|
『1ターンキルデッキ“ドグマブレード”(クライスブレード)公開!』
対戦相手に干渉させず、一方的にコンボを決めて勝利する。それが“ソリティア系デッキ”と呼ばれるモノ。
何ターンか経ってからのソリティアコンボならともかく、1ターン目からだと「どこがコミュニケーションツールやねん」ですが・・・久々に
登場、暗黒いけっち店長!!
『ドグマブレード(クライスブレード)』 |
|
最上級(3枚) |
1x 混沌の黒魔術師(EE2)
2x D−HERO ドグマガイ(POTD)
|
上級(3枚) |
|
下級(4枚) |
|
|
通常魔法(20枚) |
|
装備魔法(5枚) |
|
速攻魔法(3枚) |
|
|
通常罠(2枚) |
|
|
(このデッキはLODTまでのカードと、2008年3月時点のルールで組まれています)
カードキングダムデッキ解説動画シリーズ 遊戯王1ターンキルデッキ"ドグマブレード"
ニコニコ動画版
(コメントが愉快なので、こちらで見るのがお薦め。みんなでニコニコ。)
元来、“ソリティア”という言葉には様々な意味がありますが、「1人で遊べるゲーム」の事を“ソリティアゲーム”といい、転じて、「対戦相手がいようがいまいがほぼ関係なく、一方的にゲームエンドに持ち込むデッキ」を“ソリティア”と呼ぶようになったようですね。
さて、こーゆーデッキが好きか嫌いか?と聞かれれば、無論「嫌い」「良いデッキではないよね」「友達無くすよ」というのが、いつもラジオ等で 「カードゲームは、素晴らしいコミュニケーション・ツールだ」と言い続けている僕の意見です。
ソリティアコンボが回り始めると、対戦相手はただ立ってるだけ(座ってるだけ)のカカシも同然。
言うなれば、「貴様は黙って、俺様の華麗なコンボが完成するのを指をくわえて見ていやがれ! 死ぬまでなぁぁああああ!!」
と言っているも同然(どこのマリクだ)であり、極論すれば、対戦相手は存在すら必要でなく、無理矢理つまらないショー観せつけている哀れな観客のようなもの。
更に言うと、人生で最も大切な財産である“時間”(大人になるほどに大切さがわかる)を対戦相手から無理矢理に奪っているという、犯罪的な行為だとも言えるでしょう。
・・・というのが、いつもの“いけっち店長”の考え方。
が・・・・・
誰しも、暗黒面はある物です(ゴゴゴゴゴ)
カードゲーマーになら、誰しも・・・・・! (決め付けんなよ)
遊戯や海馬の華麗なデュエルに憧れたり、城ノ内のように成長していきたいと思いつつも・・・。
コンボの悪魔に魂を売り渡してでも、対戦相手を恐怖と絶望のズンドコに叩き落とす、マリクやバクラのようなデッキを組んでみたい!!
泣き叫ぶ対戦相手の苦悶の表情を、遥かな高みの絶対安全圏から見下ろし、思うさま、舐めまわすように鑑賞した挙句、高笑いとともに 「てめーはそこで死んでな!!」ドン!と言い放ちたい、言い切りたい!
そうした闇色に彩られた、邪神の如き夢も、確かに、確かにあるのです!!!
ああそうさ、俺だってそうさ!!! ミミズだって、オケラだって、アメンボだって! みんなみんな、酷いコンボが大好きなのさぁぁああああ!!(大邪神アメン・ボー出現)
■デッキの動き
1ターンの間に、自分のデッキを最後まで掘り進み、ほぼ全てのカードを墓地へ叩き込んだ後、【マジカルエクスプロージョン】(自分の墓地の魔法カードの枚数×300点のダメージを相手に与える)を仕掛け、相手のターン開始時(スタンバイフェイズ)に発動、10000点以上のダメージを与えて勝利する!
それがこのデッキの戦術の全て。完全に1ターンキルに特化したデッキです。
事故率も低く、使い慣れると8割程度は、1ターンでゲームを終わらせる事ができます。
(慣れるまでは動きが途中で止まる事もしばしばですが、プレイが上達してから考えると、捨てるカードや拾うカードを間違ったりした為のプレイミスだったということも多いでしょう)
ジャンケンで勝った場合は、相手が魔法・罠等を仕掛ける前に、まさに何もさせないで勝利する事ができます。
だからと言って後攻になると負ける、という訳でもありません。
相手の魔法・罠を排除する方法もいくつかありますし、そもそも対戦相手が対策カードを1ターン目に引けている確率は、こちらのコンボが成功する確率よりはるかに低いものです。
つまり、端的に言うと、「異常に勝率が高い、勝って当然のデッキ」と言えるでしょう。
まったく酷い。全くもって、ウヒィ、楽しィィィ!!(大丈夫か俺)
■「ジャンケンポイ! 勝った! 俺のターン、ドロー! コンボ発動、俺の勝ち!!」
ここでいつもなら、コンボの詳しい解説記事に入るところですが・・・・・
はっきり言おう!
