デュエルマスターズ研究所(デッキ集) 2010.10.20 |
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□トーナメント用強力デッキ“水入り《M・ロマノフ》”
■本編に入る前に・・・
今回のデッキは、「面白いデッキ」というより、「大会で勝てるように作られたデッキ」、つまり、トーナメントデッキ(ガチデッキ、本気デッキ、etc)と言われるものだ。
「ガチってなんかかたっくるしくて面白くないんのでは?」と敬遠する人もいるかもしれないが、そういうわけでもない。
世の中には「大会には、こんなデッキやあんなデッキがあるから、それに対して勝てるようにああしてこうして・・・」と、いわゆる「情報戦」を楽しむ人だっている。
そういったカードそのものをテーマにしてデッキを作るより、「勝つためのデッキを作る」のが楽しい、という人にとっては、今回のデッキはもちろん、「面白いデッキ」だと思う。
そういういろいろな楽しみがあることも、TCGという物の懐の深さだ。
でも、トーナメントデッキを紹介する前に、ひとつ大切だと思っていることを伝えておきたいと思う。
ガチデッキばかりを使う人にとっては、さっきと逆に、TCGを楽しむための「ファンデッキ(勝率よりも、動きの面白さや珍しさなどを重視したデッキ)」はあまり意味のないものに見えるのかもしれない。
しかし、勝ちにだけこだわるのはTCGを一部しか楽しめてないと思うし、また、他の楽しみ方を知っている人たちに対して失礼だともいえる。
「トーナメントデッキ」と「ファンデッキ」は、「役割が違うもの」であり「どっちも同等に価値があるもの」だ。
そもそも役割は違うだけで、どんなデッキもゲームを楽しむために作ったもの。
それを役割が違うからって一方を下、一方を上に見る、なんてのはおかしい話。
例えばスポーツを、健康維持や自分の人生を豊かにする趣味の一環として楽しむのは、大いに価値があるものだと思う。
なのに、「プロを目指して練習し、実際にプロにならない限り、そのスポーツをやることは一切価値がない!」と言う人がいたら、そりゃちょっと違うだろう。
カードゲームも同じだ。
「トーナメントデッキ以外は必要なし!」と考えるより、「カードゲームを楽しむ」という目的の上では、テーマデッキやファンデッキも同等に価値があると考えたほうが、よりTCGユーザーが増えていく土壌ができるんじゃないか、と僕は思う。
そういうわけだから、たまにトーナメントデッキを紹介するんだけど、「強い」という事だけに振り回されないで欲しい、と思ってる。
ガチデッキしか組まないって人にも、たまには楽しむためのデッキを組んでもらいたい。
逆にファンデッキしか組まないって人にも、たまにはトーナメントデッキにも触ってもらいたい。
どうせファンデッキだろ、と思っていた新ギミックを試してみたら、意外とガチデッキになった、なんてことも結構あった。
逆に、どうせつまらんだろうと思っていたガチデッキが、意外と自分に合ってて使うと楽しかった、なんてこともある。
せっかくTCGを遊ぶのだから、時間が許す限りできるだけ多くの遊び方をしてみようじゃないか。
じゃ、本編いきます。
(動画内で《時空の花カイマン》を《超次元ムシャ・ホール》で出していますが、
これはルールミスであり、実際には自然のサイキッククリーチャーは出せません。
申し訳ございませんでした)
■水入り《邪神M・ロマノフ》 |
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クリーチャー 25枚 |
3x ダンディ・ナスオ |
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2x 大冒犬ヤッタルワン |
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1x 幻緑の双月 |
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1x シビレアシダケ |
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1x 月光電人オボロカゲロウ |
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1x アクア・ハルカス(殿堂) |
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3x 封魔ゴーゴンシャック |
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2x クゥリャン |
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1x クラゲン |
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2x 青銅の鎧 |
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1x 天真妖精オチャッピイ(Sバック) |
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3x 停滞の影タイム・トリッパー |
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4x アクア・ジェスタールーペ |
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Mデッキ進化4枚 |
4x 邪神M・ロマノフ |
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呪文11枚 |
2x 超次元ボルシャック・ホール |
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2x デーモン・ハンド(Sトリガー) |
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2x 魔弾ベター・トゥモロー |
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2x 破壊と誕生の神殿 |
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1x スーパーバースト・ショット(Sトリガー) |
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1x 憎悪と怒りの獄門 |
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1x 地獄スクラッパー(Sトリガー) |
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超次元 |
2x 時空の英雄アンタッチャブル |
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1x 時空の喧嘩屋キル |
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1x 時空の探検家ジョン |
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2x 時空の火焔ボルシャック・ドラゴン |
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2x 時空の侍ボルメテウス・若武者・ドラゴン |
プロモ |
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(このデッキは2010年10月時点のルールと、37弾までのカードで作られています。
《ヤッタルワン》《幻緑の双月》《シビレアシダケ》は、計4枚ならばどういった組み合わせでも問題ありません。
《アクアハルカス》は、3枚目の《クウリャン》でもあまり問題はありません)
■どんなデッキ?
