方をお教えしました。

 しかし次の日は、「話が進むのが遅すぎて、続けられない」と言い出しました。
 よく話を聞いてみると、何と、セーブ(パスワード)の意味を理解していなかった!!

 今、聞いてみると、「その人、馬鹿なんじゃないの?」と思われるでしょう。
 違います。
 RPGをまったく知らない、いや、テレビゲームすら知らない人がたくさんいたその時期では、むしろ当然の事だったのです。

 結局その人は、「こんな訳のわからんゲームはやらん!」と逆ギレして、やめてしまいました。
 やり方を理解してちゃんと遊べば、多分間違いなく思い出になった、名作ゲーム“ドラゴンクエストU”をです。

 もったいないですね。D-0も今、こんな感じなのではないかと。

 しかし実は、ドラゴンクエストにも非があったのです。
 つまり、“そうび”がわかりにくかったとか。セーブの概念を、もっと徹底的に、自然に教えるべきだったとか。
 しかし、続編では勝手に装備されるようになったりして、「わかってもらえるように」進化してきた。
 D−0もまだ、その進化の途中です。「もっとわかりやすくなる方法はないだろうか?」と模索中です。


 しかしそれでも、1人でも多くのお客様に、D−0の本当の面白さをお伝えしたいからこそ、ブロッコリーさんは、毎週毎週講習会にスタッフを派遣されているのです。
 なにしろ、会社のトップである木谷会長自ら、毎週土日は講習会をされていますからね。
(今週土曜日の名古屋では6勝6敗、日曜日のイベントでは7勝3敗。普通に強い!)

 11月からは各地で先行販売のストラクチャーを使った「ディメンション・ゼロ ビフォア・センチュリー・カップ」が開催されます。こちらを見学するのも良いでしょう。


 そんな訳で、今、D−0を始めようと思っている方、やってみたけどもう一つ面白さがよくわからなかった方、色々引っかかったとしてもあきらめず、少なくとも「スタックの応酬」が楽しめるようになるまで、やりこんでみてください。
 ある程度ルールがつかめましたら、オフィシャルホームページの“知識で差をつけろ! ディメンションゼロ 必勝テクニック集”を見ていただけましたら、画像入りで戦い方のセオリーを紹介していますので、こちらを見てみてください。
 すぐに投げ出すのは、もったいなすぎます。
 「このゲームすげぇ!」「面白すぎる!」と評価して、本製品の発売を楽しみにしている人達が、どんどん増えてきているのは、事実なのですから。
 
 



■05/11/01 ディメンションゼロ・制作秘話の章 第2話  “実はすごい事になっている”


 初期のころ、よく質問された事。
「なんでイメージキャラクターが格闘技の五味選手なのか。それに何の意味があるのか」
という事について。

 「木谷会長が、格闘技好きだから」と邪推する人もいるようだけど、そういう考え方は、この場合、ちょっと視界が狭い。
 そりゃあ、会長の格闘技好きは事実だけど、会長一人で決まることではないのだから、企業にとってメリットの無いと判断されそうなことだったら実行されないだろう。

 たとえば当社でもし、オレが「美人秘書がほしぃ〜!」とか言って公私混同しそうになったら、しまむーは「ノーですよノー!」とかいいながら殴打してくるであろうし、ハリーは口から冷凍光線を吐くであろう。

 公式には、五味選手の起用は「真剣勝負であるディメンション・ゼロのキャラクターに合う人選」という事であるし、全く持ってイメージ通りのキャラクターなのだが、格闘技選手の有名人を起用する事にはもっと様々な理由がある。

 「タイアップのための、タイアップ」だ。

 今回は、「格闘好きだから云々」だけではわからないこのイメージキャラクターの意味を(わかったとしても「何も格闘技じゃなくても他にも例えば」とか言われそうだが(笑)、あえてそれを承知で)説明したいと思う。