「コイツぁ、説明するとコンボそのものが嘘くさく聞こえるし、そもそも全部説明するのは無理だわ」と思ったから、動画を撮ったのだと!!
今回は投了だ! 詳しくは、動画を見てくれ!! 動画を見れない人は、てめーはそこで死んで・・・いやもとい! ええと、その、なんだ、脳内で回せ!!(無茶言うな)
アームズ・ホール
通常魔法
自分のデッキの一番上のカード1枚を墓地へ送り発動する。
自分のデッキまたは墓地から装備魔法カード1枚を手札に加える。
このカードを発動する場合、このターン自分はモンスターを通常召喚することはできない。
このデッキの心臓部。これにより、【早すぎた埋葬】や【D・D・R】をデッキ、あるいは墓地から手札に加えます。
【光帝クライス】を【早すぎた埋葬】で持って来て、【クライス】の効果で両方を対象にとって破壊、2枚ドロー・・・等を使ってデッキを掘り進みます。
その後、再び【魔法再生】【魔法石の採掘】等で回収した【早すぎた埋葬】で【クライス】を釣り上げ、破壊、ドローを繰り返します。
その他ドローテクニック
○【混沌の黒魔術師】と【サイバー・ヴァリー】を【ヴァリー】の効果で除外。
【次元融合】で両方戻して【混沌】で【次元】回収、再度除外してドローして【次元融合】・・・・ループ。
○【モンスター・ゲート】で出てきた【サイバーヴァリー】【クライス】等を破壊して更にドロー。(他のモンスターで出てきて少し困るのは、【ディスクガイ】のみ。【ドグマガイ】は【ゲート】では出ません)
大丈夫でしょうか。ここまでは理解して頂けてますか?
ちなみに僕は最初、聞いてもさっぱりわからなかったし、コンボが回る事も信じられませんでした!(それでもプロか)
神剣−フェニックス・ブレード
装備魔法
戦士族のみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
このカードが自分のメインフェイズ時に自分の墓地に存在する時、自分の墓地の戦士族モンスター2体をゲームから除外する事でこのカードを手札に加える。
激しく地味ですが、実はこれもこのデッキの中心パーツ。コンボの“燃料”とも言える役回りをします。
戦士族2体を除外する事で墓地から回収・・・このデッキでは、「手札を1枚増やす事」と、「戦士族を2体、ゲームから除外する事」の双方に意味があります。
このデッキには戦士族が6体いるので、3回までの【フェニックスブレード】の回収を期待できます。
(除外ゾーンから出した戦士族を再び墓地に送る事ができた場合、さらに使いまわせます)
【フェニックス・ブレード】で【クライス】を除外して、【次元融合】で出せるようにすれば、【混沌の黒魔術師】と同時に出した場合、2枚ドロー&墓地の魔法カード1枚回収と、大きなアドバンテージを得る事もできます。
D−HERO ドグマガイ
闇 ☆8 戦士族・効果
ATK/3400 DEF/2400
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に存在する「D−HERO」と名のついたモンスターを含むモンスター3体を生け贄に捧げた場合のみ特殊召喚する事ができる。
この特殊召喚に成功した場合、次の相手ターンのスタンバイフェイズ時に相手ライフを半分にする。
動画でも一度も場に出ず、「どこがドグマブレードやねん」と突っ込まれていました。ええ。ワシもそう思う。
動画内でも解説しなかったので全く当然ですが、もちろん、意味も無く入っている訳ではありません。
これは、「通常召喚されない、条件付特殊召喚モンスターで、しかも戦士族」である事で、【モンスターゲート】【名推理】に引っかからず墓地を肥やす事ができ、【フェニックスブレード】のコストにもなってくれるカードなのです。
また、【次元融合】を使って【D−HERO ディスクガイ】を含むモンスター3体が並ぶと、手札から普通に特殊召喚することもできます。
この場合、相手スタンバイフェイズに、相手のライフが半分になるので、【マジカル・エクスプロージョン】1枚で決着がつきます。
・・・・しかしもちろん、デッキの名前に冠されるほどに、中心的な存在ではありません。
ではなぜタイトルに付けているかと言うと、このデッキの基本システムは、我々の考えた物ではなく、全国的に自然発生した有名コンボ・デッキであり、一般的に“ドグマブレード”と呼ばれているためです。
いつも記事にしているような、我々が自分で作ったデッキにはオリジナルでタイトルを付けていますが・・・。
(有名な所で“ユベル電卓”“連ドラ”“ばかナ”“マナソース”等でしょうか。
当然、同じアイディアでデッキを組んでいる人も日本中にいらっしゃるでしょうから、「我々が生み出した」訳ではありません。
しかし、新しいデッキを作って紹介するときは、記事としてわかりやすいようにデッキタイトルを付けています)
今回は別に当店のオリジナルというではないため、一般的な名称で紹介させて頂きました。
正確に言うと、僕たちの作ったこのデッキは、“ドグマブレード”の亜種。
