遊戯王研究所 (2010.9.30)

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 □相手カードをまとめて破壊! 不動遊星デッキ2010《ジャンク・デストロイヤー》型!

(この記事は4月に先行公開された記事の、9月新環境対応版です)
 
 スターターデッキ2010の目玉限定カードで、アニメでも活躍した遊星のシンクロモンスター《ジャンク・デストロイヤー》は、カッコいいだけのモンスターではなく、ガチで強力なカードだ!

ジャンク・デストロイヤー
 ☆8 地属性 戦士族 効果
 ATK/2600 DEF/2500
 「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
■このカードがシンクロ召喚に成功した時、このカードのシンクロ素材としたチューナー以外のモンスターの数まで、フィールド上に存在するカードを選択して破壊する事ができる。


 つまり、モンスター2体でのシンクロなら相手カードを1枚破壊、3体でのシンクロなら相手カードを2枚破壊ってことだ。
 もちろん、できるだけ多くのモンスターでシンクロして、3枚ぐらいまとめて破壊したいわけなんだけど、シンクロするためにカードをたくさん使うって事は、こっちのカードも何枚も使っているわけで、けっきょく同じだけ損しているって事だわな。
 そこで! 自分のカードを減らさずに、「墓地から勝手に出てくるモンスター」をたくさん入れて、毎ターン、これでもかってぐらいにシンクロできる、「遊星っぽくシンクロしまくれるデッキ」を作ってみた!
 
 デッキレシピの通りに完成させれば、《ジャンク・デストロイヤー》はもちろん、遊星の使っている、ありとあらゆるシンクロモンスターを、本当に自由自在に出すことができる、夢のようなデッキになるぞ!!
 
 
 不動遊星デッキ2010・《ジャンク・デストロイヤー》集中型!
上級(1枚)
 1x THE トリッキー
DT10など (LE6
上級チューナー(3枚)
 3x クイック・シンクロン
SOVRなど (DP09
下級(16枚)
 1x カードガンナー(制限)
6期SDなど (DT04など)
 2x ダンディライオン(準制限)
GS01など (VJC
 3x ライトロード・ハンター ライコウ
 3x ボルト・ヘッジホッグ
TDGSなど (YSD5など)
 3x チューニング・サポーター
 2x シンクロン・エクスプローラー
 1x 黄泉ガエル
EE04など (SOI
 1x レベル・スティーラー
SOVRなど (DP09など)
下級チューナー(3枚)
 3x ジャンク・シンクロン
DP08など (YSD5など)
通常魔法(10枚)
 1x 死者蘇生(制限)
BE1など (GS01など)
 1x ブラック・ホール(制限)
BE1など (DL2など)
 1x 増援(制限)
BE2など (YSD5など)
 1x ワン・フォー・ワン(制限)
 1x おろかな埋葬(制限)
7期SDなど (5期SDなど)
 1x 光の援軍(制限)
 3x 調律
 1x 貪欲な壺
EE04など (6期SDなど)
速攻魔法(4枚)
 2x サイクロン(準制限)
BE2など (5期SDなど)
 2x 地獄の暴走召喚
6期SDなど (DP2
通常罠(3枚)
 3x サンダー・ブレイク
EE1など (YSD5など)
 エクストラデッキ
シンクロ
 1x アームズ・エイド(☆4)
 2x ジャンク・ウォリアー(☆5)
DP08など(YSD5など)
 1x A・O・J カタストル(☆5)
 1x ゴヨウ・ガーディアン(制限:☆6)
TDGSなど(DT02など)
 1x 氷結界の龍ブリューナク(制限:☆6)
 1x ターボ・ウォリアー(☆6)
 1x ドリル・ウォリアー(☆6)
 1x ニトロ・ウォリアー(☆7)
TDGSなど(DP08など)
 1x ブラック・ローズ・ドラゴン(☆7)
CSOCなど (MFC1など)
 1x ジャンク・アーチャー(☆7)
 2x ジャンク・デストロイヤー(☆8)
 1x スターダスト・ドラゴン(☆8)
TDGSなど(DP08など)
 1x 氷結界の龍トリシューラ(☆9:制限)
(このデッキは2010年9月時点でのルールとカード、2010年9月1日付け禁止制限ルールで作成されております)