 雑誌に広告を載せたり、特集記事を載せてもらうのは、いうまでもなくものすごく大変な事だ。
 お金が掛かるのももちろんだが、それよりむしろ、載せてもらうための“筋道”が無ければならない。
 就職にも縁故が有効なように(まったく知らない人と一緒に仕事するより、ある程度知っている人のほうが呼吸が通じやすい)、雑誌という物も、そういった人の縁、会社の縁、タイアップ、なにより雑誌社同士の関係などで、大きく内容に制限が掛かる。
 マスコミというものは、武力・権力に勝るとも劣らない“情報”という巨大な武器を持っているから、実は根っこの方に行くと、“思想”が絡んできたりもするわけだ。
 代表的な新聞誌を見ればよくわかるけど、各社それぞれ思想によって内容に違いが・・いかん。話が不必要に大きくなりすぎだ。スケールダウンして戻そう。

 つまり、いくら大金を積んでも、例えばコロコロコミックにゴルフ用品の広告は載せられない。
 だってコロコロは、小学生の雑誌だから。
 当たり前? そりゃそうだ。これは誰でもわかる例え。
 じゃあ、少年ジャンプに、ガッシュベルカードゲームの広告は載せれるかな?
 ムリだよな。サンデーの漫画だし。
 でもさっきよりは理屈が複雑になった。
 つまりこれは、「ガッシュは小学館のキャラ」と知っている人じゃないとわからない事。
 そんな風な「知らない事」がめちゃくちゃ密接に絡み合っているのが出版業界やマスコミの世界。

 だから煮詰めていくと・・実は、カードゲームの広告が載せられる雑誌っていうのはほとんど無いんだよ。(ついでに言うと、載せて意味のある雑誌はね)
「ちわーす。ディメンション・ゼロってカードゲーム作ったんで、記事を載せてくださーい」
「えぇ? ウチの本とは関係ないよね?」
 だいたいはこうだ。

 しかし、格闘技やらスポーツは話が別だ。
 スポーツは幅の広い話題なので、ターゲットを大きく絞っていない雑誌では、よく特集記事としてスポーツ記事が載る。で、今は格闘技が人気。「いま注目の格闘技者は彼らだ!」みたいな。
 そんな時、
「今度そちらの雑誌で特集される五味選手、ディメンション・ゼロのイメージキャラクターとしてタイアップしてるんですけど、それに掛けてゲームの紹介記事載せられませんか?」
と行くと、
「ああ、それはちょうど良いですね。ホビーの記事も欲しいところでしたから」
と話が進みやすい。


 そう。タイアップのためのタイアップ、とはこういう事。
 しかも、ディメンション・ゼロは、今までカードゲームをやってた人だけじゃなく、より広く一般に向けても告知したい商材。今までと違うルートに乗せて、広告していく必要がある。
 カードゲームユーザーがよく読むような、マニア向けの雑誌には、そもそも記事が載せやすい。
 しかし、漫画雑誌『ヤングアニマル』(ディメンション・ゼロの“プレイヤー”を主人公にした“プレイヤー漫画”が連載予定)のような、コンビニに置いてあるので多くの人が読んでいるような雑誌に記事を載せたり、漫画連載をお願いするには、五味選手という接着剤が無ければ難しかっただろう。

 この動きを予想して、というか、こうするために、木谷会長は五味選手とのタイアップを設定した訳だ。


 その効果は、雪崩を打って出始めている。
 何しろ、想定していなかったすごい告知ができるようになったから。
 東京に住んでる人じゃないと、ピンと来ないだろうけど・・・なんと、渋谷駅前の巨大モニターで、1ヶ月間毎日、ディメンション・ゼロの広告が映し出される事になった!(テレビゲーム“街”で舞台になった交差点だね)

 これも実は、五味選手効果。
 その巨大モニターで、PRIDE(格闘技のイベント)の番組が1ヶ月流れる事になっていて、そこに30秒の広告枠があったから、向こうからブロッコリーさんに持って来てくれた話らしい。

 これは、実にエポックメイキングな、カードゲーム史上に残るであろう、歴史的な事件!
 どういう事かというと、渋谷駅前というのは、東京でも中心的な情報発信元で、日本の最先端の、「時代の雰囲気」を映し出しているところ。
 無数の様々な人々が行きかい、無意識に時代の流れを感じ取っている、または作り出している場所だ。

