FB徳島デュエルマスターズ研究所第78回(2005.03.20)

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□墓地利用デッキ“女神サイクル”

 【アクアン(4弾)】という強力なドローカードが殿堂入りしながらも、【スケルトン・バイス(8弾)】という手札破壊が残ってしまったデュエルマスターズ。
 確かに【エナジーライト(6弾)】【雷鳴の守護者ミスト・リエス(4弾)】などのカードは残っていますが、どー考えてもドローは以前よりは明らかにパワーダウン。

 なんとか弱まったドローを強化しようと、様々なデッキを作っては壊し、作っては壊し、疲れ果てていい加減、眠たくなっていた頃、
「いっそのこと、ドローを追い求めるよりは、発想を転換して、墓地に落ちたカードを再利用する方に力を入れてみたらどうじゃろう?」
と、半分寝ぼけながら適当にデッキを組んでみたところ、意外とマトモに動くデッキが完成!

 どーゆー経緯でこんなレシピになったのか、正直あんまり憶えていないが、僕の場合、年に1・2回、「寝ぼけたり酔っぱらったときに、記憶のないままデッキを作り、朝起きると見知らぬデッキを握りしめている」という事が、昔から何度かあって、これもその手のデッキのひとつ。
 もしかすると、カードゲームの精霊が手助けしてくれているのかも?
 単なる職業病の一種かも?

■墓地利用デッキ“女神サイクル”(酔っぱらいデッキМK−V)
クリーチャー
 3x アクア・ガード
1弾
 4x 予言者ファルシ
12弾
 3x 腐敗電脳メルニア
10弾
 4x 光器ユリアーナ
11弾
 3x アクア・ハルカス
1弾
 4x 予言者コロン(S・トリガー)
4弾
 1x アクアン
4弾
 3x 光器ペトローバ
9弾
 4x 凶星王ダーク・ヒドラ
コロコロ
呪文
 2x エナジーライト
6弾
 1x サイバー・ブレイン(S・トリガー)
1弾
 4x スケルトン・バイス
8弾
 1x チェイン・スラッシュ
7弾
 3x ホーリー・スパーク(S・トリガー)
1弾


 相手のクリーチャーは【コロン】【ホーリースパーク】でタップして【メルニア】などで相撃ち。
 そして自分の【メルニア】は【ダーク・ヒドラ】でクリーチャーを回収。
 ついでに【予言者ファルシ】で呪文も使いまわし、【ファルシ】自身も【ダーク・ヒドラ】で回収できるという、徹底的に墓地を利用し倒す回収デッキ。
 キッチリ動かすと、墓地がいつも、ほとんど空っぽ(笑)。

 つまり、「常に大量のカードを使っている方が有利である」という理屈で考えると、実に無駄の少ない、高効率のデッキ。
 墓地=アドバンテージ。そんなデッキですな。

 【ダーク・ヒドラ】で回収しやすいように、メイン種族は“リキッド・ピープル” “メカ・デル・ソル” “ライトブリンガー”と、できるだけ揃えるように構築。

 【ダーク・ヒドラ】自身も4枚入っているので、除去コントロール系のデッキに対しては、「破壊しても、手札から落としても、とにかく場に戻ってくる! もういやだ!!」という状況に追い込める。
 【スケルトン・バイス】などで【ヒドラ】を落とされても、後で【ヒドラ】を1枚場に出せば、自分で自分が場に出たことをチェックして墓地の【ヒドラ】を回収できるので、簡単に戦線を回復できるぞ。
 

 「死ぬ」→「墓地から取り戻して再利用」のサイクルを繰り返すためには、クリーチャーのマナコストができるだけ低い事が理想なのですが、低コストクリーチャーだけでは後半困ります。
 なので、種族をそろえている事もあり、【光器ペトローバ】で丸ごと強化。



凶星王ダーク・ヒドラ
 6コスト ダーク・ロード 600
■自分のクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、そのクリーチャーと同じ種族のクリーチャーを自分の墓地から1体選び、自分の手札に加えてもよい。
■W・ブレイカー

 今までいろんなデッキに、「後半の保険として」入っていたクリーチャーだが、すばり4枚投入する事で、“除去デッキ”に対する激しい嫌がらせカードに。
 相手からすれば真っ先に【ロスト・チャージャー】で引っこ抜きたいカードだが、万が一、全部抜ききる前に1枚でも【ダーク・ヒドラ】を引かれると、「【ヒドラ】出しまーす。墓地の【ヒドラ】回収しまーす」という事になり、みすみす1枚有利にさせる事に。

 そもそも【ダーク・ヒドラ】自体、結構な大型クリーチャーなので、除去するのも大変だ。実際、除去デッキには【ペトローパ】【ダーク・ヒドラ】で殴り勝つ事が多い。

 今回のレシピには入れていないが、僕がいつも使っているバージョンには、【リバース・チャージャー(8弾)】も入っている。どーしても“除去デッキ”に勝ちたいなら、入れてみよう。


予言者ファルシ
 2コスト ライトブリンガー 1000
■このクリーチャーが破壊された時、呪文を1枚、自分の墓地から自分の手札に戻してもよい。

 このデッキの影の主人公。強すぎ。
 大体において2ターン目に出して問題なし。そこから3ターン目の【エナジー・ライト】、4ターン目の【スケルトン・バイス】の回収を狙おう。