【光帝クライス】でより回転効率が高められるのではないか?と考えて改造を加えたものですから、ニコニコ動画を視聴していた方々が仰っていたように、“クライスブレード”とでも呼ぶべきデッキかも知れません。
光帝クライス
光 ☆6 戦士族・効果
ATK/2400 DEF/1000
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、フィールド上に存在するカードを2枚まで破壊する事ができる。破壊されたカードのコントローラーはデッキから破壊された枚数分のカードをドローする事ができる。
このカードは召喚・特殊召喚したターンには攻撃する事ができない。
普通に考えると、相手のカードを破壊して突破口を開き、その隙に他のモンスターカードで攻撃する、そんな風に使われるカードです。
が、自分のカードも破壊する事ができる、という汎用性の高さから、「自分自身を破壊してドローしまくる」という使い方が考えられました。
(「2枚破壊しなければならない」わけではありません、1枚でも可能です)
一番てっとり早いのが、【早すぎた埋葬】で墓地の【クライス】を釣ってきて、破壊する対象を【早すぎた埋葬】と【クライス】と指定し、2枚ドローする方法。1枚の手札消費で2枚の手札になります。
その他さまざまな使い方は、動画でご確認下さい。
マジカル・エクスプロージョン
通常罠
自分の手札が0枚の時に発動する事ができる。自分の墓地に存在する魔法カードの枚数×200ポイントダメージを相手ライフに与える。
トドメ用カードです。だいたい、2枚使って10000点オーバーのダメージになるでしょう。
相手が先攻で、何か伏せられていた場合、【王宮のお触れ】や【神の宣告】かも知れません。
【クライス】で破壊しておくか、【ハリケーン】で手札に戻しておきましょう。
■ソリティアデッキの危険性
最初にも書いたとおり、これは存在してはいけない「悪のデッキ」だと僕は考えています。
遊戯王OCGは今や、世界中の人々に愛されている偉大なコミュニケーション・ツールです。
しかし、何かの記事でも書きましたが、遊戯王に限らずTCGには、
「新しい物(まだ日本では10年程度)であるのに、あまりにも普及しすぎたため、製品としての完成度を高めたり、本当の需要を確かめるより先に『とにかく作って売れ』という流れになってしまい、荒削りな面が残ったままここまで来てしまった」
という問題点があると思います。
カードゲームが全国的に広まっていく過程で、「子供たちはカードゲームを、友達を作る為のコミュニケーション・ツールとして活用している」 という発見がなされました。
(キャラ研レポート“ドラマとしてのカードゲーム”より)
共通の話題として、楽しい思い出を作る手段として。
・・・カードを盗った、盗られたという“負の側面”も含めて、様々な経験を与えてくれる道具としても。
(無論、他人を騙してシャークトレードしたり、盗んだりする奴は“悪”です。負の側面から学べる事は、そうした“悪”といかに闘うかを学び、自分は“悪”にならないという強い意思を持つ事だと思います)
そうした、コミュニケーション・ツールとして求められているカードゲームで、「相手の貴重な時間を奪い」「相手の干渉(コミュニケーション)を拒絶し」一方的な勝利を得るデッキと言うものは、基本的には「無くて良いもの」だと僕は思います。
もしも、世界大会などで、一回戦目で“ドグマブレード”のようなコンボデッキと当って敗戦、失格となった場合、そのプレイヤーは・・・・「地球の裏側から、ジャンケンをしに来ただけ」となってしまいます。
「こんな物の為に、わざわざ頑張ってきたのか!」と凄まじく後悔し、2度と遊戯王をプレイしなくなるかもしれません。愛はすぐに憎しみに変わってしまうのです。
「あんな狂ったゲームをプレイする奴はどうかしている。俺もどうかしてたんだ」となるかもしれません。
コミュニケーション・ツールとしてではなく、「思考実験としてだけのカードゲーム」を求めるのであるならば、まさソリティア。「1人でやってれば」良いのですから。
もしも、野試合でこういうデッキを使う場合には、対戦相手には、「ちょっと変わったデッキを使ってみたいんだけど良いかな? 多分君は全然楽しめないけど・・・」と断りを入れて対戦するのが良いでしょう。
また、考え方によっては、「楽しく遊ぶ」よりも、どうしても勝ちたい場合、ガチの大会でやむを得ず使う場合などの為に、「封じ手」として持っておくのも良いかもしれません。
■最近“いけっち店長”をご存知になった方(主に動画等でご存知になった方)へ
こんな感じの人です。
裏日記(過去から遡って読むのがお薦め)
カードキングダムラジオ(かないみかさんとマッシュ君と僕。もうすぐ第100回!!)
カードゲーム戦記(生の声は“おやじロック”のコーナー)
〒770-0813
徳島県徳島市中常三島1丁目3番地1号2F
カードキングダム 徳島
Tel(Fax):088-656-3823
e-mail:fb-toku@stannet.ne.jp
|