 さあ、そこでディメンションゼロの広告が、毎回30秒間も映し出される。「賞金総額2000万!」を伝える。
 するとどうなるか?
 人々は、
「へえ〜。カードゲームって、賞金が出るようになったのか」
「そんな時代になってきたか」
と、受け取るだろう。
 マジックだって昔から賞金があったわけだけど、せいぜい一般には「外国の、敷居の高そうな何かに賞金がある」程度にしか認識されていない。
 国産であることが、一般に近しく理解してもらえる強みだ。

 「遊戯王が流行ってから、何年かたったなあ。なんだかブームが続いていたのは知ってるけど、ついに賞金が出るのか。と、いう事は、大人でカードをやってる人が多くなってきたんだなぁ」
 別にゲームをやる気の無い人も、とりあえずはこのように、思うだろう。
 今まで「カードゲーム? ガキの遊びだろ」と言ったにーちゃんも、「なぁなぁ、カードゲームって賞金が出るようになったんだろ?」と言い出す。別にやらなくても、とにかく認識を変える。

 と、いう事は、本当はやりたかったけど、恥ずかしくてできなかった人たちも、始めやくすなるって事だ。

 もちろん巨大モニターだけでこうなるわけではないが、こういったことが積み重ねで大勢の人にイメージの変化が定着すれば、昔やっていた人、やりたいとは思った人を動かして、結果カードゲーム業界に与える効果は計り知れない。
 ディメンション・ゼロが成功すれば、カードゲーム業界は間違いなく大きく成長すると思う。



 約半年前、僕が木谷会長にお聞きしたことがある。
「任天堂は、テレビゲームのイメージが、一般のものに傾きかけたところを蹴っ飛ばして、ヲタクのものから一般の物に変える事に成功しました。
 でもこれは、徐々にそういう風になるよう働きかけ、そして準備が整ってから蹴っ飛ばしたんだと思います。
 ・・・カードゲームはヲタクのもので止まっているような気がするんですが、時期が来るのを待つべきでしょうか? それとも、自分たちで変えていって、蹴っ飛ばすべきなんでしょうか?」
 どうなのかな? 会長はどのぐらい大きく、業界そのものを変えるおつもりなのかな? やはり、僕たちはそうしていく事に協力する事を期待していただけているのかな?
 という、「大変だなぁ。しかし、これはやりがいのある仕事だ」という僕の思いに答えるかのごとく、会長は、
「いやぁ、そりゃ、蹴っ飛ばすしかないでしょう。自分で」
と即答。
 そこから、腹を括る事になりました。



 他にも、大変な動きがいくつか見えてきているけど・・それはまた、順番にご報告。

 僕が今、気になっているのは、このディメンション・ゼロの動きや、当ホームページで書いてる事を、さあ、他のメーカーさんがどう考え、どう注目しているかって事。
 次の自社商品開発に活かすつもりはあるのか・・まだ「様子見」している時期だろうけど、どっちにしろ「カードゲームユーザーそのものを増やす」という商品開発テーマは、他の企業にも考えてもらいたいと思う。業界拡大のために。
 そのためだったら、僕はどこにでも協力しますよ。
 
 



■05/10/31 ディメンションゼロ・攻略の章 第3話 初心者講座その2


 「ディメンションゼロ攻略の章 第2話 初心者講座その1」からの続きです。


(お客様より)
 ご連絡ありがとうございます。おかげさまで正確ではあるかどうかは測りかねますが自分なりにプレイできるようになりました。
 が、新たな疑問も生まれました。教えていただければ幸いです。ではよろしくお願い致します。


Q:プランゾーンからユニットをプレイする場合の使用コストはplay用のコストが必要でしょうか? move用のコストで宜しいしょうか?

