□新生デッキ破壊デッキ“ファル・スラッシュ”
このデッキは、ダメです。
いやいや、言葉が過ぎました。失礼。
実に対戦相手に失礼極まりない、よろしくないデッキであります。
だったら紹介すんなよ、という声が聞こえてきそうですが、
「【無双龍機ボルバルザーク(10弾)】が使えなくなったら、“除去コントロール”だらけになるじゃないか!」
と、いうご意見に対し、
「うん。そうだね」
という記事も書いておく必要があるだろう、との考えでして。
あとは、「デッキ破壊デッキを紹介して!」というリクエストも多いことですし。
まあ、難しい事はどうでもいいんですが。
とにかくこれが現在最凶の除去デッキと目される、対戦相手に失礼さんなデッキ、“ファルスラッシュ”であります。
(とにかくつまらないデッキなので、取り扱いに注意! 使うときには、相手に了解を得てから使いましょう)
■やる気破壊デッキ“ファルスラッシュ” |
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クリーチャー | 4x 予言者ファルシ | 12弾 |
4x 宣凶師ベリックス | 11弾 |
4x 電脳聖者タージマル | 10弾 |
1x アクアン | 4弾 |
2x 新星の精霊アルシア | 双竜 |
呪文 |
4x ロスト・チャージャー | 9弾
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3x 転生プログラム(S・トリガー) | 10弾 |
4x 魂と記憶の盾 | 11弾 |
4x スケルトン・バイス | 8弾 |
4x バースト・ショット(S・トリガー) |
2弾 |
2x ドラゴン・シャウト |
12弾 |
2x デーモン・ハンド(S・トリガー) | 1弾
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2x ヘル・スラッシュ | 6弾 |
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○原型・“ベリックスラッシュ”について。
【ベリックス】を使って、【ロスト・チャージャー】をなんどもなんども使い倒す、光・水・闇タッチ炎(【バースト・ショット】のみ2・3枚積む)除去デッキ、いわゆる“ベリックスラッシュ”は、エターナルリーグレギュラー部門で優勝し、一気に有名になりました。
現在も、【ボルバルザーク】に対して充分戦えるデッキとして大会で活躍しているデッキではありますが、それを12弾対応させたのが、この“ファルスラッシュ”です。
ぶっちゃけ、使ってる本人は楽しくても、相手にすれば憎しみが生まれるほどイヤなデッキ。
はやく【ロスト・チャージャー】【スケルトン・バイス】も何とかしないと、面白いゲームにはならないんじゃないでしょーか?
宣凶師ベリックス
2コスト グラディエイター 3000
■ブロッカー
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンから
呪文カードを1枚、自分の手札に戻す。
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
【ロスト・チャージャー】
3コスト 呪文
■自分または相手の山札を見る。その中からカードを1枚選び、持ち主の墓地に置いてもよい。その後、そのカードの持ち主は山札をシャッフルする。
■チャージャー
○デッキのおおまかな動き
相手に対して効果的な呪文を、何度も何度も使い倒す。
これが“ファルスラッシュ”の基本メカニズムです。
マナゾーンに置かれた呪文カードを回収し、再利用する【ベリックス】。
相手に手札破壊されたり、使い終わったりで、墓地へ落ちた呪文を回収する【予言者ファルシ】&【新星の精霊アルシア】。
これらによってその都度必要な呪文を手に入れ、自分は必要以上のドローをせずに、一度使ったものを“再利用する”事でデッキを減らさず戦い、相手のデッキ切れを待ちます。
つまり、相手のシールドは1回も殴らずに勝つデッキです。
(注・このゲームでは、デッキが無くなった(=最後の1枚を引いた)プレイヤーは負けになります)
予言者ファルシ
2コスト ライトブリンガー 1000
■このクリーチャーが破壊された時、呪文を1枚、自分の墓地から自分の手札に戻してもよい。
新星の精霊アルシア
5コスト エンジェル・コマンド 4000
■このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、自分の墓地から呪文を1枚選び、自分の手札に戻してよい。
ここからは1枚1枚のカードの使い方、入っている理由について、解説しましょう。
○何度も何度も使って、相手を邪魔するカード
【魂と記憶の盾(エターナル・ガード)】
3コスト(光/水) 呪文
■マナゾーンに置くとき、このカードはタップして置く。
■バトルゾーンにある、進化クリーチャーでないクリーチャーを一体選び、裏向きにして持ち主のシールドに加える。
相手シールドを攻撃する事は間違ってもないため、最高の除去呪文です。
と言いますか、「除去が苦手な光・水」が、「たった3マナ」で、「【凶星王ダークヒドラ(コロコロ)】で回収されないシールド」に除去できるという、デュエルマスターズでもトップクラスの除去カードです。
序盤からどんどん使用して、【ファルシ】で回収してガンガン使い回しましょう。
レインボーなので1ターン目におけるマナカードとしても優秀。5マナあれば、【ベリックス】で回収しても、すぐ使う事が可能です。
また、「ブロッカー0体、シールド0枚、これは相手にスピードアタッカー引かれると負けちゃうな」という場合、
自分のクリーチャーに撃てばシールド回復なのは覚えておきたいテクニックです。
【スケルトン・バイス】
4コスト 呪文
■相手の手札から2枚見ないで選び、相手はそれを持ち主の墓地に置く。1枚しかない場合はその1枚を墓地主の墓場に置く。
みんな同じようにお考えでしょうが、新殿堂に含まれなかった事が不自然なほど強力なカード。
とても残念ですが、あるからには使うしかありません。遊びのプレイでは僕だって使いたくはありませんが、この“ファルスラッシュ”は、冷徹に酷いデッキとしてご紹介しますので、入らない理由は無いでしょう。
とにかく相手の戦術、あるいは「やりたかった事」をズタズタにします。
4ターン目でなくても、相手が温存しておいた逆転カード(例えば進化や【母なる大地(10弾)】)も、容赦なくブチ抜きます。
あまつさえ、【ファルシ】で回収して再利用。
現環境は、「スケルトンバイスを撃ちまくった方が勝つ」と言って過言でないでしょう。このデッキなら可能です。ひどい話だ。
【ロスト・チャージャー】
使用した後マナゾーンに置かれるため、【ベリックス】で回収、また使う・・・というパターンが実に強力。
相手のデッキをよく見て、何が危険なカードかよく考え、そして抜いてやりましょう。
とにかくこちらの勝ち筋は相手のデッキ切れのみなのですから、クリーチャー除去などは後手に回して良いでしょう。
やはり、まずは【ボルバルザーク】。マナゾーンに【ボルバルザーク】があるなら、【母なる大地】などが優先。
除去系に対しては【スケルトン・バイス】、【ロスト・チャージャー】など。
ウェーブストライカーに対しては、【星雲の精霊キルスティン(12弾)】などでしょうか。
○サポートカード
【バースト・ショット】
6コスト 呪文
■Sトリガー
■各プレイヤーは、バトルゾーンにあるパワー2000以下のクリーチャーすべてを、それぞれの墓地に置く。
何体かの小型獣と【ボルバルザーク】の一斉攻撃で決着をつける
“水ボルバル”デッキは、【バースト・ショット】を踏んづけた途端、敗北が決定する事もままあります。
だからと言って、なかなかアタックせずにいたり、「【ボルバルザーク】を出してから、同じターンに【呪文の化身】」というコンボを狙ってモタモタしていると、普通に【バースト・ショット】を撃たれて壊滅、という事も。
どっちにしろ、【バーストショット】は有効なカードと言えるでしょう。
もちろん、その他の速攻系デッキに対しても、良い対策カードとなっています。
【ドラゴン・シャウト】
6コスト 呪文
■6000以下の数字をひとつ選ぶ。その数字と同じパワーを持つクリーチャーをすべて破壊する。
普通はそれほど使わないカードなのですが、このデッキでは大活躍。
自分の【ファルシ】を破壊できるからです。
自分の【ファルシ】を破壊しつつ、相手クリーチャーを破壊出来る【バースト・ショット】は、このデッキでもっともシステムマッチしているカードなのですが、あんまりにも効果的なため、ズバリ、4枚で足りないほど。
そこでこの【ドラゴンシャウト】です。
