□第1回 とりあえずレアなしで組んでみよう! “友・波 ジョナサン・ジョースターの青春”デッキ
「ゴゴゴゴゴなのにゃ」
昔、俺の持ってた「どこでもいっしょ」のトロの挨拶はこれでした。
「今日スタンドの練習をしたのニャ! 花京院をグレイトフルデッドで追いかけたりしたのニャ! 人間になったらもっとズームパンチしたいニャ」
とか言ってました。
そんな、人々の暮らしにそっと寄り添う“ジョジョ”ですが、ついにTCGにまでなったのは皆様もご存知のこと。
さっそくアホみたいに遊び倒した私、いけっち店長が、ジョジョABC攻略、その研究結果をご報告させて頂きたいと思います。
今のところこのゲームでは、強力なデッキタイプとして“ゾンビウィニー”やそれに対抗した“友・波リサリサフィニッシュデッキ”“究極完全体カーズデッキ”などがあるようですが、今回は第1回ですので、スターターで簡単に手に入るヒーローカード《ジョナサン・ジョースター》を使って、レアカードの1枚も入っていないデッキをご紹介させて頂きます。
波友タイプだとレア入れない理由がないので、今回は友波型のビート。
テストプレイの段階では、おそらくはトーナメント・レベルにまで練りこんだと考えられるゾンビウィニーデッキ(レアの《吸血鬼ディオ》入り)に対して8戦中4勝。(ちなみに勝ったのは全部先攻。負けたのは全部後攻)
その他の様々なデッキに対しても、それなりに戦えています。
レア無しで初心者が始めてみるにはうってつけのデッキと言えるでしょう。
(ジャンボカードダス版の限定含カード、《J-091 ジョナサン・ジョースター》は、アンコモンと記述されていますが、実質的にはレアカードなので、このデッキには入れていません。これについては後述します)
第1回ですから、「デッキの動かし方」だけでなく、「ジョジョABCと言うゲームの現時点での秘訣」のようなものまで書かれているので、少し長い記事となっておりますが、それだけにきっとお役に立つものと思います。
一度御読み頂いた後は、実際にデッキを動かしながら、もう一度噛み砕いて御理解して頂ければ幸いです。
自分のオリジナルデッキを作る際にもお役に立つことでしょう。
んじゃ、いきまっせ。
コモン・アンコモンのみを使った主人公デッキ!
■“ジョナサン・ジョースターの青春”デッキ
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ヒーロー |
ジョナサン・ジョースター |
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友 11枚 |
3x ダニー |
3x 少年ジョナサン |
2x ロバート・E・O・スピードワゴン |
1x ルドル・フォン・シュトロハイム |
1x スモーキー |
1x ジョセフ&シーザー |
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波 14枚 |
2x トンペティ |
3x ウィル・A・ツェペリ |
3x ダイアー |
2x 波紋戦士ジョナサン |
3x シーザー・アントニオ・ツェペリ |
1x ストレイツォ |
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イベント 2枚 |
2x ズームパンチ! |
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ステージ 3枚 |
3x エア・サブレーナ島 |
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○「DIO様ッ! あなたは必ずリネージを支配できるッ! HBの鉛筆をベキッ!とへし折る事と同じようにッ できて当然と思うことですじゃ! リネージを操るという事は、できて当然と思う精神力なんですぞッ!」
なんだかエンヤ婆が叫んでますが、確かにこのゲーム、まずはリネージの並べ方がテクニックとして重要です。
引いたカードを好きなように適当に並べていくだけでは、いつまでたってもデッキは回りません。
つまりこのゲーム、
