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 読者参加コーナー・カードの穴 2号 『カード業界に何をもとめるか』 (中編)

 最初は前後編の予定でしたが、どうも長くなったので3回に分けることにしました。
 というわけで中編です。



『アルティメットブレイカー!』


 まずDMでは、新構築デッキ(エターナルアームズがでるのでそれのとか)
 アングルードみたいのもほしいですねぇ。。。

 遊戯王  
 やはり神殿を守る者など危険なカードに対抗できるカードですね。
 禁止カード廃止〜w


ハリー「構築デッキは今まで何度も出てるのでたぶん今後も出続けるでしょう。

 遊戯王の【避雷針(【サンダーボルト】というカードだけをカウンター)】やガッシュベル!!の【カフカ・サンビーム(【ウマゴン】というカードは使えなくなる)】を見るまでもなく、いちいち強力なカードに対策する対処療法的カードをデザインするのは愚の骨頂。

 そもそも【神殿を守る者】はエラッタが出てぜんぜん危険ではなくなりましたし。
 このお便りのどこに議題となりうるところが?」

店長 「・・・俺、アングルードが好きなの」

ハリー「ああ」

『アングルード』とは?
 マジック:ザ・ギャザリングで昔発売された、冗談エキスパンション。公式大会では使えない。
 毎ターン、プレイヤーが歌い続けなければ死んでしまうクリーチャーや、対戦相手にジュースを買ってこさせる(お金は自分で払う)カードプレイヤーの頭の上に乗せて効果発動するカードなど、明らかにアホすぎるルールが満載。

ハリー「昔バンダイさんに行ったとき、『Gガンダムをアングルード的なセットで!』とか言ってましたな」

店長 「うん。月刊ガンダムエース編のような、通常の大会では使えないけど変なカード満載というやつ。
 DMでも出ないかなぁ・・」

ハリー「公式で使えない、と言っても子供たちはわかりにくいんじゃないかなぁ・・・」

店長 「でも、子供たちこそ、日常の友達同士の対戦に、喜んで使うんじゃないかなぁ。
 ほら、マジックの【B・F・M】(アングルードの、マジック最大のクリーチャー。2枚のカードを合体させて使う。なんと99/99)みたいに2枚合体でパワー1億、残りシールド全部ブレイクのアルティメットブレイカー!、とか、デュエルジャッカーショウみたいに、クリーチャーカードの物まねしたらパワーアタッカーになるとか」

ハリー「DMが長く続けば、いつか出るかもしれませんね」

店長 「アングルードもエース編も、実際にはあんまり使われてなかったけど、子供たち中心のカードゲームなら、きっとみんな使ってくれる!! 楽しみだなぁ」




『ウィザーズ関西説』


 こんにちは精霊王です。

 デュエルマスターズなんですけど、どうもマジックに似すぎていると思います。これはもともと基本設定がある程度は似ているから仕方ないとは思いますが…
 まもなく発売の第10弾の2色のクリーチャーも、マジックに似たようなのがいたような気が・・・
 しかもこれによりルールが複雑になるのは確実だと思います。
 できればもっとDMらしい新能力が欲しいです。


店長 「慣れるでしょ。終わり」

ハリー「進化とかもいい加減めんどくさいルールですが、みんな慣れて使ってますしね。
 そもそも、ブロッカーや、タップしてるクリーチャーを殴れるとか、シールドとかターボラッシュや進化などなど、DMにはマジックにはない能力満載ですけど・・・
 似てるのって、1ターンにドローは1枚とか、マナを並べて呪文をプレイとか、サバイバー(スリバー)とか2色クリーチャーぐらいなモンですが。
 DMよりもっとマジックに似てるゲームなんて、かなりありますし」

店長 「DMらしさ、というのは確かに大事だが、マジックという先人から学べたからこそ、DMが面白く作られている、という事実を忘れてはいかん。
 サバイバーも2色クリーチャーも、マジックでおもしろくて人気があったからこそ登場したわけだ。
 おもしろいものを使うのは悪い事ではないだろう」

