TOPディメンションゼロ研究所第10回(2006.07.17)

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□混戦、乱戦、ディメンションゼロ・グランプリ3予選!!その2


しまむー 「まずはこの分類表を見てください。予選優勝デッキを分類してみました」

合計数 内訳 特徴
2817
タッチ白、タッチ緑、タッチ青
【幻影王ルドルフ】コントロール
【幽鬼の谷】コントロール
黒&赤2121トロールヴァレー
緑&赤12ドラゴン
フェアリー
コロボックル
緑&黒10
【幻影王ルドルフ】+【門】
タッチ黒
緑&青【水底の歌劇場】
その他黒&白 黒&白 青&黒 青&赤 白&緑
7月14日現在・【バードマン・ソウル】は色に含めず)
 
しまむー 「この分類表はわたしの独断によるものなので、プレイヤーさんのプレイングによっては、違うデッキタイプになるかもしれませんが・・・」
 
いけっち店長「謙虚も時には美徳にならんよ。誰かが分類しなきゃ、こういうのは見て研究する事もできんしな。細かい判断はこのリストを使う人が決めればいい。とりあえずは大まかな判断、という事で」
 
しまむー 「うう。胃が」
 


いけっち店長「んじゃまず、中心的なデッキ、黒単ビートからいってみようか」
 
■GP1優勝者・中村氏による、GP3予選突破デッキ
 →オフィシャル大会結果
ユニット x27
 3x 殺意の魔煙キラー
I-1
 3x 悪意の魔煙エビル
I-1
 3x 夢見る人形エリザベス
I-1
 3x ローリング・ソーンズ
I-2
 3x 真夜中の狩人ミュラー
I-1
 3x スパイク・ガールズ
I-1
 3x イビルアイ・サージェント
I-2
 2x ダンシング・パペット
I-1
 2x 愛撫の魔煙フェザー
I-2
 2x 苦悩の魔煙アゴニー
I-3
ベース x2
 2x 暗黒街の闇市
I-3
ストラテジー x11
 3x バードマン・ソウル
I-2
 3x 失恋の痛み
I-1
 2x シャドー・ソウル
I-2
 3x 冥界の門
I-1



しまむー 「大会大本命。死角が少なく、安定した動きの実力派デッキ。実はグランプリ2から一部プレイヤーが愛用しており、Best4に食い込んでいます」
 
いけっち店長「実際、研究所第5回で紹介していた“レミングスブラック”をまともに進化させるとこのデッキタイプになるんだよね。
 だから、グランプリ2の会場でこのデッキを見た時は、嬉しかったし悔しかったよ。もっと使い込んであそこまで進化させてみたかった・・・」
 
 

 
 
しまむー 「さて、黒単ビートですが、軽量のユニットを中心に、基本的にプランからユニットを展開するという、ビートダウンの基本的なプレイが楽しめます。
 また、黒には、優秀な手札破壊・除去・墓地回収などのカードが集まっており、あらゆるデッキタイプの中でも、総合力はトップと言えるでしょう。
 (ビートダウン・デッキの基本的な攻め込み方については、研究所第5回6回7回をご覧下さい)

 3弾環境では、メタゲーム全体の中でユニットの軽量化が進んだため(【シャドー・ソウル】の影響で、大型ばかり並べるデッキが減った)、4500以下のユニットを一方的に踏み潰せる【イビルアイ・サージェント】が大活躍しています。
 プランからユニットを展開する黒単ビートにとって、ノーマルユニットであるデメリットはほとんどありません」

イビルアイ・サージェント
ユニット(ゴルゴン) 黒1無2 ノーマル 5000
移動コスト 黒1無1
e(テキストなし)


 
いけっち店長「手札破壊で相手の選択肢や対応力を奪う【呪われた館】を入れた黒単ビートと、【魔王の城】を入れてサイズアップする黒単ビートがあるけど、俺が好きなのは【魔王の城】を使ったバージョン。
 【イビルアイ・サージェント】が【トロール流砲撃術(I-1)】に狙われた瞬間にスタックして【魔王の城】を張ってやると爽快!」