“毎回必ず決まった順番にリネージを並べる”のが基本なのです。
デッキを30枚にして、枚数を計算して絞り込み、毎ターン2ドローすれば、大体は理想どうりの順にリネージを置けます。
場合によっては1ターン、リネージのセットを我慢してでも、予定の順番にリネージをセットすべきでしょう。(その方が後々有利です)
このデッキでは、(友)(友)の並んだカードがいくつかあるため、まずは1・2ターン続けて(友)をリネージに並べます。
《ジョセフ&シーザー》を最速で出す事を考えて(波)を出したくなる気持ちもわかるのですが、ここで(友)を2つ並べておかないと、後から《ズームパンチ!》や《スモーキー》《ダイアー》などが出せなくなるので、ぐっと我慢です。
○「西部劇のガンマン風に言うと・・・『ぬきな! どっちが素早いか、試してみようぜ』というやつだぜ・・・」
このゲームの攻略も初めてですので、流れを少し細かく説明してみましょう。
以下に書き示すのは、“理想的な基本展開”です。
1ターン目
(友)リネージセット、《ダニー》(または《スピードワゴン》)登場。
(ぶっちゃけ、煮詰まった戦いでは1ターン目に攻撃力2のカードが置けるかどうかが勝敗に直結しているので、1ターン目に《ダニー》が置けるかどうかでマリガンを判断)
2ターン目
(友)リネージセット。
《ダニー》で攻撃。2点ダメージ。
《ダイアー》または《スモーキー》登場。
3ターン目
(波)のリネージセット。
《ダニー》《ダイアー》で攻撃。相手に1体でも相打ち可能なキャラクターがいたらアタックせず。(味方が3人いたら《ジョナサン》をパワーアップする能力を発動させる為)
そして主役、《少年ジョナサン》登場。ヒーローカードの能力で3・3・3!
出せるならもう1体何かを出すか、場合によっては3点で殴ってくる相手に対して《ズームパンチ》を握って《少年ジョナサン》で迎撃。
4ターン目
(波)リネージセット。
相手がゾンビデッキならば《エア・サプレーナ島》セット。そうでなければ無理に出す必要はありません。
できれば《シーザー・アントニオ・ツェペリ》か《ウィル・A・ツェペリ》を出したいところですしね。
もちろんこのターンからは《少年ジョナサン》や《ダイアー》などで攻撃!
《少年ジョナサン》は攻撃しても起き上がってくれるので、守りつつ一方的に攻撃する事ができます。
5ターン目
確認。ここまでのリネージはこうなっていますね?
(友)(友)(波)(波)
このターン置くリネージは、やはり(波)が良いでしょう。
(友)(友)の2つ並びは《ズームパンチ》《ダイアー》などを出すのに一組用意しておけばОK。
(波)を3つつなげたリネージは《ストレイツォ》を出すのに必要です。
《ストレイツォ》《ルドル・フォン・シュトロハイム》は重要度の低いキャラクターですが、「同名カードを出せない」というこのゲームにおいて、キャラクターの数を「横に並べる」ためには、ある程度カードの種類を散らしておく必要があります。
○「ドジこいたーーッ。キャラクターを並べてビートダウンするつもりが、こいつはいかーん!」
なんだかうそ臭いほどの理想的展開を書いてきましたが、なにしろデッキ30枚、毎ターン2ドローですから、こうした理想的な流れもけっこう簡単に達成できます。
しかし毎回完璧なまわりと言うわけにはもちろん行かず、《ダイアー》《少年ジョナサン》といったアタッカーを序盤に出せない場合もあるでしょう。
また、相手が同じような友・波のデッキであった場合、《シーザー・アントニオ・ツェペリ》を出さずに《ジョセフ&シーザー》を出したりと、多少の作戦変更が余儀なくされる事もあるでしょう。
シーンカードも、同系に対してはわざわざ張る必要はありません。相手のデッキタイプ別に、必勝パターンを作り上げてください。
○各カード解説
ダニー
リネージ(友) コスト(友) P0 S1 T0 ☆ 動物
能力 ○(常時タイプ) 友情と信頼
自分ヒーローカードが《ジョナサン・ジョースター》の時、このキャラは「S+1」される。
1ターン目に出てきて、2点で殴ってくれるナイスアタッカー&途中からのナイスブロッカー。
犬のくせに(S)で戦い、犬のくせによく《ズームパンチ!》を使う。どうやってんでしょう?