36弾あたりから日本各地で使われ始めたビートダウン・デッキだ。
以前からあった、「《デビルドレーン》を使って自分のシールドをゼロにして、《Mロマノフ》のアタック時に《憎悪と怒りの獄門》を使って一撃で勝負を決める(または、《魔弾ベタートゥモロー》で一気にシールドを削り切る)」というデッキを、現在風にアレンジしたものとも言える。
なので「《Mロマノフ》ってナニ?」という人は、前提として、まず以前の記事を読んでおいてもらいたい。
→「4ターン目に相手は即死! 速攻に勝てるコンボ系ビートデッキ“ガチ・Mビート”」
さて、あの時のタイプも、それはそれで速攻性と安定性が高いので今でも強いのだけど、このタイプは、水文明が入ったことで、最近の“超次元カード”に 対応しやすくなっている。
少し速度と奇襲性を落とした代わりに、相手の足を引っ張る要素と、対応性を手に入れた、というところかな。
大きな変更点は、水文明が入ったことだけじゃない。
それによって、速度重視より対応性重視になったため、クリーチャーの選択も、細かいところで色々と変わっている。
具体的には、光文明がまるごと抜けて、《光牙忍ハヤブサマル》やGゼロの《光姫聖霊ガブリエラ》が抜けた。
その代わりに、水文明の《ゴーゴンシャック》や闇の《タイム・トリッパー》で、相手の行動を縛れるようになっている。
そして隠れたキーカードとして、《アクア・ジェスタールーペ》の投入が大きい。
展開力が、まるで違う!
アクア・ジェスタールーペ
4コスト リキッド・ピープル 2000 M・ソウル
■連鎖(このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目を見る。そのカードが、このクリーチャーよりコストが小さいクリーチャーであれば、バトルゾーンに出してもよい)
■自分のターン中に、このクリーチャーまたは自分の他のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、それがそのターンに出した2体目のクリーチャーであれば、カードを1枚引いてもよい。
■ライバルに対向するのがトーナメントデッキ
最初に書いた通りトーナメントデッキは、「大会で勝つこと」が目的のデッキだ。
なので、大会で多く使われているデッキをマークして、それらに勝てるように作られている。
例えば仮に、「大会では、速攻デッキしかいない!」という状況なら、ブロッカーだらけのデッキで出場すれば、優勝しやすいだろう。
そんな極端な事はないだろうけど、つまりトーナメントデッキの作り方とは、基本的にそういう考え方。「後出しジャンケン」だ。
最初に「情報戦」と書いたけど、つまり「今」大会で勝っているデッキが何で、なぜ勝っているのか、その弱点は何なのかを考えて、トーナメントデッ キは導きだされていく。
水入りMロマノフが「倒すべきライバル」として設定しているのは、“Bロマノフ”や“ハイドロハリケーンデッキ”、“超次元コントロール”などの トーナメントデッキだ。
そこには、《ゴーゴンシャック》が突き刺さる。どのデッキも初動や決め技の際には、呪文のサポートが必要だからだ。
封魔ゴーゴンシャック
3コスト グランド・デビル 2000
■呪文を唱えるコストは2多くなる。
端的に言うと水入り《Mロマノフ》は・・・
1・今、ほとんどのデッキにとってジャマな《ゴーゴンシャック》を使いつつ、
2・自分自身はあまり困らないように構成され、
3・相手が立て直す前に勝負を決める程度の速攻性を持ち、
4・自分を上回る速攻デッキに対しては、《ベター・トゥモロー》や《憎悪と怒りの獄門》で逆転し、
5・構成上、低コストクリーチャーが多いことを利用して、新兵器《アクア・ジェスタールーペ》で展開を早める!