ハリー「システムだけでなく、種族やテキストの書き方や・・目に見えるもの以上のたくさんの物が、“ウェザーズ・オブ・コースト社”の今までのカードゲームから受け継がれてきているんです。
 例えば、クリーチャーのマナコスト。なぜ左側に書いているかわかりますか?」

店長 「左手に持って扇状に広げたとき、手札にあるときに一番重要な情報であるマナコストが、全て見えるようにだな?」

ハリー「その通り。例えばマジックでは右側ですが、これではズラして見なければマナが見えません。
 作ってみて『しもうた! こりゃあかんやんけ。作ってもうたからには、こりゃマジックは変えられへんけど、次に作るカードゲームでは左に書くべきやな』と気づき、DMでは左に書かれているのです、多分。
 これがノウハウというものです。
 そして良いものは受け継がれていく・・・だから似ているから、といって全て悪いわけではありません」

店長 「うむ。ところでウェザーズの人って、関西弁なの?」

ハリー「・・・コロコロの絵を見てるとなんとなく・・・・」




『ずるいんです』


 ぼくの名前はIです
 ぼくはデュエルマスターズのことしかしらないのでデュエルマスターズのことを書きます

 ぼくは以前大会に出ました(デュエルマスターズ)
 その時当たったぼくの相手は5文明中ずるいカードばかり入っている水単でした
 そのずるいカードと言うのは
【クリスタル・ランサー】×2
【クリスタルパラディン】×2
【アストラル・リーフ】×4
です。
 ここまでくると相当有利な状況になってもいないと勝てません

 それでほかの4文明も強くしてほしいです。


店長 「ハリーさん、おざワ君が手札破壊でずるいんです」
ハリー「ずるくありません。闇はそんなモンです」

店長 「ハリーさん、シマムーがぼくのクリーチャーを全部焼き殺してずるいんです」
ハリー「ずるくありません。炎はそんなモンです」

店長 「ハリーさん、風船君が凄いスピードでマナを出してずるいんです」
ハリー「ずるくありません。自然はそんなモンです」

店長 「ハリーさん、【ホーリースパーク】と【精霊王アルカディアス】がずるいんです」
ハリー「ずるくありません。光はそんなモンです」

店長 「ハリーさん、池田少年が凄い速攻でずるいんです」
ハリー「それが速攻ってモンです」

店長 「ハリーさん、初心者の子がいきなり【超竜バジュラ】今引き進化でずるいんです」
ハリー「納得いかない負け方でしょうが、そんなモンです」

店長 「ハリーさん、アケノくんが全然クリーチャーを出さないで【ヘル・スラッシュ】でデッキアウトしてきます」
ハリー「それはアケノくんがずるいですね」

 Iくん、ずるい、では何も解決しないぞ。

 ああ、それと、その大会みたいな殿堂ルール非対応の大会に参加するのはおすすめしない。
 君の言うずるいカードを使いにくくしているのが殿堂ルールだ。そっちでなら楽しく遊べるはずだ。
 (タカラさんも、いずれ殿堂ルールに統一するのでは?)




『ハリーのファンだってよ』


 こんにちは。密かにハリーファンのolunです。
 カードゲーム業界に何をもとめるか、という事について考えたとき、
「ルールが似たり寄ったりだな、だから新鮮なものを考えて欲しい」
ということを考えます。
 ドロー→マナチャージという流れを断ち切って、新鮮なゲームをしてみたいものです。
 このシステムはかなり安定していますが(笑)

 次には、これが一番ですが、
「綿密なテストプレイのあとに販売してほしい」
ということです。
 そういうことをきちんとしていれば、例えばデュエルマスターズでは【アストラル・リーフ】、遊戯王では【八汰鳥】など凶悪カードも登場しなかったでしょうから、禁止や殿堂入りといった制度も設けなくてはよいと思います。

