TOPガンダムウォー研究所第70回(08.03.12)

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■新サイコミュルール対応デッキ紹介! 「赤単 サイコミュ」


 先月末、ガンダムウォー最新弾である「流転する世界」が発売されました。
 今回はその最新弾に収録されているカードを使ったデッキをご紹介しましょう。

 ご紹介するのは、今回の弾のルール変更により強化されたデッキタイプ、「赤単サイコミュ」です。




 ■サンプルレシピ

■赤単「サイコミュ」
ユニット
 3x キュベレイ
NTがセットされていると全ての自軍ユニットにサイコミュ+1
 1x キュベレイMk−II(プル機)
サイコミュを持ったユニットを敵軍効果から守る
 2x Ξガンダム
紫国力があるとコストを軽くプレイ可能
キャラクター
 1x ハマーン・カーン
乗ったユニットの合計国力+2&サイコミュダメージでテキスト無効
 1x エルピー・プル
セットされたユニットをサイコミュ+1
 1x プルツー
セットされたユニットをサイコミュ+1
コマンド
 2x 密約
2ドロー
 1x 密約
3ドロー+1枚戻す
 3x サラサ再臨
本国5枚サーチ
 2x 戦士、再び……
本国から「女性NT」と「サイコミュユニット」をサーチ
 3x エスコート
ハンガーへのバウンス&ハンガーから撃つと除去
 2x 雲散霧消
ヴァリアブル(1)テキスト無効化
 1x 露払い
軽量カウンター
 3x 逆襲のシャア
プリベント持ちカウンター
 1x 作戦の看破
キャラ、コマンド、オペ用カウンター
 2x 宇宙を統べる者
プリベント無視の万能カウンター
オペ
 3x 内部調査
本国上を見て、下に移せる
 2x 司令部の移送
本国完全回復+その後ダメージはゲーム除外
国力
 10x 赤基本G
 4x モルゲンレーテ
手札をハンガーに移す
 2x ヘリオポリス避難民
廃棄すれば1ドロー
(このデッキは、2008年3月5日時点のカードプールとルールにより作られています)


 相手が自分の場を整えようとしているのをカウンターでジャマして出鼻を挫き、相手の動きが鈍っているうちに、強力なユニットセットグループを出して場を制圧し、通しては危険なカードだけはカウンターで止め、勝利する。まさに「赤」といったデッキです。
 基本的な動きは過去の強豪デッキ、「カウンターΞ」と同じようなものと思ってくださってOKでしょう。

 が、【魂の輝き】の登場や、超強力なユニットがほぼ全色への充実したこと、早いデッキの流行などなど、昔に比べると周りのデッキがあまりにも変化してしまったため、こういった「カウンターΞ」タイプのデッキもいつのまにか廃れていってしまいました。

 しかし、期待の新ユニット【キュベレイ】の追加&「サイコミュ」のルール変更により、場のコントロール力が過去のものと比べて格段にアップ!
 名目上「赤単サイコミュ」という名前ではありますが、「カウンターΞ」の系譜とも言える最新弾対応デッキとして再登場!
 今回は最新弾のカードをできるだけ多く使って構築してみました。




 ■強化部分のチェック

 まずかなり大きいのが「サイコミュのルールの変更」です。
 20弾より、以下のように変更されました。

・サイコミュ(X)
(防御ステップ):《0》このカードと交戦中の敵軍ユニット1枚にXダメージを与える。
 または、このカードが配備エリアにいる場合、このカードが持つ地形適性と同じ戦闘エリアにいる敵軍ユニット1枚に、Xダメージを与える。
 この効果は、このカードと同じエリアに「特徴:NT」を持つ自軍キャラクターがいる状態で、防御ステップの規定の効果後にしか使用できない。


 以前のルールでは、「サイコミュを撃つためには、サイコミュを持ったユニットにNTキャラをセットする」必要がありました。

 しかし今回のルール変更により、「同じエリアにNTキャラがいれば撃てる」というものに変更されています。
 これにより、「サイコミュが撃てるユニットを2〜3体以上並べる」のが簡単になった上、(このデッキには直接関係ありませんが)サイコミュを持たないカードにNTキャラがセットいる状態で、サイコミュ持ちユニットを出せばそれだけでサイコミュを撃てるようになる、ということにもなりますね。