A:プランゾーンからカードをプレイする際も、あくまで「プレイする」ですので、playのコストを支払ってください。
 moveコストは、あくまで、すでにスクエア(升目)にいるユニットが、隣接した4方のスクエアに移動するためのコストです。



Q:こちらのメインフェイズの際、こちらの行動に対し相手が対策を打った後、こちらが再び対策を打つことが出来るのでしょうか?

 はい、できます。
 これはスタックルールを詳しく読んでみてください。

 スタックルールは、ひとつひとつの行動を「箱」に例えて、実際に積み木のように積んでみるとわかりやすいと思います。

 例えば、
1・自軍エリアの【タンネピコロ】を中央エリアに前進させるため、移動を宣言しました。
2・それにスタックして、相手は、【プラズマライフル】のプレイを宣言しました。
3・このままでは破壊されてしまいますので、【ルビーソウル】のプレイを宣言しました。

 この場合、

3・[自分の【ルビーソウル】]
2・[相手の【プラズマライフル】]
1・[自分の【タンネピコロ】の移動]

 という順番で、効果がスタックに乗っています。
 スタックとは、どんどん上に積んでいくシステムですので、プレイした(宣言してコストを支払った)順番とは、逆に解決していくことになります。(積み木と同じように、あとから積んだ効果のほうが、上に積まれるため)

 この時点で、お互いにやることが無ければ、解決に入ります。
(もちろん、自分、相手どちらかに、なにかやりたいことがあればさらにスタックを積むことができます)

3・まず、【ルビーソウル】の効果で、【タンネピコロ】のパワーが6000になります。

 この時点で、また優先権(カードをプレイする権利)が自分に戻ってきます。
 自分、相手ともに、何もなければ、さらに解決を続けます。

2・相手の【プラズマライフル】の効果で、【タンネピコロ】は3000のダメージを受けます。このとき、パワーは6000ですから、まだ、破壊されません。

1・さらに、移動が解決され、中央エリアに【タンネピコロ】が移動します。これにより、【タンネピコロ】のパワーは8000(ダメージは3000受けている状態)になります。

 これがスタックルールです。

 ちなみに、【ルビーソウル】を使われたのにスタックで【プラズマライフル】を撃った場合、【プラズマライフル】→【ルビーソウル】の順に解決していくので、まず3000のダメージが入り【タンネピコロ】は破壊、【ルビーソウル】の効果は対象がいなくなってしまったので解決されません。



(お客様より)
 ご連絡ありがとうございます。
 おかげさまで普通にプレイできるようになりました。
 現状では先にロマネコンティを召還してそれをうまく守りきった方が必ず勝つというへぼデュエルですが、拡張パック発売まで戦略のほうも練っておきたいと思います。

 このたびは誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。



 さて、いかがでしたでしょうか。
 我々としては、メールを下さったお客さまには何とかお役に立てたようで胸をなでおろしましたが、お読みいただいた皆さまにも、何か得る物がございましたら幸いです。

 より実戦的な戦術や、知ってて得するテクニックなどは、オフィシャルホームページの“知識で差をつけろ! ディメンションゼロ 必勝テクニック集”をぜひご覧下さい。
 当店担当、デュエルサイボーグしまむーが、高性能の“ディメンションゼロ・OS”をインストールして書き上げています。(解りにくい話だな)

(ルールに関しましては、オフィシャルホームページに、「ルール解説」「よくある質問」コーナーができておりますので、まずはこちらを参考にください。
 また、「読んでみたけど書いてなかった」という場合には「ユーザーサポート」の、「ルールに関する問い合わせ」をご利用ください)
 
 



■05/10/28 ディメンションゼロ・攻略の章 第2話 初心者講座その1


 ディメンションゼロ・ストラクチャーデッキが発売して、はや1ヶ月。今日はストラクチャー2も発売されました。
 みなさん、どうでしょうか・・・おわかり頂けておりますでしょうか? ディメンションゼロ・・・・

 実は、大阪のユーザーズカンファレンスでも申し上げました通り、「こりゃちょっと、説明書だけで、ルールと駆け引きを100パーセントすべて理解していただくのは、無理というものだ」というのが、我々の最大の心配点。
 現在、よりわかりやすい、初めてでも理解しやすい説明書の作り方などを研究していますが・・・(ストラクチャーデッキ2には、今までの説明書に追加して、ビジュアル的にわかりやすくした折込が入りました)

