TOPディメンションゼロ研究所第23回(2007.07.30.)

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□これが新環境のスターフルーツ!? “対決!スタークラッシュ!!” なんと赤と黒が抜けた?!


 さて皆さん、以前お伝えしたコンボデッキ、“スターブラスター”を憶えていらっしゃいますか?
 
 グランプリ5で鈴木プロが使った“レアブラスター”から派生したこのデッキ。
 【バイオブラスター】を使い、【妖精竜スターフルーツ】を相手にブン投げて相手を除去しつつ、エネルギーゾーンから馬鹿でかいユニットを次々に出して行くという、ド迫力のコンボが楽しめる強力デッキでした。

(「すたーふるーつ? なにそれ?」という方は第22回をご確認ください)
 
 グランプリ6では、どっちかと言うと、コントロールデッキとして多くの人達が使っていたこのデッキですが、僕としては、「でかいユニットを裏口入門させるギミックを大量に仕込んだコンボデッキ」として使う方が好み。
 もともとの鈴木プロがグランプリ5で使っていた、【ブル・マスティフ】を3枚積んでいるタイプのままで進化させたいものです。(その方がいざ回ったときは、絶望的に強いですからね)


 さて、そんな“レアブラスター”ですが、新シーズン制限により、キーカード【バイオプラスター】が1枚しか使えなくなっています。
 そこで、【バイオブラスター】の代わりに何か使えるカードが無いか探してみたところ・・・こいつを活用することにしました。【クラーケン・クラッシュ】です!
 
 
クラーケン・クラッシュ
 ストラテジー タイミング:クイック
 コスト:青2無3

あなたは、自分の手札にあるユニットを1枚選び、相手のユニットのある自分のユニットのない自軍エリアか中央エリアの対象のスクエアに、フリーズ状態で置く。ターン終了時に、バトルスペースのスクエアにあるそのユニットを持ち主の手札に加える。

 
 
■懲りない大型連続召喚コンボデッキ
 “対決!スタークラッシュ!!”
ユニット
19枚
 3x 犬闘士チワワ II-1
 1x 犬闘士フェンリル(シーズン制限) II-1
 3x 犬闘士ブル・マスティフ II-2
 3x 大巨人ゴッドファーザー I-2
 3x 妖精竜スターフルーツ II-3
 1x 大巨人ヘカトンケイル II-1
 3x 犬闘士ケルベロス II-1
 2x ギガント・エイリアン II-1
ベース2枚  1x 流氷の大陸 II-1
 1x バイオブラスター(シーズン制限) I-3
ストラテジー
19枚
 3x バードマン・ソウル I-2
 1x 生命の門 I-1
 3x サイバー・チェイス II-1
 3x 誕生の宴 II-1
 2x 食物の連鎖 I-4
 2x 対決 II-4
 3x クラーケン・クラッシュ I-3
 2x 束縛の連鎖 I-4

 


○【バイオブラスター】より1ターン早い! さらに速度を増した“スタークラッシュ!”
 
 【バイオブラスター】と同じく、【クラーケンクラッシュ】で【スターフルーツ】を投げ付ければ、【スターフルーツ】が手札に戻る前に、能力でエネルギーゾーンのカードを場に出せます。
 【バイオブラスター】と比べて1ターン早く行える分、何度も使うというわけにはいきませんが、それくらいはガマンです。
 
 またこのカード、【バイオブラスター】と同じく、ユニットを投げ付ける時には、「スクエアを対象に」取っているので、例え相手が対象にならないユニットでも問題なく蹴散らす事が出来ます。
 


○新カード【対決】強し!! 除去はもう青に任せろ?!
 