 その影響により、見た目以上に強力なユニットとなったのが、このデッキの主力ユニットである【キュベレイ】です。

キュベレイ(20弾)
ユニット 2/5/1 キュベレイ系 MS 「専用」ハマーン・カーン
プリベント(5) サイコミュ(1) サイコミュ(1)
(自動A):このカードに、「特徴:NT」を持つキャラクターがセットされている場合、全ての自軍ユニットは、「サイコミュ」+1を得る。
 宇宙・地球 4/1/4


 このカードにNTキャラがセットされていると「サイコミュ+1」されます。
 つまり昔のルール状態でサイコミュを撃てるような状態にすれば、合計でサイコミュ(4)ということになります。
 これでも昔なら十分なパワーだったのですが、現在は【ガンダムエクシア】を始めとする防御5以上のユニットが非常に多く存在しているため、ちょっともの足りません。

 しかし、このサイコミュ強化テキストは「全ての自軍ユニット」が得るため、このデッキの場合、例えば隣に【Ξガンダム】がいれば2機合わせて合計サイコミュ(8)に!
 しかもルール改訂により、この【Ξガンダム】にはキャラをセットする必要はありません!


 さらに【キュベレイ】にセットされているのが【エルピー・プル(BB)】や【プルツー】のようなサイコミュ+1キャラだった場合、【キュベレイ】の合計サイコミュが(6)になるため、これまた隣に【Ξガンダム】がいればなんと合計サイコミュ(10)というすごい数字に!


 そして、もしも【キュベレイ】2体にそれぞれ【エルピー・プル】と【プルツー】がセットされていれば・・・。

 「サイコミュ+1を得る」テキストが重複し、お互いが合計サイコミュ+2状態になります。
 そして乗っているキャラクターのテキストでサイコミュ+1され、合計サイコミュ+3に。

 すると【キュベレイ】の持っているテキストが「サイコミュ(4)×2」状態になり、1人で合計サイコミュ(8)!
 もう1つ同じ状態の【キュベレイ】がいるため、完全な合計サイコミュがなんと(16)というとんでもない数値に!


 まぁここまではなかなかそろいませんが(笑)




■各カードの紹介&デッキの動かし方

 ↑でも書きましたが、基本的な動きは「カウンターΞ」とほぼ同じです。

 しかし、昔は【ギラ・ドーガ】スタートでしたが、このデッキの場合【戦士、再び……】でスタートとなります。


戦士、再び……
コマンド 2/4/0
プリベント(5)
(自軍攻撃ステップ):自軍ユニットがいない場合、自軍本国のカードを全て見て、「サイコミュ」を持つユニット1枚と、「女性」と「NT」を持つキャラクター1枚を抜き出し、通常のコストを支払って、1つのセットグループとして、戦闘エリアにリロール状態で出す事ができる。その後、自軍本国をシャッフルする。



 このカードで【キュベレイ】+【エルピー・プル】or【プルツー】のセットグループをサーチしましょう。
(【Ξガンダム】を【戦士再び……】で出すには必ず7Gが必要ですので、【戦士、再び……】ではほぼサーチ不能です。注意しましょう)

 そのためには5国力必要となりますので、始動が「カウンターΞ」と比べて1ターンほど遅くなってしまいます。
 その欠点は【エスコート】で時間を稼ぐなり、【司令部の移送】で一度本国をリセットするなどして対応しましょう。
 まわりに早いデッキが多いのなら、いっそ【木星圏からの出発】でゲームを遅延してしまってもいいですね。

 【戦士、再び……】が手札にないようなら、そのときは潔く諦めて普通にサイコミュを撃てるセットグループを作れるようにがんばりましょう。
 【サラサ再臨】や【内部調査】によるサーチを駆使すれば、どちらかの完成くらいは狙えるハズです。

 その後、合計サイコミュ(4)や、これまた【エスコート】やカウンターカードで相手ターンを生き延び、可能ならば【Ξガンダム】などの追加サイコミュを用意し、サイコミュの威力をあげ、相手の場を制圧していきましょう。
 合計サイコミュが(8)くらいもあれば、相手はなかなか身動きがとれないはずです。

 そして【魂の輝き】や【ジ・オ】などの、絶対にカウンターすべきカードだけは【宇宙を統べる者】でカウンターし、【Ξガンダム】の高機動アタックを活かしてそのまま勝利しましょう。