 ユーザーとしても、「禁止にするくらいなら出すな」なんていう気持ちがあるのではないでしょうか。
 一部のカードしか目立てないカード、そういうものではなく「全てが緻密に計算されている平等なカードゲーム」というものを作ってほしいなぁ、と思うのでした。


ハリー「斬新なゲーム性、きっちりしたテストプレイ。当たり前ですがユーザー全てが求める事ですね」

店長 「分けて考えよう。まず新鮮なゲーム性。これについては、なんだか多くの人に誤解を受けたようだが、例のFCTCGについて」

ハリー「ああ、店長が褒めてたやつ」

店長 「ハリーまでそんな事を!! わしは褒めたつもりは無い! ぜんぜん無い!!」

ハリー「ええっ! そうなんですか?!」

店長 「書き方が悪かったのかな。
 あの記事の趣旨は、このお便りの意見、『新鮮なゲーム性を求む』という意見と関係あるのだが、要するに『全てのカードゲームにオリジナリティが求められている訳では無い』という事を言いたかったのだ。読み直してもらえばわかると思うが。
 FCTCG記事の第2回目で『ゲームとしてはバグだらけ』と明言してるし。
 今、2代目のデザイナーさんが必死で修正してるところだ。何とかなるには3弾〜4弾ぐらいまでかかりそうだけど」

ハリー「お便りに話を戻して。新鮮なルールというのは必要なのでは?」

店長 「当たり前だ。それは絶対的に必要なものだ。どれもこれもマジックの二番煎じなんて、プレイヤーも飽きるし、デザイナーだって育たないわい。
 その点、ゲーム会社、遊宝堂の中村さん(デュエマスのNACさん)を見ろ。
 毎回毎回、全く新しいカードゲームを作るじゃないか。ノウハウを積み上げていってる」

ハリー「だったらなぜ」

店長 「全く新しいルールのゲームは、ルールブックを熟読しなければならない。
 毎回毎回、新しいカードゲームを始める度に、大変だろう。
 それより、ただ単に好きなキャラクターのカードゲームを軽く遊びたい、という時、既存のゲームに似ていたら、始めやすいじゃないか」

ハリー「確かにガンダムウォーは始めやすいですよね」

店長 「そう。ガンダムウォーは、エキスパンションが増え、オプションルールが増えてきて“ガンダムウォーらしさ”が出来上がってきた。
 最初はマジックに似た、安定したシステムだったからユーザーにとっつきやすかった。
 これは一つの方法として正しいんだ。親切なんだよ。
 ガンダムウォーのデザイン会社“2D6G”さんも、オリジナリティーの高いゲームはデザイナーとして出したかっただろう。実際、先に作ったエヴァンゲリオンTCGはぶっ飛んだゲームだった。でも、理解できる人が少なかったんだ。
 ガンダムのゲームを求めている人はたくさんいた。多くの人に手軽に楽しんでもらうためには、既存のゲームに基本が似ているルールにするのが、ベストな選択だったんだ」

ハリー「実際売れてるわけですしね」

店長 「『ガンダムだから売れているんだ』とだけ考えちゃいけない。
 『ガンダムを、多くのカードゲームプレイヤーに受け入れられるように作った』というのも大きな成功要因だ。
 DMだって、最初はマジックのマンガでマジックを知っていた子供たちだったから、すぐ始められた」

ハリー「よく考えたら、マジックという難しいカードゲームから、少し簡単になったデュエルマスターズに移って大ブームになったというのは・・・」

店長 「必ずしも遊びとは、複雑化するものではないという事だな」

ハリー「で、新鮮なルールのカードゲームは?」

店長 「他のゲームには無い、そのゲームならではの面白さ、があってこそ、それを続ける楽しさがあると思う。マジックを基本にしたゲームには、いずれ厳しくなってくるはず。
 コンピューターRPGが、基本的に同じようなもので、オリジナリティーを出すのがどんどん難しくなっているようにね。
 だから根幹から全く新しいカードゲームというのは、常に必要だと思う・・・けど、ヒットしなかったカードゲームの中にも、単にキャラクターや広告に恵まれなかっただけで、ルールをそのまま埋もれさせてしまうには惜しかった物も、多いんじゃないかな。(中村名人、マジックマスター2を焼き直す気はないですか?)」