絵柄はどー見ても《ジョナサン・ジョースター少年時代》のカードのようですが、実は右下にいるのがダニーさん。
敵の場に出ている時、よく
「うーむ、アレは《ジョナサン》か。って事はパワーアップしてるから2・3・2か・・・面倒だなぁ。
・・・・ってよく見たら犬じゃねーか!!!」
とビビります。だまされるぜーーーーーー気をつけよーぜ、なあ!(スモーキー・6巻)
また、《ダニー》に対しては、
「よくも! このクソ犬がッ! 蹴り殺してやるッ! このド畜生がァーーーーーーーッ」
とか言いたくなるのがジョジョファン。
もちろん《ダニー》が倒されたら、
「なっ! 何をするだァーーーーーッ ゆるさんッ!」
と言い返して遊びましょう。
スモーキー
リネージ(友) コスト(友)(友) P0 S1 T0 ☆ 人間
能力◇(行動タイプ) ま・・・まさか! そのとっておきというのは・・・!?
味方1人の攻撃力を“S”に変更する。
例えこちらがステージカードを張れず、相手に《双首竜の間》などを張られ“P”で闘う事を強制されても大丈夫。
戦いに出た後で《スモーキー》の能力を使えば、攻撃力は得意の“S”に早変わり。
ちなみに、相手が友・波デッキで無い事が判明した場合は、できるだけ早く・・・できれば中央に《エア・サプレーナ島》を張りたいところです。
真ん中のシーンカードが張り替えられるには、4枚目が出されなければなりません。すなわち、真ん中のシーンカードは一番長い間場を支配する事ができるカードなのです。
ロバート・E・O・スピードワゴン
リネージ(友) コスト(友) P1 S1 T0 ☆ 人間
能力☆(消滅タイプ) 足手まといになるためについてきたんじゃねーーぜ!
味方1人を「P+1、S+1」する。
軽くて出しやすいナイスブロッカー。PもSも1あるので色々と相打ちしてくれます。
実際はより大切な主力カードを相打ちから守ってくれるため、能力を使って自爆する事になりますが。
ダイアー
リネージ(波) コスト(友)(友) P2 S2 T0 ☆☆ 人間
能力○(常時タイプ) 稲妻空裂刃!
アタック時、このキャラとバトルしている敵1人はバトル終了時まで「P−1」される。
攻めると実質3・3の攻撃力。《少年ジョナサン》とツートップで殴っていきましょう。
ジョセフ&シーザー
リネージ(友) コスト(友)(波)(無) P2 S6 T3 ☆☆☆☆☆ 人間
能力 無し
相手がゾンビの場合は《シーザ・アントニオ・ツェペリ》を出すためリネージに。
それ以外のデッキに対しては脅威の大型として出して行きましょう。
ズームパンチ!
コスト(波)(波)
バトルしている味方1人を「S+2」する。
同色対決でも重宝。よく《ズームパンチ!》合戦になります。
《ダニー》も《スモーキー》も《スピードワゴン》も、みんな揃ってズームパンチ。全身脱臼。
「バトルしている」なので、ブロックされずに「抜けた」ダメージに追加する事は出来ません。気をつけましょう。
さて、いかがでしたか?
あくまで「レアを使わない」というテーマで、主人公側のキャラクターを使うデッキとしては、このあたりがお勧めできるデッキかと思い、ご紹介しました。
最初の練習用&友人誘い用デッキとしては、十分に楽しめる物になっていると思います。
○研究の結果、結論としてこのゲームは、本気のデッキを作るにはレアカードもカードダス限定カードも必須!