 【コロン】【ホーリー・スパーク】でタップした相手クリーチャーに、例え相撃ちできなくても自分から突っ込んで自爆し、その時々に応じた呪文を墓地から回収するのも大事なテクニック。
 【ダーク・ヒドラ】が出ていれば、「死ねば死ぬほど得をする」という地獄の使者に。


光器ペトローバ
 5コスト メカ・デル・ソル 3500
■このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、メカ・デル・ソル以外の種族を1つ選ぶ。バトルゾーンにある、その種族のクリーチャーのパワーは+4000される。
■このクリーチャーがバトルゾーンにある間、相手がクリーチャーを選ぶとき、光器ペトローバを選ぶことはできない

 強化するのは、大体において“ライトブリンガー”でOK。
 時には“ダークロード”と宣言して【ダーク・ヒドラ】を、パワー10000の殴り返し要員にするのもあり。


光器ユリアーナ
 3コスト メカ・デル・ソル 2000
■ブロッカー 
■相手がバトルゾーンにあるクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーを選ぶことは できない。(ただし、このクリーチャーを攻撃またはブロックしてもよい)
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。

 ブロッカーが少ないデッキなので、うかつなブロッカーではあっという間にブロッカー除去で破壊されてしまいます。
 そこで「相手の効果に選ばれない」【ユリアーナ】を採用、想像以上に強力です。
 “水ボルバルデッキ”などでは【灼熱波】でしか除去されず、頼もしい壁になってくれます。

 【コロン】でタップした相手に対する、殴り返し要員としても活躍。

 【光器ペトローパ】と同じ“メカ・デル・ソル”であるため、強化できないのが、超残念。


腐敗電脳メルニア
 2コスト リキッド・ピープル/ゴースト 1000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーはブロックされない。
■スレイヤー

 ブロックされない必殺の殺し屋。もちろん【コロン】【ホーリースパーク】でタップした相手を刺し殺す。
 【ダーク・ヒドラ】で帰ってくると、対戦相手にイヤな顔をされるが、このデッキにはそんなクリーチャーばっかりだ(笑)




対・【ボルバルザーク】デッキ
 実はこのデッキ、寝ぼけて作ったわりには、あの3色【無双竜機ボルバルザーク(10弾)】にもいい勝負ができる。
 3色【ボルバルザーク】の動きは、小型クリーチャーを2・3体出しつつ、マナ加速とドローを両立させ(今さらながらすごいデッキだ)、【ボルバルザーク】を出して終らせる、というもの。

 だが、先に出ている小型クリーチャーを潰しておけば、【ボルバルザーク】だけで全てのシールドを壊せるものでなし、手札に【ボルバルザーク】または【母なる大地】を持ったまま、「チャンスをうかがう」という状況になる。
 こういう状況に持ち込めば、【スケルトン・バイス】のあるこちらが勝ったも同然だ。

 つまり、狙うべきゲーム展開は、こんな感じ。

=その1=
 【アクア・ガード】【ユリアーナ】などの小型ブロッカー、そうでなくとも何らかの小型クリーチャーを出し、「攻撃してきたら、殴り返してクリーチャー除去」の状態にする。


=その2=
 3色【ボルバルザーク】の展開力なら、3・4ターン目には「クリーチャーを2・3体出して手札が2枚ほど」か、「クリーチャーはほとんど出さず、そのかわり手札補充充分」という状況のはず。

 前者なら【スケルトン・バイス】で後続を断てば、【ボルバルザーク】を出される前に【ホーリー・スパーク】などで敵を殲滅できる可能性が高い。

 後者なら【バイス】を1ターン我慢して、こちらもドロー加速を優先した方が選択肢が増える。
 また、相手にある程度クリーチャーを展開させ、手札が少なくなってからの方が、【バイス】で【ボルバルザーク】や【母なる大地】を落とせる確率が上がる。


=その3=
 いずれにせよ、こちらのペースに持ち込むなら、場のコントロールを優先するか、手札を落とすのが先か、読みが必要。
 守るべきは、 「【ボルバルザーク】と一緒に攻撃するクリーチャーの数が、充分でない状況」を作り続ける事。
 そして、相手のキーカードを【スケルトン・バイス】で落とし、相手クリーチャーをタップして【ファルシ】を自爆させ、【バイス】を回収・・・というパターンをつくりあげるのだ。
 気がつけば、自分の場には大軍団、相手の場は何もなし、という事になる。


 ものすご〜く難しいプレイングになるが、3色【ボルバルザーク】とも、充分闘えるポテンシャルを持ったデッキだ。
 「作ってみようかな?」と思った人は、信じて練習してみてほしい。細い穴に糸を通すような、神経を使うプレイが楽しめる。(楽しいか? それ?)
 また、様々なデッキと戦える汎用性もあるが、もちろん“最強のデッキ”というわけではない。
 要は「【ダーク・ヒドラ】と【ファルシ】の墓地使いまわしデッキ」なので、慣れたら色々な種族で作ってみよう。



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