ハリー「ずいぶん長くなっちゃいましたけど、お便りのもう一つのご意見、テストプレイをちゃんとして、禁止カードの出ないようにして欲しい、というのは」

店長 「それよ〜。明らかに『おいおい、こりゃヤバいだろ』って一発で気付くようなカードを作る所は、本気でアホが作ってるんじゃないかって、思うよな」

ハリー「言葉が過ぎるように思いますが、わかります」

店長 「ようするに『【光器ペトローパ】強え!』とかいうレベルは、『これは狙って作ってるなぁ』とわかる訳なんだが、【混沌帝龍 −終末の使者−】やら【超魔方陣】(シャーマンキング)【元気玉】(ドラゴンボール)などは一目見て『ゲームを破壊する』ってわかるハズだ。
 【八汰鳥】なんか、発売日に見たとたん、『ヤバイ! このゲーム、アホが作ってる!』って断言して、3枚入りのデッキ作って、いきなり無敵になったもんな。
 あれが俺の遊戯王デビューなんだぞ。当時、遊戯王初心者の俺が気付いて、なんで製作者が気付かないのかおかしいだろう。
 【八汰鳥】の頃はいいかげんなデザイナーだったんだろうが、【混沌帝龍】の時は、良いカードがわりと出てきていたから遊戯王のデザイナーを信用し始めていたから、めまいがしたよ。
 『遊戯王のデザイングループは、2組以上あって1組はヤバい』という俺の持論の論拠になった訳だが」

ハリー「確かに、誰が見てもおかしいカードがポンポン出てくるカードゲームは、デザイナーが無能で、なおかつテストプレイに人数と時間をかけていない、と考えざるを得ませんね。
『テストプレイにもコスト(お金)がかかる』という意見もありますが、実際にはそれだけコストをかけるのが本来ならば当たり前であって、ただ単にメーカー側が、デバックの重要性を認識していないのだと思います」

店長 「そうそう。そういうところは、はっきり言って我々の“敵”だ。カードゲームという遊びを、食いつぶす所だ。
 今までも何度か書いてきたから、このHP見てる人は、どこの事かわかってると思うけど。逆に、どうすればカードゲームのクオリティが上がるか、どうすればノウハウが積み重ねられるか、考えてくれているメーカーさんには、これからも全力で協力させてもらうぞ。
 それともう一つ。問題によっては我々と意見を異にする人もいるだろうが、その人はその人なりに、カードゲーム業界のためになる、と思う事をがんばれば良いと思う」

ハリー「ところで禁止カードの出ないようにって話ですが、あれだけものすごい人数で、すごい時間をかけて作っている“マジック”でも、最近ついに禁止カードが出ました。実に久しぶりの事なんですが・・・」

店長 「ヘコむ話だが、デバックにも限度がある、という事か。
 olun君、君の言う通りテストプレイは重要なのだが、『おもしろいエキサイトなゲームを作ろう!』と考えた場合、完璧なバランス、というのは無理なのはわかってくれ
 『禁止スレスレ級の強さなカード』がないカードゲームは退屈でおもしろくないからな」




『キャラクターとカードゲーム』


 前略。
 はじめまして店長。毎回ドキドキしながらこのホームページを拝見しています。高校一年生です。
 実は2日ぐらい前までは送る気はなかったんですけど「カードゲーム戦記第4話」を見て、自分の中にも沸々となにかがわいてきて、神がこの事を店長に言えと言ったはずなので送る事にしました。

