FB徳島ガンダムウォー研究所第35回(05.07.16)

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広島チャンピオンシップ予選 突破デッキ紹介


 広島チャンピオンシップ予選

 7月10日に開催された2005年度チャンピオンシップ予選広島大会
 その大会を当店店員2人が見事に予選突破し、広島チャンピオンシップ決勝に進む事ができました。

 今回はその決勝大会を突破した2つのデッキをご紹介致しましょう。



 まずは当店店員、大城君が使用し、2位で突破したデッキのご紹介です。

 この人は11弾発売後、「クロスボーン・ガンダムデッキ」が確立してから、同じデッキをずっと使いつづけているという、年季の入った「クロスボーン・ガンダムの人」という感じのプレイヤーです。

広島CS予選Aブロック準優勝デッキ

 ■Deck-Name:大城式 赤茶クロスボーン
ユニット
 3x コア・ファイター 《11弾》
【クロスボーン】デッキの要
 3x クロスボーンガンダムX3 《14弾》
6/1/6のサイズと、敵軍効果から逃れられる強力な効果を持つ
 3x クロスボーン・ガンダムX1(ザンバスター装備) 《11弾》
『クロスボーン・ガンダム』デッキの必須カード
 2x クロスボーン・ガンダムX2(ABCマント装備) 《11弾》
ブロックしてもされても、相手本国にダメージを与えられる
コマンド
 3x 密約 《BB》
ドローカード 赤の必須カード
 3x サラサ再臨 《BB》
サーチカード 赤の必須その2
 3x 作戦の看破 《BB》
一番使いやすい、定番カウンター
 2x 逆襲のシャア 《BB3》
ユニットも消すことが可能なプリベント付きカウンター
 1x 女帝退場 《BB2》
速攻デッキなど数で攻めてくるデッキに非常に有効
 3x 宝物没収 《BB2》
茶のドローカード
オペ
 3x 内部調査 《BB》
永続本国操作 赤の必須その3
 2x ディアナ帰還 《BB3》
ジャンク肥やし&永続超回復
 1x 凌駕 《14弾》
3回も相手カードをロールさせる、強力オペ
国力
 11x 赤基本G
 7x 茶基本G

 サイドボード
キャラクター
 2x シャア・アズナブル 《12弾》
同色&茶対策
 1x キンケドゥ・ナウ《10弾》
【破滅の終幕】&コマンド対策
コマンド
 2x 捕獲兵器《BB》
速攻デッキ対策
 2x 脅迫 《BB》
赤デッキや【衛星ミサイル】対策
 2x 月光蝶《5弾》
青&黒&コンボデッキ対策
オペ
 1x 摂政の演説《BB2》
茶や【誘爆】【モルゲンレーテ】対策



 換装のエラッタにより、4ターン目自軍ターンにユニットをリロールインさせることはできなくなりましたが、4ターン目に6国力ユニットを場に出せるというパワーは健在です。

 細かいデッキの動きについては、研究所第26回の頃とほとんど変わっていませんので、まずはそちらをご覧下さい。




 今回は、以前と比べて最も大きな変更点といえる、【クロスボーンガンダムX3】について解説しましょう。


クロスボーンガンダムX3(14弾)
ユニット 2/7/2
《0毎》特殊シールド(2)
(戦闘フェイズ):《[2・5]1》このカードは、カット終了時まで、敵軍効果の対象にならない。
(戦闘フェイズ):《[2・7]1》全ての(場の)自軍カードは、カット終了時まで、敵軍効果の対象にならない。
地球・宇宙 6/1/6



 【クロスボーンガンダムX3】について

 サイズが大きく、相手の効果も受けにくいユニットカードは、どんなカードゲームでも強力なものです。

 【X3】は6/1/6のサイズを誇るだけあって、普通にプレイして出すと7国力もかかるため非常に重く、まともに使うことはできないのですが、【コア・ファイター(11弾】)と組み合わせることで、なんと最速で後攻4ターン目から場に出す事ができます。
 4ターン目に6/1/6は規格外の大きさです。
 「白の4国力PS装甲ユニットを、1対1で一方的に倒すことのできる大きさ」と考えれば、異常と思えるほどのサイズです。

 この【X3】はサイズが大きいくせに、テキストに2つ、おまけに「《0毎》特殊シールド(2) 」を持つため、防御用テキストをなんと合計で3つも持っているのです。

 この防御テキストにより、こちらが5国力たまっていれば【核の衝撃(BB)】や【加速する狂気(BB3)】のような強力なカードの効果から逃げることができるうえ、7国力たまっていれば、他の自軍カードまでも守ってやることができる、非常に強力な効果を発揮します。