しまむー 「中村さんのデッキは、そのどちらでもなく、【暗黒街の闇市】を使ったバージョンですね」

暗黒街の闇市
ベース 黒2無2 クイック
e[このカードを持ち主の手札に加える] 《バトル》 あなたは、このカードと同じラインのスクエアにある対象の黒か青の自分のユニットを1枚選び、ターン終了時まで、パワーを+4000し以下の能力を与える。
『このカードがバトルに勝った時、そのバトル終了時に、このカードを持ち主の墓地に置く。』


いけっち店長「【暗黒街の闇市】って、パワーを上げる代わりに、バトルしたら破壊されるってヤツだよな? どしてこんなのが入ってるの?」

しまむー 「【闇市】は、2つ投入理由があって、ひとつは「トロールヴァレー」などの火力ストラテジーへの対策です。【トロール流砲撃術】で狙われたユニットのパワーを+4000してあげれば、まず生き残ることができるでしょう。バトルもしてませんし。
 もうひとつは、【ガーディアン・ソウル(I-1)】みたいなユニットを守る使い方ですね」

いけっち店長「ユニットを守る? バトルしたら破壊されるんじゃないのか?」

しまむー 「いえ。バトルをしたら、ではなく「バトルに勝ったら」破壊されるんです。つまり、バトルに勝たなくしてやればよろしい。

 たとえば、こちらの【真夜中の狩人ミュラー】を倒すべく、【象砲手バルカン】が前進してきたとしましょう。
 そこで【闇市】を使うわけですが、普通にパワーアップして【バルカン】を返り討ちにしてしまっては、バトルに勝ってしまいます。
 そこで、そのまま戦闘ダメージをスタックに乗せたあと、解決する前に【闇市】を起動させて【ミュラー】のパワーを上げてやるんです。
 そうすると、【ミュラー】が受けるダメージは6000、パワーは7000だから生き残りますし、【バルカン】も受けるダメージは3000、パワーは6000だから、生き残ります。
 両者生き残っているので、このバトルは引き分け
 そして、後からスクエアに置かれた【バルカン】がルールエフェクトによって破壊されるわけですね」

いけっち店長 「なるほど。たしかに結果だけを見れば、【ガーディアン・ソウル】とまったく同じだな」

しまむー 「ただ【闇市】は、先に設置しておいたり、何度でも使いまわせる利点がある代わりに、相手ユニットのパワーが同じだったり、ユニット2体目を投げつけられたりすると守れないという弱点も抱えています。
 使いこなすにはちょっとしたコツのいるカードですね」



いけっち店長 「あと、黒単ビートは、タッチで色を混ぜたものも多いみたいだな」

しまむー 「色を混ぜれば、安定性は若干悪くなりますが、その分、さまざまなデッキへの対応力は上がりますからね。
 中でも、【神々の雷(I-1)】を搭載し、【幽鬼の谷(I-2)】対策を施したタッチ白デッキは、要注目のデッキでしょう」
 
いけっち店長「俺もそう思う。あのデッキを作った人は、相当やりおるで」
しまむー 「また、黒単ビートには亜種として、タッチ白、タッチ緑、タッチ青のデッキがそれぞれ予選を突破しています。
 


 ・黒単コントロール系
しまむー 「ビート系の方が多いものの、コントロール系の黒単も健在です。
 【幽鬼の谷】型と【ルドルフ】型がそれぞれ予選を突破しています」

■岡村氏による、GP3予選突破デッキ
 →オフィシャル大会結果
ユニット x24
 3x 殺意の魔煙キラー
I-1
 3x 夢見る人形エリザベス
I-1
 3x スパイク・ガールズ
I-1
 2x イビルアイ・サージェント
I-2
 3x 魔少年ダミアン
I-1
 2x 微笑む人形マリアン
I-1
 2x 愛撫の魔煙フェザー
I-2
 3x 苦悩の魔煙アゴニー
I-3
 3x 幻影王ルドルフ
I-2
ベース x4
 2x 魔王の城
I-1
 2x 呪われた館
I-1
ストラテジー x12
 2x サキュバスの吐息
I-1
 2x 毒蛇のひと噛み
I-1
 3x 失恋の痛み
I-1
 3x 冥界の門
I-1
 2x 呪われた手紙
I-2