例えば“水ボルバル”相手なら、パワー1000を宣言すれば、自分の【ファルシ】だけでなく相手の【ラブ・エルフィン(2弾)】やら【青銅の鎧(1弾)】やらまで巻き込んで破壊。
また、最近どんどんパワーアップしている“ウェーブストライカーデッキ”も、【予言者ラメール(11弾)】さえ【魂と記憶の盾】しておけば、ほぼ壊滅させる事もできます。
【転生プログラム】
3コスト 呪文
■Sトリガー
■クリーチャーを1枚選び、破壊する。そうした場合、そのクリーチャーの持ち主は自分自身の山札の上から、進化クリーチャーでないクリーチャーが出るまでカードを表向きにする。そのプレイヤーは、出たクリーチャーをバトルゾーンに出し、表向きにしたそれ以外のカードを持ち主の墓地に置く。
様々な使い方の出来る戦術カード。
自分の【ファルシ】を破壊して効果を発動する事もでき、イザというときは相手の大型進化カードなどをザコにチェンジする事もできる、かもしれません。
【転生プログラム】は、
1・まず【転生プログラム】を全部解決する
2・その後、他のカード効果を解決する。
なので、
「【ファルシ】を破壊して【転生プログラム】を撃つ」
→「デッキをめくってクリーチャーが出てくる。他のカードと、使った【転生プログラム】を墓地へ」
→「【ファルシ】の効果で墓地の呪文回収」
なので、呪文サーチカードの役割も果たせます。
もちろん、めくって出てきたのが【アルシア】ならば、タップリと増えた墓地の呪文から好きなのを選んで回収できます。
(【クリスタル・フュージョン(9弾)】でマナゾーンを肥やして【ミスティック・クリエーション(6弾)】で狙ったカードを回収ギミックの、墓地版と考えていただくと、だいたい感じがつかめるかと)
もし呪文が1枚も落ちなくとも、最悪さっき使った【転生プログラム】は回収できます。
(注・この回収ギミックは、DM事務局に問い合わせるとできるという返事だったのですが、正式なQ&Aに書かれているわけではないので、主催者やジャッジによっては違う裁定が出る可能性もあります)
最も効果があるのは除去デッキに対してで、【ベリックス】などに撃てば、相手のデッキがごっそりと無くなります。あとは1、2発の【ロスト・チャージャー】で逆転の目を摘んで、勝利が確定するでしょう。
期待するのは危険ですが、“水ボルバル”などで最初に出てきた【ラブ・エルフィン】などに撃てば、もしかすると【ボルバルザーク】が出て、自爆してくれるかもしれません。
【電脳聖者タージマル】
3コスト(光/水) クリーチャー
■マナゾーンに置くとき、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■火のクリーチャーとバトルする時、このクリーチャーのパワーは+4000される。
たしかに強力なブロッカーですが、どちらかと言えば、水&光のマナ数を確保するために入っています。1ターン目のマナチャージカードの筆頭です。
この、“ファルスラッシュ”、実は、“マッハつるりん”や“光・炎速攻”のようなハイスピードデッキに対しても、普通の除去デッキよりかははるかに耐性を持ちます。
【ファルシ】による相撃ち、【魂と記憶の盾】による序盤からの除去、そして【バーストショット】の4枚装備。今までの除去系デッキとは比較にならない数のブロッカー。
(より対速攻向けにシフトするなら、【予言者マリエル(8弾)】【時空の守護者ジル・ワーカ(9弾)】【粛清者アイザク(10弾)】などなどが良いでしょう)
水ボルバル、ウェーブストライカー、除去デッキ全てに戦える上、速攻にも耐性がある。まさに大会で勝つためのデッキと言えるでしょう。
が、対戦して、つまらない事この上無いという、実になんとも、困ったちゃんなのも事実。
普段の子供たちの対戦を破壊する【ボルバルザーク】はもちろんですが、大会のことまで考えると【ロスト・チャージャー】や【スケルトン・バイス】もなんとかしないと、ドドメ色な環境なんじゃないでしょーか。
追記
今回はつまらないデッキ紹介でしたが、今、【スケルトン・バイス】も【ロスト・チャージャー】も使わずに、【ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン(6弾)】でカッコ良く勝つ、“ボルメテウス・コントロール(略してボルコン)”というデッキと、【スケルトン・バイス】は使うけど、基本的にクリーチャーで闘う「ファルスラッシュに勝てるデッキ」“ザ・ゴッデス(女神デッキ)”を開発中です。
完成したら、ご紹介しますね。