 この効果により、カウンターカードを無駄に使用することなく場を構築&維持することが可能になります。
 つまり、基本的にテキストを宣言するだけでほとんどの効果から逃れることができるため、「ほんとうにヤバいもの」しかカウンターする必要がないので、ユニットサイズも手伝って、そうそう場で負けることはありません。

 【X3】のテキストは戦闘フェイズ宣言ですので、【転向(BB)】や【ガンダム(ティターンズ仕様)】のような配備フェイズに使用される、嫌いなカードだけを止めればいい、ということですね。


加速する狂気(BB3)
オペレーション 1/3/0
【(自動A):このカードが属するセットグループは、このカードの効果以外ではリロールしない】     
(自動D):3以上の合計国力を持つ、ユニットが破壊されて廃棄された場合、このカードをリロールする。     
(敵軍防御ステップ):《R1》戦闘エリアにいる敵軍ユニット1枚を、本来の持ち主の手札に移す。
 




 低速デッキへの耐性

 低速デッキといえば「カウンターΞ」が有名ですが、このデッキは「カウンターΞ」デッキとも互角以上に戦うこともできます。
 「カウンターΞ」が強力とされる理由として、高い防御力が挙げられます。
 これは【加速する狂気】による永続バウンスのおかげといってもいいでしょう。

 しかし、先述のとおり【X3】は5国力あれば、【加速する狂気】が効きません。
 さらに、7国力あれば他のユニットをも守ってしまうことができてしまいます。

 これにより、相手の主力コントロールカードを無駄札にさせることができる上に、【クロスボーン・ガンダムX1(ザンバスター装備)】のマルチプルで、ロールインユニットである【Ξガンダム】を手札に戻し続ければ、なかばロックに近い状況を作り出し、そのまま押し切ることも可能です。
 絶対的に苦手なものは【シャア・アズナブル(12弾)】くらいといってもいいでしょう。

 事実、去年のGT予選でもこのデッキを使用し、「カウンターΞ」を2度倒して決勝進出を果たすことができました。


 「カウンターΞ」デッキ相手に有利だということは、他のほとんどの低速デッキ相手に有利に戦えると言う事。
 【ディアナ帰還(BB3)】による回復量があれば、他のデッキよりも高い粘り強さを発揮します。
 回復量だけでなく、ジャンクヤードが肥えていくため、必然的に「マルチプル」の種が増えていくことになり、【ザンバスター装備】のバウンスマルチプルを何度も使えるので、相手のユニットをコントロールし、ロックしきることも可能になるのです。

シャア・アズナブル(12弾)
キャラクター 2/6/0
プリベント(5)
【(自動A):このカードが属するセットグループは、廃棄以外の敵軍効果によっては移動しない】 (自軍攻撃ステップ):《0》このカードが戦闘エリアにいる場合、敵軍プレイヤーはカード2枚を引く。その場合、敵軍プレイヤーはG以外の自軍カードを1枚選んで廃棄する。
3/3/3




 対戦結果

 今回の対戦結果は以下のとおりです。

 1戦目 緑単水ギレンシュート ×○○
 2戦目 白単PS ○○
 3戦目 黒単重速タイタニア野心モルゲン型 ○×○
 4戦目 茶単破滅エアマスター天剣型 ○○
 5戦目 茶単破滅エアマスターバースト天剣型 ○○

 (勝率0.83333略)