いけっち店長「とは言えやっぱり、墓地焼きドラゴンに苦戦するのでは?
 【冥界の門】も【幻影王ルドルフ】も、能力を使おうとしたところにスタックして、『じゃあ、そのユニットを墓地から除外します。じゅう』とか焼かれると、それだけでアウトやからね」
 
しまむー 「いえ、それほど赤に苦戦している訳ではありません。出されてもすぐ【エリザベス】で処理できますしね。
 とは言えエネルギーが残っていればスタックで墓地焼きできますから、『ドラゴンが入って、やっと5分』というところでしょうか。
 これといって天敵と呼べるデッキもありませんので、大会で立場を失う事はなさそうです」
 


 
■トロール・ヴァレー

しまむー 「グランプリ2を制した【幽鬼の谷】を用いた除去コントロールデッキです。詳しくは前回の研究所でお伝えしましたね」
 
いけっち店長「で、このデッキタイプ、今回はどうかな?」
 
しまむー 「予選の状況を見る限り、結果を残している人は多いのですが、本戦ではどうなるかわかりません。
 ただ、単なる除去コントロールデッキではなく、状況を見て“ビートダウンデッキ”として使用して勝つ事も可能な懐の広いデッキですので、依然メタゲームの中心ではあると思います」
 
いけっち店長「そうそう! 実は俺も、初めてみた時は『赤黒の速攻?』とか思った。要はこのデッキ、ポテンシャルを完璧に引き出したらさらに強いんだよね」
 
しまむー 「まあ、グランプリ3は、最低でも黒単ビートデッキとトロールヴァレーを理解して、その上で黒単ビート・トロールヴァレーに勝てるデッキ、勝てるプレイングを身につけての土俵である、と言うのは間違いないでしょうね。
 その上で、さらに勝てるトロールヴァレーを作るとか、それも卒業して対抗する・・とか、何段階上へ行くのかは解かりませんが」
 
いけっち店長「・・・むかし、俺の友達が大阪で1、2を争う春麗使いでさ」
 
しまむー 「ストリートファイターIIですね」
 
いけっち店長「で、最強キャラの一人“ガイル”の必殺技、サマーソルトキックを破る、『サマーソルト破り』を編み出したんだよ。ある角度、ある軌道で飛んだキックはサマーソルトに打ち勝つと言う・・・(本当)」
 
しまむー 「ほう」
 
いけっち店長「すると、ライバルのガイル使いが、『サマーソルト破り・返し』を編み出した! それに対して友人は、『サマーソルト破り返し封じ』を編み出し・・・」
 
しまむー 「凄まじい軍拡競争ですな。・・・トロールヴァレーの対策もそうなって行くのでしょうか・・・最終的にはトロールヴァレーですら無くなっているかもしれませんが。
 ・・・で、そのストIIの技破りは最終的にどうなりました?」
 
いけっち店長「最終的には確か、『サマーソルト破り返し封じすかし読み逆手かわし破り返し返しマークU裏秘伝』にまで進化した。
 春麗のジャンプ小キックにはお尻の方まで攻撃判定があってな。これを落下寸前で“落とす”ようにして出す事で相手の技の出がかりを潰すんだが、これを読んでジャンプの下を“しゃがみくぐり”とも言うべきテクで抜けてスラストキックで・・・・」(以下数十分ガイルと春麗の対空攻防について解説)
 
 
 今宵はここまでにしとうございまする。



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