 やはり、ルールと駆け引きをしっかりと理解している人と、実際にプレイしてみるのが一番手っ取り早いのですが、地方の方などは、なかなか体験会にも参加できず、勝手がつかみにくい事となっておられるのではないでしょうか。
 そこで、「せっかく買ったけど、今イチよくわからん」という方々の為に、初心者講座の記事を連載したいと思います。
 実際に、当店でお買い上げ頂いた方との、メールのやりとりがございます。これを、お客様の許可を得て、使用させていただく事になりました。実におあつらえ向き!

 「どうにも、ディメンションゼロは難しい」とお考えの皆様に、この、ものすごく面白いゲームを、御理解いただくための一助になれば、幸いです。(じゃっかん語句の修正と、補足文章を入れてあります)



(お客様より)
 ディメンションゼロ・攻略記事をお送り頂き誠にありがとうございました。
 ですがオフィシャルホームページを読んでもルールやゲームの流れがまったく把握できず、現物を手にすれば何とかなるだろうと昨夜からカードをこね繰り回してますが、まったく動かせません。
 息子と2人で「このゲーム止めよう」と話し合う始末・・・。
 遊戯王とかデュエルマスターズのように漫画化されたり、プレイング基本ビデオのようなものが発売になれば・・・。

 こんなこと池田様に愚痴ってもしょうがないですね。
 では失礼致しました。



(当店より)
 せっかく、ご購入いただいたのに、わからないままで終わってしまうのは非常にもったいないと思いますので、簡単ですがサポートさせていただきます。

 また、お客様同様に「ルールブックを読んだけどわからなくて・・・」という方々が、どういったところで躓いてしまうのか、今後のルールブックの改善にも繋げたいと思いますので、ご協力いいただいてもよろしいでしょうか? 「どこがわからないのか?」を教えていただけますでしょうか?
 もしよろしければ、ご返信ください。それではお待ちしております。



(以下、お客様よりの質問と、それへの返答)

Q:使用コストの件ですがエネルギーゾーンにあるplay2・move1と記載されているカードを1枚フリーズした場合、play2とmove1のコストがそれぞれ発生するのでしょうか?

 コストシステムは、デュエルマスターズ等と同じと考えてください。
 1枚のカードをフリーズして得られるコストは常に1点です。
 playやmoveに書かれている数値は、あくまで、場に出す(移動する)際に必要な数値ですね。



Q:【ドガン・バゴーン】(赤2無4)をplayする際、有色2枚・無色4枚、計6枚フリーズしないといけないのでしょうか?

 正確には、じゃっかん違います。
 エネルギーゾーンのカードのうち、赤いカード2枚と、何色でもいいので4枚の、合計6枚フリーズしてください。
 このとき、スマッシュゾーンのカードは無色1枚分のエネルギーとして利用してもかまいません。
 「無色は何色でも良い」のであり、「無色でなければならない」ということはありません。



Q:スマッシュされると裏向きのリリース状態で、(デッキの1番上のカードが)自分のスマッシュゾーンに置かれますが、裏向きのままですとコストで使用する際、ごまかせると思いますがどうなのでしょうか?

 スマッシュゾーンのカードは常に裏向き、エネルギーゾーンのカードは常に表向きに置きます。
 スマッシュをコストとして使用する場合は、表のカードがなんであれ、裏向きのカードからは無色1点分しか発生しないため、「間違えて表替えす」とかがない限り、混ざったりはしません。



Q:メインフェイズからスマッシュフェイズにかけて
「中央エリアにプレイしたユニットは、バトルが発生しなければ、スクエアに置かれた時に破壊され、持ち主の墓地に置かれます。
 バトルが発生すれば、そのバトルの終了時に破壊され、持ち主の墓地に表向きで置かれます」
とありますが、
1・この時点で破壊されるとなると中央エリアでは絶対スマッシュできないと思いますがいかがでしょうか?