 確かに、黒を抜く事は除去だけでなく、手札破壊も失う事になり、戦術の幅を狭める点が大変不安です。
 しかし、白・青・緑の3色にする事で、ドロー&エネルギー加速によるデッキ安定度は格段に上昇します。
 何より、相手に手札破壊されたりしても体制を立て直しやすいドローカードがある方が、コンボを狙うデッキとしては好ましいでしょう。
 手札破壊による「相手へのコントロール」は今回はあきらめて、ドローによる「自分の安定・復活コンボ」を優先したという事です。
 
 黒をなくして失った点と言えば、墓地利用とあとは除去ですが、墓地は上級プレイヤーには上手く掃除されてしまうためアテに出来ませんし、除去は【シュレーゲル】の代わりに【大巨人ヘカトンケイル】や【ギガント・エイリアン】があります。
 
 また、青は今回、最高レベルに強烈な除去カードを手に入れました。
 【対決】です。
 
 
対決
 ストラテジー タイミング:バトル
 コスト:青1無3

あなたはバトルスペースのスクエアにある対象のユニットを1枚選び、そのユニットの持ち主のプランゾーンにあるカードを裏向きにした後、そのユニットを持ち主の山札の1番上に裏向きで置く。
プランゾーン効果 暴走4 『相手はカードを1枚引いてよい。』

 
 今のところ、「シルバーレアの割りに地味」「【差し押さえ命令】もあまり使わなかったしなぁ・・・」と評価されていない【対決】ですが、僕は全く違う意見を持っています。
 コイツめっちゃ強いでっせ?!
 たったの4コストで、相手のユニットサイズ、コスト域を問わない確定除去。しかもタイミングが“バトル”です。
 
 バトルタイミングストラテジーの汎用性&強さは、皆さん十分にご理解されている事でしょう。
 コントロールして相手を除去する事ばかり考えず、最終的に自軍ユニットを前進させて勝利するならば、こちらのユニットに対する相手の中央投下を迎撃できる“バトルタイミングストラテジー”は非常に強力なサポートになります。
 特に僕なんか、3色プランコントロールデッキを作った時でも、「デッキ破壊を目指さず、最終的には必ず殴る!」と決めて、【呪われた手紙】【復讐の連鎖】を抜きませんでしたからね。
 
 そして、相手の墓地を肥やさずデッキトップに追いやる点も実は強力。
 
 そして何より【対決】は、黒のカードではなく青のカードである、という事が大切です。
 これからは、除去が欲しいからと言うだけの理由で、無理に黒を入れる必要は無くなったと言えるでしょう!!
(もちろん、手札破壊する必要があるからとか、墓地回収がしたいから、【ハウス・オブ・ヘル】が強いから・・など、黒を使う理由がなくなった訳ではありません。当たり前ですが)
 
 よってこのデッキの、色による仕事の割り振りは大まかに言ってこうなります。
 
◇緑の大陸
 エネルギー加速。
 【スターフルーツ】によるユニット裏口入門。
 【ゴッドファーザー】によるユニット裏口入門。
 【バイオブラスター】によるユニット裏口入門。
 
◇青の大陸
 ドロー加速。
 除去。
 【クラーケンクラッシュ】による除去&【スターフルーツ】効果発動。
 【流氷の大陸】による最終制圧。
 
◇白
 ストラテジー封印。
 【束縛の連鎖】による遅延。
 【ブル・マスティフ】によるユニット裏口入門&ベース除去。
 【ケルベロス】による回復、ベース破壊、“ダブルケルベロス無限移動”による敵戦線壊滅。(後述)
 


○デッキの動き
 
 1ターン目から【バードマン・ソウル】狙いのプラン。
 
 2ターン目。
 色が揃っていないなら色を合わせるためにもプランを掘り進む。
 このデッキでなら、2ターン目に【サイバーチェイス】を使うのも良い。
 【センチネル・センチピード】などのデッキに戻れるユニット(いわゆる"プランジャー")が入っていないため、中盤戦、「【サイバーチェイス】で仕込んでプランジャーユニット」という動きまでとって置く必要が無い。
 またここで、手札に【クラーケンクラッシュ】と投げ付ける為のユニットを握りこんでおきたい。
 