 僕もカードを買って遊んでる消費者の1人として(なんかえらそう)やはりプレイして楽しいのがいいですね
 僕が楽しいと思うカードゲームは、やはりキャラクターの付いているもの。
 ガッシュとかデジモン、ハガレン。
 これらってまず漫画やアニメから始まりますよね。その作品やキャラクターが好きなり、同じ趣味の友達とその作品について語り合ったり、漫画とか貸し借りしてコミ二ケーションに使ってるじゃないですか。
 カードも簡単いっちゃえばそのコミ二ケーションの道具の一種だと僕は思います。

 友達の家行って
「おーい。デジモンカードやろうぜー」
「フフ、また君か、君じゃあ僕のマシーンデックには勝てんよ」
「てめ、何モンだよ。オレの新しい切り札レットフレームオメガモンの援護能力で、ブッコロしてやるぜ」
「ぬわにー。何そのカード! 見せて見せて。新しいカードなの?」
 こういうのが本来のカードの遊び方っぽいじゃないですか。多分。
 いわば作品第一な訳ですよ。僕たちにとってカードはあくまでその作品の引き立てー。というより作品 愛があるからそのカードも愛する事ができる。

 と、前まで思ってました。
 でも最近はちがいます。店長さんのカードゲーム戦記などをみたからです。(去年の10月くらいから)カードのゲームバランスの難しさ、数々なカードの種類の作り方、魅力の出し方、こんなに難しい事をいろんな人が一生 懸命がんばってるとは思いませんでした。

 さっきも言ったように、僕は好きな作品は作品愛でドンドンやっていきました。
 遊戯王、ポケモン、DM、シャーマンキング(以下SK)、メダロット、デジモン、ガッシュ、ハガレン。
 でも、SKとメダロットはもう死んでいます。
 SKはプロモが強すぎたから。金持ちが強くなっちゃた。メダロットは単に人気がなくなってしまったから・・・・・。

 デジモン。
 これはまだ現役。今度ブースター24が出るらしいです。
 でも僕の中ではもう「嫌なカードゲーム」かもしれません。なぜなら、人気デジモンがあり得ないほど強くて・・。
 僕みたいに他のデジモンファンはどうすればいいんだよおー。

 他にもデジモンには色々問題があって、  
・古いカードはもう同じデジモンカードゲームのカードと思えないくらい弱い。
・ゲームバランスが崩れたとき、それを直そうとはせず、バンダイさんはさらに 悪化することをし続けていると僕は思う。(店長注・デジモンTCGの中身を作っているのはバンダイではありません、ORGという会社です)
・やっぱプロモ強い。(店長注・ダメなデザイン会社の特徴です)
・昔のカードの再販が無い。
こんな風にいっぱい。最初はデジモンも、デュエマスみたいに、弱いカードなんて1枚も無くて1枚、1枚長所もあれば短所もあるいいカードゲームだと思ってたんですけども、残念です。

トミーさんやバンダイさんにはモンクがいっぱいあります。メーカーさんにはせっかくのファンの情熱やキャラクターの良さとか、過去の失敗を無駄にしないようなカードゲームを作ってほしいです。将来の作品愛の子供達のための カードゲームを研究して作って下さい。おねがいします。


店長 「トミーさんは知らんがバンダイさんには難しそう。バンダイさんは基本的に外部の人達にカードを発注するので、その外部の会社によってゲームの出来が左右されるのだ。
 TVゲームを見てもわかる様に、人気のあるキャラクターさえ使えば商品の完成度は関係なく売れる、と考えている人たちが経営しているようなので。
 ガンダムの立体物などの完成度が高いのは、純粋に『ガンダムの好きな熱意ある人たちが商品を作ったから』であって、カードゲームに対してプラモデル同様の重要さで考えてくれているかはちょっと疑問だ。
 もしゲームというものを理解していれば、ビックプロジェクトである“レジェンズ”のカードゲームデザインを、“シャーマンキング”を作ったWizなどに任せたりしなかっただろうし、そもそも自分の会社内でデザインしてノウハウを蓄積しようとするだろう」