TCGの宿命ではありますが、レアカードというものは、あればやはり力になってくれるもの。
今回ご紹介したデッキも例外ではありませんでした。
更なる力を求めるならば、レアカードは“必須”といわざるを得ません。
以前お伝えしたコラム、
“で、結局ジョジョABCはどうなのか?!”で、
「とりあえずレアカードが無くても良よさそう」
「しかし、カードダス限定カードはまだ手に入っていないのでわからない」
とお伝えしておりましたが、その後の研究と、カードダス版のカードの内容がわかるにつれ、どうやらこのゲーム、大会レベルのデッキを作るには、ほぼ全てのデッキにおいてレアまたはカードダス専用カードが必須であるとの結論に達しました。(まあ、どんなゲームも大概そうです)
今回ご紹介した、(友)先出し型の友・波デッキでは、本気バージョンで作るならば、
カードダス限定カード《J-091 ジョナサン・ジョースター》が必須となります。
(逆に、波・友型であれば《エリザベス・ジョースター》や《J-006 ジョナサン・ジョースター》等が必須となります)
J-091 ジョナサン・ジョースター
リネージ(友) コスト(友)(友)(波) P4 S2 T1 ☆☆☆ 人間
能力 ○(常時タイプ) 君らとは戦う動機の「格」が違うんだ!
このキャラがバトルで敗北した時、このキャラのレベルと同じ枚数まで、相手の手札を破棄する。
最初、オフィシャルカードリストの画像を見た時、Pは1に見えました。
それならば納得のいく数値であるし、面白い能力ではあっても無理にデッキに入れる必要は無いかな?と思われたのです。
しかしその後、実際に手に入ったカードを見て目玉が飛び出ました! なんとP4!!!!!
ヒーローカード《ジョナサン》のデッキで能力が発動すれば、単体で攻撃力6!!
友・波のデッキでならば、入らない理由がありません。オマケに強力な能力付き。
正直、なにかの間違いなのではないかと思えるほどの強さです。他のカードのバランスが良いと思われるだけに、このカードの破格の数値が異常なモノに見えてしまうのは仕方が無い事でしょう。強すぎ。
記事の最初でも触れましたがこのカード、表記上はアンコモンですが、実質はレアカードです。
ジャンボカードダス版ジョジョABCには、“レアシート”とよばれる、「カードダス版限定のカードが入ったシート」が存在し、2種類のレアシートのどちらかが9回に1回の確率で出て来ます。(誤差アリ)
この、“レアシート”でのみ手に入れることのできる4枚のカード、
《J-091 ジョナサン・ジョースター 》
《J-092 ディオ・ブランドー 》
《J-093 メキシコ実験場 》
《J-094 大西洋上 》
は、表記上はそれぞれコモン、アンコモンと書かれていますが、出現確率から言って実際にはレアカード。すでに東京のカードショップでは、3,000円の価格が付けられている物もあります。
この4枚のカードを持っている方は、“コモン”“アンコモン”という表記に惑わされずに、大切に持っておく事をお勧めします。
ちなみに現在、トーナメントレベルと考えられるデッキタイプで、最もレアカードを使わないのは、おそらく血・悪の“ゾンビウィニー”とよばれるデッキでしょう。
レアカードは、《吸血鬼ディオ》が2〜3枚だけで良いと思われます。
次回は、必要なカードを必要なだけ投入した、ガンマジのデッキをご紹介したいと思います。
それでは。
(追記)
今のところ、基本的にデッキは30枚で作るのが常識と考えられている“ジョジョABC”ですが、「キャラクターを横に並べる」という闘い方が必要になってくるにつれ、キャラクターカードの“種類数”を増やし、40枚前後のデッキを作るのも“アリ”なのではないかな?とも思います。
そうする事で、多少の安定性を犠牲にする代わりに、デッキの汎用性、戦術の柔軟性、デッキアウトに対する耐久性を上昇させることが出来ます。
これは少し、研究してみる価値があるのでは無いでしょうか?
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