 とはいうものの、そうそううまく【宇宙を統べる者】を握れているとは限りません。
 ですが、こんなカードも20弾に収録されていました。


キュベレイMk−II(プル機)(20弾)
ユニット 2/4/1 キュベレイ系 MS 専用「エルピー・プル」
プリベント(3) サイコミュ(2)
(戦闘フェイズ):《1毎》「サイコミュ」を持つ自軍ユニット1枚は、ステップ終了時まで敵軍効果の対象にならない。この効果は、1ステップに1度しか使用できない。
 宇宙・地球 3/1/3


 「サイコミュ」を持ったユニットを敵軍効果から守ることが可能なユニットです。
 当然自身も「サイコミュ」を持つため、自身も守ることが可能となります。
 これにより、【魂の輝き】を撃たれてもユニット1枚なら守ることが可能ということになりますね。

 ただし、「サイコミュ(2)」を持つとはいえ自身の戦闘力は平凡そのもの。またテキストが戦闘フェイズにしか使用できないため、【ジ・オ】のような配備フェイズに使用される効果からは守ることができません。注意しましょう。






■細かいテクニック

 今回のデッキには20弾で収録された、新しい【密約】が採用されています。


密約(20弾)
コマンド 2/4/0 補強
【ターン1枚制限】 
(常時):カード3枚を引く。その後、手札1枚を選んで、自軍本国の上か下に移す。



 古い【密約】と比べると1国力重くなってしまっているので4G目を探すためには使えない、指定国力が2になっているため混色などではちょっと撃ちにくいなど、大きな穴とも思える欠点も目につきますが、やはり3枚もドロー(後に、1枚戻す)する効果は格別です。
 一度Gが安定してしまえば、古い【密約】よりもはるかに強力な力を見せるでしょう。

 しかもこのデッキの場合、【戦士、再び……】を撃つ前にこの【密約】を打ち込み、手札にあるキャラクターを本国に戻し、その後【戦士、再び……】で戻したキャラクターをサーチしなおすなど、実質的に得をする動きも狙えます。

 今後もG事故防止の役目も兼ねて、古い【密約】のほうが採用されやすいでしょうが、新しい【密約】にも立派な役割があります。
 このデッキに限りませんが、用途に応じ、採用カードを変化させましょう。


ハマーン・カーン(20弾)
キャラクター 2/5/0 アクシズ 女性 大人 NT
プリベント(3) 
(自動A):このカードがセットされているユニットは、合計国力+2を得る。
(自動D):「サイコミュ」の効果で、敵軍ユニットにダメージを与える毎に、その敵軍ユニットのテキストを、ターン終了時まで無効にする。


 これまた今回の弾で追加された新しいカードです。

 ユニットの合計国力を2UPさせる能力は、【アカツキ】や【マスターガンダム】、【Sガンダム】のような「X以下の合計国力を持つ敵軍効果の対象にならない」といったテキストを持ったユニットにダメージを与えやすくなります。

 また、サイコミュダメージを与えるとそのユニットのテキストを無効化することができます。
 (自動)の効果、ダメージ判定ステップに起動する効果、「破壊された場合」「場から離れた場合」といった効果を無効にすることができるのはなかなか強力です。
 しかも、この効果は【ハマーン】が乗ったユニットでサイコミュダメージを与える必要はありません。
 『「サイコミュ」の効果で、敵軍ユニットにダメージを与える毎に』とありますので、自軍ユニットなら誰がサイコミュダメージを与えてもOKです。忘れないようにしましょう。

 ですが、「合計国力が上がるのはユニットだけで、【ハマーン】は5国力のカードである」という点には注意が必要です。
 たとえば【アカツキ】にサイコミュダメージを与えたとしても、【ハマーン】自体が5国力のカードであるため、【アカツキ】にテキスト無効化能力が通用しない、など。

 また、「テキストをターン終了時まで無効にする」という記述であるため、「未解決の効果」を無効にすることはできません。
 ようするに、「相手ユニットの能力→カットイン、サイコミュ」というような動きをとっても、その起動した効果を無効にすることができません。
 逆に、先にサイコミュを与えてテキスト無効化を狙ったとしても、相手がカットインしてテキストを使用してくるでしょう。
 さらにサイコミュの性質上、「防御ステップの規定の効果後にしか使用できない」こともあり、防御ステップに起動する効果には実質意味がありません。
 注意しましょう。


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