 続いて、カードキングダム練馬春日店店員、マツモト氏が使用し、優勝したデッキのご紹介です。

 広島CS予選Aブロック優勝デッキ

 ■Deck-Name:赤単『カウンターΞ』
ユニット
 3x ギラ・ドーガ 《BB3》
エンドドロー付き序盤パンチャー兼ブロッカー
 3x Ξガンダム 《13弾》
紫Gと合わせて、最速5ターン目にだせる大型高機動ユニット
キャラクター
 1x シャア・アズナブル《12弾》
【転向】されずバウンスも効かない
 1x トビア・アロナクス 《14弾》
「クイック」持ちで奇襲性に長け、ロールするコマンドが効かない
コマンド
 3x 密約 《BB》
ドローカード 赤の必須カード
 3x サラサ再臨 《BB》
サーチカード 赤の必須その2
 3x エスコート 《13弾》
ハンガーから撃てば、実質除去にもなるバウンスカード
 3x 逆襲のシャア 《BB3》
ユニットも消すことが可能なプリベント付きカウンター
 2x 作戦の看破 《BB》
資源コストもかからない、汎用性に長けたカウンター
 2x 泣き虫セシリア 《BB2》
3ターン目にユニットも消せる、万能カウンター
 1x 女帝退場 《BB2》
速攻デッキなど数で攻めてくるデッキに非常に有効
オペ
 3x 内部調査 《BB》
永続本国操作 赤の必須その3
 1x 転向 《BB》
相手の強力ユニットを奪える
 2x コスモ・バビロン 《BB3》
赤の定番大回復カード
 1x 凌駕 《14弾》
3回も相手カードをロールさせる、強力オペ
国力
 12x 赤基本G
 3x 中立地区防衛部隊 《9弾》
廃棄するだけで2/1/2ユニットが生まれる超強力特殊G
 3x モルゲンレーテ 《12弾》
手札のカードをハンガーへ送れる


 サイドボード
キャラクター
 1x シャア・アズナブル 《12弾》
枚数追加
コマンド
 2x 嫉妬 《11弾》
【制圧作戦】などの序盤に打たれるコマンド対策
 1x 女帝退場《BB2》
枚数追加、対ウィニー用
 1x 憎悪の矛先《BB3》
【シャア・アズナブル《12弾》】対策
 1x 脅迫 《12弾》
同色デッキや【衛星ミサイル】対策
オペ
 1x 転向 《BB》
枚数追加、大型ユニット相手用
 2x 加速する狂気 《BB3》
対ウィニー用
 1x コスモ・バビロン 《BB3》
枚数追加、対ウィニー用


 基本的には昨年の2004年度チャンピオンシップ決勝広島大会のときに使用した「カウンターΞ」デッキと同じです。
 【加速する狂気】と【カリスマ】に対するエラッタにより、以前のような嘘くさいほどの防御力は失われていますが、赤特有のドロー&カウンターによる安定性により、いまだに強力なデッキのままです。
 (まだまだ充分すぎるほどの高い防御力を有していますしね)


 また、これらのエラッタの影響により、黒の低速デッキや、【破滅の終幕】を切り札とする茶色のデッキが増えていると感じたため、今回のデッキは、紫国力のスロットとして【中立地区防衛部隊】の枚数を減らし、【モルゲンレーテ】を採用して、【破滅の終幕】などのリセットや、黒のハンデスに対策をとっています。


 しかし、エラッタの影響を受けたのは、このデッキだけではありません。

 【ドップ】【ガトル】のエラッタにより、これらを主軸としていた緑の速攻。
 そして換装のエラッタにより、「クロスボーン・ガンダム」デッキや、「アプサラス」デッキも速度や安定性が格段に落ちてしまっており、「カウンターΞ」のパワーが落ちた以上に周りのデッキ速度も下がってしまったため、実はエラッタによってそこまで大きな被害を受けてはいないのです。

 むしろ、周りの速度が落ちてしまったため、実質、相対的に【Ξガンダム】の速度の遅さが軽減されるという結果になってしまったため、【Ξガンダム】というカード単体に限っては、エラッタの影響によりパワーアップしてしまったといってもいいでしょう。




 【エスコート】についての解説

 先述の通り、黒や【破滅の終幕】が増えていると感じたため、今回はメインでの速攻デッキへの対策をちょっと抑えており、主に低速デッキへの対策を重点に置いた構築となっています。
 そのため、今回のデッキは、コントロールカードとして【エスコート】を採用しました。


エスコート(13弾)
コマンド 1/3/0
(ダメージ判定ステップ):ユニット1枚を本来の持ち主のハンガーに移す。このカードが自軍ハンガーからプレイされている場合、そのユニットを、本来の持ち主のハンガーに移す代わりに、本来の持ち主の本国の上に移すことが出来る。
    

    
 【撤退命令】に似たような能力のカードですが、用途は実に多彩且つ強力。     
 【モルゲンレーテ】でハンガーに送ってからプレイすると、相手ユニットの移動先は本国の上なので、実質的な除去カードとなります。
 しかも、対象のユニットのエリアを問わないため、配備エリアにいるユニットでさえも除去することができます。
 相手のターンにプレイし、こちらのターンの攻撃で捨て山に送れば、茶色で無いかぎり再利用はなかなかされません。


 手札からプレイする場合も強く、相手の攻撃をブロックして破壊状態となった【ギラ・ドーガ】に対して使用すれば、エンドドローを使いまわす事ができたりします。
 また、移動先がハンガーという事もあり、換装を主軸としたデッキや、最近のカウンターΞに入っている【ドライセン(ラカン・ダカラン機)】を封じることが可能です。