ハリー「この子は“メダロット”をやってたようですね」

店長 「うん。オレはよく知らないが、実はすごく斬新、かつよく出来たゲームだったらしいな」

ハリー「それどころか、メダロットカードゲームのマンガも非常に良く出来てました。カードゲームマンガのお手本になるぐらい」

店長 「自称、『世界一カードゲームマンガを研究している男』ハリーがほめるのだから、凄いことだな。それはそれで、“あるべきカードゲームマンガの姿”というテーマで論文を書いてもらおうか。
 ・・・さて、この子の『カードゲームはコミュニケーションのツール』という意見だが、まったくもってその通りだ。カードゲームがとても楽しい“遊び”なのは、それが優れたコミニケーションツールだからだ」

ハリー「つまり、“人間は、人間と遊ぶのが一番楽しい”ということですな」

店長 「その通り。例えば“リーフ・ファイト”の多くのプレイヤーは美少女ゲームのファンで、夏と冬はコミケでワクワクするよーな人たち。いつもは同志も少なく、世間で肩身も狭いが、コミケの時は、暑苦しいほどの数の同志に囲まれ、お祭り騒ぎだ。
 リーフファイトやアクエリの大会に来れば、いつでも同志と濃い会話を楽しむことが出来る!!」

ハリー「例えがどうか、と思いますが、言いたい事はわかります」

店長 「ゲームを楽しむ、ということは実は、同じ趣味の人たちと触れ合うのが一番の楽しさなのだ。これは最も競技性の高い“マジック”の大会でも大きなファクターだと思う。勝つためだけ、にプレイしている人は、ほんのごく一部のプロの職業プレイヤーだけだろう」

ハリー「プロが存在するのはマジックだけですしね」

店長 「なのにどういうわけかカン違いして、『カードゲームをもっともっと社会に認知されるようにするためには、競技性を上げて、強者が勝ち残れるようにデザインすべきだ!』という意見の人がいる。
 もちろんそういう売りをするカードゲームも必要だが、それも程度問題だ。

 自分の好きなものを高尚なものにして、結果自分が尊敬されるようにしたい、と考えるのは、大昔のSFファンが通った愚かな道筋だ。
 カードゲームはあくまで娯楽。一部の者しか理解できない難しいものにしてしまっては、多くの人に受け入れられる事はないだろう。

 何度も言っているように、オレはカードゲームを長く遊べる遊びにしたい、と考えて活動しているが、伝統芸能のように敷居の高いものにして、子供からかけ離れたものにしたいとは全然思わない。
 キャラクターグッズであり、コミュニケーションツールとして愛される程度でかまわない。
 キャラクターと関係なく、ゲーム単体としても面白ければ、ゲームから入った人もそのキャラクターに興味を覚え、ファンになっていくし、相互に盛り上げあうことが出来るだろう」

ハリー「“ガンダムウォー”は、ゲームからキャラクターへ、という流れが当店ではおきてますね。
 当まったくガンダムを知らなかった子供たちも、月間チャンピオンレース(当店名物イベント)で“ガンダムウォー”を初めて、どんどんガンダムそのものに興味を持っている」

店長 「そのためにも、使い捨てのキャラクターでカードゲームを作ってほしくないのだ」




『食パンおいしい』


 こんにちわ。非龍といーます。

 いままでずっと思ってきたのですが、DMは意味のないカードが多すぎやしないかと。

 たとえば、効果なしの4マナ4000クリーチャーなど、なんらかの効果があったほうが、何らかのコンボに使えたり、色々考える事ができて面白いと思います。


店長 「全てのカードに何らかの効果があると、初心者に対して敷居が高すぎる。
 効果なしのモンスターが多すぎるのも困るが、全部が全部特殊能力がついていると、初めてプレイする人はとまどってしまうだろう」

ハリー「効果の無い、素のパワーの基本カードがあるからこそ、ほかの効果がどれだけ力を持つか比べられるのです。
 4マナ4000があったとして、同じ4マナで、パワー2000、かわりにパワーアタッカー+4000のクリーチャーがいたとしましょう。どちらを使うか、デッキタイプによって選択は変わりますね。
 こう選べるのも基本となる効果なしカードがあるからです。