A:「プレイする」とは、手札もしくはプランゾーンから、コストを支払って場に出すことをさしています。
 ですので、いきなり中央エリアに出したユニットは、バトルが終了した時点で破壊されますが、自軍エリアにプレイしたユニットを中央エリアに移動させた場合、破壊されることなくスマッシュできます。



2・敵陣エリアのユニットは破壊されないのでしょうか?

 上でお答えしたのと同じように、移動して敵陣エリアに入ったユニットは破壊されません。
 また、敵陣エリアには自軍ユニットをプレイすることはできません。



3・中央エリアにプレイしたユニットは破壊されるとありますが、中央エリアに移動してきたユニットは破壊されないのでしょうか?

 はい、そうです。「中央に移動してきたユニット」と「中央にプレイされたユニット」は違います。

 そもそも、中央エリアにユニットをプレイするほとんどの目的とは、そのユニットのパワー分のダメージを、中央エリアに移動してきた相手ユニットに与える、つまり手札のユニットを使い捨て火力にしている、という行為なのです。

 すごく大雑把にゲームの流れを説明すると、

 毎ターンドローしてエネルギーチャージを繰り返し、3〜4コストたまったら、まずはユニットを自軍エリアにプレイ(場に出す)。
 次のターンにはリリースされるので、(攻めよう!と思った場合には)移動コストを払って前進。スマッシュを狙う。
 相手は、(守ろうと思った場合には)ストラテジー(呪文)や、ユニットをプレイして、バトルを行なうことにより、迎撃を狙う。
 この場合、中央で戦闘が起きれば、相手ユニットがバトルに勝っても、バトル後に破壊されるので、少なくとも相打ちになる。
 敵陣まで攻め入ったほうがスマッシュ(ダメージ)は大きくなるものの、自分よりパワーの大きいユニットに迎撃されたとき、相手ユニットは生き残り、そのまま場にとどまるので、リスクを伴うことになる。

 基本的には、これを繰り返して、先にスマッシュ7点を与えたプレイヤーが勝ちです。


 この流れがわかったら、クイックタイミングでカードをプレイしてみてください。

 自分のユニットを出すのを、相手が、「メインフェイズを終了します」と宣言した(しなければなりません)時に、
「では、終了宣言に対応して、ユニットを召喚します」
と宣言し、自分の場に出すのです。

 この場合、相手の「メインフェイズ終了」は巻き戻されて、もう一度相手のメインフェイズに戻りますが、そのまま何も無ければ自分のターンになり、さっき召喚したユニットは、すぐにリリース状態になります。

 相手にすれば、予期していなかったところに、いきなり「起き上がった(リリース状態になった)」ユニットが出てきた訳ですから、対応しにくいですね。

 また、ユニットが重なってバトルに入りそうになったところで、【クリスタルフォートレス】や【歴戦の城砦】をプレイしたら?(その結果、パワーが逆転したら?)
 バトルで負けないように、【〜ソウル】を手札に持っておいて、常に使うためのコストを残しておいたら?

 つまりこのゲーム、すべてにおいて、「後出しジャンケン」ができるゲームなのです。もちろん、「相手が後出しジャンケンをしてきたら、こちらもそれに対して後出しジャンケン」とかもできます。
 徹底的に、何もかも、“後出し”した方が有利・・・と、いうより、できる限り必ずそうするゲームだとお考え下さい。

 また、プランを積極的に使ってみてください。
 使い方に慣れれば、使えば使うほど有利になります。

 ただし、エネルギーや手札を使い切ってしまうと、(妨害されないことがわかっているので)相手は好き放題移動してスマッシュを狙いにきます。終盤戦は、必ず手札とエネルギーをキープしておきましょう。



 お客さまとのお話しは第3話に続きます。

(現在は、オフィシャルホームページに、「ルール解説」「よくある質問」コーナーができておりますので、まずはこちらを参考にください。
 また、「読んでみたけど書いてなかった」という場合には「ユーザーサポート」の、「ルールに関する問い合わせ」をご利用ください)
 
 



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