 また他のバウンスと違い、セットカードは本来の持ち主に関わらず、対象のユニットの本来の持ち主のハンガーへ一緒に移ります。
 つまり、自分のユニットに【ユリナ・サノハラ(11弾)】や、【アナベル・ガトー(8弾)】【逃避行】が付けられているとき、【エスコート】を使用すれば、セットカードも自軍ハンガーに移り、相手の手札には戻らないので、再利用を封じることができるのです。

 それだけではありません。
 本来の持ち主がこちらである、【転向】されてしまっているユニットに使用すると、こっちのユニットを奪い返しながら、相手の【転向】もこちらのハンガーに来るので、奪われたユニットを奪い返すどころか、相手の【転向】までゲットできちゃうため、とんでもなくお得なのです。


 あと使用タイミングがダメージ判定ステップなので、【カミーユ・ビダン(14弾)】のロール能力にカットしてプレイすると、「戦闘エリアにいる場合」というのが解決できなくなり能力を不発させることもできます。


 この【エスコート】を主軸として相手の場をコントロールし、これでどうにかならないものをカウンターし、相手の動きをジャマしている間にこっそりと【Ξガンダム】をプレイ。
 そのまま【Ξガンダム】のカードパワーで押し切るのが、このデッキの動きとなります。

撤退命令(BB)
コマンド 1/3/0 
(防御ステップ):ユニット1枚を、本来の持ち主の手札に移す。


ドライセン(ラカン・ダカラン機)(10弾)
ユニット 2/4/2 
(自動B):自軍攻撃ステップに、このカードが手札にある場合、通常のコストを支払って、戦闘エリアにリロール状態で出す事ができる。その場合、このカードは、ターン終了時まで+2/±0/±0を得る。
3/2/3


ユリナ・サノハラ(11弾)
キャラクター 1/2/0
【セット/キャラ】 
(自動B):このカードは、「男性」を持つ敵軍キャラクターにセットすることができる。このカードが属するセットグループは、出撃できない。
(自動D):このカードが場からジャンクヤードに移った場合、このカードがセットされている「男性」を持つキャラクターの上に、+1/+1/+1コイン1個を乗せる。
0/0/0


逃避行(10弾)
オペレーション(ユニット) 1/3/0 
(自動D):自軍ターン終了時に、このカードが属するセットグループを、敵軍配備エリアにリロール状態で移す。
(自動D):このカードがセットから離れた場合、このカードが属するセットグループを、本来の持ち主の手札に移す。


アナベル・ガトー(8弾)
キャラクター 2/5/1 
プリベント(5)
(自動B):このカードは、戦闘フェイズの間、「クイック」を得る。
(自動B):このカードは、「名称:ガンダム」である敵軍ユニットにもセットできる。その場合、このカードがセットされたユニットは、ターン終了時に、自軍配備エリアにリロール状態で移る。
2/2/2


カミーユ・ビダン(14弾)
キャラクター 2/5/0 
プリベント(7) クイック
(自動B):このカードがプレイされて場に出た場合、このカードをリロールする。
(ダメージ判定ステップ):《1》このカードが戦闘エリアにいる場合、ユニット1枚をロールする。
2/2/2





 対戦結果&広島CS予選の全体的な傾向

 なお、今回の対戦結果は以下の通りでした。

 1戦目 青単中速 ○○
 2戦目 緑単背水総攻撃 ○○
 3戦目 赤単サイコミュ ×○○
 4戦目 茶単バルチャー ○○
 5戦目 カウンターΞ ○×○

 (勝率0.83333略)

 実は2位の「クロスボーン・デッキ」と勝率が同じです。
 オポーネントの差で優勝、となりました。

 なお、今回の広島CS予選ではAとBの2ブロックで、各ブロックそれぞれ70〜80人ほどの参加者がいましたが、予選突破者は各ブロック8名、合計16名となっていました。

 今回の広島CS予選の全体的なデッキ傾向として、単色のデッキが非常に多く、主に赤と茶が目立ちました。
 そして黒が以前より着実に増えてきているように感じます。
 また速攻デッキは言うほど多くはなく、遅くとも場をコントロールすることのできるデッキが好まれていたようです。

 “SEED DESTINY編”及び“閃光のミネルバ”が発売された直後の大きな大会でしたが、白いデッキはあまり見かけませんでした。




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