店長 「何も塗ってない食パンの味を知っているから、イチゴジャムがおいしい」

ハリー「でも何もつけない食パンが良い事もある。そういう事です」




『ワイトに愛を。遊戯王の歴史』


 はじめてメールを遅らせていただきました、”あるふぁ”といいます。
 イロイロと言いたい事はあるんですが、個人的には「ハズレの無いパック」を作って欲しいですね。

 例えばマジック・ザ・ギャザリングは一応どのカードもある程度の能力は持っていて いわゆる「クソカード」があんまり無いと思いますが、遊戯王は結構厳しいですね。例えば、「ワイト」ってどうやって使ったらいいんでしょうか?

 古い話ですが、第1弾や第2弾の頃はそういったカードばっかりだったのにゲームとしては、攻撃力800〜1200で攻撃しあうゲームだとそこそこ楽しめてました。1500のカードがあっても融合モンスターや生け贄が必要なカードとなってきたので面白かったのですが・・・
 最近になって異常に強いカードが出てません?
 そういった「時代の流れから取り残された可愛そうなダメカード」君は結構プレイヤーとしては迷惑だったりします。

 デュエルマスターズはそういったカードが無いしバランスも取れていると思います。

 あとは、プロモ限定のカードがあると、やる気なくします。


店長 「いや、ちょっと待て。遊戯王の話が矛盾してるぞ。昔のほうが、強いカードと弱いカードの差が激しかっただろう?!
 今のパックのほうが、強いやつと弱いやつの差は縮まっていると思うが」

ハリー「彼の言うとおりクソカードをパックから減らすべくデザインしていって、今の遊戯王になってるワケでして・・・。
 結果、昔ですら弱いカードが、さらに徹底的に弱いカードになったとしても、どっかでそういう風に昔のカードには見切りをつけなければ、いつまでも同じカードを使い続ける退屈なゲームになってしまいますし」


店長 「えーっと、ちょっと脱線するが、遊戯王の話をするとだな。

 その昔、遊戯王マンガの連載している雑誌の集英社とバンダイが仲が良くてだな、一番最初はバンダイが遊戯王のカードを作ったのだよ。
 ほら、覚えてるかな? 裏が灰色のカードで、【青眼の白龍】が3匹、鎖で繋いだ絵を、6枚合体のカードで作ったりとか。
 ゲームのルールも付いてたけど、むろん「まともに遊べる物に」という発想がないキャラクターグッズの一種だったから、すっちゃかめっちゃかだったけど。

 で、アニメになったとき、コナミがスポンサーについて、カード化の権利を集英社から譲り受けたワケだ(ここで、バンダイのカードダスで出たところが興味深い)。
 ところが最初はコナミも、まともなカードゲームとして作る、という発想すらなかったから・・・
 今では考えられない事だが、当時「カード、と言えば単なるカード」であり、遊戯王のマンガの「ごっこ遊び」のために、適当に数字さえあれば良い、というぐらいの認識で作られちゃった。

 ところがところが、メーカーが全く考えていなかったほど、お客の目は肥えていた。
 当時すでにマジックやポケモンカードゲームが出ていたため、数字が付いていて「ゲームとして遊ぶ」というお題目の付いている物は、全て「トレーディング・カードゲーム」として認識されるようになっていたのだ。
 もう、SDガンダムカードダスみたいな適当なルールじゃ通用しなくなっていた事に、メーカーも気づいていなかったんだな。

 さらにけったいな事象が起こった。マンガの方が、どんどんカードゲームマンガとしての体裁を整えてきて、週単位で新しいカードや能力が登場するから、いったいどこの誰が正しいルールを知っているのか(実はどこにもなかったのだが)わからなくなってきたんだな。
 生け贄はいるのやら、トラップはいつ発動するのやら、死んだモンスターの効果は発動するのやらなんやら。
 結果、わからないままにハウスルール(友達どうしで相談して決めたルール)で遊戯王カードは全国に広まり、どんどん盛り上がっていった。コナミさんもコントロールできないほどに。東京ドームの事件を覚えている人も多いだろう。