という戦術を取った、完成度の高いデッキなのだ。
■各カード解説
月光電人オボロカゲロウ
2コスト グレートメカオー 1000
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンにある文明ひとつにつき、カードを1枚引いてもよい。その後、引いたカードと同じ枚数の手札を、好きな順序で自分の山札の一番下に置く。
2コストと軽く、手札を大幅に入れ替えることができる。
コンボデッキであり、ビートダウンデッキであるこのデッキには、「欲しいカードを手札にキープしつつ、自らアタッカーになるクリーチャー」は優秀だ。
封魔ゴーゴンシャック
3コスト グランド・デビル 2000
■呪文を唱えるコストは2多くなる。
序盤の切札。
《大邪眼B・ロマノフ》デッキにしてみれば、《カラフル・ダンス》が6コストになるのは致命的だろう。
一般的な超次元呪文も7コストになってしまう。これでは《時空の雷龍チャクラ》もなかなか出せない。
クウリャン
3コスト サイバーロード 2000
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、カードを1枚引いてもよい。
《ゴーゴンシャック》を使う以上、ドローソースは呪文に頼れない。
《クウリャン》は自ら殴れるドローソースである上に、《アクア・ジェスタールーペ》で出てくる3コストクリーチャーだ。入らない理由はない。
クラゲン
3コスト サイバーロード/オリジン 1000
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見る。その中から進化クリーチャーを1体選び、相手に見せてもよい。その後、山札をシャッフルして、選んだクリーチャーを山札の一番上に置く。
進化獣をデッキトップに持ってくる。もちろん切札、《M・ロマノフ》をだ。
アクア・ジェスタールーペ
4コスト リキッド・ピープル 2000 M・ソウル
■連鎖(このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目を見る。そのカードが、このクリーチャーよりコストが小さいクリーチャーであれば、バトルゾーンに出してもよい)
■自分のターン中に、このクリーチャーまたは自分の他のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、それがそのターンに出した2体目のクリーチャーであれば、カードを1枚引いてもよい。
水系ビートダウンデッキの最新兵器。低コストクリーチャーの多いデッキでは、高確率でお付きのクリーチャーを出してくれる。
これは、「1枚カードを得している」だけでなく、コストの支払いを踏み倒しているぶん、その点でもアドバンテージになっていて、ついでに、アタッカーをそのターンに増やせている分、ターンも稼いでいるようなモノなのだ。
かてて加えて、もうひとつの効果で自動的に1枚ドローが付いてくるのだから、もはや意味が分からない!
想像以上に強力なカードだと思っておいて、間違いないだろう。
停滞の影タイム・トリッパー
3コスト ゴースト 1000
■相手のカードは、タップされた状態でマナゾーンに置かれる。
昔から強力なカードだけど、無目的にデッキに入るカードじゃない。
このカードは、
1・相手を遅らせて得る「1ターン」が、明確に自分の勝利に関係しているデッキ
2・《タイム・トリッパー》自身が「殴れる」事が、勝利に貢献できるデッキ
に投入してこそ輝く。
水入り《Mロマノフ》は、まさにそれだ。
ついでに、《アクア・ジェスタールーペ》で場に出てくる。もう、なんやねんって感じ。
邪神M・ロマノフ
5コスト ゴッド/ダークロード/ナイト 3000+
■Mデッキ進化−自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中からクリーチャーを1体選び、このクリーチャーをその上に重ねつつバトルゾーンに出す。表向きにした残りのカードを自分の墓地に置く。表向きにしたカードの中にクリーチャーが1枚もない場合、このクリーチャーを手札に戻し、表向きにしたカードをすべて墓地に置く。 ■メテオバーン−このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚選び墓地に置いてもよい。そうした場合、火か闇のコスト6以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分のマナゾーンから唱える。 ■G・リンク《邪神R・ロマノフ》または《邪神C・ロマノフ》の左横。
毎度おなじみ切札。主役。召喚するときは、勝負が決まる時。
《デビル・ドレーン》が入っているタイプではないので、《魔弾ベタートゥモロー》を使うのが基本となる。
場合によっては《超次元ボルシャック・ホール》も使えるが、直接勝利には響かせにくい。
場に《M・ロマノフ》が2体いて、2回目の《M・ロマノフ》で勝負を決めれる、という時には保険として、1回目の《M・ロマノフ》で《ホール》を使っておいても良いだろう。
もし攻撃をニンジャストライクなどで防がれたとしても、《ホール》から《時空の勇者アンタッチャブル》を2体出しておけば、次のターンの攻撃数は相当なものだ。
スーパーバースト・ショット
6コスト 呪文
■Sトリガー
■相手のパワー2000以下のクリーチャーをすべて破壊する。
相手が速攻デッキだった場合、《M・ロマノフ》のアタック時に使うと、そこから逆転できる見込みが増える。
《M・ロマノフ》から使うとタダなので、《ゴーゴンシャック》が入っていても問題ないぞ。
■最後に
このデッキに限らず、トーナメントデッキというものは、とにかく強い。
こういうデッキを1つくらい持っておくことも「必要」なんじゃないかな、と思う。
でも、カードゲームは勝つためじゃなくて、「楽しむため」にプレイしてる。
勝つのも、楽しむための一手段にすぎない。
もちろん、人生と同じで「勝つべき大切な時に勝つこと」は大切な事だ。
でも「楽しい」ということ忘れてしまうと、結果的にうまくいかないことがでてくるかもしれない。
カードゲームも人生、そういうところは同じだと僕は思う。
とにかく、カードゲームを楽しもう。
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