 3ターン目。
 【誕生の宴】等のエネルギー加速。これは是非やっておきたい。
 
 4ターン目。
 前ターンにエネルギー加速されているならここで5エネルギー。
 【クラーケンクラッシュ】か【束縛の連鎖】が使える。
 どちらにしろこの時点で、ビートダウンデッキに対して阻害を始められる。
 
 
 ここからは様々な、「ユニットの裏口入門の手段」によって戦い方が変わります。
 
 最も強烈なのは、【ブル・マスティフ】を場に出せた時。(6エネルギー溜まったら、ぜひ手札からでも場に出すべき!)
 プランをめくってユニットが出たら、そのまま2エネルギー払って場に出しましょう。
 ご存知の通り、【ブル・マスティフ】から出たユニットはリリースイン(!!)なので、出てきていきなり活躍できます。
 つまり、6エネルギーあれば、
「プランをめくる」
「2エネルギーで出す」
「出てきた大型ユニットが、残り3エネルギーで中央に歩く」 
 という一連の動きが可能。
 出てきたのが【ヘカトンケイル】【ギガントエイリアン】なら言わずもがな、【ゴッドファーザー】や【スターフルーツ】でも愉快な事に。

 後はやりたい放題!!
 


○各カード解説
 
■生命の門
 【ゴッドファーザー】【ブル・マスティフ】をリリースインして出したい所。
 とは言え、保険のような物ですね。
 
 
■大巨人ヘカトンケイル
 ものによっては墓地に送るよりエネルギーゾーンに行ってもらったほうが助かるユニットもいます。なんにせよ、貴重な緑の除去。
 
 
■大巨人ゴッドファーザー
 あんまり無計画に使うとエネルギーが枯渇します。特に色の数に注意しましょう。
 「最も出したいユニットを出す」のではなく、出してもエネルギーゾーンにとって問題の無いユニットを選びたいところ。
 あと、コイツ自身、2点スマッシュの重要なアタッカーである事を忘れずに。
 
 
■妖精竜スターフルーツ
 今更、コイツが場に出たゲームがどうなるか、知らない人はいないでしょう。(もし知らないなら、代理カードを使ってでもデッキを作り、すぐさま動かしてみる事をお薦めします。“神竜の闘気”以降のD0のメタは、ここから始まっていますから。“グラシア”もこれに勝てるという所から注目されました)
 
 最近制限を解かれ、各地で使われている【悪運時計ハードラック】(通称ネコ)に対しても実は有効。なにしろ【スターフルーツ】がいれば、全てのユニットはエネルギーゾーン行ってしまうのですから・・・・!
 
 
■バイオ・ブラスター
 もともとこのデッキは【バイオブラスター】のデッキ。赤と黒が抜けて、大きく様変わりしたと言っても基本は同じ。このデッキに入らない理由はありません。
 
 
■犬闘士チワワ
 【フェンリル】が1枚制限になったため投入。色拘束が低いので、出しやすくもあります。
 
 
■犬闘士フェンリル
 【ダンスパーティ】【絨毯爆撃】を止められるコイツは必須。
 しかし【ドライバー】【スナイパー】によって簡単に屠られるので過信は禁物。
 ようは、すぐにコンボを決めて、さっさと勝ってしまうべき、と言うことですね。
 
 
■犬闘士ブル・マスティフ
 裏口入門大先生。このデッキのように、大型ユニットが大量に(15枚以上)入っているデッキでは、とんでもない動きをします。
 試した事の無い人は是非お試しを。D0がまるで違うゲームになりますから。
 その際は、「能力を使えば、相手にベースがなくともシャッフルはさせられるので、ユニットは出せる」ことをお忘れなく!
 