 が、いつまでもほっとくワケにもいかず、コナミさんも全国大会用に、“エキスパートルール”を打ち出した。これはコナミにとっても苦渋の決断だったらしい。ルールを統一したがゆえに、ハウスルールで遊んでいた人を置き去りにしてしまうのではないかと・・・
 しかしもちろん、ほとんどの人は、自分たちのハウスルールにこだわることはなく、エキスパートルールを受け入れてくれた。

 しかしそれにより、よりまともなゲーム性が求められるようになり、意味もなく数値の小さいモンスターや、効果の低いカードは作られないようになっていき、強力すぎるカードは制限されるようになった。

 だが、まだ問題があった。『よりまともなゲームを!』と言われても、作り手側には全然ノウハウがなく、何をどうデザインすれば良いかわからなかったらしい。
 とは言え、他のカードゲームを研究すればわかりそうなものだから、これはただ単に、初期のデザイナーが無能だったのだと思われる(オレが遊戯王カードを蛇蝎のごとく嫌っていたのはこのころ。マジックルーラーのあたりまで)。

 ところが、第二期の構築済みデッキのころから、明らかに完成度が変わる。
 【ミラーフォース】や【サンダーボルト】、聴力モンスターでありながらプロモーションカードなので手に入れにくかった【ブラッドヴォルス】など、確実にデッキに必要なカードが簡単に手に入るようになりったのだ!(構築済みデッキに入ってた)
 どうしようもなく手に入らないカードにより決着が付いていた遊戯王で、それらが“手に入る”ようになっただけで、どんなにゲームとしてまともになったことか!!!

 私見だが、このあたりでゲームデザイナーが変わったに違いない。
 新カードも、原作の呪縛をはなれ、ゲームとしての面白さを考えてデザインされるようになってきた。
 パワーの低いモンスターには特殊能力を。
 パワーの高い実戦レベルアタッカーは種族をバラしたり。
 デッキテーマとなりうるフィールドカードも、以前の【山】とか【海】のような存在意義の無いものではなく【伝説の都アトランティス】や【ガイアパワー】へとパワーアップした。
 今までのデザイナーの無能っぷりが逆説的にわかるほどの、大幅な完成度のアップ!!

 実際、あのように単純なルールで、マナのようなコストの縛りも少ないゲームで、あれだけの数のカードを考えるには、アイディアがいくらあっても足りない。よくがんばってますよ。遊戯王は。

 もし誰でもいいから好きなカードゲームのデザイナーに会わせてあげよう、と言われたら、ぜひ遊戯王カードゲームのデザイナーさんにあってみたいものです。
 【混沌帝龍】や【開闢の使者】を何とかしたい、と一番思ってるのは、間違いなくデザイナーさん本人でしょうから・・・」



 ひとりごと。にも書きましたが、第3回の投稿の募集がスタートしています。
 前回が硬いものだったので、今回は柔らかいテーマ。

 今回のテーマは、
「当ホームページの記事で面白かったものは何? その理由は?」
です。

 どの記事がご好評頂けたのかによって、今後の記事に活かしていきたいと思ってますんで。
 これを機に、もう一回当店の記事を読み返してもらったりすると幸い(ホントか)です。よろしくお願いいたします。
(裏日記を読む場合、お子様はご両親の許可を取ってね。下品だから。あと、わからない単語をご両親に質問しないでね。困るから)


「裏日記『店であったアホ話』の『2001年10月26日(金)』分が好き。店長がアホ過ぎます」
「裏日記、2003年の『シスタープリンセスTCG』が好き。店長がアホ過ぎます」
「カードゲーム戦記最新号。続きが気になるから」

 募集締め切りは7月18日(日)まで。
 みんな気軽にメールで送ってきてね。


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