 
基本的な使い方
 
 墓地に落としておきたいカードは、《黄泉ガエル》《ボルト・ヘッジホッグ》《レベルスティーラー》の3種類だ。
 守備表示で置いて破壊してもらったり、《THEトリッキー》《クイック・シンクロン》《ワン・フォー・ワン》《サンダーブレイク》《おろかな埋葬》などで墓地に送ろう。
 あとは、《ジャンク・シンクロン》や《クイック・シンクロン》を召喚すれば、好きなようにシンクロモンスターを出せるはずだ。
 具体的な出し方のパターンを、いくつか書いておこう。



○遊星デッキの基本。《ジャンク・シンクロン》を召喚し、墓地の《ボルト・ヘッジホッグ》を効果で場に出し、レベル5にシンクロ。
 
 この時、《黄泉ガエル》(スタンバイフェイズに勝手に出てくる)がいるなら、レベル6になる。
 だがこの場合、考えなしに《ブリューナク》を出すのは良くない。
 《ブリューナク》を出して手札を捨てるのは、「この一撃で勝てる」という時か、どうしても捨てたいカード(《レベルスティーラー》など)が手札にある時にしよう。切り札は最後まで取っておくべきだ。


 
○《クイック・シンクロン》を召喚し、《ボルト・ヘッジホッグ》とのシンクロでレベル7。
 《ニトロ・ウォリアー》や《ジャンクアーチャー》をカンタンに出せる。
 
 《ボルト・ヘッジホッグ》がいなければ、《レベルステイーラー》+《黄泉ガエル》などでも、レベル5や6のシンクロができる。
 
 そもそも、《クイック・シンクロン》は特殊召喚しているはずなので、まだ通常召喚ができる。追加で何かを召喚し、シンクロしてもいい。
 
 あるいは、通常召喚権をわざと残しておいて、《クイック・シンクロン》で何かにシンクロしたあと、手札から《シンクロン・エクスプローラー》を召喚するのも美しい。シンクロに使って墓地に落ちた《クイック・シンクロン》を、再び場に出すことができる。
 これでまた、レベル7シンクロが出せるぞ。


 
○《黄泉ガエル》が場に出ている。
 《クイック・シンクロン》を召喚する。墓地の《ボルト・ヘッジホッグ》を出す。3つ足すとレベル8。
 《レベル・スティーラー》が墓地にいるなら、《クイック・シンクロン》のレベルを下げて、《レベル・スティーラー》を出し、4体でレベル8シンクロ!
 《ジャンク・デストロイヤー》を出せば、相手のカードを3枚破壊できる。



○《黄泉ガエル》がいる。《シンクロン・エクスプローラー》を召喚し、その能力で墓地の《クイック・シンクロン》を特殊召喚。3体でレベル8。例によって《ジャンク・デストロイヤー》だ。
 《レベル・スティーラー》も墓地にいるなら、それも使う。


 
○手札を捨て、《THE トリッキー》を特殊召喚。《ジャンク・シンクロン》を通常召喚する。これだけでLv8。
 《トリッキー》で捨てたのが《レベル・スティーラー》だったりしたら、《トリッキー》のレベルを下げて《スティーラー》を出し、3体でレベル8!
 
 
 大丈夫かな?! ついてこれてるか?!
 あまりにも色んなパターンがあるので、目を回しているかもしれない。
 だが心配ない! 10回ぐらい考えながら使っていれば、君にも華麗にシンクロを使いこなせるはずだ! 挑戦してみてくれ!



各カード解説
 
チューニング・サポーター
 ☆1 光属性 機械族 効果
 ATK/100 DEF/300
■このカードをシンクロ召喚に使用する場合、このカードはレベル2モンスターとして扱う事ができる。
■このカードがシンクロモンスターのシンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、自分はデッキからカードを1枚ドローする。


 シンクロの素材に使うと、1枚ドローできるようになる。手札がガンガン減るデッキなので、ぜひ効果を使いたい。
 レベルを2に上げることもできるので、よく計算すると、意外なシンクロを狙えるぞ。
 
 《クイック・シンクロン》を特殊召喚して《チューニング・サポーター》を通常召喚。《黄泉ガエル》と合わせるとレベル7か8だ。
 
 《チューニング・サポーター》が墓地にあるなら、ビッグチャンス!
 《ジャンク・シンクロン》を召喚し、効果で墓地の《チューニング・サポーター》を場に特殊召喚し、そこに《地獄の暴走召喚》を使おう。
 デッキから2体の《チューニング・サポーター》が飛び出してくる。全部をシンクロに使えば、なんと3枚ドローだ!(ドローは墓地での能力なので、《ジャンク・シンクロン》でも無効にならないぞ)

 上手く使うと、《ジャンク・デストロイヤー》のシンクロで、「相手カードは3枚破壊、こっちは3枚ドロー!」という、地獄のようなコンボが成功するぞ!!
 