 あまりの気持ちよさにユニットを出すだけで満足してしまいますが、ベース除去能力がある事をお忘れなく。【流氷】【幽鬼の谷】ポポイのポイ。
 
 
■犬闘士ケルベロス
 シーズン制限から帰ってきた地獄の番犬。
 でかい、スマッシュを回復して逆転してくれる、相手べースを破壊してくれる。
 【クラーケン・クラッシュ】の心の友。
 
 そしてうっかり2体出てしまったときの恐ろしい動き・・・“ダブルケルベロス無限移動”による敵戦線壊滅のシナリオにより、どんなに追い詰められていても最後まで勝負が分からなくなります。
 
(解説・ダブルケルベロス無限移動
 2体の【ケルベロス】のうち、1体でもリリース状態で居れば、互いをフリーズしあう事で、盤面を無限に移動させ続けることが出来ます。
 これにより、相手ユニットを順に踏みつけていき、おそらくは敵を全滅させることが可能に。
 これは知っておかないと絶対に損をするテクニックなので、ご存じない方は2枚の【ケルベロス】を実際にテーブルに置いて、試してみる事をお薦めします。)
 
 
■束縛の連鎖
 前回の“スターブラスター”でも採用されていた防御カードです。
 
 最近はやりの“ネコデッキ”にも有効。中央エリアに来た猫を止めるのではなく、自軍エリアにいる時からさっさと止めてやりましょう。こうすれば、プランからプレイする場所か無くなり、目詰まりを起こします。
 
 実はこれ、グランプリ5で“レアブラスター”の開発者、鈴木プロが“ネコデッキ”と戦った時に判明した事。
 中央エリアに来た【ハードラック】を【束縛】したところ、後ろに【スクリームハイ】や【ジ・エンド】を出され、物凄くでかくなった【ハードラック】が攻め込んできて、【ブル・マスティフ】や【ゴッドファーザー】が次々に討ち取られるという、悲惨な事態に。
 
 けっきょく、グランプリ5全試合を通してほぼ無敵であった“レアブラスター”が、落としたのはこの試合と、明らかな事故の試合の、計2試合のみ。
 鈴木プロも試合後、「痛恨のミス! 時計怖い」と言ってました。先人の経験は生かしたいものです。
 
 
■対決
 暴走が付いていますが気にしない。それでも充分強いのですから!
 どうでも良いユニットに使うのではなく、大切に握っておきましょう。
 
 バトルタイミングである事を生かし、例えばどこかでわざとバトルを起こしてから、別のところにいるユニットに対して【対決】を使う、というテクニックも憶えておきましょう。
 こうすれば、バトル中なので、クイックタイミングの効果では邪魔されません。
 

■クラーケン・クラッシュ
 手札に【クラーケン・クラッシュ】と投げるべきユニット、両方を握りこまなければならないため、特に手札破壊等に対して非常に使い辛く感じるでしょうが、かと言ってエネルギーにはしないように。
 これさえもっていれば、後からユニットを引いたとき、あらゆる角度から逆転できます。
 


○改造するなら
 
 他にも投入が検討されるカードがいくつかあります。場合によっては試してみても良いでしょう。
 
■濃霧の精霊フォッグ(I-1)
 【ハウス・オブ・ヘル】に対する回答。青に除去の仕事を任せるなら、同じ発想でこれが入ります。
 まわりに【ヘル】が多いなら、投入してみましょう。
 
■聖騎士ホーリーバスタード(II-1)
 赤単速攻などにものすごく有効。中央ライン中央エリアなどにふんぞり返ると、全面通行止めです。
 絵もカッコよすぎ。
 
■機械竜ラルゴ(II-3)
 全軍を一気に進ませる効果で、よりド派手に勝負を決める事が出来ます。
 というか、パワー8500は普通に強いです。
 
■巨竜城ブラキオ(II-2)
 究極の制圧ユニット。【クラーケンクラッシュ】で投げて倒せないユニットは基本的にいませんし、出たら出たでけっこう歩き回ります。

 

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