 
ボルト・ヘッジホッグ
 ☆2 地属性 機械族 効果
 ATK/800 DEF/800
■自分フィールド上にチューナーが表側表示で存在する場合、このカードを墓地から特殊召喚する事ができる。
 この効果で特殊召喚したこのカードはフィールド上から離れた場合、ゲームから除外される。


 特殊能力を使うとゲームから除外されてしまうので、使いどころは大切にしよう。
 「できるから、使う」のではなく、「一番大切なところで使うまで、我慢する」のが、上手いプレイヤーの使い方だ。
 

 
ジャンク・シンクロン
 ☆3 闇属性 機械族 効果(チューナー)
 ATK/1300 DEF/500
■このカードが召喚に成功した時、自分の墓地に存在するレベル2以下のモンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する事ができる。
 この効果で特殊召喚した効果モンスターの効果は無効化される。


 シンクロの主軸、その1。コイツを引いてこないと始まらない。
 《シンクロン・エクスプローラー》で蘇生できるカードのひとつなので、場合によっては墓地に落としておいてもいい。


 
クイック・シンクロン
 ☆5 風属性 機械族 効果(チューナー)
 ATK/700 DEF/1400
■このカードは手札のモンスター1体を墓地へ送り、手札から特殊召喚する事ができる。
■このカードは「シンクロン」と名のついたチューナーの代わりにシンクロ素材とする事ができる。
■このカードをシンクロ素材とする場合、「シンクロン」と名のついたチューナーをシンクロ素材とするモンスターのシンクロ召喚にしか使用できない。


 通常召喚権を使わず、特殊召喚できるのも強いが、なにより、「手札を墓地に落とせる」のがいい。墓地に落としてこそ強いモンスターがいっぱいあるからね。
 とはいえ、手札がガンガン減るので、そこは気を付けたい。調子に乗って、出さなくていいシンクロを出していると、あっという間に手札が無くなって勝てなくなるぞ。
 
 基本的にはシンクロは1ターンに1体ずつ出して、《ミラーフォース》や《激流葬》されても、1体ぐらいしか破壊されないよう、気をつけてプレイしよう。
 ただし、「このターンに勝てる!」というチャンスには、一気に並べて攻撃する勇気も必要だ。
 

 
シンクロン・エクスプローラー
 ☆2 地属性 機械族 効果
 ATK/0 DEF/700
■このカードが召喚に成功した時、自分の墓地に存在する「シンクロン」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する事ができる。
 この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。


 遊星デッキが新たに手に入れた、強力なサポートモンスターだ!
 《ジャンク・シンクロン》や《クイック・シンクロン》を墓地から釣りまくろう!
 

 
レベル・スティーラー
 ☆1 闇属性 昆虫族 効果
 ATK/600 DEF/0
■このカードが墓地に存在する場合、自分フィールド上に表側表示で存在するレベル5以上のモンスター1体を選択して発動する。
 選択したモンスターのレベルを1つ下げ、このカードを墓地から特殊召喚する。
■このカードはアドバンス召喚以外のためにはリリースできない。


 レベル5以上のモンスターが場に出たら、とりあえず守備表示で場に出しておこう。
 シンクロ素材としても、レベル数の調整としても、守備モンスターとしても、とにかく色々役に立ってくれる。
 ぶっちゃけ、めちゃくちゃ強いぞ。このカード。
 

 
ダンディライオン
 ☆3 地属性 植物族 効果
 ATK/300 DEF/300
■このカードが墓地へ送られた時、自分フィールド上に「綿毛トークン」(植物族・風・星1・攻/守0)2体を守備表示で特殊召喚する。
 このトークンは特殊召喚されたターン、アドバンス召喚のためにはリリースできない。


 トークンもシンクロの材料に使えるので、色々と使いどころがある。
 《THE トリッキー》や《クイック・シンクロン》で捨てて、トークンが2個出て、通常召喚で《ジャンク・シンクロン》を出して・・・《レベル・ステイーラー》も墓地から出せるから・・・《黄泉ガエル》と合わせると・・・組み合わせはメチャクチャ多い!
 

 
ライトロード・ハンター ライコウ
 ☆2 光属性 獣族 効果
 ATK/200 DEF/100
■リバース:フィールド上のカードを1枚破壊する事ができる。
 自分のデッキの上からカードを3枚墓地に送る。


 効果を使うと、墓地にカードがたくさん落ちてくれる。墓地を使いたいデッキなら、「とりあえず入れとけ」というぐらいに強い。
 

 
THE トリッキー
 ☆5 風属性 魔法使い族 効果
 ATK/2000 DEF/1200
■このカードは手札を1枚捨てて、手札から特殊召喚する事ができる。


 手札を捨てて特殊召喚。まさにトリッキーな動きのカード。手札にあると、それだけで選択肢が広がる。
 

 
黄泉ガエル
 ☆1 水属性 水族 効果
 ATK/100 DEF/100
■自分のスタンバイフェイズ時にこのカードが墓地に存在し、自分フィールド上に魔法・罠カードが存在しない場合、このカードを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
 この効果は自分フィールド上に「黄泉ガエル」が表側表示で存在する場合は発動できない。


 キーカードのひとつ。これがあるだけで、毎ターン、とりあえず1体の攻撃は防げるし、シンクロのレベル調整もしやすい。

 
ワン・フォー・ワン
 通常魔法
■手札からモンスター1体を墓地へ送って発動する。
 手札またはデッキからレベル1モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。


 まっさきに持ってくるカードは《黄泉ガエル》だ。手札に《地獄の暴走召喚》があるなら、《チューニング・サポーター》を特殊召喚して、暴走召喚すると激強い!



サンダー・ブレイク
 通常罠
■手札を1枚捨て、フィールド上に存在するカード1枚を選択して発動する。
 選択したカードを破壊する。


 なんでも破壊できるし、手札も捨てれる。こういうデッキでは大活躍。
 ただし、これを仕掛けていると《黄泉ガエル》を出せないので、よく考えてセットしよう。
 


改造するなら?
 
 このデッキは《ジャンク・デストロイヤー》を中心に戦略が組み立てられている。
 ということは逆に、「《ジャンク・デストロイヤー》で壊せるカードを、あまり場に出さないようなデッキやプレイング」を相手がすると、持ち味が消されてしまい、「これはもう《邪帝ガイウス》でも良いんじゃないかな?」みたいなことになりかねない。
 かといってほかの《○○・ウォリアー》をシンクロ召喚したとしても、彼らは爆発力は満点級だが器用度はかなり低い。

 なので、その場合はレシピに変更を加えよう。

・減らす
《シンクロン・エクスプローラー》2枚
《ボルトヘッジホッグ》1枚
《ジャンク・ウォリアー》1枚
《ジャンク・デストロイヤー》1枚

・入れる
《デブリ・ドラゴン》3枚
《ブラック・ローズ・ドラゴン》1枚
《スクラップ・ドラゴン》1枚

 これはもう「不動遊星《ジャンク・デストロイヤー》デッキ」というより「流行のクイックダンディの亜種」と言ったほうが良いのではないか?というレシピにはなるが、《ジャック・デストロイヤー》が通用しない場合には、これはこれでアリと思って試してほしい。(《デブリ・ドラゴン》も遊星が使ったカードだしね)
 


最後に
 
 「《スピードウォリアー》も入ってないのに、こんなの遊星デッキじゃないやい!」という人もいるかも知れない(笑)
 しかし、「どういうデッキが遊星デッキなのか?」という問いに答えられる、誰もが納得する基準は存在しないし、ぶっちゃけ、テレビに出ているカード「だけ」で遊星デッキを組んでも、あんまり強くないのはみんなも知っての通りだ。
 
 では、遊星のデッキを組んで、みんなは何をしたいのか・・・?
 それはズバリ、華麗なるシンクロの連続技ではなかろうか。
 そして、遊星の使っているシンクロモンスターをドンドン出せるなら、それはかなり、「遊星っぽいデュエル」を楽しめている事にならないだろうか。
 そして、このデッキでなら「遊星のようなシンクロ戦術」が楽しめることは保証する!
 
 

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